稲葉剛の発言 (厚生労働委員会)
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○参考人(稲葉剛君) ありがとうございます。
私の資料の五ページ目から要望書、これ桐生市と同時に桐生市の第三者委員会、そして群馬県知事に提出したものでして、四月五日に群馬県庁に申入れした際、私も同行いたしまして、県の生活保護の担当課の課長さんと懇談を行いました。
その場で、県は現在、桐生市の問題が発覚して以降、特別監査を行っているんですけれども、通常の監査、毎年監査をしていたと。じゃ、その監査でなぜ見抜けなかったのかということをお伺いしたところ、保護費の分割支給、あと満額不支給ですね、減額して支給していたという件については、ケース記録上は記載がなかったと、書面上は全額支払を行ったということにして受領印も押してあったというふうな県の課長さんからの証言がありまして、明らかにこれは公文書の偽造に当たるんではないかなというふうに素人ながら考えます。
ですので、大変遺憾であるというお話がありましたけれども、県としては書面上記載がなかったので確認が難しかった、見抜けなかったというふうに回答されています。これを受けて今後は監査の在り方を見直すというお話もありましたし、あと、職員に対する研修、福祉事務所の職員に対する研修の在り方というのも見直していきたいというお話がありました。
ただ、私たち調査団の側からは、確かにその個別のケースについては見抜けなかったかもしれませんが、データを見れば、桐生市で二〇一一年から、グラフも出しておりますけれども、六ページにグラフがありますけれども、生活保護利用者が半減していると。生活保護費、総額でいうと四五%まで減少しているということは、これはもうデータを見れば明らかであって、あと、世帯類型別の世帯数についても七ページに一覧表が、あっ、ごめんなさい、その後かな、ごめんなさい、一覧表も出ておりますけれども、母子世帯については二十六世帯から二世帯まで減少しているということは、これはもうデータを見れば明らかであったことで、明らかに異常な運用がなされているということは把握できたのではないかと。
それが監査で指摘されなかったというのは、これは都道府県の監査、群馬県に限らず都道府県の監査や、あと厚労省の監査もそうだと思うんですけれども、やはり濫給ですね、本来生活保護を利用する資格のない人が不正に利用しているんではないかというところにばかり視点が集中していて、漏給ですね、受給漏れ、本来利用できるはずの人が窓口で追い返されているのではないかとか、辞退、利用していた人が辞退届を書かされて保護の外に出されてしまっているのではないかといったような、やっぱり漏給防止という観点が監査において抜けているんではないかという指摘をさせていただきました。
先ほどの意見陳述でも、行政が被害者になるということには非常に敏感なんですけれども、福祉行政が加害者になってしまうということに対しての視点というのが非常に弱いんではないかというふうに考えております。そうした点も御検討いただければと思います。