小堀秀毅の発言 (経済産業委員会)

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○参考人(小堀秀毅君) ただいま御紹介をいただきました、経団連副会長で環境委員長を務めております小堀でございます。
 本日は、GX推進法案に関する経団連の考え方を御説明申し上げる機会をいただきまして、誠にありがとうございます。法案に賛成の立場から意見を述べたいというふうに存じます。
 経団連では、現在、サステナブルな資本主義の実現に向け、様々な活動を展開しております。環境問題、とりわけ気候変動は我が国にとりまして待ったなしの喫緊の課題であり、経済成長と同時に二〇五〇年カーボンニュートラルを実現する必要がございます。
 こうした問題意識の下、経団連は昨年五月、グリーントランスフォーメーション、すなわちGXに関する提言を取りまとめました。この提言では、国を挙げて経済と環境の好循環を創出しつつ、経済社会全体の変革であるGXを推進する必要を訴えております。本提言で政府に求めている施策の大きな柱の一つが脱炭素投資の促進でございます。
 二〇五〇年カーボンニュートラルを実現するためには、既存の脱炭素技術の社会実装はもとより、革新的技術を開発するための研究開発が不可欠でございます。二〇五〇年カーボンニュートラルと産業競争力の強化、向上、経済成長を同時に実現していくための投資額は相当な額になると思います。GX推進法案はこうした投資を促進するものと大いに期待しております。
 本日は、GX推進法案の基本的考え、GX推進戦略を実現するための投資支援とその裏付けとなるGX経済移行債、成長志向型カーボンプライシングの三点について意見を申し上げたいというふうに思います。
 まず第一に、法案の基本的考え方についてでございます。
 本法案では、カーボンニュートラルを追求するとともに成長型経済構造を実現するとしており、経済界の考え方と一致しております。また、先々、世界の動向の不確実性が高い中、GX推進法で定める各施策の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な見直しを講ずるとの内容を盛り込んだことも評価をできます。今後、政省令など具体的な制度設計や制度の運用に当たっても、こうした視点を十分踏まえていただきたいと存じます。
 第二に、GX推進戦略を実現するための投資支援とその裏付けとなるGX移行債についてでございます。
 先ほど申し上げましたとおり、カーボンニュートラルを追求しつつ経済成長を実現するためには極めて多額の投資が必要となります。企業、経済界もしっかりと取組を進めてまいりますが、既に欧米各国はこれまでの取組を更に加速させ、国家を挙げてカーボンニュートラルにつながる投資を支援しております。我が国が国際競争に劣後しないためにも、産学官連携による取組を強化すべきと考えております。
 その一環として、民間投資を促進するため、カーボンニュートラルに向けたロードマップを政府がしっかりと示すとともに、民間投資の呼び水として長期、複数年度に支援、コミットすることが重要でございます。例えば、リスクが高い研究開発や水素設備等のインフラの設備など、民間が担うことができない分野では政府の役割が大きいと考えます。
 この点、今回の法案では、GX推進戦略の策定を政府に義務付けるとともに、戦略推進のために政府が十年間にわたり財政支出することを明記しております。政府がコミットしている二十兆円の財政支出の基礎となるものとして高く評価しております。また、そのファイナンスの方法として、使途を限定してGX経済移行債を発行することは適切であると評価しております。
 第三に、成長志向型カーボンプライシングについてでございます。
 経団連は、現在取組が進行中のGXリーグをベースとして、排出量取引制度を早期に検討開始するよう提言しております。その背景には、排出量取引制度は、設計次第では産業競争力に配慮しながら着実に削減が可能との考え方がございます。この点、本法案では排出量取引制度に関する詳細の制度設計についての具体的なタイムスケジュールを示しており、評価しております。
 具体的な制度設計に当たっては、GXリーグにおいて排出量取引制度の知見をしっかり蓄積していただくとともに、産業競争力に与える影響、代替技術の開発、実装の動向を十分見極めていただきたいと思います。代替技術がない中、排出制約のみが課せられるということになれば、我が国産業の国際競争力は確実にそがれる懸念がございます。また、産業競争力への悪影響の回避という観点からは、石油石炭税や固定価格買取り制度の賦課金といったエネルギーに係る負担の総額を超えない範囲でカーボンプライシングを導入していくという考え方も評価をできると思います。
 以上、GX推進法案に関する経済界の意見を述べさせていただきました。
 改めて、我が国がカーボンニュートラルを追求しながら産業の国際競争力を維持強化し、経済成長を続けていくためには、本法案の成立は不可欠でございます。先生方皆様にはこの点を是非御理解いただき、本法案の成立をお願い申し上げます。
 経済界は、本法案の後押しも得ながら、二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に不退転の決意で臨む覚悟でございます。その際、大企業のみならず中小企業も含めたサプライチェーン全体、あるいは地域社会も含めた国全体でGXに取り組むことが重要と考えております。この点、先般閣議決定されたGX実現に向けた基本方針では中小企業支援や地域の支援も盛り込まれており、本法案の成立と併せて、この基本方針の着実な実行も併せてお願いさせていただきたく存じ上げます。
 私からの発言は以上でございます。御清聴どうもありがとうございました。

発言情報

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発言者: 小堀秀毅

speaker_id: 33242

日付: 2023-04-20

院: 参議院

会議名: 経済産業委員会