財務金融委員会
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会
会議録情報#0
令和六年五月十七日(金曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 津島 淳君
理事 井上 貴博君 理事 金子 俊平君
理事 鈴木 馨祐君 理事 塚田 一郎君
理事 稲富 修二君 理事 櫻井 周君
理事 伊東 信久君 理事 稲津 久君
畦元 将吾君 石原 正敬君
上田 英俊君 英利アルフィヤ君
小田原 潔君 越智 隆雄君
大塚 拓君 大野敬太郎君
木原 誠二君 岸 信千世君
鈴木 隼人君 瀬戸 隆一君
中野 英幸君 中山 展宏君
根本 幸典君 藤丸 敏君
藤原 崇君 古川 禎久君
堀内 詔子君 宮下 一郎君
宗清 皇一君 山田 美樹君
江田 憲司君 小山 展弘君
階 猛君 末松 義規君
野田 佳彦君 馬場 雄基君
原口 一博君 沢田 良君
藤巻 健太君 掘井 健智君
中川 宏昌君 山崎 正恭君
田村 貴昭君 吉田 豊史君
…………………………………
財務大臣
国務大臣
(金融担当) 鈴木 俊一君
財務副大臣 赤澤 亮正君
内閣府大臣政務官 神田 潤一君
財務大臣政務官 瀬戸 隆一君
政府参考人
(金融庁企画市場局長) 井藤 英樹君
政府参考人
(金融庁監督局長) 伊藤 豊君
政府参考人
(総務省大臣官房審議官) 鈴木 清君
参考人
(日本銀行総裁) 植田 和男君
財務金融委員会専門員 二階堂 豊君
―――――――――――――
委員の異動
五月十七日
辞任 補欠選任
石原 正敬君 堀内 詔子君
大塚 拓君 上田 英俊君
木原 誠二君 畦元 将吾君
藤丸 敏君 中野 英幸君
竹内 譲君 山崎 正恭君
同日
辞任 補欠選任
畦元 将吾君 木原 誠二君
上田 英俊君 根本 幸典君
中野 英幸君 藤丸 敏君
堀内 詔子君 石原 正敬君
山崎 正恭君 竹内 譲君
同日
辞任 補欠選任
根本 幸典君 大塚 拓君
―――――――――――――
五月十五日
所得税法第五十六条の廃止に関する請願(宮本岳志君紹介)(第一三二六号)
納税者の権利擁護を求めることに関する請願(宮本岳志君紹介)(第一三八三号)
ガソリン税凍結、消費税減税、インボイス制度廃止に関する請願(宮本岳志君紹介)(第一三八四号)
消費税率を五%に引き下げ、複数税率・インボイス制度の即時廃止を求めることに関する請願(宮本岳志君紹介)(第一三八五号)
消費税率五%以下への引下げとインボイス制度の廃止に関する請願(宮本岳志君紹介)(第一三八六号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
事業性融資の推進等に関する法律案(内閣提出第五七号)
――――◇―――――
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 津島 淳君
理事 井上 貴博君 理事 金子 俊平君
理事 鈴木 馨祐君 理事 塚田 一郎君
理事 稲富 修二君 理事 櫻井 周君
理事 伊東 信久君 理事 稲津 久君
畦元 将吾君 石原 正敬君
上田 英俊君 英利アルフィヤ君
小田原 潔君 越智 隆雄君
大塚 拓君 大野敬太郎君
木原 誠二君 岸 信千世君
鈴木 隼人君 瀬戸 隆一君
中野 英幸君 中山 展宏君
根本 幸典君 藤丸 敏君
藤原 崇君 古川 禎久君
堀内 詔子君 宮下 一郎君
宗清 皇一君 山田 美樹君
江田 憲司君 小山 展弘君
階 猛君 末松 義規君
野田 佳彦君 馬場 雄基君
原口 一博君 沢田 良君
藤巻 健太君 掘井 健智君
中川 宏昌君 山崎 正恭君
田村 貴昭君 吉田 豊史君
…………………………………
財務大臣
国務大臣
(金融担当) 鈴木 俊一君
財務副大臣 赤澤 亮正君
内閣府大臣政務官 神田 潤一君
財務大臣政務官 瀬戸 隆一君
政府参考人
(金融庁企画市場局長) 井藤 英樹君
政府参考人
(金融庁監督局長) 伊藤 豊君
政府参考人
(総務省大臣官房審議官) 鈴木 清君
参考人
(日本銀行総裁) 植田 和男君
財務金融委員会専門員 二階堂 豊君
―――――――――――――
委員の異動
五月十七日
辞任 補欠選任
石原 正敬君 堀内 詔子君
大塚 拓君 上田 英俊君
木原 誠二君 畦元 将吾君
藤丸 敏君 中野 英幸君
竹内 譲君 山崎 正恭君
同日
辞任 補欠選任
畦元 将吾君 木原 誠二君
上田 英俊君 根本 幸典君
中野 英幸君 藤丸 敏君
堀内 詔子君 石原 正敬君
山崎 正恭君 竹内 譲君
同日
辞任 補欠選任
根本 幸典君 大塚 拓君
―――――――――――――
五月十五日
所得税法第五十六条の廃止に関する請願(宮本岳志君紹介)(第一三二六号)
納税者の権利擁護を求めることに関する請願(宮本岳志君紹介)(第一三八三号)
ガソリン税凍結、消費税減税、インボイス制度廃止に関する請願(宮本岳志君紹介)(第一三八四号)
消費税率を五%に引き下げ、複数税率・インボイス制度の即時廃止を求めることに関する請願(宮本岳志君紹介)(第一三八五号)
消費税率五%以下への引下げとインボイス制度の廃止に関する請願(宮本岳志君紹介)(第一三八六号)
は本委員会に付託された。
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
事業性融資の推進等に関する法律案(内閣提出第五七号)
――――◇―――――
津
津島淳#1
○津島委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、事業性融資の推進等に関する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、参考人として日本銀行総裁植田和男君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として金融庁企画市場局長井藤英樹君、監督局長伊藤豊君、総務省大臣官房審議官鈴木清君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →内閣提出、事業性融資の推進等に関する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、参考人として日本銀行総裁植田和男君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として金融庁企画市場局長井藤英樹君、監督局長伊藤豊君、総務省大臣官房審議官鈴木清君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
津
津
小
小田原潔#4
○小田原委員 自由民主党の小田原潔であります。
質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
法案審査の前で恐縮なんですけれども、総裁のお時間を勘案させていただきまして、一つお伺いをしたいことがございます。
今年の七月になりましょうか、日本銀行券が更新をされます。一万円札には渋沢栄一翁が登場するということであろうと思います。その渋沢栄一翁の五代目の子孫、渋沢健さん、もう随分な有名人になられていますけれども、お配りをいたしました資料の二枚目、おととしでありますけれども、政府の第十回の新しい資本主義実現会議の委員としてコメントをされています。
そのコメントの中に、当時は黒田総裁でありましたから、金融緩和を大胆にしていく、その継続の真っ最中でありましたから、深く取り上げられないと言うと不謹慎ですけれども、聞きおかれたというコメントになっていると思いますが、日銀が持っているETFについて、いつまでも持っているわけではないだろう、さはさりながら、今既に八十兆円ぐらいの時価になっているはずでありますので、そう簡単には、株式市場に影響を及ぼさない格好で売るというのは難しいであろうと。
したがって、これは出どころは別の方の発案なんですけれども、お互い意気投合してコメントを出されていると御本人から伺っています。スキームを御提案されています。それは、日銀が簿価で、政府のつくるいわば長期成長基金というようなものをつくり、それにETFを移換する。変動金利つきの永久債を政府から受け取る。これは直接日銀というわけにもいきませんから、現実的には民間の金融機関を経由してということになろうと思いますけれども、日銀の貸借対照表にはETFから永久債に置き換わるという取引であります。
基金は、これもカストディアン等を通じてETFを、株の現物化をして、配当金の半分を永久債の利払いの準備にし、また、残りの半分を成長資金、研究開発機関や大学に拠出する、こうやって新しい明るい未来をつくっていく財源にしようじゃないかというのが提案の骨子でありました。
面白い提案でありますし、また、新総裁になられて金融政策の正常化にかじを切られているということでありますので、一考に値する、すぐにできるとは私も思いませんけれども、一考に値すると思います。
そこで、ちょっと気になるのは、日銀は、持っている国債は持ち切りが前提ですから、時価評価をせず、簿価で評価をいたします。しかしながら、ETFを、現物が、元々は現物は株でありますし、価格変動をし、また持ち切りという世界でもありませんから、これを譲渡、移換する際に簿価で移換するということが現実的なのか、ちょっとたらればではありますけれども、事務方で結構でございますので、所見をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
法案審査の前で恐縮なんですけれども、総裁のお時間を勘案させていただきまして、一つお伺いをしたいことがございます。
