大西連の発言 (国民生活・経済及び地方に関する調査会)
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○参考人(大西連君) ありがとうございます。
二点いただきました。順番にお答えしたいと思います。
一つ目は、多分、つながれていない方、なかなかお声を上げられない方であるとか、そういった方に対してどういったアプローチをしたらいいのか。これ、アウトリーチというのはすごく福祉的な文脈でよく言われるんですけれども、例えばこれ、必ずしも訪問とかそういう物理的なアウトリーチだけではなくて、例えばコロナ禍で我々の団体で始めたこととして、結構オンラインツールを使ってつながるというところをかなりちょっと取り組んでいるところですね。
例えば、チャットの相談を作ったりとか、オンライン上で生活保護の申請書を作成できるようなアプリケーションを作ったりとか、幾つかそういったものを実装しているんですが、そうすると結構夜間とか土日休日とか、そういった時間帯に若い方がかなりアクセスをしてくれる。チャットの相談とかもそうですけど、そういった傾向はあって、やっぱり違うツールを用意することによって、これまでいらっしゃっていなかった方、いらっしゃりにくかった方、そういった方のハードルというのがかなり下がっていくのかなというところは、民間のレベルの一事業でしかないんですが、実感しておりまして、これ、例えばチャットのボットであったりとか、そういう自動でできる様々な診断ツールとかであれば、作ってもちろんそれを運営していくわけですけれども、例えば、その御本人にとってはどの時間帯でもアクセスができたりとか、御本人のタイミングでアプローチができるというところでいうと、かなり公的な機関であってもそういった機能、設備、設備というかオンライン上のツールを使っていくというのは一つ大きな方法になり得るのかなというところは思っております。
他方で、あくまでそれは入口の支援で、そこから、じゃ、具体的な制度の窓口に行く、いわゆるソーシャルワーク的な機能であったりとか、何か同行して様々な制度、支援のサポートを受けられるようなお手伝いをするというところは、多分、どこかのタイミングでお会いしたりとか、いろんな形があり得るのかなと思います。ただ、選べる選択肢をまず増やすというところが一つ大事なのかなというところでございます。
二つ目の非常に重要なポイントかなと思います、相談員をどう育成するか、サポートするか、ケアするのかというところ。これ、なかなか我々の団体でも必ずしもできているわけではない部分もありますが、例えば、うちの団体、今二十年ぐらい団体が設立してからたつんですけど、最初二〇〇〇年代の前半とかは基本ホームレスの方を支援していたんですね。日雇労働をずっとされてきて住まいがなくなった方を支援する、ホームレスのおじさんの支援というと言い方があれかもしれないですけど。
私も元々そういうバックグラウンドからこういう活動入っているんですが、今、じゃ、我々の団体に相談に来る方にそういう方いらっしゃるか。実は余りいらっしゃらない、一割を切っているんですね。野宿者層、ホームレスの方自体が社会の中でいい意味で減ってきたというところはあると思いますが、ネットカフェに寝泊まりしている若い方だったりとか、それからSNSとかで知り合った方のおうちに例えば泊まって、生活が苦しくなっている女性の方とか、それはホームレスのおじさんとは全然コミュニケーションのアプローチが違いますし、抱えている背景であるとか、様々な問題、バックグラウンドというのも当然変わってくるわけですね。そういった意味での相談に携わる人の技術、スキルというものは、この十年、二十年でもう桁違いに上がってしまっているところというのは正直あると思います。
民間団体のレベルではいろいろ研修をやったりとかいろんなことはあるんですけど、これ、多分公的機関とかも同じようにやっぱりいろんな情報をキャッチアップしていくことがとても重要だと思っておりまして、先ほど赤石参考人がお話しされていた中での、例えば児童扶養手当の窓口でのコミュニケーションの余り良くなさみたいなところもそうですけど、ここは官民かかわらず、顔が見える関係で一緒に学び合ったりとか、そういう機会や機能というのがもっとあってもいいのかなというふうに個人的には思います。
今それぞれ別個に、ばらばらに、民間は民間だけで、公的機関は公的機関だけでそういう研修だったり勉強会だったりいろんなことをやっていますけど、地域の中では非常に似たようなことをやっている、若しくは補い合えるようなことをやっていますので、そこで顔が見えるような、指摘し合えるような、そういった研修だったり学び合いだったり、若しくはケアも含めてですね、そういった枠組みというのがもしできれば、それは非常に画期的なことなのかな、また地域全体の相談の質が高まっていくことなのかなというふうに思います。
ちょっと抽象度が高いお答えになりましたが、以上です。