根本敏則の発言 (国土交通委員会)
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○参考人(根本敏則君) 敬愛大学の根本でございます。どうもお招きいただき、ありがとうございます。
私どものグループで高速道路の償還シミュレーションを行いましたので、御説明したいと思います。
資料を用意いたしました。一枚目のスライドです。
図の下の方から説明いたしますけれども、NEXCOは、利用者が払った料金のうち維持管理費などを差し引いた額を貸付料として高速道路機構に支払い、そして高速道路機構が建設債務の返済に充てます。少し、この図は民営化時、二〇〇五年の枠組みを示しておりますけれども、少しややこしいのは、二〇一四年の時点でも四車線化事業などを実施しておりまして、そのための借金も行っていましたが、その借金も含めて二〇五〇年までに全て返済し、無料開放するということになっておりました。
二枚目をお願いいたします。
二〇一四年に、大規模修繕、更新のための投資が必要なことが分かりました。そして、償還期間を十五年延長することになりました。変更があったのは紫色の部分であります。下の方から説明いたしますと、紫色の三角の部分が特定更新事業を表しております。そして、借金をしなければならないわけですけれども、更新債務が生じます。その債務を返済するために、二〇五〇年から二〇六五年まで料金徴収期間を延ばすことにいたしました。
三枚目をお願いいたします。
さて、今回、更に更新投資が必要なことが分かったわけですけれども、料金を値上げせずともこの債務の返済が可能かどうか、シミュレーション分析をいたしました。
まず、重要となるのは更新投資であります。これまでの更新投資の実績及び現在の投資額、資産額ですね、ごめんなさい、現在の資産額及び耐用年数などを考慮して、二〇三五年から二一一五年まで毎年八百億円程度更新工事が必要なのではないかと仮定いたしました。
次に、現在事業化していない新東名、新名神の六車線化の事業も必要ではないかと考えました。そのための費用として、二〇二五年から十年間、毎年二千五百億円投資することとしました。
さらに、有料区間の暫定二車線区間というのがありますけれども、そのうちの千六百キロメートル、これは二年前にこのシミュレーションしましたので現在はもう少し減っていますけれども、その当時、千六百キロメートルが事業未着手でした。その未着手区間に関して四車線化をする、それを例えば四十年掛けて四車線化するとすれば、年間当たり二千五百億円程度の投資が必要になるというふうに考えました。
その他の基本的な設定としては、料金収入に関わる交通量、交通量を予測しなければいけません。その将来交通量に関しては、人口問題研究所が二一一五年まで人口推計をしておりますけれども、その人口推計を利用いたしました。また、金利として二%を仮定いたしました。さらに、固定資産税に関しては、JR北海道、JR四国並みに支払うということを仮定いたしました。
そして、条件をいろいろ変えていろいろなケースでシミュレーションいたしましたけれども、ここで示したような条件とか仮定の組合せにおいては、ほぼ値上げせずに借金を返済可能なのではないかということが分かりました。
四枚目です。ということで、四枚目に得られた知見をまとめました。
現在の高速道路のネットワーク維持は重要だと思います。ですから、そのための更新投資は必要であり、料金徴収期間の延長は避けられません。なお、我々のグループでは、事業化されていない新東名、新名神の六車線化も必要ではないかと考えました。
有料区間の暫定二車線区間の四車線化の必要性は認めるわけですけれども、料金値上げが難しいとしたら、投資余力も考慮し、時間を掛けて、例えば我々のシミュレーションでは四十年というのを仮定させてもらいましたけれども、四十年で整備するということも検討すべきではないでしょうか。
なお、資金調達計画では、金利が大きく影響いたします。二・〇%を想定いたしました。ちなみに、二〇二三年、最近調達した二十年物財投機関債の金利は一・二%で現在のところ非常に低いわけですけれども、これが将来上振れする可能性も残っております。上振れすれば当然投資余力は減ってしまいます。また、債務返済計画では、交通量、料金収入が大きく影響いたします。人口問題研究所の推計に従いましたけれども、将来更に人口減少が加速するかもしれません。そうなってくれば、同じように投資余力は減ってしまいます。
このように非常に不確実性が高いわけでありますけれども、その時々の更新需要に応じ資金調達計画を策定し、有期、例えば五十年の債務返済計画を策定するという方法論は適当ではないかと思います。
私の説明は以上であります。