山田美樹の発言 (資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会)

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○副大臣(山田美樹君) 環境副大臣の山田美樹です。
 環境省を代表し、提出資料に沿って説明いたします。
 一ページ目です。
 本日は、SDGs・気候変動をめぐる情勢、SDGs・気候変動に関する取組について説明いたします。
 まずは、国内外の情勢についてです。
 二ページです。
 二〇一五年は持続可能な社会に向けた大きな時代の転換点となる二つの出来事がありました。一つは、SDGsを含む持続可能な開発のための二〇三〇年アジェンダの採択です。SDGsには、気候変動対策、生物多様性保全、持続可能な生産、消費など、環境に関係する多くのゴールが盛り込まれました。具体的なターゲットが設定され、国、自治体、民間などのあらゆる主体が取り組む上での道しるべとなっています。
 もう一つは、先進国、途上国を含む全ての国が参加する気候変動対策の国際枠組みであるパリ協定です。世界各国は、パリ協定の一・五度目標を達成すべく、温室効果ガスの削減目標を設定し、対策計画を作成した上で気候変動対策を進めています。
 三ページです。
 気候変動対策の科学的な根拠を提供しているのが、世界の第一線の科学者によるIPCCの報告書です。
 先月、最新の科学的知見として統合報告書が公表されました。報告書は、人間活動が地球温暖化を引き起こしてきたことは疑う余地がないこと、温暖化を一・五度に抑えるには、この十年間に急速かつ大幅で即時の温室効果ガスの排出削減が必要であるとしています。
 四ページです。
 このような科学的知見も踏まえつつ、各国は温室効果ガスの排出削減目標を設定しています。多くの先進国は、IPCCの知見も踏まえ、パリ協定の一・五度目標を達成するために二〇五〇年カーボンニュートラルを長期目標に掲げています。我が国も同じです。また、これと整合的な中期目標として、二〇三〇年までに四〇から六〇%程度の削減目標を設定しています。
 他方で、中国を始めとする途上国は、ここまでの野心的な目標は設けていません。一・五度目標を達成するため、多量排出国の野心を引き上げることが課題となっています。
 五ページです。
 先週の四月十五、十六日に、環境省、経済産業省の共催により、G7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合を開催しました。大臣会合では、経済成長とエネルギー安全保障を確保しながら、カーボンニュートラル、循環経済、ネーチャーポジティブ経済の統合的な実現に向けたグリーントランスフォーメーションの重要性を共有するなどとした成果文書を取りまとめました。ウクライナ情勢の中でも、気候変動、環境問題へのG7のコミットメントが揺るぎないことを国際社会に示すことができ、非常に有意義な成果になったものと受け止めています。
 六ページです。
 また、大臣会合では、多くの附属文書及びイニシアチブについても合意しています。その多くはSDGsの目標達成にも貢献するものですが、例えば、G7ネーチャーポジティブ経済アライアンスは、生物多様性の損失を止め、反転させるために、経済界と一緒になって取り組むためのネットワーク構築の場として新たに設置しました。
 七ページです。
 ここからは、説明内容の後半に入ります。SDGs・気候変動に関する取組についてです。
 八ページです。
 まず、SDGsの取組についてです。
 環境省は、ステークホルダーズ・ミーティングを定期的に開催し、国、自治体、民間企業などのSDGsアクションの優良事例について相互に学び合う場を提供し、それぞれの取組を促進しています。
 また、昨年、環境省は、国連の関係機関が主催する国連気候・SDGsシナジー会合の開催をホストしました。国際機関と一緒に、パリ協定とSDGsの目標の同時達成の取組強化の重要性を国内外に発信しました。
 九ページです。
 SDGsの理念や基本的な考え方については、国の環境基本計画に反映しています。
 第五次環境基本計画で掲げた新しいコンセプトである地域循環共生圏は、各地域がそれぞれの地域資源を生かして自立分散型の社会を形成するもので、まさにローカルSDGsと言えるものです。
 十ページです。
