後藤茂之の発言 (災害対策特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○後藤委員長 これより会議を開きます。
 災害対策に関する件について調査を進めます。
 この際、去る十四日から十五日の二日間、令和六年能登半島地震による被害状況等調査のため、石川県に委員派遣を行いましたので、派遣委員を代表いたしまして、私から調査の概要について御報告申し上げます。
 派遣委員は、自由民主党・無所属の会の坂井学君、笹川博義君、小森卓郎君、宮下一郎君、立憲民主党・無所属の菊田真紀子君、中島克仁君、日本維新の会・教育無償化を実現する会の掘井健智君、公明党の日下正喜君、日本共産党の笠井亮君、国民民主党・無所属クラブの鈴木義弘君、そして私、後藤茂之の十一名であります。
 石川県能登地方では、令和二年十二月より地震活動が継続しておりましたが、一月一日に発生した地震においては、石川県輪島市や志賀町で震度七を観測したほか、北海道から九州地方にかけて震度六強から震度一までを観測し、日本海側の広い範囲に津波が到達しました。この地震により、多数の人的被害、住家被害が発生し、電気、ガス、上下水道等のライフラインへの被害のほか、道路、鉄道等の交通インフラにも甚大な被害が生じ、住民生活や中小企業、農林漁業や観光業等の経済活動に多大な影響が出ております。
 石川県内では、二百四十五名の方々が亡くなられるなどの人的被害、七万七千棟を超える住家被害等が発生し、今もなお、五千百人を超える方々が避難生活を続けておられます。
 ここに改めて、今般の地震により、貴い生命を失われた方々の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に衷心よりお見舞いを申し上げます。
 それでは、調査の概要について御報告いたします。
 まず、輪島港において、坂口輪島市長及び漁業関係者から、海底隆起等の影響による漁港の被害状況についてそれぞれ説明を聴取するとともに、輪島港の岸壁や荷さばき所等の被害現場の視察を行いました。
 輪島港は、能登半島の北部に位置し、周辺に好漁場を有していることから、沿岸漁業拠点港として、水産業を支えるとともに、能登半島の沖合約五十キロメートルに位置する舳倉島への定期航路の基地としても重要な役割を果たしており、また、輪島の海女漁の技術は、国の重要無形民俗文化財に指定されているとのことでありました。
 こうした事情からも、漁港の早期再開に向けた復旧復興事業の加速化、漁業従事者のなりわい再建及び休業補償支援等の拡充、住宅が被災した漁業関係者の住居を確保するための応急仮設住宅建設の加速化などが望まれております。
 次に、輪島朝市通りにおいて、坂口市長から、大規模火災による被害状況について説明を聴取するとともに、被害状況の視察を行いました。
 坂口市長からは、まちづくりの復興に向けて、公費解体について、能登半島地域の特性や交通事情等を考慮した公費解体の単価設定、事業の対象に自治体等の所有建物を含める必要性などについて、国に対し特段の配慮を求める要望がありました。
 次に、輪島キリコ会館多目的広場前において、坂口市長から、応急仮設住宅の設置状況等の概要について説明を聴取するとともに、災害関連死対策としても有効である仮設住宅等の住環境の向上、同敷地内における地域コミュニティー拠点の整備及び運営支援について、国に対し特段の配慮を求める要望がありました。
 次に、輪島市稲舟地区において、坂口市長及び農業関係者から、被害状況及び災害復旧事業の現状等についてそれぞれ説明を聴取するとともに、同地区の地すべりが発生した農地被害現場を視察しました。
 同地区は、土砂災害による避難指示が発令されております。更なる災害の発生が危惧されることから土砂災害対策の早急実施の必要性、隆起やのり面崩壊などにより被害を受けている農業施設等の早期復旧復興に向けた財政支援、農業保険の在り方などについて意見交換を行いました。
