杉尾秀哉の発言 (憲法審査会)

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○杉尾秀哉君 立憲民主・社民の杉尾秀哉です。
 前回の本審査会では、参議院法制局が提示する緊急集会の四つの論点について私たちの会派の見解を申し上げました。また、与党を始めとした各会派からも私たちと同じ問題意識や考え方が近い憲法解釈も示されていまして、大変有意義な意見交換だったと考えます。中でも特筆すべきは、緊急集会に関する論点整理、検討は急務という意見で、今後、参考人質疑も含めて議論を更に深めていく必要があると思います。
 なお、前回私が触れました憲法制定時の金森大臣の答弁、戦前の反省から、民主政治を徹底させ国民の権利を十分に擁護するため、万年議会である参議院に国会代替機能を定めたという緊急集会の根本趣旨は衆議院ではほとんど議論されておりません。こうしたいわゆる七十日間限定説のような改憲ありきの意図的かつ便宜的な解釈論とは、私たち参議院は一線を画すべきことを申し添えさせていただきます。
 その上で、先週の議論を踏まえて、私からは衆議院議員の任期満了後の緊急集会の可否について更に申し上げたいと思います。
 先週、私たちの会派の打越委員から、高見上智大名誉教授のもちろん解釈、それから土井京大教授、只野一橋大教授の類推解釈、これらを紹介しながら、二院制の下での参議院の存在理由でもある緊急集会の重大な機能及び参議院の権威に懸けて、任期満了後も緊急集会は開催できる旨の説明がありました。
 これについて、先週、自民党の山本筆頭幹事から、衆議院の解散というのは衆議院議員の不在の例であり、制定経緯の第三回交渉で衆議院の解散等の事情によりの等が日本政府側から示されていること、あるいはまた、貴族院での質疑で金森大臣が改選期云々という答弁をされたことからしますと、任期満了による衆議院の不在を含めていると解することも可能だという、こうした注目すべき発言もございました。
 ここで山本筆頭が述べられたとおり、緊急集会制度の立法経緯に照らせば、当時、日本政府が衆議院の解散以外の国会を召集できない場合についても想定し、検討していたことは明白であります。としますと、任期満了後にも緊急集会が可能だというもちろん解釈や類推解釈の法的正当性が一層明らかであること、また、任期満了の場合であっても、五十四条三項の衆議院の事後同意が担保されていること、さらに、土井教授が指摘するように、議院が存在しない状況で緊急集会を認めなければ内閣が独断で必要な措置を講ずる事態を招きかねないこと、こうしたことを考えますと、憲法五十四条二項を衆議院の任期満了後の緊急集会も可能と解することは立憲主義とも符合するというふうに考えております。
 これについて、公明党、佐々木さやか委員は、前回、現実問題として緊急集会で対応するほかないのではないか、緊急の場合、参議院の緊急集会は全国民の代表として行政権に対する民主的コントロールに及ぼす重要な役割を担うもので、国民の基本的人権を保障し、行政権の濫用を防ぐためにも緊急集会が果たすべき役割は極めて重い、こういう発言をされました。これらの見解には私たちも深く賛同するものであります。
 そこで、最後に、法的問題について参議院法制局長に伺います。
 仮に衆議院議員の任期満了後も緊急集会を開催できるという憲法解釈に立った場合、現行の国会法の条文改正は必要になるんでしょうか、どうでしょうか。

発言情報

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発言者: 杉尾秀哉

speaker_id: 27581

日付: 2023-04-12

院: 参議院

会議名: 憲法審査会