井上聡の発言 (財政金融委員会)

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○参考人(井上聡君) ありがとうございます。
 融資者が、一般論としてですね、借主に対して横暴な要求をするというようなこと、優越的な地位に基づいてというようなことは、これ、担保を取っている取っていないにかかわらず許されないことですので、独占禁止法あるいは金融規制によって正されるべきものだと思います。
 他方で、この担保を取ったことによって何か追加的に、そういった一般論としての問題とは別に問題が生ずるかということについて申し上げると、これは非常に包括的な担保でありますけれど、先ほども申し上げたように、通常の事業の活動には影響しない。それに比べると、もっと普通の個別の担保でより制約的に働くものもありますので、その関係で、この担保が包括的であるという理由で労働関係に悪影響を及ぼすということはむしろ余り想定されないと思っております。
 むしろ重要なのは、融資者というのは常に回収のためにアクションを取るということになりがちなんですけれど、そのときに、企業価値を維持することが、繰り返しになりますが、担保による回収を最大化することにつながるという制度にすることによって企業価値を守ろうという方向でのアクションになりがち、それが労働者との関係を減らす方向に行くのかというと、私はそうではないんじゃないかと思っています。
 もちろん、一般的に債務者企業が状況が悪化したときに雇用に悪影響があるというのは、これは担保の問題ではなくて、むしろ事業がうまくいかなくなってしまった企業一般の問題として労働者に対する影響というのはあると思うんですが、それを立て直す方向で金融機関がコミットするためのインセンティブという意味でいうと、この担保制度というのは、どちらかというと、労働者を泣かせて自分の取り分を確保するという方向ではなくて、労働関係を維持して取り分を確保するという方向に動きやすい制度になっているのではないかと思いますので、その点で私自身は労働者フレンドリーな担保だというふうな認識を持っております。

発言情報

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発言者: 井上聡

speaker_id: 3953

日付: 2024-05-30

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会