今年の七月になりましょうか、日本銀行券が更新をされます。一万円札には渋沢栄一翁が登場するということであろうと思います。その渋沢栄一翁の五代目の子孫、渋沢健さん、もう随分な有名人になられていますけれども、お配りをいたしました資料の二枚目、おととしでありますけれども、政府の第十回の新しい資本主義実現会議の委員としてコメントをされています。
そのコメントの中に、当時は黒田総裁でありましたから、金融緩和を大胆にしていく、その継続の真っ最中でありましたから、深く取り上げられないと言うと不謹慎ですけれども、聞きおかれたというコメントになっていると思いますが、日銀が持っているETFについて、いつまでも持っているわけではないだろう、さはさりながら、今既に八十兆円ぐらいの時価になっているはずでありますので、そう簡単には、株式市場に影響を及ぼさない格好で売るというのは難しいであろうと。
したがって、これは出どころは別の方の発案なんですけれども、お互い意気投合してコメントを出されていると御本人から伺っています。スキームを御提案されています。それは、日銀が簿価で、政府のつくるいわば長期成長基金というようなものをつくり、それにETFを移換する。変動金利つきの永久債を政府から受け取る。これは直接日銀というわけにもいきませんから、現実的には民間の金融機関を経由してということになろうと思いますけれども、日銀の貸借対照表にはETFから永久債に置き換わるという取引であります。
基金は、これもカストディアン等を通じてETFを、株の現物化をして、配当金の半分を永久債の利払いの準備にし、また、残りの半分を成長資金、研究開発機関や大学に拠出する、こうやって新しい明るい未来をつくっていく財源にしようじゃないかというのが提案の骨子でありました。
面白い提案でありますし、また、新総裁になられて金融政策の正常化にかじを切られているということでありますので、一考に値する、すぐにできるとは私も思いませんけれども、一考に値すると思います。
そこで、ちょっと気になるのは、日銀は、持っている国債は持ち切りが前提ですから、時価評価をせず、簿価で評価をいたします。しかしながら、ETFを、現物が、元々は現物は株でありますし、価格変動をし、また持ち切りという世界でもありませんから、これを譲渡、移換する際に簿価で移換するということが現実的なのか、ちょっとたらればではありますけれども、事務方で結構でございますので、所見をいただきたいと思います。
植
植田和男#5
○植田参考人 お答えいたします。
私ども、ETFの買入れにつきましては、日本銀行法第四十三条第一項の規定に基づきまして、主務大臣の認可を受けて行ってきたものでございます。その認可を受けます際に定めた実施要綱というものがありまして、そこでは、買い入れたETFの処分を行う際には、市場等の情勢を勘案しつつ、適正な対価によるものというふうにしております。
したがいまして、処分価格については、時価をベースにすることになるというふうに考えてございます。
この発言だけを見る →私ども、ETFの買入れにつきましては、日本銀行法第四十三条第一項の規定に基づきまして、主務大臣の認可を受けて行ってきたものでございます。その認可を受けます際に定めた実施要綱というものがありまして、そこでは、買い入れたETFの処分を行う際には、市場等の情勢を勘案しつつ、適正な対価によるものというふうにしております。
したがいまして、処分価格については、時価をベースにすることになるというふうに考えてございます。
小
小田原潔#6
○小田原委員 やはりそうであろうというふうに思います。
提案をしていただいた方、元々はアセットマネジメントのストラテジストの方でありました。また、渋沢さんも、ファンドマネジャーではありますけれども、こういった商品を作り上げる、業界ではストラクチャリングというような言い方をいたしますが、ストラクチャリングの経験がないということは御本人たちも認めていて、もし将来こういったスキームを考えていただけるのであれば、専門家の意見を大いに取り入れたいというお話でありました。
ただ、時価で譲り渡すと、原則は、これは政治の力が必要だと思いますけれども、政府が、日銀が享受するETFの含み益、多分四十兆円ぐらいになると思いますが、その分の含み損を覚悟の上で、長期成長基金のようなものをつくるんだという立法措置が必要になろうかと思います。
でも、それは、二つの事象の、問題のトレードオフ、どっちかを選ばなきゃいけないということでもあります。
それは、当時は、市場に潤沢な資金を供給するのが一番大事なことなんだということであったからETFを買い入れたというふうに思いますが、金融政策の正常化が進み、国債の買入れを鈍化する若しくは売却していくということになると、日銀の貸借対照表に占めるETFの比率がどんどん上がっていきます。これはさすがに、金融政策の正常化をするというのであれば、手をつける順番は考えなければいけないということになろうと思いますし、黒田総裁が就任される前の日銀による株式の売却のペースを、仮に同じペースで売ったとして、市場に影響を与えないように、そうすると、二百何十年かかる計算になってしまいます。
なので、原則は市場に悪影響を及ぼさないように上手に売っていくということしかお答えは今は出ないと思いますけれども、そう簡単には売れない。いつかは何か抜本的な対策を打たなければいけない。
同時に、配当利回りと、今のところ、原案というのは、受け取る配当の半分が研究開発に行き、半分は利払い変動の予備のお金にしておくということですが、その配当利回りが実際の国債の利払いの金利よりも足りなくなるかもしれないというリスクもあり、そんな莫大な金額の金利に、スワップのカウンターパートというのは、現実的には世の中に、まあ、いません。
そうすると、金利のリスクコントロールも同時に政府はしなければいけないし、含み損からスタートするということに対して国民に理解を求めなければならないということになろうかと思います。ただ、日銀にしては、永久債の金利が入ってきますし、悪い取引ではなかろうと思います。
さて、この項目の最後に、金融政策正常化の筋道の一環として、また、日本銀行の貸借対照表の健全性に責任を持つ日銀の総裁として、植田総裁に、ETFの今後の取扱いについて、御所見があれば頂戴したいと思います。
この発言だけを見る →提案をしていただいた方、元々はアセットマネジメントのストラテジストの方でありました。また、渋沢さんも、ファンドマネジャーではありますけれども、こういった商品を作り上げる、業界ではストラクチャリングというような言い方をいたしますが、ストラクチャリングの経験がないということは御本人たちも認めていて、もし将来こういったスキームを考えていただけるのであれば、専門家の意見を大いに取り入れたいというお話でありました。
ただ、時価で譲り渡すと、原則は、これは政治の力が必要だと思いますけれども、政府が、日銀が享受するETFの含み益、多分四十兆円ぐらいになると思いますが、その分の含み損を覚悟の上で、長期成長基金のようなものをつくるんだという立法措置が必要になろうかと思います。
でも、それは、二つの事象の、問題のトレードオフ、どっちかを選ばなきゃいけないということでもあります。
それは、当時は、市場に潤沢な資金を供給するのが一番大事なことなんだということであったからETFを買い入れたというふうに思いますが、金融政策の正常化が進み、国債の買入れを鈍化する若しくは売却していくということになると、日銀の貸借対照表に占めるETFの比率がどんどん上がっていきます。これはさすがに、金融政策の正常化をするというのであれば、手をつける順番は考えなければいけないということになろうと思いますし、黒田総裁が就任される前の日銀による株式の売却のペースを、仮に同じペースで売ったとして、市場に影響を与えないように、そうすると、二百何十年かかる計算になってしまいます。
なので、原則は市場に悪影響を及ぼさないように上手に売っていくということしかお答えは今は出ないと思いますけれども、そう簡単には売れない。いつかは何か抜本的な対策を打たなければいけない。
同時に、配当利回りと、今のところ、原案というのは、受け取る配当の半分が研究開発に行き、半分は利払い変動の予備のお金にしておくということですが、その配当利回りが実際の国債の利払いの金利よりも足りなくなるかもしれないというリスクもあり、そんな莫大な金額の金利に、スワップのカウンターパートというのは、現実的には世の中に、まあ、いません。
そうすると、金利のリスクコントロールも同時に政府はしなければいけないし、含み損からスタートするということに対して国民に理解を求めなければならないということになろうかと思います。ただ、日銀にしては、永久債の金利が入ってきますし、悪い取引ではなかろうと思います。
さて、この項目の最後に、金融政策正常化の筋道の一環として、また、日本銀行の貸借対照表の健全性に責任を持つ日銀の総裁として、植田総裁に、ETFの今後の取扱いについて、御所見があれば頂戴したいと思います。
植
植田和男#7
○植田参考人 私ども、保有するETFの処分でございますが、すぐに行うというふうには今のところ考えておりません。処分を含めまして、今後の取扱いについて、少し時間をかけて検討する必要があるというふうに思っております。
この発言だけを見る →小
津
小
小田原潔#10
○小田原委員 それでは、法案に関する質問をさせていただきたいと思います。
