松下裕子の発言 (法務委員会)
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○松下政府参考人 お答えいたします。
まず、犯罪の成否ということにつきましては、恐縮ですが、個別の事案において、収集された証拠によって判断されるべき事柄でございますので、今お示しされたスポーツクラブの関係ですとか、具体的に申し上げることは困難で、成立するかどうかということを一概にお答えすることは困難でございますが、その上で、あくまで一般論として申し上げますと、刑法第百七十六条第一項及び百七十七条第一項は、自由な意思決定が困難な状態で性的行為を行うことというのが性犯罪の本質的な要素であるという考えの下に、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態であることを中核的な要件として定めまして、そういった状態の原因となり得る行為や原因となり得る事由を具体的に列挙することといたしました。
そして、刑法第百七十六条一項第八号は、今御指摘の条文だと思いますけれども、今申し上げた原因行為又は事由の一つといたしまして、経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していることを規定しておりますところ、同号の社会的関係というのは、例えば教師と生徒、コーチと教え子といった社会生活における人的関係も広く含むものでございます。
したがいまして、そうした関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又は憂慮していることにより、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じてわいせつな行為又は性交等をした場合には、不同意わいせつ罪又は不同意性交等罪が成立し得るということとしたものでございます。