宮下一郎の発言 (予算委員会)

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○宮下委員 是非よろしくお願いいたします。
 次に、成長を分配するもう一つの道である、資産所得倍増プランの実現に向けた取組について質問をさせていただきます。
 パネル一を御覧ください。我が国の家計金融資産二千兆円は、半分以上がリターンの少ない現預金で保有されており、年金、保険等を通じた間接保有を含めても、上場株式、投資信託、債券に投資をしているのは一二・四%にとどまっております。これに対して、米国では五六・二%、英国では二四・七%が上場株式、投資信託、債券に投資されております。
 次に、パネル二を見ていただくとお分かりになると思いますが、米国や英国では、中間層でも確定拠出年金などを通じて気軽に上場株式、投資信託等に投資できる環境が整備されており、米国では二十年間で家計金融資産が三・四倍、英国では二・三倍になっている一方、我が国では一・四倍にとどまっているのは、こうした投資環境の違いが背景にあると考えられます。
 ここに一つの試算があります。最も株価が高かったバブルピーク時の一九八九年十二月に日経平均株価に一括で投資して、その後全く何もしない場合と、昨年の十二月まで三百九十七か月、三百九十七回に分けて三十三年間毎年定額の投資をした場合、そして、三番目のパターンは、それを毎年、投資ではなくて銀行に預金した場合、この三つを比較したデータですが、昨年十二月の時価評価をシミュレーションしてみますと、一括投資して何もしないものは、もちろん今の方が株価は下がっていますので、三二・九%減少になります。一方、長期積立投資では七二・三%増加、原資が一・七倍になる、こういう試算があります。一方、積立預金では、増加はしますが、四・五%増加するだけということで、その差は歴然です。
 長期積立投資をすることで、リーマン・ショックやコロナ禍があっても、預金より有利な投資ができるという試算であります。
 このような長期積立投資が行われている米国や英国では、経済成長が個人の資産増加につながり、成長と分配の好循環が実現しているのに対し、現金や預金が多い我が国では、成長の果実を家計が余り受け取っていないということだと思います。
 こうした状況も踏まえまして、岸田総理は、昨年九月に訪米された際にニューヨーク証券取引所で演説され、日本国内の貯蓄から投資への流れを後押しするために、個人投資家を対象にした優遇税制、NISAを恒久化する意向を明らかにされました。
 さらに、岸田総理が会長であります証券市場育成等議員連盟では、昨年十月に議連の決議を取りまとめ、私も事務局長としてその取りまとめに関わらせていただきました。この決議は、第一に、NISA制度の抜本的拡充、恒久化、第二に、確定拠出年金制度の改革、第三に、資産形成に関する金融経済教育の機会提供という三つを柱としております。
 そして、会長代行であります金田勝年先生を先頭に議連の皆様と要望活動を行って、現在国会に提出されている税制改正法案には、NISA制度の抜本的拡充、恒久化が盛り込まれました。具体的には、無税での年間投資上限が百二十万円から三百六十万円に拡大するとともに、非課税保有限度額も総額で一千八百万円までと大幅に拡充されることとなりました。この大改革は総理のリーダーシップにより実現したものであり、岸田総理に敬意と感謝を申し上げます。
 他方、加入可能年齢の引上げや拠出限度額の引上げなどの確定拠出年金制度の改革については、令和六年の公的年金の財政検証に併せて対応することとなっています。米国や英国では確定拠出年金による投資が多いということも踏まえれば、この制度の改革も大切だと思います。
 同時に、先ほど述べた長期積立投資の特性などを幅広い世代の皆様に正しい理解をしていただき、月々の確定拠出年金の運用先を考えていただくためにも、資産形成に関する金融経済教育の機会提供を推進し、中立的立場からアドバイスを行う公的な資産形成教育機関の創設が必要ではないかと考えます。
 こうしたことを踏まえて、新しい資本主義における資産所得倍増プランの意義や今後の取組などについて、岸田総理のお考えをお聞かせいただきたいと存じます。

発言情報

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発言者: 宮下一郎

speaker_id: 14513

日付: 2023-02-08

院: 衆議院

会議名: 予算委員会