事業性融資の推進等に関する法律案でありますが、私自身は大歓迎。もう今から三十八年前になりますが、富士銀行の江戸川橋支店に入行をしたとき、やはり、私の直接の取引先ではありませんけれども、取引先が資金繰りに詰まって夜逃げをされた事案がありました。誰だって夜逃げしたくて夜逃げしたわけではありませんし、その担当者は、それから一か月ぐらい、もう本当に大変な御苦労をされて、資金回収の手当てをしたり、その損金処理の手当てをしたりということでありました。そういったことは世の中からなくなってほしいと思う気持ちは、恐らく皆同じでありましょう。
ただ、当時から、代表取締役の個人保証をもらわなくても、また、お住まいの不動産を担保に取らなくても、できる融資はありました。僕たちが当時、融資の基本として一番初めに手をつけるのは、手形の割引、それから運転資金ですね、売掛金と在庫の金額を足して、買掛金の金額を差っ引いた、その金額までは無担保で貸してもいいだろうというイロハを学びました。
ただ、それは、企業価値というよりは、割引手形というのは、手形・小切手法上、裏書人に順次、不払いが起こったときに遡求ができるから、別のルールを盾に貸してもよかろう、したがって、裏書人が信用できそうなところかというところが手形割引の最大のポイントというか、基礎の基礎でありました。
同時に、当時はバブルの前夜であったこともあって、手形を持っているということは売上げがあったということでありますから、その売上金を銀行に差し上げたとしても、金利を差っ引かれたとしても、まだうまみがある、すなわち、商売の利ざやの幅が大きかった時代だからこそ、手形の割引ができた。今はもう約束手形そのものが消滅しますから、そういうことにはならないわけですけれども、いずれにせよ、手形割引も運転資金もキャッシュフローであって、企業価値とは関係ないところでありました。
ここ、一本目の布石なのであります。
それから二年後、三十六年前、私は、富士銀行の当時ワールド・トレード・センターにあったニューヨーク支店に赴任になりました。一九八九年の一月ですけれども、そのとき、金融界の一番大きな話題は、KKRによるRJRナビスコの買収でありました。そのつなぎ資金に、日本の銀行、当時は大手二十一行と言っていた頃でありますが、それぞれ数百億円ずつ融資をするという事案が一番ホットな話題で、事務方の、案件に関係ない先輩方も、LBOとは何ぞやということを語れないと格好悪いみたいな雰囲気がある頃でありました。
利ざやは二五〇ベーシスポイント、物すごくうまみのある貸出しでありましたが、その買収したお金の返済資金は何なんですかとアメリカ人の課長代理に聞いたら、彼女は、ゼイ・イシュー・ボンズと言ったんですね。債券を発行して返すんだと。要するに、今死語になりましたけれども、ジャンク債をSPCが発行して、それで日本の銀行につなぎ資金を返す。
これまた、当時入社二年目、三年目の若手行員でありました。融資の基本でやっちゃいけない三つのことのうちの一つが、ほかから借金して貸金を返済する、そういう客には貸してはいけませんというふうに習いました。それが、エリートたちが集まる国際金融の一番最高、富士銀行の中では最高峰のニューヨーク支店が扱う花形案件が、債券を発行して借金を返すということにも大変驚きました。当然、ノンリコースローン、担保はありません。
私は、不動産金融の係に回されました。隣にプロジェクトファイナンスの係がありました。二つともノンリコース、担保は取りません。しかし、両方とも、企業価値を計算したというよりは、キャッシュフローを計算して、返済能力があるというようなことをしていました。まだまだ、商業銀行という言い方が正しいかどうかは別として、銀行法上の銀行が企業価値を算定して、それに基づいて担保価値を設定して、その範囲内でお金を貸すという世界はありませんでした。
今般、よく目利き目利きというふうにおっしゃいますけれども、企業価値を算定して、その範囲内で担保を設定するということであります。大歓迎でありますが、果たしてそんなことをできる人がいるのかどうか。
僕は前職で、ちょっと職業替えをして、MAのアドバイザーをやったり、IPOをしたり、政府の持っている民営化の案件の引受けをしたりという仕事をして、そのときは確かに企業価値は算定しました。しかし、現実の銀行の支店や営業部の取引先の中で、例えばディスカウントキャッシュフローを計算する、モデルをつくるのはそんなに難しくありませんが、これから八年間一律で七%売上げが成長するなんというきれいな会社が世の中にあるか。また、そういったモデルを回したとして、判こを押す課長さんや融資担当の役員はそれを信じるかどうか。
さらには、例えばディスカウントキャッシュフローを回したとしても、その割引率が、大体、リスクフリーレートで国債にするわけですが、一%を切っているような割引率で割り引き返すと、ほんのちょっとだけ割引率を変更すると、価値がばんと上がったり、だんと下がったりします。したがって、割引率の恣意性みたいなのを、多分、担当者と上司が対立する現場があちこちで出ると思います。
事ほどさように、企業価値を融資する側が算定するというのは、実は余りインセンティブというか、よっぽど利ざやを稼げる案件でもない限りは難しいんじゃないか。そんなことをして銀行は何の得があるんだという話にはなりやしないかということが疑問なんでありますが、これもまた事務方で結構でありますので、そういう企業価値を算定する人材がどこにどれだけいるという前提なのか、教えてください。
この発言だけを見る →事業性融資の推進等に関する法律案でありますが、私自身は大歓迎。もう今から三十八年前になりますが、富士銀行の江戸川橋支店に入行をしたとき、やはり、私の直接の取引先ではありませんけれども、取引先が資金繰りに詰まって夜逃げをされた事案がありました。誰だって夜逃げしたくて夜逃げしたわけではありませんし、その担当者は、それから一か月ぐらい、もう本当に大変な御苦労をされて、資金回収の手当てをしたり、その損金処理の手当てをしたりということでありました。そういったことは世の中からなくなってほしいと思う気持ちは、恐らく皆同じでありましょう。
ただ、当時から、代表取締役の個人保証をもらわなくても、また、お住まいの不動産を担保に取らなくても、できる融資はありました。僕たちが当時、融資の基本として一番初めに手をつけるのは、手形の割引、それから運転資金ですね、売掛金と在庫の金額を足して、買掛金の金額を差っ引いた、その金額までは無担保で貸してもいいだろうというイロハを学びました。
ただ、それは、企業価値というよりは、割引手形というのは、手形・小切手法上、裏書人に順次、不払いが起こったときに遡求ができるから、別のルールを盾に貸してもよかろう、したがって、裏書人が信用できそうなところかというところが手形割引の最大のポイントというか、基礎の基礎でありました。
同時に、当時はバブルの前夜であったこともあって、手形を持っているということは売上げがあったということでありますから、その売上金を銀行に差し上げたとしても、金利を差っ引かれたとしても、まだうまみがある、すなわち、商売の利ざやの幅が大きかった時代だからこそ、手形の割引ができた。今はもう約束手形そのものが消滅しますから、そういうことにはならないわけですけれども、いずれにせよ、手形割引も運転資金もキャッシュフローであって、企業価値とは関係ないところでありました。
ここ、一本目の布石なのであります。
それから二年後、三十六年前、私は、富士銀行の当時ワールド・トレード・センターにあったニューヨーク支店に赴任になりました。一九八九年の一月ですけれども、そのとき、金融界の一番大きな話題は、KKRによるRJRナビスコの買収でありました。そのつなぎ資金に、日本の銀行、当時は大手二十一行と言っていた頃でありますが、それぞれ数百億円ずつ融資をするという事案が一番ホットな話題で、事務方の、案件に関係ない先輩方も、LBOとは何ぞやということを語れないと格好悪いみたいな雰囲気がある頃でありました。
利ざやは二五〇ベーシスポイント、物すごくうまみのある貸出しでありましたが、その買収したお金の返済資金は何なんですかとアメリカ人の課長代理に聞いたら、彼女は、ゼイ・イシュー・ボンズと言ったんですね。債券を発行して返すんだと。要するに、今死語になりましたけれども、ジャンク債をSPCが発行して、それで日本の銀行につなぎ資金を返す。
これまた、当時入社二年目、三年目の若手行員でありました。融資の基本でやっちゃいけない三つのことのうちの一つが、ほかから借金して貸金を返済する、そういう客には貸してはいけませんというふうに習いました。それが、エリートたちが集まる国際金融の一番最高、富士銀行の中では最高峰のニューヨーク支店が扱う花形案件が、債券を発行して借金を返すということにも大変驚きました。当然、ノンリコースローン、担保はありません。
私は、不動産金融の係に回されました。隣にプロジェクトファイナンスの係がありました。二つともノンリコース、担保は取りません。しかし、両方とも、企業価値を計算したというよりは、キャッシュフローを計算して、返済能力があるというようなことをしていました。まだまだ、商業銀行という言い方が正しいかどうかは別として、銀行法上の銀行が企業価値を算定して、それに基づいて担保価値を設定して、その範囲内でお金を貸すという世界はありませんでした。
今般、よく目利き目利きというふうにおっしゃいますけれども、企業価値を算定して、その範囲内で担保を設定するということであります。大歓迎でありますが、果たしてそんなことをできる人がいるのかどうか。
僕は前職で、ちょっと職業替えをして、MAのアドバイザーをやったり、IPOをしたり、政府の持っている民営化の案件の引受けをしたりという仕事をして、そのときは確かに企業価値は算定しました。しかし、現実の銀行の支店や営業部の取引先の中で、例えばディスカウントキャッシュフローを計算する、モデルをつくるのはそんなに難しくありませんが、これから八年間一律で七%売上げが成長するなんというきれいな会社が世の中にあるか。また、そういったモデルを回したとして、判こを押す課長さんや融資担当の役員はそれを信じるかどうか。
