武見敬三の発言 (予算委員会)

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○武見敬三君 是非、このフォローアップを通じて具体的な成果を、是非総理、おつくりいただきたいということをお願いを申し上げます。
 その上で、こうした保健分野で我が国は大変大きな役割を果たしてこれた一つの大きな原因は、他の国と比較して、保健分野における我が国の比較優位性というのが大変高いからであります。
 我が国のこの皆保険制度、一九六一年に我が国は既にユニバーサル・ヘルス・カバレッジを達成していたわけであります。
 そしてまたさらに、我が国は、そうした医療の質という点からも、極めて高い、高度な質を維持することに成功してまいりました。その一つの大きな原因は、やはり我が国における創薬基盤があって、そして、それぞれ治療で使う薬、診断薬や治療薬、ワクチン、これらに関して、いずれも我が国が世界でも先進的なそうした創薬の力を持っていたことが、こうした我が国が保健医療の分野で重要な役割を担うことができる比較優位性の一つの大事な基盤であったわけであります。
 ところが、それが昨今揺らいできたということについての懸念がございます。(資料提示)
 この世界の売上げ上位三百品目における日本の製薬企業創薬の製品数でありますけれども、減少し続けています。一九九一年には五十三品目ありました。しかし、それが年々年々減ってきて、二〇二六年にはそれが恐らく二十一まで下がってくるだろうと言われる状況になってまいりました。
 実際に、我が国は低分子の化合物に関わる医薬品の開発は優れていたわけでありますけれども、二十一世紀に入ってからバイオに関わるテクノロジーがその主流化になり、そうしたバイオに関わる新たな主流化された創薬基盤で我が国は劣後し始めたことがこうした背景にございます。加えて、そのことは国内における医薬品市場にも現れてまいりました。
 これを御覧いただきますとお分かりになりますように、二〇一〇年、医薬品の国内における売上げシェアというのは、国内の製薬企業、五一%あったわけでありますけれども、何と、二〇二〇年、三六%まで減ってきちゃいました。このまま行ったら、日本の製薬企業というものはどんどん国内における市場からも駆逐される状況が実際には懸念されるという段階に入ってきたわけであります。
 このような状況で、改めて、我が国の中で、こうした製薬企業というものについては、改めて、ライフサイエンスインダストリーとして、我が国の製薬企業における創薬の基盤というものを強化する必要性が非常に強く認識されるようになってきたわけであります。
 このために、実際に我が国で創薬をする上において、アカデミアが実際により積極的に、そして戦略的にこうした創薬とつながるシーズに関わる研究開発を進める仕組みを、政府が主導してこれをつくり上げていくことが極めて重要な課題となってきたわけであります。
 この基礎研究と創薬の間の分野における支援と、そしてそのための研究機構というものをつくり上げることが、今我が国、極めて重要になってまいりました。そのためには、やはり本当に専門的な知見を持った司令塔機能が必要です。
 イギリスでは、米国が早くもこうした仕組みをこの創薬に関わるエコシステムとしてつくり上げたところを見て、英国自身は、メイ内閣のときに、カナダ人でありますが、ジョン・ベルというサイエンティストを使ってジョン・ベル委員会というのを組織して司令塔機能をつくって、そこで実際に権限と予算と専門性と、この三つを兼ね備えた司令塔機能を通じて新しいシーズに関わる研究開発機能というものをつくり上げ、そしてスタートアップに対するしっかりとした支援を行う仕組みをつくりました。
 是非、我が国も同様に、こうした司令塔機能の強化というものを、健康・医療戦略室を再構築させて、そしてまたさらに、これを実行するための新たな研究開発や財政支援をする仕組みを機構としてつくっていただくことが必要と考えます。
 いよいよぎりぎりの段階に入ってまいりました。是非総理にこれを再構築する指導力を発揮していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

発言情報

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発言者: 武見敬三

speaker_id: 849

日付: 2023-05-26

院: 参議院

会議名: 予算委員会