川崎政司の発言 (憲法審査会)

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○法制局長(川崎政司君) 参議院法制局長の川崎でございます。
 御指示に基づき、お手元の配付資料によりまして、東日本大震災に関連して講じられた立法措置等のうち、その直近の第百七十七回国会において成立したものの概略について御説明いたします。
 その前提として、災害対策法制につきましては、大規模災害での対応や教訓などを踏まえ、予防、応急、復旧・復興といったフェーズごとに、また災害の種類や規模に応じ、整備されてきております。災害が発生しますと、これらにより対策が行われることになりますが、それでも大規模災害などの場合には、これに対処するための個別の立法措置が講じられることが少なくありません。
 そこで、東日本大震災関連の立法ですが、ここで東日本大震災とは、平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震及びこれに伴う原子力発電所事故による災害と定義しております。
 東日本大震災が発生した際は、常会である第百七十七回国会の開会中であり、当初の会期百五十日が七十日延長され、平成二十三年八月三十一日まで行われましたが、この国会中に、被災地の復旧・復興や被災者の生活再建等のため緊急の措置などの法律上の対応が必要となり、三十二本の法律が成立しています。その内訳は、内閣提出法案が二十本、衆議院議員提出法案が九本、参議院議員提出法案が三本となっています。
 ちなみに、参議院議員提出によるものは資料の六ページと七ページに記載しておりますが、原子力事故による損害補填のための国による仮払金の支払等について定める平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律、災害弔慰金や被災者生活再建支援金の差押禁止等を定める災害弔慰金の支給等に関する法律及び被災者生活再建支援法の一部を改正する法律、東日本大震災関連義援金に係る差押禁止等に関する法律となります。
 また、どのような分野において立法措置が講じられたのか、政府資料での整理も参考にしつつ、一ページで見ておきますと、おおむね、一、復興の基本的な枠組みに係る立法措置として東日本大震災復興基本法、二、復旧・復興事業、まちづくり、事業再生に係る立法措置として復旧事業や災害廃棄物処理を県や国が代行するための法律、津波対策の推進に関する法律など、三、震災被害に係る臨時特例等の立法措置として公共施設の復旧から社会保険関係までにわたる補助率のかさ上げや被災者への特別の助成等を定める法律など、四、原子力災害関係の立法措置として原子力賠償の担保、迅速化、除染や除去土壌等の処分に係る新たな枠組み、広域避難した住民への行政サービスの提供に関し定める法律など、五、その他として震災対処のための財源確保に関する法律、被災者生活再建支援金等の差押禁止を定める法律などに整理することができます。
 これらの立法措置で東日本大震災のみに適用されたものの中には、その後、将来、大規模災害が発生した場合にも必要なものと評価され、一般法において恒久的な措置とされたものもあります。そのようなものとして、復旧事業や災害廃棄物処理の国や県による代行について、大規模災害復興法、個別の公物管理法や災害対策基本法において一般制度化された例、災害時の相続放棄等の熟慮期間の延長について、特定非常災害特別措置法に追加された例、自然災害義援金の差押禁止等の措置として法制化された例などがあります。
 続きまして、二ページとなりますが、予算措置について御説明いたします。
 第百七十七回国会では、東日本大震災対応のため二度ほど補正予算が提出され、成立しております。
 まず、平成二十三年度第一次補正予算は、平成二十三年四月二十八日に提出され、五月二日に成立したもので、東日本大震災から早期復旧に向けて必要な経費として四兆百五十三億円を計上しています。その内容としては、一、応急仮設住宅の供与、遺族への弔慰金や被災者への障害見舞金の支給、災害援護資金、生活福祉資金の貸付け、被災者緊急支援などの災害救助等関係経費、二、災害廃棄物処理事業費、三、災害対応公共事業関係費、四、施設費災害復旧費等、五、中小企業等の事業再建等のための融資、災害復興住宅融資などの災害関連融資関係経費、六、災害対応の特別交付税増額のための地方交付税交付金、七、自衛隊、消防、警察、海上保安庁活動経費、被災者生活再建支援金など、その他東日本大震災関係経費が含まれております。
 次に、平成二十三年度第二次補正予算は、平成二十三年七月十五日に提出され、七月二十五日に成立したもので、東日本大震災の直近の復旧状況等を踏まえ当面の復旧対策に万全を期すための経費として一兆九千九百八十八億円を計上しています。その内容は、原子力損害賠償法等関係経費、二重債務問題対策や被災者生活再建支援金補助金など被災者支援関係経費、東日本大震災復旧・復興予備費、被災自治体等の特別の財政需要に対応するための地方交付税交付金となっております。
 なお、資料一として提出月日順、資料二として分野別の関連立法措置のリストを挙げているほか、参考として令和六年能登半島地震災害関連の立法措置も付記しております。
 以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

発言情報

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発言者: 川崎政司

speaker_id: 5465

日付: 2024-05-29

院: 参議院

会議名: 憲法審査会