さらには、例えばディスカウントキャッシュフローを回したとしても、その割引率が、大体、リスクフリーレートで国債にするわけですが、一%を切っているような割引率で割り引き返すと、ほんのちょっとだけ割引率を変更すると、価値がばんと上がったり、だんと下がったりします。したがって、割引率の恣意性みたいなのを、多分、担当者と上司が対立する現場があちこちで出ると思います。
事ほどさように、企業価値を融資する側が算定するというのは、実は余りインセンティブというか、よっぽど利ざやを稼げる案件でもない限りは難しいんじゃないか。そんなことをして銀行は何の得があるんだという話にはなりやしないかということが疑問なんでありますが、これもまた事務方で結構でありますので、そういう企業価値を算定する人材がどこにどれだけいるという前提なのか、教えてください。
井
井藤英樹#11
○井藤政府参考人 お答え申し上げます。
金融庁におきましては、約二十年前より、金融機関に対しまして、不動産担保や経営者保証に過度に依存するのではなく、事業者の実態や将来性を評価して融資を行うことを金融機関に促す様々な取組を進めてきております。
事業者の実態等に着目した融資につきましては、先生おっしゃるとおり、なかなか難しい面もあり、その浸透については道半ばというふうに考えてございまして、人材育成、確保が大きな課題となっているとは認識してございます。
これまで金融庁では、例えば二〇一九年十二月に監督指針を改正いたしまして、金融機関に対しまして人事ローテーションの確保を求めないこととしておりまして、これにより、金融機関の融資担当者が顧客企業との間で中長期的にわたる関係を構築し、顧客企業の事業への理解を深める取組を行うことは可能となってございます。
今般の法案では、まさに融資担当者などにおきまして事業を適切に評価するノウハウが重要となってくるわけですけれども、こうしたことは現在の金融機関に備わっていないんじゃないかということですけれども、そうしたことにも対応する観点から、金融機関や事業者に対して専門的な知見の提供等を行う支援機関の認定制度の創設も盛り込んでございます。
金融庁といたしましては、金融機関がそれぞれの実情に応じて必要な人材育成等に取り組むよう促すとともに、これを支援してまいりたいというふうに考えてございます。
この発言だけを見る →金融庁におきましては、約二十年前より、金融機関に対しまして、不動産担保や経営者保証に過度に依存するのではなく、事業者の実態や将来性を評価して融資を行うことを金融機関に促す様々な取組を進めてきております。
事業者の実態等に着目した融資につきましては、先生おっしゃるとおり、なかなか難しい面もあり、その浸透については道半ばというふうに考えてございまして、人材育成、確保が大きな課題となっているとは認識してございます。
これまで金融庁では、例えば二〇一九年十二月に監督指針を改正いたしまして、金融機関に対しまして人事ローテーションの確保を求めないこととしておりまして、これにより、金融機関の融資担当者が顧客企業との間で中長期的にわたる関係を構築し、顧客企業の事業への理解を深める取組を行うことは可能となってございます。
今般の法案では、まさに融資担当者などにおきまして事業を適切に評価するノウハウが重要となってくるわけですけれども、こうしたことは現在の金融機関に備わっていないんじゃないかということですけれども、そうしたことにも対応する観点から、金融機関や事業者に対して専門的な知見の提供等を行う支援機関の認定制度の創設も盛り込んでございます。
金融庁といたしましては、金融機関がそれぞれの実情に応じて必要な人材育成等に取り組むよう促すとともに、これを支援してまいりたいというふうに考えてございます。
小
小田原潔#12
○小田原委員 大いに励ましたいと思います。
しかしながら、直感は、そういう人材育成ができて、企業価値算定にたけた人が出てきたとすると、多分その仕事を辞めて、自分でお金を集めて投資する人になるんじゃないかと思います。
前回、馬渕参考人に階委員が少し疑問を呈したやり取りがありました。私も実は全く同感でありまして、MAをするときは、相手の会社が欲しいから、ただでくれとは言わないわけです。買手はできるだけ安く買おうとするし、売手のアドバイザーはできるだけ高く売ろうとするから、企業価値の算定のやり取りが生まれ、取引が成立するわけですけれども、融資をする人は余りそういうインセンティブはありません。買う人は、買った新しい会社が金を稼ぐから欲しいわけで、融資をする人は、そこが潰れなくて金利を払ってくるというかすかなうまみのために、こういった努力や才能を磨くということになります。
うまくいくといいなとしか言いようがないんですけれども、同時に、スタートアップの会社が特にそのメリットがあるというようなことが書いてありました。
スタートアップと一くくりにすることはできなくて、よく言う三段階、悪魔の川、これは研究開発がいつになったら結果が出るか、何とか細胞じゃないけれども、これは目利きというより度胸ですよね。
二つ目が、デスバレーと言われる、本当に製品化ができるか、本当に量産体制が整えられるか、事業にできるか。
今言った二つだけでも、目利きの能力とか専門性というのは全然違うはず。
三つ目の、ダーウィンの海と言われている、本当にそれが世の中の人みんなが使って、市場ができて、かつ、まねするやつがいっぱい出てくるのに、市場のシェアのトップが取れるかというような、そういったリスクを読み切ってお金を貸せる人なんというのが本当にいるのか。
エンジェル投資家という人は、多少すっても構わないから、大化けする人に期待をして投資をするわけで、これは本当に融資になじむのか、やってほしいんですよ、やってほしいけれども、言うはやすし、行うというか、その人を見つける、名伯楽というのはとても難しいと思います。
スタートアップは、ちょっと不謹慎になるのを覚悟して言いますけれども、例えば、大谷選手が大化けするかどうかというのをプロ入りのときに見定めるぐらい難しい。
あの頃、テレビを見ていた皆さんも覚えていると思いますけれども、日本のプロ野球で首位打者を何度も取った大御所が、テレビに出るたびに、二刀流なんか絶対やめろ、必ず故障して、打者でも投手でも何の記録も残せない選手にしかならないと、三、四年言っていらっしゃいましたかね、今テレビに出てこなくなりましたけれども、それぐらい難しいわけです。
それで、例えば、スタートアップ、株式会社オオタニにほれて、企業価値が一千億になりますよ、常務と言って、その常務の席にあの大御所が座っていたら、融資は成り立ちません。そういうものだと思うべきではないでしょうか。
もう一つ、それほど難しい案件で、例えば、日本の銀行というのは利ざやが大体いいときで一%ぐらい、優秀な銀行員が、スーパーマンで、一つの案件を一か月でやり遂げたとしましょう。それで、貸す。物すごくおいしい、金利、利ざや一%を抜けたとする。月給が額面百万円の人が、一%の利ざやの案件をつくって、本人一人分の給料を稼ぎ出すには、十二億円の貸出しがつくり上げられなければいけない。
さて、事業継承、シャッター商店街にしたらいけないというような、ショッピングモールに負けない小売店にするんだというようなところに、本当にこういった案件が当てはまるのか。事業継承だとか中小企業とおっしゃっておりますけれども、どれぐらいの案件を想定した制度なのか教えてください。
この発言だけを見る →しかしながら、直感は、そういう人材育成ができて、企業価値算定にたけた人が出てきたとすると、多分その仕事を辞めて、自分でお金を集めて投資する人になるんじゃないかと思います。
前回、馬渕参考人に階委員が少し疑問を呈したやり取りがありました。私も実は全く同感でありまして、MAをするときは、相手の会社が欲しいから、ただでくれとは言わないわけです。買手はできるだけ安く買おうとするし、売手のアドバイザーはできるだけ高く売ろうとするから、企業価値の算定のやり取りが生まれ、取引が成立するわけですけれども、融資をする人は余りそういうインセンティブはありません。買う人は、買った新しい会社が金を稼ぐから欲しいわけで、融資をする人は、そこが潰れなくて金利を払ってくるというかすかなうまみのために、こういった努力や才能を磨くということになります。
うまくいくといいなとしか言いようがないんですけれども、同時に、スタートアップの会社が特にそのメリットがあるというようなことが書いてありました。
スタートアップと一くくりにすることはできなくて、よく言う三段階、悪魔の川、これは研究開発がいつになったら結果が出るか、何とか細胞じゃないけれども、これは目利きというより度胸ですよね。
二つ目が、デスバレーと言われる、本当に製品化ができるか、本当に量産体制が整えられるか、事業にできるか。
今言った二つだけでも、目利きの能力とか専門性というのは全然違うはず。
三つ目の、ダーウィンの海と言われている、本当にそれが世の中の人みんなが使って、市場ができて、かつ、まねするやつがいっぱい出てくるのに、市場のシェアのトップが取れるかというような、そういったリスクを読み切ってお金を貸せる人なんというのが本当にいるのか。
エンジェル投資家という人は、多少すっても構わないから、大化けする人に期待をして投資をするわけで、これは本当に融資になじむのか、やってほしいんですよ、やってほしいけれども、言うはやすし、行うというか、その人を見つける、名伯楽というのはとても難しいと思います。
