浅田正彦の発言 (外交・安全保障に関する調査会)
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○参考人(浅田正彦君) 冒頭の発言の中で国連が制裁を望まなかったというふうに申し上げましたが、なぜかというのは若干考えたところがありまして、国連が制裁を決議の中に含めると、恐らく合意が遅くなると、それに加えて賛成票が減ると。さらに、国連の決議がなければ制裁ができないかといいますと、現にやっていますよね。ですから、必須ではないと。まあいろんな要素があって入らなかったんだと思いますけれども、その辺りから考えますと、国連というものの役割といいますか位置付けが徐々に変わってきているなという感じはします。
ただ、国連憲章の拒否権の規定とか、あるいは第七章の規定とか、そういったものは変わりようがないわけで、変えようとすると国連憲章を改正する必要があります。まあ改正されたことがないわけではなくて、二回ほど改正されていますけれども、改正には、国連加盟国の三分の二の賛成プラス国連常任理事国の全てを含む三分の二以上の批准がなければできないということで、ほぼ、拒否権を持っている国が賛成するはずないですから、改正できないというような状況なんですけれども、そうすると、もう事実上その法制度は変えられないというのを前提に何かメカニズムをつくっていくしかないと思いますね。
その中で何が可能かといいますと、例えば今回の制裁のような形で、国連を用いないで、同志国の間で事実上国連制裁に代わる制裁を行っていくというふうなメカニズムです。
これが、戦争が起こらない中で国際秩序を変えていくというのは非常に難しいわけで、国際連盟も第一次世界大戦で、国際連合は第二次世界大戦、大戦が起こった後は大きな変化が可能だと思うんですけれども、それがない中でどう変えていくかというのは非常に難しい問題なんですけれども、事実上何らかのメカニズムをつくっていくというのは大事だと思っていまして、これまでG7がかなりそれに近い役割を果たしてきていますけれども、まあG7ももうこれだけ、五十年近くたっているんですかね、そうなると、それもメンバーとしてどうなのかなというふうな感じもありますので、やや柔軟な形で、しかしながらきちっとした、矛盾した言い方ですけれども、何らかのメカニズムできないかなというふうなことは考えております。
その中で日本が何ができるかということなんですけれども、国連改革というふうにおっしゃいましたけれども、この国連改革も、日本が常任理事国に入りたいというところがかなり前面に出てきていまして、それでG4とかという形で運動していましたけれども、これもやはり国連の憲章の改正と同じように非常に難しいわけで、日本が入るとなると、じゃ、韓国はとかですね、あるいはドイツが入るとイタリアとかという形で、必ずそれを阻もうとする国が出てきますし、最近アメリカはかなり柔軟になってきていますけれども、なかなか難しいと思うんですね。
ですから、少なくとも改革という点では、安保理の秘密主義的な審議といいますか、ほとんどP5、その前のP3の辺りが決めた後で非常任理事国に示してこれでどうかと、変えようとするともう時間がないという、そういうふうな運営していますので、その辺りを何とか変えていくというのが国連改革の一番重要なことかなと思っています。