宮口治子の発言 (文教科学委員会)

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○宮口治子君 ありがとうございます。
 もう一巻のほぼ最後くらいなんですよね、投下されるの。そうなんですよ。で、二巻になって、その後、あの投下の後の方の話になっていくんですけれども、私はアニメーションで小学校一年生のときにこれを見ました。風船を持った女の子が溶けていくシーンであったり、あるいは、物干しをして、洗濯物を干しているお母さんの物干しのところが、ベランダが落ちていくようなシーンがやっぱり今でも私の脳裏に焼き付いています。そういったことがやっぱり恐怖だったんですよね、自分の中で。やっぱり、戦争って恐怖だと思うんです。その恐怖のおかげというか、せいというか、今やっぱりこの広島で核兵器はいけないとか戦争はいけないという思いが強く持てているのは、やはりその体験があったからではないかなというふうには思います。
 以前にもこのゲンのことは触れさせていただいたテーマではあるんですけれども、広島市の教育、平和教育プログラムの中からの削除の問題というのは全国的に本当に大きな影響が出ました。
 平和と戦争について考える入口だったと、朝日の飯尾論説委員。そして、人間とはという疑問に向き合うきっかけが「はだしのゲン」だったと、元陸上選手の為末大さん。そして、授業はきっかけ、全部読めば分かると、名古屋大学教育行政学の中嶋哲彦名誉教授などなど。
 削除後は、「はだしのゲン」一巻の全国書店での売上げが通常月の十倍になって、その傾向というのは今も続いていて、電子版の売行きも好調となっているとのことです。「はだしのゲン」の総発行部数は一千万部を超えて、アニメやミュージカル、講談等にもなっています。世界二十四か国で翻訳されて、二〇〇七年には核兵器不拡散条約、NPTでの委員会で日本政府が英訳版を配布したということもありました。
 ロシア語に全十巻を翻訳された金沢市の浅妻南海江さんは、ロシアとウクライナの軍事衝突について、八十年前とは比較にならないほど核戦争の危機が高まっていると危機感を抱き、ゲンは人の心に訴える歴史と平和の教科書、できるのはこれを広めることと、広島平和記念資料館に英語版が置かれていることを念頭に、被爆地で開かれたサミットで各国の首脳が手に取り、ゲンのことを知ってほしいと期待されておりました。今回のサミットでこういった企画があったということを私も期待しています。
 今や「はだしのゲン」は被爆の伝承の象徴的な存在にあるかと思いますが、大臣はどう思われますか。

発言情報

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発言者: 宮口治子

speaker_id: 34493

日付: 2023-05-23

院: 参議院

会議名: 文教科学委員会