西村康稔の発言 (経済産業委員会)

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○国務大臣(西村康稔君) おはようございます。
 令和五年度の経済産業省関係予算について御説明申し上げます。
 我が国は、コロナ禍やロシアによるウクライナ侵略、気候変動といった世界情勢の変化の中、強靱で柔軟な経済を構築するため、足下の課題に対応するとともに、日本経済を将来に向けた成長軌道に乗せていくための大胆な投資を後押ししていくことが必要です。
 まず、令和四年度第二次補正予算を活用し、エネルギー価格高騰に対して、電気・都市ガス料金や燃料油価格の激変緩和措置を講じるとともに、厳しい状況にある中小企業・小規模事業者の資金繰りなど事業継続支援に万全を期します。また、今の円安の機会を捉え、半導体、蓄電池やバイオの国内生産拠点の整備などの国内投資を推進し、成長と重要物資の供給確保につなげます。
 こうした現下の取組を進めると同時に、令和五年度経済産業省関係予算を活用して、脱炭素社会やデジタル社会、経済安全保障、科学技術・イノベーションの実現など、我が国が直面する経済社会課題を解決するとともに、人材、スタートアップへの投資、持続可能な地域経済の実現など、個人、企業が挑戦を続ける経済社会を実現していきます。さらに、経済産業省の最重要課題である福島の復興及び廃炉・汚染水・処理水対策についても着実に進めてまいります。
 特に、GX、グリーントランスフォーメーションについては、いわゆるGX経済移行債を新たに創設し、令和五年度以降十年間で二十兆円規模の国による支援を実施してまいります。
 このため、令和五年度経済産業省関係予算として、一般会計三千四百九十五億円、GX支援対策費四千八百九十六億円を含むエネルギー対策特別会計一兆一千九百四十七億円、特許特別会計一千四百五十四億円、合計一兆六千八百九十六億円を計上しました。また、復興庁計上の東日本大震災復興特別会計のうち、二百八十三億円が経済産業省関連予算として計上されております。
 次に、具体的な内容について申し述べます。
 第一に、エネルギー危機に強い経済構造への転換を進めるため、省エネルギー対策の抜本的強化、安定供給を大前提とした再生可能エネルギーの最大限導入、原子力の活用、石油、天然ガスの安定的な供給の確保等の燃料供給体制強化に取り組むことで、あらゆる経済社会活動の土台となるエネルギー安全保障の確保を進めてまいります。
 第二に、コロナ禍や物価高等により厳しい経営環境に置かれている中小企業に対する資金繰り支援や価格転嫁対策に万全を期すとともに、事業再構築や生産性向上、研究開発への支援を、令和四年度第二次補正予算も活用しつつ継続的に行うことで、賃上げの原資を確保し、所得向上に貢献してまいります。
 第三に、日本が直面する経済社会課題を解決することが、ひいては世界の市場獲得にもつながり得るとの考えの下、政府も民間もリスクを恐れず一歩前へ出て、前に出て大胆に投資を拡大してまいります。
 まず、脱炭素社会の実現に向けて、日本の経済社会、産業構造のGXを進めてまいります。GX実現に向けた基本方針を踏まえ、安定供給を大前提とした再生可能エネルギーの最大限の導入、原子力の活用、水素、アンモニアの導入促進などを進めてまいります。また、クリーンエネルギー自動車の導入促進や充電、充填インフラの整備、成長志向型の資源自律経済の自律に、確立に向けた動静脈連携による資源循環を推進してまいります。
 さらに、デジタル化の基盤となる半導体等の技術開発やデジタル人材育成など、デジタル社会の実現に向けた取組を進めるとともに、経済安全保障の観点から重要技術の適切な維持管理を行ってまいります。
 加えて、量子、AI、バイオなど科学技術・イノベーションへの投資を拡大するとともに、社会実装、市場獲得に必要な国内外のルール形成を加速してまいります。また、ヘルスケア産業や医療分野の産業の発展に向けた取組も進めてまいります。
 第四に、活力ある経済社会を実現し、長期停滞から脱却するため、個人、企業の挑戦を後押しする基盤の整備を進めてまいります。
 大企業等の人材が出向等で行う起業やリカレント教育の支援、フェムテック活用など人材の多様性の確保を進めるとともに、デジタル技術の活用や学校内外での連携等を通じた新たな学びの社会システムの構築を支援するなど、人への投資に取り組んでまいります。
 また、中長期的な日本経済の成長に向け、イノベーションの担い手となるスタートアップを支援するため、卓越した才能の発掘、育成やスタートアップの海外展開支援、研究開発型スタートアップの創出、成長の加速化を進めてまいります。
 地域企業のDX促進や地域で活躍する人材の獲得、育成、伝統的工芸品産業の活性化など、持続可能な地域経済の実現に向けた取組を進めてまいります。
 加えて、二〇二五年の大阪・関西万博を未来社会の実験場として、子供や若者が未来に希望や夢を持つきっかけとなるような万博を目指し、引き続き、全力で準備を進めてまいります。
 第五に、アジアや有志国と一体となった成長戦略や、国際経済基盤の強化、立て直しなど、国際経済秩序の再編における主体的な対外政策を進めてまいります。
 具体的には、アジア・ゼロエミッション共同体構想の実現や、今年友好協力五十周年を迎える日・ASEANの各国、各企業との経済協力を進めるとともに、環境、人権等の共通価値を軸とした国際ルールの形成などに取り組んでまいります。
 そして、東京電力福島第一原発、原子力発電所の廃炉・汚染水・処理水対策と福島の復興は、経済産業省の最重要課題であります。
 廃炉に向け、燃料デブリ取り出しやALPS処理水の海洋放出への準備などを進めてまいります。また、安全性確保、風評対策、漁業者の方々が安心して漁業を継続できるような支援に取り組んでまいります。
 加えて、事業、なりわいの再建、福島イノベーション・コースト構想、福島新エネ社会構想による産業復興の推進、交流人口拡大、福島国際研究教育機構における研究、映像・芸術文化等を活用した新たな町づくりなど、福島復興に全力で取り組みます。
 以上が令和五年度経済産業省関係予算の概要でございます。
 委員各位におかれましては、よろしく御審議いただきますようお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 西村康稔

speaker_id: 6755

日付: 2023-03-17

院: 参議院

会議名: 経済産業委員会