スタートアップは、ちょっと不謹慎になるのを覚悟して言いますけれども、例えば、大谷選手が大化けするかどうかというのをプロ入りのときに見定めるぐらい難しい。
あの頃、テレビを見ていた皆さんも覚えていると思いますけれども、日本のプロ野球で首位打者を何度も取った大御所が、テレビに出るたびに、二刀流なんか絶対やめろ、必ず故障して、打者でも投手でも何の記録も残せない選手にしかならないと、三、四年言っていらっしゃいましたかね、今テレビに出てこなくなりましたけれども、それぐらい難しいわけです。
それで、例えば、スタートアップ、株式会社オオタニにほれて、企業価値が一千億になりますよ、常務と言って、その常務の席にあの大御所が座っていたら、融資は成り立ちません。そういうものだと思うべきではないでしょうか。
もう一つ、それほど難しい案件で、例えば、日本の銀行というのは利ざやが大体いいときで一%ぐらい、優秀な銀行員が、スーパーマンで、一つの案件を一か月でやり遂げたとしましょう。それで、貸す。物すごくおいしい、金利、利ざや一%を抜けたとする。月給が額面百万円の人が、一%の利ざやの案件をつくって、本人一人分の給料を稼ぎ出すには、十二億円の貸出しがつくり上げられなければいけない。
さて、事業継承、シャッター商店街にしたらいけないというような、ショッピングモールに負けない小売店にするんだというようなところに、本当にこういった案件が当てはまるのか。事業継承だとか中小企業とおっしゃっておりますけれども、どれぐらいの案件を想定した制度なのか教えてください。
井
井藤英樹#13
○井藤政府参考人 現在におきましてどれぐらいの案件にということは、具体的にお示しすることはなかなか難しい点がございますけれども、先生おっしゃるとおり、企業価値担保権の活用場面につきましては、御指摘のような、コスト、リターンといった収益上の課題もあるというふうには認識してございます。
したがいまして、例えば、本当に立ち上げ当初のスタートアップで、エクイティーリスクの方がふさわしいような企業とか、非常にちっちゃめの企業というものについては、なかなか難しい部分もある。したがいまして、法施行当初は、一定の規模の企業から徐々に始まるのではないかというふうに考えてございます。
その上で、金融庁といたしましては、金融機関におきます体制整備等の好事例の把握、公表などを行いまして、金融機関における人材育成等によるコストの低減なども通じまして、企業価値担保権を活用できる場面の裾野の拡大をしっかりと後押ししていければというふうに考えてございます。
この発言だけを見る →したがいまして、例えば、本当に立ち上げ当初のスタートアップで、エクイティーリスクの方がふさわしいような企業とか、非常にちっちゃめの企業というものについては、なかなか難しい部分もある。したがいまして、法施行当初は、一定の規模の企業から徐々に始まるのではないかというふうに考えてございます。
その上で、金融庁といたしましては、金融機関におきます体制整備等の好事例の把握、公表などを行いまして、金融機関における人材育成等によるコストの低減なども通じまして、企業価値担保権を活用できる場面の裾野の拡大をしっかりと後押ししていければというふうに考えてございます。
小
小田原潔#14
○小田原委員 あくまでも応援をしております。そういう人材、なかなか難しいと思いますけれども、私も含めて、外資系の投資銀行というのは突然首になりますし、安定志向の強い優秀な方が育って、そういった目利きになってくれることを願ってやみません。
最後に、ちょっと時節柄ではありませんけれども、一つお聞きしたいというか、申し上げたいことがあります。
私は東京都民でありますし、東京都選出の国会議員であります。平成二十一年度から東京都は、今は制度が変わって、地方法人税の見直しの結果でありますけれども、年間一・三兆円、累計九・二兆円、都で上げた税収を国に差し上げてきております。地方法人税の税額が東京都は一番高いということは事実でありますが、東京都も一自治体であります。
東京都は要人警護に、ここ多分四十年間ぐらい、国から十五億円予算をいただいておりますが、東京都が支えている要人警護を含めた警察に対する予算というのは六千八百億円で、下水道は千七百億円、消防は二千八百億円、こういった、国を支える、消防、上下水道、警察に要する経費だけでも一・一兆円かかっております。
これを全部理不尽だとまでは申しませんし、首都機能を果たしているというおかげで税収が高いという側面もあろうかと思いますけれども、今後の見直しがもしあるとすれば、東京都の個別の事情、貢献度も勘案していただきたいと思いますが、事務方、そして最後に、地方のことではありますけれども、鈴木大臣から御所見があれば頂戴したいと思います。
この発言だけを見る →最後に、ちょっと時節柄ではありませんけれども、一つお聞きしたいというか、申し上げたいことがあります。
私は東京都民でありますし、東京都選出の国会議員であります。平成二十一年度から東京都は、今は制度が変わって、地方法人税の見直しの結果でありますけれども、年間一・三兆円、累計九・二兆円、都で上げた税収を国に差し上げてきております。地方法人税の税額が東京都は一番高いということは事実でありますが、東京都も一自治体であります。
東京都は要人警護に、ここ多分四十年間ぐらい、国から十五億円予算をいただいておりますが、東京都が支えている要人警護を含めた警察に対する予算というのは六千八百億円で、下水道は千七百億円、消防は二千八百億円、こういった、国を支える、消防、上下水道、警察に要する経費だけでも一・一兆円かかっております。
これを全部理不尽だとまでは申しませんし、首都機能を果たしているというおかげで税収が高いという側面もあろうかと思いますけれども、今後の見直しがもしあるとすれば、東京都の個別の事情、貢献度も勘案していただきたいと思いますが、事務方、そして最後に、地方のことではありますけれども、鈴木大臣から御所見があれば頂戴したいと思います。
鈴
鈴木清#15
○鈴木政府参考人 お答えいたします。
地方団体が地域の実情に応じた行政サービスを安定的に供給していくためには、その基盤として、地方税の充実確保を図るとともに、税源の偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系を構築することが重要でございます。
そのため、地方法人課税につきまして、これまで、消費税率引上げに伴う地方消費税の充実に合わせ、地方団体間の財政力格差が拡大しないよう、法人住民税の一部を地方法人税として国税化し交付税原資とするほか、経済社会構造の変化等に伴って大都市部に税収が集中する構造的な課題に対処するため、特別法人事業税、譲与税制度を創設するなどの見直しを行ってまいりました。
今後の地方税体系の在り方につきましては、昨年六月の骨太の方針や、令和六年度与党税制改正大綱において「行政サービスの地域間格差が過度に生じないよう、地方公共団体間の税収の偏在状況や財政力格差の調整状況等を踏まえつつ、税源の偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築に向けて取り組む。」とされていることから、総務省といたしましても、この方向性に沿って、引き続き偏在性の小さい地方税体系の構築に向けて取り組んでまいります。
この発言だけを見る →地方団体が地域の実情に応じた行政サービスを安定的に供給していくためには、その基盤として、地方税の充実確保を図るとともに、税源の偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系を構築することが重要でございます。
そのため、地方法人課税につきまして、これまで、消費税率引上げに伴う地方消費税の充実に合わせ、地方団体間の財政力格差が拡大しないよう、法人住民税の一部を地方法人税として国税化し交付税原資とするほか、経済社会構造の変化等に伴って大都市部に税収が集中する構造的な課題に対処するため、特別法人事業税、譲与税制度を創設するなどの見直しを行ってまいりました。
今後の地方税体系の在り方につきましては、昨年六月の骨太の方針や、令和六年度与党税制改正大綱において「行政サービスの地域間格差が過度に生じないよう、地方公共団体間の税収の偏在状況や財政力格差の調整状況等を踏まえつつ、税源の偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築に向けて取り組む。」とされていることから、総務省といたしましても、この方向性に沿って、引き続き偏在性の小さい地方税体系の構築に向けて取り組んでまいります。
鈴
鈴木俊一#16
○鈴木国務大臣 ただいま、総務省からの答弁とほとんど同じことになってしまいますので、今の仕組みは申し上げませんけれども、このことにつきましては、令和六年度の与党税制大綱におきまして、地方法人課税について、今お話がございましたが、地方団体間の税収の偏在状況や財政力格差の調整状況等を踏まえつつ、税源の偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築に取り組むとされております。
地方法人税につきましても、こうした考え方も踏まえながら、引き続き適切に検討がなされることが重要であると考えております。
この発言だけを見る →地方法人税につきましても、こうした考え方も踏まえながら、引き続き適切に検討がなされることが重要であると考えております。
小
津
小
小山展弘#19
○小山委員 立憲民主党の小山展弘です。
