酒井正の発言 (国民生活・経済及び地方に関する調査会)
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○参考人(酒井正君) 非常に難しいテーマだと思うんですけれども、まず、先ほど申し上げたように、実は誰にこういった職業訓練、訓練機会が足りないのかということを最初に考える必要があると。私の考えでは、やはり正規雇用に比べれば非正規雇用という人たちに訓練機会が足りないので、この人たちを優先するような施策が必要だと。ただ、一方で、もしかして正規雇用の中でも結構差があるのかもしれないという議論も出てくるんじゃないかというふうにも思います。正規雇用の人たちが一律に訓練機会に恵まれているかどうか、それもちょっと調べてみないと分からないんじゃないかなという気がしておりまして、そういうところはきめ細かに把握する必要があるだろうというふうに思っております。
ただ、このくらいまでだったらまだ比較的シンプルな話かと思うんですけれども、例えばそれぞれの雇用形態の中でどういう人たちにどういったそのスキルアップの機会を提供すべきかということになると、非常に難しくなってくるんじゃないかというふうに思います。先ほどの質問に対する答えとも重複してくるんですけれども、例えばIT産業、ITに対する教育を行って、単純にIT業界に就職できるのか、あるいはそういうことが本当に労働者にとってハッピーなのか、あるいは企業、労働需要側がそういうことを望んでいるのかというと、どうもそうじゃないという話も出てくるわけですね。
そこで、やはり重要なことは、何かその産業単位とか職種レベル、産業レベル、職種レベルでそういったスキルアップというものを考えるんではなくて、もっとタスクベースで考える。何のタスクの、何のタスクに対するスキルが必要なのかというレベルで考えて、例えば、状況によっては、その本人が同業、同職種での再就職を希望しているというような状況でも、実は違う産業なんだけれども、あなたがハッピーになれるようなスキルアップの機会、それによって希望するようなポジションに転職できるんだというようなことがあれば、そういったことを提供できるような、もっときめ細かな、何というんですか、マトリックスを描いて移動を考えていくような仕組みが必要なのかなというふうに考えております。