西田実仁の発言 (予算委員会)
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○西田実仁君 中小企業の賃上げへ向けて正念場のこの三月というお話がございました。
そこで、私、十三年前、野党の時代に質問しましたが、今日、この物価上昇の中で改めて御質問したいと思います。
それは、法的には下請関係にはありませんが、片や全国規模の大企業、片や町の中小零細企業であり、価格交渉や転嫁が言い出せず、賃上げどころではない問題です。それは自動車整備工場と損害保険会社との取引です。
多くの自動車整備工場は、自動車保険に入っている顧客から事故に遭った車の修理を頼まれたら、バンパーなどの部品を仕入れ、職人が手間暇掛けて修理して車をお返しし、その後にお客さんに代わって保険会社への修理代金を請求しています。大手損保会社が共同出資している株式会社自研センターが、修理に必要な作業時間、例えばバンパーを取り替えて修理する時間の基準を決めており、それに労務費の単価を掛け合わせる形で、多くの損保会社はこの基準に近い額で修理代金、保険金額を定めています。
昨年来の物価高を受けて、全国の自動車整備工場から、物価高でも価格転嫁できないとの悲鳴が寄せられています。例えば、オイル代も電気代も労務費も上がっているのに、損保会社から認められる修理代金、保険金はどの保険会社も似たような水準にそろって据え置かれたままで、実際に掛かった修理代金を得られない、保険会社は、せめて材料費や電気代の値上がり分は修理代を引き上げてほしい、労務費も引き上げてほしいとの悲鳴が聞こえてきます。さらには、保険会社が修理代金の基準を決めているから、どんなに物価が上がっても価格転嫁してもらえないという声も聞こえてまいります。
損害保険会社にとって自動車整備工場は、保険を売ってもらったり、顧客の自動車を修理してくれる大切なパートナーのはずです。修理時間の基準は、一民間会社、つまり自研センターですが作成していること、それを使うかどうかは、また労務費単価を幾らにするかは、形式上、損害保険会社と自動車整備工場が契約で決めた形になっていることは理解しています。また、損保と自動車整備工場は、修理の委託という下請関係にはないことも承知しております。
しかし、現実には、片や全国規模の大企業であり、片や中小零細企業であり、修理時間はもっと必要である、作業員の労務単価が安過ぎるとかの交渉、転嫁を言い出せない取引構造になっているのも事実です。
他の業界におきましては、業界を所管する省庁が作る取引適正化ガイドラインに従って自主行動計画を作成して取引の適正化に取り組んでいます。たとえ下請関係になくても、同じ金融庁が監督をしております銀行業界においては、全国銀行協会が手形の電子化のための自主行動計画を作成し、中小企業の資金繰り支援にも役立つ取組を業界を挙げて実行しております。
そこで、金融担当大臣にお聞きしますが、損害保険会社を所管する金融庁には、自動車整備工場からの悲鳴、特に損保会社が修理時間をずっと据え置いている、あるいは労務費の単価引上げの交渉にも応じてもらえないとの声は届いているのでしょうか。