西村康稔の発言 (経済産業委員会)
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○西村(康)国務大臣 篠原委員におかれましては、農政を中心に、私もTPPを担当しておりましたときも含めて、様々、政策的な議論をさせていただいて、いつも楽しみにしているところでございます。
今日は日本経済全体についての認識の御質問でございますけれども、やはり、この二、三十年続いたと言われるデフレの中で、多くの企業は、投資をせずに、現金で内部留保を増やしたわけですね。これは、現金で持っている方が価値はどんどん上がっていくわけでありますので、デフレの状況では。そして、消費者も、貯蓄をするというのが、基本的には現金で持っている方がいい、消費よりも貯蓄に回すということであります。
ただ、ここに来て、御指摘のように、輸入物価を中心にインフレ、物の値段がすごく上がってきたということで、いわば慢性的なデフレの中で急性的にインフレが起こっているという状況が昨年あたりから続いてきているものというふうに思います。インフレになってくると、現金で持っていると目減りするわけでありますので、企業は今、投資に向かい始めた。しかも、DX、GXを始めとして、時代の大きな転換点の中で、やはりここは積極的に将来に向けた成長に向けて投資をしていこうという雰囲気が出てきているということだと思います。
その意味で、昨年来、補正予算などで、我々、投資を後押しするための、ワイズスペンディングで引き出すような予算、これは半導体もそうですし、中小企業関係でも事業再構築補助金で累計で二兆円を超える予算を確保してきておりますので、中小企業も、新たに将来に向かっての成長源となるところへ投資していこうという動きが出てきたものというふうに思っております。
それに合わせて、企業の方も、デフレの中では売上げは伸びませんので、人件費を抑えようということでやってきました、非正規の社員を増やすということもやってきましたけれども、ここに来て、正規社員も増やしながら、また、賃上げの動きも出てきております。三%を超える賃上げでありますので、何年かぶりの高い水準ということもあります。
ということで、全体で見れば、慢性的なデフレの中から、急性インフレのきっかけとして少し新しい動きが出始めてきているというふうに思いますので、ここは積極的にそうした企業の取組、これを後押しする、成長に向けた支援をしっかりと充実させていく、そういう段階にあるんだろうなというふうに思います。
その意味で、今回、GX経済移行債を発行して二十兆円、先行的に支援をするということで、企業に新たなグリーントランスフォーメーションの研究開発や実装を進めてもらう。これについては、一方で、将来に向けて財源も確保しておりますので、何かこれで国債発行額がまたばあっと増えて財政についてマイナスになるということではなくて、将来を見据えた形の制度設計にしておりますので、その点も御理解をいただければと思います。
さらには、かつてと違うのは、日本一国だけでやろう、半導体にしても、大きな投資を一社だけ、一国だけではなかなかできません。技術開発も一国だけでできない部分がありますので、日米欧、まさに同志国と連携をしながらサプライチェーンを構築していくといった取組を進めていきたいというふうに思っております。
他方、弱い立場にある中小企業やあるいは消費者、物価がどんどん上がる、調達価格が上がるという中で、こうした弱い方々への目配りもしなきゃいけないということで、まさに円安の中で、自動車や電機メーカーを中心に最高利益ということも報道されております。利益が上がっている企業からは協力企業、下請企業に調達価格を引き上げるという価格転嫁をしっかりやってもらうということも重要だと思いますし、弱い立場の方々への給付金を始めとして、今回も、地方の交付金を含めて、そうした地域地域で実情に応じた目配りをしながら対応してもらうということも併せてやりながら、全体として成長軌道にしっかりと乗せていくという政策を実施していきたいというふうに考えております。