池田佳隆の発言 (文部科学委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○池田委員 おはようございます。自由民主党の池田佳隆でございます。
 本日は、文科委員会、二年ぶりに質問の機会をいただきました。誠にありがとうございます。
 さて、二年前の令和三年五月二十八日、全国民を代表する衆参両院全ての国会議員の賛同を得まして、教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律が可決、成立いたしました。
 質問に入ります前に、本日は、新法成立の振り返りから始めさせていただきたいと思います。
 懲戒免職処分となって教員免許が失効、取上げになった者が、三年の欠格期間を経た後に再交付の申請をすれば、審査も何もなしに教員免許が再び交付される、言い換えれば、再交付申請があれば都道府県教育委員会は黙って教員免許を再交付せねばならないと規定された教員免許法の不合理をおよそ七年前から唱え、その懲戒免職処分となった教員の七割から八割が、何と、児童生徒に対するわいせつ行為、性暴力による懲戒処分であったという事実に心底驚愕をいたしました。そして、そのときから、教員による性暴力根絶に的を絞った教員免許法の改正に、執念深く、長年取り組ませていただいたわけでございます。
 本委員会の質疑におきましても、七年前の平成二十八年に始まり、令和になってからも、毎年この問題を取り上げさせていただきました。
 およそ三年前の令和二年七月二十二日、本委員会における私の質問に対しまして、当時の萩生田文部科学大臣は、子供たちに対してわいせつ行為を行った教員が二度と教壇に立てないようにするための教員免許法改正案を来年の通常国会において内閣提出法案として出したい旨、御答弁されました。
 しかしながら、その年の十二月二十五日、教員免許法の改正案提出は断念すると文科省は発表したのであります。子供たちに絶対に渡してはならないクリスマスプレゼントだと憤った私は、共に文科委員会理事だった公明党の浮島智子衆議院議員と協働し、政府、文科省が法案を出さないのであれば、議員立法によって法律を作り上げようと固く誓い合ったのでありました。
 この立法の難しさは、憲法に定める職業選択の自由と、子供たちの生存権そのものとも言える人としての尊厳とのバランスをいかに図るのか、さらには、刑法に定められている、一定の期間を経過すれば前科がなかったことになるという刑の消滅との整合性をいかに図るのかにありました。
 そこで、児童生徒に対してわいせつ行為、性暴力を行い懲戒免職となった元教員への教員免許の再交付に当たっては、当該元教員が生涯にわたって二度と児童生徒に性暴力を行わないかどうかの審査をした上で、絶対に行わないということが証明されない場合には、免許授与権者である都道府県教育委員会に対して、教員免許の再交付を拒絶することができる、いわゆる裁量的拒絶権を付与する規定といたしました。そして、その審査の際には、生涯にわたって自分自身が絶対に性暴力を行わないことの挙証責任を、児童生徒に性暴力を行った元教員の側に負わせることといたしました。
 また、刑の消滅という法の壁を乗り越えるために、懲戒免職という消滅させる必要のない行政処分の履歴を活用したデータベースの作成を規定することといたしました。そして、教員を採用する際には、児童生徒への性暴力による懲戒免職の履歴がリアルタイムで反映されるデータベースの閲覧を義務化して、わいせつ教員が再び教員に採用されることを防ぐ手だてとしたわけであります。万が一にもそのような者を採用し、再び児童生徒性暴力が行われた場合には、採用した者にも賠償責任が発生することとなります。
 この新法によって、教員免許再交付と教員採用のときにとてつもなく高いハードルを作り、事実上、二度とわいせつ教員を教壇に立たせないようにしたわけであります。
 立法事実と向き合ってから、紆余曲折、実に五年の歳月を要しましたが、不肖私の発案を生かしていただいたこの法律が、私自身が鬼籍に入った後でも、将来にわたって子供たちの尊厳を守る仕組みとして機能することは、この議員立法の提出者として欣快に堪えない次第であります。改めて、この新法作成に関わっていただきました全ての皆様方に心からの感謝を申し上げたいと思います。
 そこで、大臣にお伺いをいたします。
 この法律が施行されたことによって、教育委員会、学校管理職や教員の方々の児童生徒へのわいせつ行為、性暴力防止に対する意識はどのように変わったと受け止められておりますでしょうか。大臣のお考えを御回答いただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 121105124X01520230602_005

発言者: 池田佳隆

speaker_id: 6827

日付: 2023-06-02

院: 衆議院

会議名: 文部科学委員会