 このようなローカルSDGsを進めていく上では、カーボンニュートラル、サーキュラーエコノミー、ネーチャーポジティブの三つを統合的に推進していくことが重要です。環境省は、地域が主体となって自然資本を生かした地域づくりを促進し、希望や活力ある未来につながるローカルSDGsを推進していきます。
 十一ページです。
 次に、気候変動の取組についてです。
 我が国は、二〇三〇年度四六%削減という中期目標、二〇五〇年カーボンニュートラルという長期目標を掲げています。我が国の温室効果ガス排出量は、省エネや再エネの推進により七年連続で減少していますが、引き続き、二〇三〇年度四六%削減の達成に向けて努力を続けています。
 十二ページです。
 我が国の温室効果ガス削減目標とその達成に向けた施策は、地球温暖化対策計画において定めています。目標達成のため、産業、業務、家庭、運輸など、それぞれの部門別の削減目標を設定しています。
 十三ページです。
 また、地球温暖化対策計画では、削減目標を達成するための施策を掲げています。政府においては、それぞれの施策を着実に進めていくとともに、個別の施策の進捗状況を毎年点検し、必要な改善を行うなど、PDCAサイクルを構築して対策を進めています。
 十四ページです。
 本年二月に閣議決定をしたGX基本方針を踏まえ、環境省としてもGXを推進していきます。
 特に、今後十年間で百五十兆円を超えるGX官民投資を実現するため、地域脱炭素、暮らし、自動車、資源循環の分野を中心に支援措置を講じていきます。
 十五ページです。
 環境省は、地域脱炭素の先行的なモデルを創出するため、二〇二五年度までに少なくとも百か所の脱炭素先行地域を選定し、自治体に対する重点的な支援を通じて脱炭素投資を加速していきます。それぞれの先行地域では、自治体が主体となって、地域資源を生かしながら脱炭素と地方創生の同時実現に取り組んでおり、まさにローカルSDGsを実現するものとなっています。
 十六ページです。
 住宅の断熱性能の向上による省エネの推進も重要です。環境省、国土交通省、経済産業省の三省連携の下、窓の断熱改修、高効率給湯器の導入などへの補助をワンストップで進めています。
 十七ページです。
 自動車の脱炭素化も進めています。経済産業省が乗用車について、環境省が国土交通省と連携してトラックやタクシーなどの商用車について、電動車の導入補助を行っています。
 十八ページです。
 資源循環、サーキュラーエコノミーの取組は、カーボンニュートラルにも貢献します。有用金属を含めて資源の回収、リサイクルを促進し、それが国内において製品の製造に使われるよう、動静脈協働による資源確保、原料供給の仕組みの構築を進めています。
 十九ページです。
 パリ協定の一・五度目標の達成には、国内の取組を着実に進めるとともに、世界の脱炭素化も進めていく必要があります。我が国が構築した二国間クレジット制度、JCMの仕組みを活用し、我が国の優れた技術の海外市場への展開を進めていきます。
 二十ページです。
 最後に、SDGsに関係する取組を二つ紹介します。
 生物多様性の損失を止め、反転させるネーチャーポジティブの実現に向け、先月、新しい世界目標を踏まえた生物多様性国家戦略を世界に先駆けて閣議決定しました。二〇三〇年までに陸と海の三〇%以上を保全するサーティー・バイ・サーティー目標やネーチャーポジティブ経済の実現に向けた経済界との連携などを進めていきます。
 二十一ページです。
 もう一点、世界的に大きな問題となっている海洋プラスチック汚染の問題に対処するため、条約策定に向けた政府間交渉に積極的に参加しています。我が国は、二〇一九年のG20大阪サミットにおいて大阪ブルー・オーシャン・ビジョンを提唱し、多くの国に呼びかけてそのビジョンを共有しています。また、今般のG7大臣会合では、これを十年前倒し、G7として、二〇四〇年までに追加的なプラスチック汚染をゼロにする野心に合意しました。このような経験も生かして、条約交渉をリードしていきます。
 終わりとなります。
 以上のとおり、環境省は、国内外の情勢を踏まえつつ、SDGs、気候変動に関する取組をしっかりと進めていきます。
 御清聴ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 山田美樹

speaker_id: 1664

日付: 2023-04-19

院: 参議院

会議名: 資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会