松浦一夫の発言 (憲法審査会)
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○参考人(松浦一夫君) インセンティブの問題というのは、私、国会議員でございませんので余り理解をしておらぬのですけれども、その任期の延長が必要なケースというのは、繰り返しになりますけれども、緊急事態が宣言されて、それに伴って例えば衆議院が解散が禁止されたりあるいは任期の延長がなされるということですから、それを単独でもって任期が延長されるという話ではないんですね。その緊急事態を宣言しなきゃならぬ要件というものはかなり政治的なものでありまして、これはケース・バイ・ケースだと思うんですね。非常に重大な、つまり、通常の統治機構が機能しないような状態になったときにどうするかという話。そのときに、もう選挙をやっている場合じゃないだろうと、で、選挙もできないというときに任期の延長をすべきだと。
一旦はこれ選ばれた議員ですから、国民の信任を完全に喪失したわけではないし、先ほども御質問でありましたように、解散のケースだってあるわけですから、解散は、これ国民が解散したわけではなくて政府の都合で解散しているわけですので、国民の信任をそこで失ったという考え方ではないんだろうと思うんですね。
緊急事態になった場合に何を優先させなければいけないかというのは、もう言うまでもないことですが、国民の生命、財産を守るということが最優先であって、それを優先させるために国会が混乱してはいけないと。政府の統治能力を十全に機能させるために、国会がその権力の濫用は抑制しなきゃならないけれども、国会の機能もちゃんと維持しなければいけないというところが重要なのであって、そのためには一時的に任期の延長が必要になる。衆議院の場合には四年任期ですけれども、解散があったらもっと短いわけですね。
一方で、その参議院の場合は六年任期が保障されているわけです。六年任期だから衆議院よりも任期が長いので、身分が保障されているから、衆議院の優越、これは国民の意識が繰り返し反映されるのでというような議論がありますけれども、それを言ってしまいますと、参議院は六年任期だから国民の信任は薄いことを認めるという話になってしまうと思うんですね。
やはり、場合によっては三年で終わる衆議員もいれば、四年任期を全うできる議員もいらっしゃる、それでも国民の信任を一度は得ている。で、優先しなきゃならない国家の緊急事態にそれを優先する、そのために国会を混乱させてはならないので任期を一時的に延長する、その必要がなければ緊急事態宣言はもう解除するというシステムをつくれば、それは濫用の危険というのはないんだと思います。