私は二週間前にこの財務金融委員に就任させていただきましたが、今日はこのように質問の機会を与えていただきまして、二〇一一年以来の財務金融委員会での質問となりますけれども、機会を与えていただきまして、理事の皆様、委員の皆様、ありがとうございます。
では、早速質問させていただきたいと思いますが、よくこの財務金融委員会の中でも、これまで目利きという言葉が何回か使われて、また聞かれてまいりました。この目利きという言葉について、まさに言葉の定義、あるいは、どういう意味合いで金融庁は認識し、どういう意味で使っているんでしょうか。
この発言だけを見る →私は二週間前にこの財務金融委員に就任させていただきましたが、今日はこのように質問の機会を与えていただきまして、二〇一一年以来の財務金融委員会での質問となりますけれども、機会を与えていただきまして、理事の皆様、委員の皆様、ありがとうございます。
では、早速質問させていただきたいと思いますが、よくこの財務金融委員会の中でも、これまで目利きという言葉が何回か使われて、また聞かれてまいりました。この目利きという言葉について、まさに言葉の定義、あるいは、どういう意味合いで金融庁は認識し、どういう意味で使っているんでしょうか。
鈴
鈴木俊一#20
○鈴木国務大臣 目利きという言葉につきまして、本委員会での質疑ではおおむね、事業者の事業の実態や成長可能性等を的確に把握、評価することを指して答弁をいたしております。
この目利きのために必要な能力、すなわち目利き力は、金融庁としては各金融機関の金融仲介機能の源泉と位置づけておりまして、企業価値担保権の活用に向けましても、それぞれの実情に即して、各金融機関において継続的な人材育成等を通じて養うべき重要な能力であると考えております。
この発言だけを見る →この目利きのために必要な能力、すなわち目利き力は、金融庁としては各金融機関の金融仲介機能の源泉と位置づけておりまして、企業価値担保権の活用に向けましても、それぞれの実情に即して、各金融機関において継続的な人材育成等を通じて養うべき重要な能力であると考えております。
小
小山展弘#21
○小山委員 確かに、その目利きという言葉の中で、今大臣がおっしゃったことは決して外れているわけではないと思うんですけれども、でも、私は、中心的なことがちょっと違和感を感じるんですね。
一番大事なことは、金融機関にとっては、それはいろいろな、ほかの方々はともかく、金融機関の職員にとっては、銀行員にとっては、貸した金が返ってくるかどうか、償還確実性を見抜く力というのが目利き力のやはり一番の目的になるんじゃないだろうか。そのために担保を取ったり、あるいは事業の将来性を見たり、企業の評価をするわけでありまして、貸した金が返ってくるかどうか。極端に言えば、企業の業況が悪くても、貸した金が必ず返ってくるだろうという見込みが立つ場合、これは例えば、その企業の、どういう資金使途で、どういった性質のお金であるかということが分かれば、これは貸したって私はいいと思うんですね。
そういうところが少し、私は今回ぼやけているんじゃないかということを思うんです。
それと、本当はもうちょっといろいろやり取りさせていただきたいんですけれども、今回のこの法案の目的というのは、事業性融資の推進ということが目的ですね。では、なぜ事業性融資というものが伸び悩んでいるのか。これは、担保の範囲内でしか融資が実行されないんじゃないか、こういう御懸念があるんじゃないかと思うんですけれども。
ちなみに、鈴木大臣は、協同組合金融、今、信金とか農協とか漁協さんとか、まさに水産協同組合法は鈴木善幸元総理が作られた法律ですけれども、どのようにこの協同組合金融が生まれたのかということを御存じでしょうか。
これは、よく農協は金融事業ばかりやっていると批判する人がいますけれども、実は、農協の前身である戦前の産業組合、これはドイツのライファイゼン協同組合に源流がありまして、この法律を日本でも施行したものだと。
この生産者協同組合であるライファイゼン協同組合はどうして設立されたのか。実は、当時の貧しい農家は担保がない、銀行から借りることができないわけですね。そこで、高利貸しから借りてしまうと金利が高くて、結局、せっかく利益を得ても高利貸しに取られてしまう。あるいは、僅かながらでも担保を出せば担保権を実行されてしまう。そういうことで、全然生産者が豊かになっていけないということで、実は、自分たちで貯金をして、その貯金を、資金が必要な人に必要な使途で融資をする、こういう相互金融というものが始まったわけで、実は、担保を提供したとしても無担保部分の多い、あるいは無担保でも必要な人に資金を貸し出すというのが協同組合金融の元々の源流、原点なんですね。
実際、その姿勢に忠実であれば、担保がなくても償還確実性があれば貸出しができるんですね。私自身も、金融検査マニュアル全盛の時代に、業況のよくない取引先に対して無担保部分の融資を実行した経験がございます。まさに、資産証明のときに、我々議員も貯金と預金というのを分けて書きますけれども、やはりここは違うんですね。どう違うかというと、預金というのは資金運用としての、資産運用としての預けるお金、貯金というのは何かあったときのために自分でためておく、備荒貯金と言われますけれども、ここは今ほとんど金利は変わりませんけれども、全く、目的というか、元々の意味合いが違うわけですね。
こういう中で、信金さんは地銀さんなんかに比べて、地方においては中小企業さんの業況が悪くても余り引き揚げたりしないということが、個別のケースはともかく、一般的には聞かれております。
まさに、こういった、信金さんというか、協同組合金融に残っている姿勢をもっと横展開していくことが、私は、事業性融資推進にとって最も今、資することになるんじゃないだろうかと。
こういう話をすると、信金さんというのは金額が少なくて、地銀さんの方が金額が多いから、だからそれは違うんだと言われるかもしれませんけれども、余り個別名を出すべきじゃないんですが、私が勤めていた農林中金でもこういった融資姿勢は残っておりまして、地銀さんよりも多分資金量は多いでしょうから、是非、ここは金額の問題ではない。
それと、もう一つここで申し上げたいのは、ライファイゼン協同組合のあるドイツ、クレディ・アグリコルのあるフランス、企業価値担保の制度はありません。ドイツ、フランスはないんですね。来年は国際協同組合年ですけれども、まさにこのような相互金融の融資姿勢こそ、横展開する、参考にしていくということが僕は必要だと思っております。
企業価値担保についてちょっと伺っていきたいんですが、企業価値が低下する事態というのもやはりあり得ると思うんですね。上場企業でも、粉飾決算、こういうような企業の信頼を損なう事態なんかも発生しております。そういった事態を予測もすれば、金融機関は、こういった企業価値担保の実質的保全額について、掛け目を用いて割り引くと考えられます。
その掛け目はどのぐらいになると金融庁は、個別によって違うかもしれませんけれども、大体どのぐらい掛け目を掛けるんだろうかと予想しているでしょうか。あるいは、金融機関が企業価値担保をどのぐらいの期間で洗い替えをすることが望ましいと考えていますでしょうか。
この発言だけを見る →一番大事なことは、金融機関にとっては、それはいろいろな、ほかの方々はともかく、金融機関の職員にとっては、銀行員にとっては、貸した金が返ってくるかどうか、償還確実性を見抜く力というのが目利き力のやはり一番の目的になるんじゃないだろうか。そのために担保を取ったり、あるいは事業の将来性を見たり、企業の評価をするわけでありまして、貸した金が返ってくるかどうか。極端に言えば、企業の業況が悪くても、貸した金が必ず返ってくるだろうという見込みが立つ場合、これは例えば、その企業の、どういう資金使途で、どういった性質のお金であるかということが分かれば、これは貸したって私はいいと思うんですね。
そういうところが少し、私は今回ぼやけているんじゃないかということを思うんです。
それと、本当はもうちょっといろいろやり取りさせていただきたいんですけれども、今回のこの法案の目的というのは、事業性融資の推進ということが目的ですね。では、なぜ事業性融資というものが伸び悩んでいるのか。これは、担保の範囲内でしか融資が実行されないんじゃないか、こういう御懸念があるんじゃないかと思うんですけれども。
ちなみに、鈴木大臣は、協同組合金融、今、信金とか農協とか漁協さんとか、まさに水産協同組合法は鈴木善幸元総理が作られた法律ですけれども、どのようにこの協同組合金融が生まれたのかということを御存じでしょうか。
これは、よく農協は金融事業ばかりやっていると批判する人がいますけれども、実は、農協の前身である戦前の産業組合、これはドイツのライファイゼン協同組合に源流がありまして、この法律を日本でも施行したものだと。
この生産者協同組合であるライファイゼン協同組合はどうして設立されたのか。実は、当時の貧しい農家は担保がない、銀行から借りることができないわけですね。そこで、高利貸しから借りてしまうと金利が高くて、結局、せっかく利益を得ても高利貸しに取られてしまう。あるいは、僅かながらでも担保を出せば担保権を実行されてしまう。そういうことで、全然生産者が豊かになっていけないということで、実は、自分たちで貯金をして、その貯金を、資金が必要な人に必要な使途で融資をする、こういう相互金融というものが始まったわけで、実は、担保を提供したとしても無担保部分の多い、あるいは無担保でも必要な人に資金を貸し出すというのが協同組合金融の元々の源流、原点なんですね。
