加藤勝信の発言 (厚生労働委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(加藤勝信君) 最初に、臓器の移植に関する法律に対する附帯決議に基づき、臓器移植の実施状況等について報告します。
 臓器の移植に関する法律は、平成九年の施行から本年で二十六年を迎えます。この間、臓器の提供をいただいた多くの方々、また、様々な立場から移植医療の普及に取り組んでこられた関係者の皆様に心から感謝申し上げます。
 まず、臓器移植の実施状況について申し上げます。
 令和五年三月末における移植希望登録者数は一万七千八百三十五名であり、令和四年度の移植実施数は、心臓移植が八十八件、肺移植は百四件等となっております。
 また、令和五年三月末までに、九百二十六名の方が脳死判定を受けて、臓器を提供されております。このうち、本人の意思が不明な場合でも遺族の承諾により臓器の提出を可能とした平成二十二年の改正臓器移植法施行後に臓器を提供された方は八百四十名、このうち十五歳未満の小児からの臓器提供は五十六名となっています。令和四年度においては、過去最多の百五名の方が脳死判定を受けて、臓器を提供されております。
 さらに、令和五年三月末における脳死下での臓器提供が実施可能な施設は四百三十七施設であり、移植が実施可能な施設は、心臓移植が十一施設、肺移植が十一施設等となっております。
 次に、移植結果について申し上げます。
 これまでの移植に関する生存率や生着率は、例えば、心臓移植について五年生存率が九二・九%、五年生着率も九二・九%となっているなど、良好な結果となっていると認識しております。
 最後に、公平かつ適正に行われるべき臓器のあっせんを無許可で行ったとされる事案があったことを踏まえ、令和五年四月から五月にかけて、関係学会の協力を得て、海外渡航移植患者の緊急実態調査を実施いたしました。その結果、海外に渡航して移植を受けて国内の医療機関に外来通院中の患者の数は五百四十三名、そのうち生体から臓器の提供を受けた患者の数は四十二名、死体から臓器の提供を受けた患者の数は四百十六名、不明な患者の数は八十五名となっております。国内外で移植を受けて国内の医療機関に外来通院中の患者の数は三万一千六百八十四名であり、このうち海外で移植を受けて国内の医療機関に外来通院中の患者が占める割合は一・七%となっております。今回の調査の結果、海外に渡航し移植を受けた患者が国内の医療機関に一定数通院している実態が明らかとなりました。
 厚生労働省としては、各国は臓器提供と臓器移植の自給自足の達成に努めるべきであるという国際的な原則に基づき、本人の意思表示を基本とした上で、脳死下での臓器提供やその移植が原則国内において実施される必要があると考えております。このため、引き続き、公益社団法人日本臓器移植ネットワークや関係学会等と連携しながら、臓器提供の意思表示をしていただくことも含め、臓器移植に関して国民の皆様への周知啓発を行うとともに、医療機関間の連携を促進するなど、臓器提供が実施可能な施設の体制整備等のための支援等を行い、国内で必要とされる臓器移植を原則国内で完結できるような体制の構築に努めてまいりますので、今後とも、委員の皆様には、御理解を賜りますようお願いをいたします。
 続いて、戦没者の遺骨収集の推進に関する法律に対する附帯決議に基づき、戦没者の遺骨収集事業の実施状況等について報告いたします。
 まず、事業の概況について申し上げます。
 令和四年度の遺骨収集事業は、国内外の新型コロナウイルス感染症の感染状況の影響等により、現地調査等が必ずしも計画どおりに実施できなかった面もありますが、そのような中においても可能な範囲で実施しました。
 次に、戦没者の遺骨収集に関する活動を実施する指定法人の事業計画の策定及び当該法人に対する指導監督等について申し上げます。
 令和四年度においても、指定法人である一般社団法人日本戦没者遺骨収集推進協会と戦没者の遺骨収集に関する委託契約を締結し、当該法人が策定した事業計画に基づき、現地調査及び遺骨収集を実施いたしました。また、当該法人に対して、令和四年九月に指導監督を実施いたしました。
 次に、戦没者の遺骨収集に関する情報の収集及び遺骨収集の実績について申し上げます。
 令和四年度においては、日本、失礼、米国海軍設営隊資料館が保有する機密指定が解除された資料の調査を行い、日本人戦没者の埋葬地点等と思われる記載がある八十四枚の資料を取得しました。
 また、形質鑑定等により日本人の御遺骨である蓋然性が高いとされた二百二十七柱相当の検体を採取するとともに、百二十一柱の御遺骨を収容いたしました。
 次に、戦没者の御遺骨の鑑定及び御遺族への引渡しについて申し上げます。
 令和四年度においては、DNA鑑定を通じて、遺留品等の手掛かり情報がない硫黄島の一柱を含む二十一柱の御遺骨の身元が新たに判明するとともに、十四柱の御遺骨を御遺族へお渡しいたしました。
 また、DNA鑑定の体制強化と迅速化を図るため、DNA鑑定を委託している十二の鑑定機関に加えて、厚生労働省自らも専門職員を雇用し、DNA鑑定を実施するための分析施設を新たに設置いたしました。
 最後に、関係国の政府との協議について申し上げます。
 令和四年度においては、外務省と連携し、インド共和国ほか三か国と協議を行い、日本側の遺骨収容及び遺骨鑑定のプロセス等について了承を得ることができました。
 また、パラオ共和国及びインドネシア共和国と覚書等を取り交わしました。
 今後とも、戦没者の遺骨収集の推進に関する法律に規定する集中実施期間の趣旨を踏まえ、一柱でも多くの御遺骨を収容し、御遺族に早期にお渡しできるよう、遺骨収集事業を推進してまいりますので、委員の皆様におかれましては、御理解を賜りますようお願いをいたします。

発言情報

speech_id: 121114260X01920230608_005

発言者: 加藤勝信

speaker_id: 5843

日付: 2023-06-08

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会