浅田正彦の発言 (外交・安全保障に関する調査会)
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○参考人(浅田正彦君) ありがとうございます。
変化といいますか、私からすると当然のことだと思うんですね。これだけ明らかな侵略行為が行われて、それに対して反対する国というのはどういう発想なのかと逆に思ってしまうんですけれども。
百四十一が賛成したということの意味は、例えば二〇一四年のクリミアの際の同様の決議と比較してもかなり大きいんですね。クリミアのときには賛成が百、ちょうど百なんですね。で、今回は百四十一ということで、いかに今回のロシアの行為というものがあからさまな侵略行為であるかということを国際社会の多くの国が認識したということでございますね。
これがなぜ重要かといいますと、ちょっと冒頭にも申し上げましたけれども、国際社会が侵略というふうに認識しているということになると、例えば冒頭申し上げました中立義務に反する行為も認められるし、限定中立という形で公平な扱いをしなくてもいいし、それからいろんなところでそれが根拠として援用できるわけですね。国際社会の百四十を超える国が侵略だと言っているじゃないかと、だからこれは許されるという形ですね。
だから、そういう意味で、総会というのは基本的に安保理と比べてやや劣った地位だというふうに見る人が多いわけですね。というのも、安全保障理事会の決定、決議というのは法的な拘束力があると、総会にはないということで、確かに現場に行ってみると総会と安保理とでは全く空気が違って、安保理ではもう本当に空気が張り詰めているんですけれども、総会に行くと演説を聞いていない人がほとんどだということで、そういう違いもあるんですけれども、こういうふうな事態になると、いかに多くの国がロシアの行為をどう見ているかというのは物すごく重要だと思いますので、そういう意味で、そういった決議の賛成国が多いというのは重要だと思いますけれども、問題は、その数がだんだん減ってきているんですね。
これは、支援疲れということだけではなくて、途上国が若干離れていっているという、そういう要素がありまして、それは何かといいますと、ウクライナ支援が物すごい額になっていますよね。お金は幾らでもあるわけではなくて、本来であれば途上国に行くべき援助がウクライナに行っているんですね。そうすると、途上国というのは、自分たちが本来もらっているはずのものがウクライナに行ってもらえなくなっているというので、余り支持したくないなという雰囲気が既に出てきているんですね。
だから、そういうのをいかにして抑えるかというのも重要だと思いますし、今私なんかも先ほど来申し上げていますように、この戦争というのは、民主主義、自由、そういったものの勝利か、それとも秩序を破壊かということの分かれ目だと思いますので、いかに支援を続けていくかというのは大事だと思っています。