稲葉剛の発言 (厚生労働委員会)
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○参考人(稲葉剛君) ありがとうございます。
これも桐生市の調査団の中で、資料の十ページから十一ページにかけて、桐生市が行ってきた被保護者家計相談支援事業について、情報公開を基に分析をしております。十一ページの頭にありますように、これは平成三十一年三月の資料ですけれども、家計改善を進めた結果、家計簿の提出の指導をしていたということで、その結果、保護廃止十七名という結果になったという記載があります。
つまり、組織的に家計簿の提出を求めていたということと、あと、先ほどもお話ししたように、NPO法人による家計管理の利用を勧めていたということ、その結果、保護廃止十七名というのが何を意味しているのかは正直よく分かりませんけれども、なぜ保護廃止になったのか。家計が改善しても収入が増えなければ保護廃止にはならないはずですので、なぜ保護廃止になっているのか非常に疑問が残るところで、更にこれは検証が必要だと思いますけれども、保護の打切りを名目として家計簿を提出させていたんではないかという疑いがあります。
これは、相談者、制度の利用者にとってみれば、自分が生活に困窮して生活保護制度を利用しようというときに、制度の利用とその家計簿の提出、あるいは民間団体に銀行口座の通帳と印鑑を預けるということ、これがセットになっているということであれば、ためらう方がいるのは当然であって、制度の利用を阻害する、制度の利用を抑制させる機能を果たすものであろうというふうに思います。
これまで生活困窮者自立支援事業の枠で家計改善支援が行われてきていて、現金給付とは一定切り離した形で家計の改善支援というのが行われてきましたけれども、これが生活保護世帯にも本格的に家計改善支援をするということになった場合、その家計簿を出させるということと保護の停廃止がセットになってしまうということであれば、ほとんどこれは強迫になってしまいますので、それによって生活保護の利用を諦めたりとか、あるいは利用しても、そこまで日常生活の隅々まで、桐生市の場合はレシート百円単位まで出させていたという話がありましたけど、そこまで隅々まで監視されるのであれば、もう生活保護を諦めて生活しようというふうに制度の外へ締め出すという機能になってしまいかねないので、厚生労働省がこの家計改善支援を進めるに当たって……