三上えりの発言 (国土交通委員会)
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○三上えり君 会派、立憲民主・社民の三上えりです。
質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
これまでの空家対策は、今まで、周囲に著しく悪影響を及ぼすぼろぼろの空家、つまり特定空家を解体するというのが主軸でしたけれども、今回の改正案では、このぼろぼろの空家になる前に有効活用や適切な管理をするというのが大きな改正案の一つです。
今の法律では、市区町村は、特定空家等と判断した空家の所有者に対して、助言ですとか指導に加えまして、必要な措置をとるよう勧告、そして命令をすることができます。さらに、所有者が命令に従わず必要な措置をとらない場合には、市区町村は、行政代執行、所有者の代わりにこのぼろぼろの空家などを解体することができます。
また、勧告の対象となりました特定空家に係る土地については、固定資産税等の住宅用地特例の対象から除外する措置が講じられます。いわゆる、建物が建っていたら固定資産税が六分の一になる、この対象から外れるわけですね。つまり、管理不全空家という区分が新設され、所有している空家が自治体に管理不全空家と判断されると、土地に係る固定資産税の負担が約六倍になるという可能性があります。ここが大きな点です。
今回の改正では、空家が適切な管理が行われずそのまま放っておいたら特定空家、何度も申しますが、ぼろぼろの空家になるおそれがあると市町村長が認める空家のことを管理不全空家等と定義しています。市町村長は、管理不全空家の所有者に対しまして、特定空家になることを防ぐために必要な措置をとるよう指導することができるようになります。さらに、状態が改善されないときには勧告ができます。空家の状態が悪化する前に空家の適切な管理を所有者に促そうとするものです。
そして、空家の状態が悪化していくと、不法投棄、空き巣、火災、断水のリスクが非常に高まります。断水の場合、実際に今年の一月に石川県内で空家の水道管が破裂し、漏水し、周辺のおよそ一万世帯で断水や水が出にくい状況にもなりました。
お配りした資料を皆様よく御覧になっていると思いますが、改めて御確認ください。
住宅・土地統計調査によりますと、空家の総数はこの二十年間で五百七十六万戸からおよそ八百五十万戸と、およそ一・五倍、長期にわたって不在の住宅などその他空家は百八十二万戸からおよそ三百五十万戸に、およそ二倍になりました。そして、これは二〇一八年、五年前の統計ですから、まだまだ増えていることでしょう。
で、国が市区町村にアンケート調査をいたしました。すると、このぼろぼろの特定空家を除いた管理不全の空家は二十三万五千戸も現存しているということがこの調査で分かりました。さあ、この二十三万五千戸、これからどうするかを真剣に議論していかなければなりません。大変な数です。
そして、下の段の資料は、都道府県別のその他空家率、長期にわたって不在の住宅です。全国平均は五・六%です。永井委員からもお話がございましたが、委員の皆様方の地元はいかがでしょうか。私の地元広島は八%になっております。一位は高知県一二・七%、二位は鹿児島県一一・九%、三位は和歌山県の一一・二%。まあ、余り大きく、声を大にして言うことでもないんですけれども、六つの県が一〇%を超えています。まずはここをしっかり共有させてください。日本の国土、山林が八割なんですけれども、多くの中山間地域でも問題になっています空家問題です。
そして、今回の改正で、新たに管理不全空家等と認めることに市町村長ができるということで、全国の自治体に明確な判断を伝える必要があると思います。非常にこれは難しい判断になると思います。割れている窓ガラスが幾つあるか、開かないドアが幾つあるか、この辺りをしっかりと指導していただかなくてはなりません。
この法案では、国が策定する基本指針に、所有者等による空家等の適切な管理について指針となるべき事項を追加するとされました。また、市町村は、この指針に即し、適切な管理が行われていない空家の所有者に対して必要な措置をとるよう指導することができます。所有者等による空家等の適切な管理について指針となるべき事項、この指針を、どのような指針を定める予定でしょうか。お聞かせください。