 次に、輪島塗産業の被害について、輪島塗事業者から被害状況を聴取するとともに、事業再開に向けた課題、輪島塗産業の特性を踏まえた財政支援、職人の高齢化による各申請手続における課題などについて意見交換を行った後、坂口市長から、交通インフラ、公共土木施設、農林水産業施設等の早期復旧、廃棄物処理や被災家屋等の解体撤去などへの支援、仮設住宅等の住環境の整備に向けた支援、被災地におけるなりわいの再開、復興や雇用維持に向けた支援などについて要望を受けました。
 次に、輪島市熊野町における斜面崩壊による河道閉塞被害について、政府から、被害状況及び災害復旧事業の現状等について説明を聴取するとともに、車窓から被害状況の視察を行いました。
 同被害箇所は、不安定な状態で斜面や渓流内に土砂、流木が堆積し、今後の降雨により二次災害が発生するおそれが高いことから、緊急的な土砂災害対策を実施するとともに、河道閉塞等に係る対策工法やリスクへの対応等の技術的な課題の検討を開始した旨の報告がありました。
 次に、穴水町の避難所において、宮崎穴水町副町長から、避難所運営などに関する概要について説明を聴取するとともに、避難所施設の視察を行いました。
 同避難所には、最大で三百名近くが避難していましたが、現在は四十名程度が滞在しているということでした。避難所内には福祉避難スペースが設けられ、高齢者等の方々のための福祉避難所としての役割も担っておりました。避難所関係者によると、あくまでも避難スペースとしての機能ではあるものの、地震発災直後から、保健師、調理関係者、ボランティアの方々の御協力により、円滑な運営が行われているとのことでありました。
 さらに、宮崎副町長からは、穴水町内の仮設住宅の整備状況等について説明がありました。同町では、集落単位で被災者の希望に沿う形での仮設住宅の建設が進められており、六月頃までには全ての予定戸数が完成する目途がついているとの説明がありました。仮設住宅の入居者に対しても適宜聞き取りが行われ、原則入居期間の二年が経過した後の居住形態についての希望調査が行われているということでした。調査結果では、全体の四割の方々が未定と回答しており、穴水町としては、仮設住宅以外に災害公営住宅の建設も国の支援を受けながら進めたい意向を持っていますが、建設事業者の確保の問題があるということでした。
 最後に、石川県庁において、馳石川県知事から、石川県内の被害状況の説明を聴取するとともに、災害救助法における福祉サービスの提供並びに地域コミュニティー拠点の整備及び運営の明文化、復興基金の創設を含めた必要な財政措置、雇用保険未加入者に対する収入維持に向けた支援措置、地盤隆起により機能を失った漁港に対する国の全面的な伴走支援の継続、なりわい再建支援補助金の柔軟な運用、輪島塗の仮設工房の整備の加速化、住宅・建築物安全ストック形成事業の補助上限額の引上げや補助率のかさ上げ、災害廃棄物の広域的な処理体制の構築等について要望を受けた後、一・五次避難所の長所、課題、被災者の事情を考慮した二地域居住の在り方、被災建物の公費解体における費用単価の算定の在り方、被災した農林水産業従事者への継続的な支援の必要性などについて意見交換を行いました。
 以上が調査の概要でありますが、今般の地震による被害は誠に甚大であり、早急な対策の実施が必要であると強く認識いたしました。当委員会としても、今般のような地震災害は日本全国どこでも起こり得るとの認識の下、対策などをめぐる課題に対して積極的に取り組んでいく必要があると痛感した次第であります。
 最後になりましたが、今回の調査に御協力をいただきました皆様に心から御礼を申し上げまして、報告とさせていただきます。
 この際、お諮りいたします。
 派遣地からの要望事項につきましては、これを本日の委員会議録に参照掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

発言情報

speech_id: 121304339X00520240425_001

発言者: 後藤茂之

speaker_id: 29562

日付: 2024-04-25

院: 衆議院

会議名: 災害対策特別委員会