宮崎政久の発言 (消費者問題に関する特別委員会)

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○宮崎委員 ありがとうございます。
 今、修正案の参議院の委員会における答弁に基づいてとありました。念のため申し上げますと、答弁者として立ったのは与党からも野党からもおりまして、私一人が答弁したわけではございません。さらに、答弁案の作成も大分激論を交わしまして、与野党、これは非常に激しい議論の上で合意をしたものですから、答弁に当たっても、もちろん消費者庁、役所の皆様の力をかりましたけれども、そういった中でそれぞれの答弁者が答えたことを前提に進めていただいているという答弁であったと思っております。
 この後、各項目についての解釈についての議論に入るわけでありますけれども、その前提として、この不当寄附勧誘防止法の構造について少し触れさせていただいて、御理解いただきたいと思っておりますので、この点、若干補足的に説明をさせていただきたいと思います。
 資料の一として委員の皆様の元にお配りをさせていただきました。これは、不当寄附勧誘防止法の三条以下を抜粋したものでございます。
 まず、この法律では、三条に配慮義務というものを定めております。そして、四条、五条とめくっていただきますと、これは禁止行為というふうな形で定められておりまして、三条は配慮をするべきこと、四条、五条は、やってはいけないこととして禁止行為として定められている。そして、それに対する対応するものも分けて区分をしておりまして、更に進んでいただくと、六条というところで、配慮義務の遵守に関する勧告等の行政措置については六条で定め、やってはいけないという四条、五条の禁止行為に対するものは七条で行政措置を定めるという形で、配慮義務と禁止行為は違う、だから、それに対して行政措置をするような要件や定めも違う。こういう形で、三条と、四条、五条に分けたことに対応して、行政措置も六条、七条と分けて記載をしているというようなことでございます。
 こういうようなことによりまして、被害の未然防止、拡大防止の実効性を高めて、さらには、被害救済のための民事ルールと相まって、寄附の勧誘を受ける者の保護を図る、こういうたてつけにさせていただいたわけであります。
 配慮義務の規定というのは、何々をしてはいけませんという四条、五条にある禁止行為とは異なって、個人側の事情や誤認させるおそれといった幅広い概念で捉えることにしております。
 例えば、第三条、配慮義務の一号を見ますと、寄附の勧誘が個人の意思を抑圧し、その勧誘を受ける個人が寄附するか否かについて適切な判断をすることが困難な状態に陥ることがないようにすることということで、相手方の、困難に陥る状態がないようにすることに配慮をしてくれという形で定める、勧誘を受ける側の個人の事情を定めています。
 それに対して、禁止行為の方を見ていただきますと、第四条各号を見ていただきますと、例えば柱書きのところで、「寄附の勧誘をするに際し、次に掲げる行為をして寄附の勧誘を受ける個人を困惑させてはならない。」とした上で、例えば、一号では、退去してくれと言われたのに退去しないとか、そういったことを含めて具体的な行為を定めています。また、第五条では、借入れ等による資金調達の要求の禁止ということで、現に住んでいる家を売却してお金を調達しろということを要求してはいけませんよということで、具体的な行為で定めるというふうな形になっております。
 ここが違いがあるということがございますので、幅広い概念で捉えられることができるということは、不適切な寄附の勧誘を幅広く捉えることができて、これによって、例えば、民事ルールの中で、不法行為で損害賠償請求という場合には、不法行為認定が容易になるという効果も期待されるわけであります。
 配慮義務というのは、四条、五条の禁止行為とは違いまして、必ずしも規制対象となる法人等の行為の類型や要件を明定していないということもありまして、これを禁止行為とすることや、行政処分や刑事罰の対象とすることは困難だということで法制化していっております。
 そこで、こういう配慮義務の特徴を踏まえて、現行法体系の下で、可能な範囲で、命令や刑事罰の対象とまではしないけれども、勧告や公表といった行政措置の対象とすることによって、行政措置と民事ルールが相まって、寄附の勧誘を受ける者の保護を図るということで法制化いたしました。
 こういったことが基礎にありますので、実は、この配慮義務に関連するところについては、謙抑的に慎重に行政権限が行使されるべきであるという価値判断がまず大前提である。これは、法のたてつけから、与野党協議の中からこのようにして決まってきたということを、まず補足的に御説明させていただきたいと思います。
 そして、この法律ですけれども、この法律は、皆さんもう既に御承知のとおり、旧統一教会の問題に端を発したものでありまして、特定の信者など、いわば組織を挙げたと言われる寄附の勧誘行為が社会問題化した、それゆえ、寄附の在り方に対する検討をしていく、こういうプロセスを経たわけであります。
 しかしながら、法律そのものの内容は、特定の団体のみを対象とするということはできません。与野党実務者協議においても、特定の団体のみを対象とするのではなくて、寄附の勧誘をするあらゆる法人等を対象とする法律としなければならず、それゆえ、その内容面に関して激しい議論がされたわけであります。
 不当な寄附の勧誘について、これを規制しなければいけないということは、これはもちろん論をまたないわけであります。他方、この法律が、寄附の勧誘をするあらゆる法人が対象になる。NPO法人、きちっとやっている宗教団体、また、例えば私立学校なども、寄附によってその経営を賄っている部分が多いというわけであります。
 そういったことを踏まえて、これまで寄附文化の醸成に努めていたことなども勘案して、行政措置がどのような場面で発動されるのかという、今定めようとしているこの資料二の処分基準等については、過剰なものであっても過小なものであってもうまく機能しないということになります。
 この処分基準発動についての基本的な考え方を消費者庁から御説明いただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 宮崎政久

speaker_id: 18299

日付: 2023-03-30

院: 衆議院

会議名: 消費者問題に関する特別委員会