小田原潔の発言 (財務金融委員会)
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○小田原委員 大いに励ましたいと思います。
しかしながら、直感は、そういう人材育成ができて、企業価値算定にたけた人が出てきたとすると、多分その仕事を辞めて、自分でお金を集めて投資する人になるんじゃないかと思います。
前回、馬渕参考人に階委員が少し疑問を呈したやり取りがありました。私も実は全く同感でありまして、MAをするときは、相手の会社が欲しいから、ただでくれとは言わないわけです。買手はできるだけ安く買おうとするし、売手のアドバイザーはできるだけ高く売ろうとするから、企業価値の算定のやり取りが生まれ、取引が成立するわけですけれども、融資をする人は余りそういうインセンティブはありません。買う人は、買った新しい会社が金を稼ぐから欲しいわけで、融資をする人は、そこが潰れなくて金利を払ってくるというかすかなうまみのために、こういった努力や才能を磨くということになります。
うまくいくといいなとしか言いようがないんですけれども、同時に、スタートアップの会社が特にそのメリットがあるというようなことが書いてありました。
スタートアップと一くくりにすることはできなくて、よく言う三段階、悪魔の川、これは研究開発がいつになったら結果が出るか、何とか細胞じゃないけれども、これは目利きというより度胸ですよね。
二つ目が、デスバレーと言われる、本当に製品化ができるか、本当に量産体制が整えられるか、事業にできるか。
今言った二つだけでも、目利きの能力とか専門性というのは全然違うはず。
三つ目の、ダーウィンの海と言われている、本当にそれが世の中の人みんなが使って、市場ができて、かつ、まねするやつがいっぱい出てくるのに、市場のシェアのトップが取れるかというような、そういったリスクを読み切ってお金を貸せる人なんというのが本当にいるのか。
エンジェル投資家という人は、多少すっても構わないから、大化けする人に期待をして投資をするわけで、これは本当に融資になじむのか、やってほしいんですよ、やってほしいけれども、言うはやすし、行うというか、その人を見つける、名伯楽というのはとても難しいと思います。
スタートアップは、ちょっと不謹慎になるのを覚悟して言いますけれども、例えば、大谷選手が大化けするかどうかというのをプロ入りのときに見定めるぐらい難しい。
あの頃、テレビを見ていた皆さんも覚えていると思いますけれども、日本のプロ野球で首位打者を何度も取った大御所が、テレビに出るたびに、二刀流なんか絶対やめろ、必ず故障して、打者でも投手でも何の記録も残せない選手にしかならないと、三、四年言っていらっしゃいましたかね、今テレビに出てこなくなりましたけれども、それぐらい難しいわけです。
それで、例えば、スタートアップ、株式会社オオタニにほれて、企業価値が一千億になりますよ、常務と言って、その常務の席にあの大御所が座っていたら、融資は成り立ちません。そういうものだと思うべきではないでしょうか。
もう一つ、それほど難しい案件で、例えば、日本の銀行というのは利ざやが大体いいときで一%ぐらい、優秀な銀行員が、スーパーマンで、一つの案件を一か月でやり遂げたとしましょう。それで、貸す。物すごくおいしい、金利、利ざや一%を抜けたとする。月給が額面百万円の人が、一%の利ざやの案件をつくって、本人一人分の給料を稼ぎ出すには、十二億円の貸出しがつくり上げられなければいけない。
さて、事業継承、シャッター商店街にしたらいけないというような、ショッピングモールに負けない小売店にするんだというようなところに、本当にこういった案件が当てはまるのか。事業継承だとか中小企業とおっしゃっておりますけれども、どれぐらいの案件を想定した制度なのか教えてください。