実際、その姿勢に忠実であれば、担保がなくても償還確実性があれば貸出しができるんですね。私自身も、金融検査マニュアル全盛の時代に、業況のよくない取引先に対して無担保部分の融資を実行した経験がございます。まさに、資産証明のときに、我々議員も貯金と預金というのを分けて書きますけれども、やはりここは違うんですね。どう違うかというと、預金というのは資金運用としての、資産運用としての預けるお金、貯金というのは何かあったときのために自分でためておく、備荒貯金と言われますけれども、ここは今ほとんど金利は変わりませんけれども、全く、目的というか、元々の意味合いが違うわけですね。
こういう中で、信金さんは地銀さんなんかに比べて、地方においては中小企業さんの業況が悪くても余り引き揚げたりしないということが、個別のケースはともかく、一般的には聞かれております。
まさに、こういった、信金さんというか、協同組合金融に残っている姿勢をもっと横展開していくことが、私は、事業性融資推進にとって最も今、資することになるんじゃないだろうかと。
こういう話をすると、信金さんというのは金額が少なくて、地銀さんの方が金額が多いから、だからそれは違うんだと言われるかもしれませんけれども、余り個別名を出すべきじゃないんですが、私が勤めていた農林中金でもこういった融資姿勢は残っておりまして、地銀さんよりも多分資金量は多いでしょうから、是非、ここは金額の問題ではない。
それと、もう一つここで申し上げたいのは、ライファイゼン協同組合のあるドイツ、クレディ・アグリコルのあるフランス、企業価値担保の制度はありません。ドイツ、フランスはないんですね。来年は国際協同組合年ですけれども、まさにこのような相互金融の融資姿勢こそ、横展開する、参考にしていくということが僕は必要だと思っております。
企業価値担保についてちょっと伺っていきたいんですが、企業価値が低下する事態というのもやはりあり得ると思うんですね。上場企業でも、粉飾決算、こういうような企業の信頼を損なう事態なんかも発生しております。そういった事態を予測もすれば、金融機関は、こういった企業価値担保の実質的保全額について、掛け目を用いて割り引くと考えられます。
その掛け目はどのぐらいになると金融庁は、個別によって違うかもしれませんけれども、大体どのぐらい掛け目を掛けるんだろうかと予想しているでしょうか。あるいは、金融機関が企業価値担保をどのぐらいの期間で洗い替えをすることが望ましいと考えていますでしょうか。
井
井藤英樹#22
○井藤政府参考人 お答え申し上げます。
金融庁におきましては、金融機関に対して、不動産担保等に過度に依存するのではなく、事業者の実態や将来性を評価して融資を行うことを促すため、令和元年十二月に金融検査マニュアルを廃止しておりまして、担保価値の評価やそれによる保全額を算定するため、掛け目をどのように活用するかについては、各金融機関の経営判断を尊重することとしてございます。
また、担保価値評価の洗い替えにつきましては、各金融機関における融資管理の中でどのような頻度で行うかが決められるものと承知してございます。もっとも、企業価値担保権は、担保価値が企業価値と連動することから、金融機関は、事業者の事業の状況について、通常の融資よりも深度あるモニタリングを行うことが望ましいと考えてございます。こうした融資管理の一環として、担保価値の洗い替えが検討、実施されていくものというふうに考えてございます。
いずれにいたしましても、そうしたことから、一律の、いわゆる掛け目の目線というのをこの場で申し上げることは控えたいというふうに考えてございますが、いずれにせよ、企業価値担保権の適切な活用を含め、事業性融資を推進していくためには、金融機関において、融資担当者がこうした企業価値の評価を適切に行うことができる能力を向上させる方策ですとか、そのための体制整備を行っていくことが重要であるというふうに考えてございまして、金融庁としては、こうした取組をしっかりと後押ししてまいりたいというふうに考えてございます。
この発言だけを見る →金融庁におきましては、金融機関に対して、不動産担保等に過度に依存するのではなく、事業者の実態や将来性を評価して融資を行うことを促すため、令和元年十二月に金融検査マニュアルを廃止しておりまして、担保価値の評価やそれによる保全額を算定するため、掛け目をどのように活用するかについては、各金融機関の経営判断を尊重することとしてございます。
また、担保価値評価の洗い替えにつきましては、各金融機関における融資管理の中でどのような頻度で行うかが決められるものと承知してございます。もっとも、企業価値担保権は、担保価値が企業価値と連動することから、金融機関は、事業者の事業の状況について、通常の融資よりも深度あるモニタリングを行うことが望ましいと考えてございます。こうした融資管理の一環として、担保価値の洗い替えが検討、実施されていくものというふうに考えてございます。
いずれにいたしましても、そうしたことから、一律の、いわゆる掛け目の目線というのをこの場で申し上げることは控えたいというふうに考えてございますが、いずれにせよ、企業価値担保権の適切な活用を含め、事業性融資を推進していくためには、金融機関において、融資担当者がこうした企業価値の評価を適切に行うことができる能力を向上させる方策ですとか、そのための体制整備を行っていくことが重要であるというふうに考えてございまして、金融庁としては、こうした取組をしっかりと後押ししてまいりたいというふうに考えてございます。
小
小山展弘#23
○小山委員 いろいろ金融庁の方々とお話ししていますと、バブルの時代まではどんどん融資積極姿勢であったと。その後、不良債権処理から、金融検査マニュアルで金融機関の融資の状況がどうなっているかということをかなり管理するようになった。今度は行き過ぎて、担保がなければ貸さないというような状況になってきて、今度は、また積極的に融資していこうと。過去とは全く一緒というわけではないですけれども、どうも、あっちに行ったりこっちに行ったりしているところがあるような気がしまして、逆に、この後、既に金融検査マニュアルについて疑義が呈された頃から、またいろいろと不祥事案も既に幾つか起きていますけれども、また逆に、非常に曖昧、あやふやなところもある、評価する金融機関の担当者によって価値が大きく変わってくる可能性もあるかもしれない。そういう中で、また今度は、逆に、不良債権だとか不祥事案が出てこないようにもしていかなきゃいけない。
そういったことからしますと、私は、もう少し具体的なものが決まってから、本来、法案審査、出すべきではないだろうかと。あるいは、金融庁が金融機関の企業価値担保による保全状況をどう見るのかというような指針というのも、まだこれから考えるというようなことがちょっと多いのではないかなというふうにも感じております。
次に、スタートアップ企業に対して金融機関が企業価値担保を設定した場合、とりわけ、企業価値担保を提供しないと融資できないなどの要請をした場合に、他の金融機関は担保を取得しづらくなって、結局、その企業さんは他行から借りづらくなるんじゃないか、メインバンクというよりも、オンリーメインバンク化する可能性があるんじゃないだろうか。そういうような、金融機関の企業に対する関係性がより強い立場になるようなことも想定されるんですけれども、これについての金融庁の認識を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →そういったことからしますと、私は、もう少し具体的なものが決まってから、本来、法案審査、出すべきではないだろうかと。あるいは、金融庁が金融機関の企業価値担保による保全状況をどう見るのかというような指針というのも、まだこれから考えるというようなことがちょっと多いのではないかなというふうにも感じております。
次に、スタートアップ企業に対して金融機関が企業価値担保を設定した場合、とりわけ、企業価値担保を提供しないと融資できないなどの要請をした場合に、他の金融機関は担保を取得しづらくなって、結局、その企業さんは他行から借りづらくなるんじゃないか、メインバンクというよりも、オンリーメインバンク化する可能性があるんじゃないだろうか。そういうような、金融機関の企業に対する関係性がより強い立場になるようなことも想定されるんですけれども、これについての金融庁の認識を伺いたいと思います。
神
神田潤一#24
○神田大臣政務官 お答えいたします。
今般の法案に盛り込まれています企業価値担保権につきましては、成長が見込まれるスタートアップ企業が追加の資金調達を行う場合などに事業者の資金調達ニーズを妨げないように、債務者がいつでも極度額を設定でき、また、担保権で保全される貸付金額を確定できることといたしております。
また、これによって、他の金融機関からの借入れに充当することができる担保価値を残しておくということができ、債務者が希望すれば、他の金融機関からの融資も受けやすくする枠組みとするといった工夫をしております。
他方、委員御指摘のとおり、金融機関による企業に対する支配性の点に関しましては、例えば、企業価値担保権が設定されている場合に限らず、顧客企業に対しまして、金融機関が取引上の優越的地位を不当に利用し、取引の条件又は実施について不利益を与えるような行為は、銀行法令等において禁止されております。
金融庁といたしましては、企業価値担保権を活用する金融機関が、こうした法令等を遵守しつつ、制度趣旨を踏まえて事業者の状況に応じた経営改善支援等を適切に行っていくよう、しっかりとモニタリングを行ってまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →今般の法案に盛り込まれています企業価値担保権につきましては、成長が見込まれるスタートアップ企業が追加の資金調達を行う場合などに事業者の資金調達ニーズを妨げないように、債務者がいつでも極度額を設定でき、また、担保権で保全される貸付金額を確定できることといたしております。
