小田原潔の発言 (財務金融委員会)
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○小田原委員 ありがとうございます。
私は、アベノミクスの成果というのは非常に大きいという大前提でお話をさせていただいています。少なくとも、前の政権をどうのこうの言うつもりはさらさらないんですけれども、十一年前、いわゆる有名大学から何から、どんな大学を出ても五人に一人は就職できませんでした。家の中に就職しない二十二、三歳の若者がいたら、どれだけ夕食の時間がつらいものになるか。みんな考えていることは一つなんだけれども、それが口に出せない。また、どの家族の一員を取っても自分の力ではどうしようもないというところから、コロナのときだけは捨象して、この十年間、余りこだわらなければ、大学生ほぼ全員が、卒業したら就職できるようになりました。その結果、この五年間ぐらい、面白い起業家が若い人たちの中でどんどん出てきました。私は、日本経済とそれから若者の将来については、個人的には楽観をしています。
さて、そのベースを踏まえて、今日は黒田総裁にわざわざ来ていただきました。僕は、与党で行儀がいい方なので、余り、どうしても大臣ということはこの十一年間なかったんですけれども、今日はどうしても鈴木大臣と黒田総裁に来てくれというふうにお願いをしました。
と申しますのは、民間の場合は、いわゆる機関銀行というものは不健全というふうにされます。それはそのとおりであります。民間の、皆さんからの一般の預金を、持ち株会社なり親会社なり、特定の事業に十分な審査もせず貸し付けたら、それは大変不健全でありますが、中央銀行と政府の関係は別ではないかということであります。
僕は、全然勉強しなかったので自分から言うのは本当は嫌なんですけれども、小宮隆太郎先生のゼミにいました。白川前総裁と私の大先輩YモトKゾウ先生は、同じ同門小宮ゼミの一年先輩後輩なんです。ところが、十一年前に初当選をしたときから、Kゾウ先生は白川総裁のことをけちょんけちょんにおっしゃるんですね。それはもう本当に、私は星飛雄馬のお姉さんみたいに陰から胸を痛めていたんですけれども。
白川総裁が三年前、「中央銀行」という本を書かれました。ついついYモト先生の話だけ聞いていると、通貨の番人と称しながら何にも仕事をしなかったじゃないかというようなことが多かったんですけれども、物すごく悩み、考え抜かれた五年間だったというのがよく分かりました。特に、「中央銀行の独立性という考え方は試練に直面している。」飛ばして、何だかんだ言って、「中央銀行という組織も、それを代表する総裁も、社会からの「共感」を得ることが不可欠である。」と書いてありました。それを読んで、私は、ああ、白川総裁は、どれだけ自分の決定や政策が社会から共感を受けているかということを、三百六十五日掛ける五、ずっと直面しながらお仕事をされていたんだなというのがよく伝わりました。
さて、黒田総裁、受け継いだとき、日銀の資産規模は百六十四兆円、令和三年度末が七百三十六兆二千五百三十五億円、五倍近く資産規模が膨れるわけです。これはどうでしょう。スタートアップのベンチャー企業ならいざ知らず、物すごい勢いで資産規模が増え、しかも、それはほとんどが社債を日銀が引き受けている。これを、僕は何度も言いますけれども、アベノミクスの成果は評価していますけれども、財政ファイナンスとも言いませんけれども、この間、日銀の、中央銀行の独立性だけに焦点を当てろとは申しませんが、特に、大蔵省から来られた日銀総裁は、中央銀行というのはどういうもので、どういうことをするべきで、これからどうあるべきだというふうに思いながら仕事をされていたのか。独立性だけではないですけれども、政府との関係、そして、中央銀行というのは何のためにあるのかということをお聞きしたいと思います。