また、これによって、他の金融機関からの借入れに充当することができる担保価値を残しておくということができ、債務者が希望すれば、他の金融機関からの融資も受けやすくする枠組みとするといった工夫をしております。
他方、委員御指摘のとおり、金融機関による企業に対する支配性の点に関しましては、例えば、企業価値担保権が設定されている場合に限らず、顧客企業に対しまして、金融機関が取引上の優越的地位を不当に利用し、取引の条件又は実施について不利益を与えるような行為は、銀行法令等において禁止されております。
金融庁といたしましては、企業価値担保権を活用する金融機関が、こうした法令等を遵守しつつ、制度趣旨を踏まえて事業者の状況に応じた経営改善支援等を適切に行っていくよう、しっかりとモニタリングを行ってまいりたいと考えております。
小
小山展弘#25
○小山委員 極度額設定権とか元本確定請求をする段階というのは、多分、メインバンクと借り手企業との信頼関係が崩れたときである、これは金融庁さんもそのように認識されていらっしゃると思います。これは、そういう信頼関係が崩れたときに避難的に行うわけですけれども、それは、この法改正の趣旨とは異なる、伴走型支援とかメインによる関係性の強化と矛盾するような状況に至った事態ではないかと思いますし、相当、それは多分気まずい状況になっていると思うんですね。
そうならないように伴走支援を行っていくということでございますけれども、常にメインバンクと企業の経営方針が一致するというわけではないと思うんですね。あるいは、企業価値担保があるからメインバンクがメインの務めを常に果たすということもないと思います。大概はそうなってほしいと思いますし、そうなるとは思いますけれども、メインだって手を引くことだってあるかもしれない。
最初から他行との取引の余地のある現在までのやり方の方が、もちろん、今回、選択肢を一つ増やすということなので、今までのやり方ができなくなるわけではないんですけれども、私は、今までのやり方の方が、本来、中長期的にはやはり望ましい、選択肢もある、他行からも借入れがまだできやすいと。
だけれども、じゃ、こういう制度ができると、確かに選択肢の一つかもしれないけれども、企業価値担保を提供しないと金融機関は貸さないよというようなケースが最初から出てきた場合に、だんだんだんだん、日本の金融取引の慣行というものが、企業価値担保、英米系のこういうやり方に変わっていって、日本の金融自体の慣行というものが変わっていってしまうんじゃないだろうか。そういう長期的に考えたときに本当にこれがプラスかどうかというのは、私は少し疑問に思っているところがございます。
それと、もう一点伺いたいんですが、メインバンクといえども、今申し上げたとおり、融資先が業況悪化の際に逃げてはいけないという法律はないんですね。伴走型支援を放棄するリスクについて、金融庁はどのように考えておりますでしょうか。
この発言だけを見る →そうならないように伴走支援を行っていくということでございますけれども、常にメインバンクと企業の経営方針が一致するというわけではないと思うんですね。あるいは、企業価値担保があるからメインバンクがメインの務めを常に果たすということもないと思います。大概はそうなってほしいと思いますし、そうなるとは思いますけれども、メインだって手を引くことだってあるかもしれない。
最初から他行との取引の余地のある現在までのやり方の方が、もちろん、今回、選択肢を一つ増やすということなので、今までのやり方ができなくなるわけではないんですけれども、私は、今までのやり方の方が、本来、中長期的にはやはり望ましい、選択肢もある、他行からも借入れがまだできやすいと。
だけれども、じゃ、こういう制度ができると、確かに選択肢の一つかもしれないけれども、企業価値担保を提供しないと金融機関は貸さないよというようなケースが最初から出てきた場合に、だんだんだんだん、日本の金融取引の慣行というものが、企業価値担保、英米系のこういうやり方に変わっていって、日本の金融自体の慣行というものが変わっていってしまうんじゃないだろうか。そういう長期的に考えたときに本当にこれがプラスかどうかというのは、私は少し疑問に思っているところがございます。
それと、もう一点伺いたいんですが、メインバンクといえども、今申し上げたとおり、融資先が業況悪化の際に逃げてはいけないという法律はないんですね。伴走型支援を放棄するリスクについて、金融庁はどのように考えておりますでしょうか。
鈴
鈴木俊一#26
○鈴木国務大臣 メインバンクか非メインバンクにかかわらず、地域金融機関には、地域経済を支える要として、地域企業の経営課題を的確に把握をし、適切な支援を提供することで、地域経済の成長に貢献していくことが求められていると考えております。
地域金融機関にとって、こうした支援を行うことは、顧客基盤の強化や地域経済の成長を通して、自身の持続可能なビジネスモデルの構築にもつながるものであり、地域金融機関自身にとっても、継続的に支援をすることには価値があると考えております。
こうした考え方の下、金融庁といたしましては、これまでも、顧客企業に対するコンサルティング機能の発揮の重要性について監督指針に明記をして、地域金融機関に支援体制の充実等を促してきたところでありまして、引き続き、事業者の実情に応じた適切な支援が行われますように、地域金融機関の取組をしっかりと促していきたいと考えております。
この発言だけを見る →地域金融機関にとって、こうした支援を行うことは、顧客基盤の強化や地域経済の成長を通して、自身の持続可能なビジネスモデルの構築にもつながるものであり、地域金融機関自身にとっても、継続的に支援をすることには価値があると考えております。
こうした考え方の下、金融庁といたしましては、これまでも、顧客企業に対するコンサルティング機能の発揮の重要性について監督指針に明記をして、地域金融機関に支援体制の充実等を促してきたところでありまして、引き続き、事業者の実情に応じた適切な支援が行われますように、地域金融機関の取組をしっかりと促していきたいと考えております。
小
小山展弘#27
○小山委員 時間が来たので、これで終わりにさせていただきたいと思いますが、確かに、一般的には今大臣がおっしゃったとおりで、それが望ましいと思っておりますけれども、まさに住専問題のときには、メインバンクがメインとしての責任を負わせるというようなことがなく、貸し手責任という、しかも、この貸し手責任、レンダーライアビリティー、この意味も曲解をして、当時の大蔵省は、貸出金額に応じた配分ということにして、ここから住専問題というのが起こったわけですね。
まさに、このメインバンク制の崩壊というものを後押ししたのが当時の大蔵省の金融行政であったということも、是非、私は、そのことも振り返っていただきながら、今大臣のおっしゃったような伴走型支援ができる事業性金融が推進されていきますように、金融指導を行っていただきたいと思います。
以上で終わります。
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以上で終わります。
津
櫻
櫻井周#29
○櫻井委員 立憲民主党の櫻井周です。
先週に引き続きまして、質問させていただきます。持ち時間も短いものですから、早速質問に入らせていただきます。
先週に引き続いての質問ですので、先週の積み残しのことについて幾つかお尋ねをいたします。
まず、担保権実行時の労働組合等とのコミュニケーションについて、これは八十九条に関連するところでございますが、大臣にお尋ねをいたします。
やはり、できるだけ早い段階で丁寧な協議が重要と考えますが、いかがでしょうか。厚生労働省の事業譲渡等指針に示された留意事項では、事前の協議について、「事業譲渡に関する全体の状況、承継予定労働者が勤務することとなる譲受会社等の概要及び労働条件等について十分に説明し、承諾に向けた協議を行うことが適当であること。」というふうに書いてございます。本法案で創設される担保権についても、同様の内容をガイドライン等で示すことを提案申し上げますが、大臣、いかがでしょうか。
加えて、担保権実行前の労使協議の実効性を高める観点から、担保権者が実行手続開始決定の申立てを行う際の書式に、労働組合との協議状況を項目として盛り込むことを提案申し上げますが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →先週に引き続きまして、質問させていただきます。持ち時間も短いものですから、早速質問に入らせていただきます。
先週に引き続いての質問ですので、先週の積み残しのことについて幾つかお尋ねをいたします。
まず、担保権実行時の労働組合等とのコミュニケーションについて、これは八十九条に関連するところでございますが、大臣にお尋ねをいたします。
やはり、できるだけ早い段階で丁寧な協議が重要と考えますが、いかがでしょうか。厚生労働省の事業譲渡等指針に示された留意事項では、事前の協議について、「事業譲渡に関する全体の状況、承継予定労働者が勤務することとなる譲受会社等の概要及び労働条件等について十分に説明し、承諾に向けた協議を行うことが適当であること。」というふうに書いてございます。本法案で創設される担保権についても、同様の内容をガイドライン等で示すことを提案申し上げますが、大臣、いかがでしょうか。
加えて、担保権実行前の労使協議の実効性を高める観点から、担保権者が実行手続開始決定の申立てを行う際の書式に、労働組合との協議状況を項目として盛り込むことを提案申し上げますが、いかがでしょうか。