鈴木俊一の発言 (本会議)

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○国務大臣(鈴木俊一君) 熊谷裕人議員の御質問にお答えいたします。
 まず、定額減税という形式についてお尋ねがありました。
 今般の定額減税については、デフレマインドの払拭に向け、国民の皆様に所得の上昇をより強く実感していただくことが重要との考え方から、賃上げが実現すると見込まれるタイミングに合わせて税負担を軽減する減税という分かりやすい方法が最も望ましいと判断したものであり、給付等の他の手法と比較して望ましい効果が得られるものと考えております。
 次に、一律の現金給付についてお尋ねがありました。
 御指摘の国民への一律での現金給付については、全ての国民が大きな影響を受けた新型コロナのような国難と言うべき事態には必要となる場合もある一方、平時においては、政策効果を高める観点から、経済的にお困りの方々に重点を置いて実施すべきものと考えております。
 この点、今回は、物価高に苦しんでいる住民税非課税世帯等には給付金で迅速に支援するとともに、納税していただいた方々には、デフレマインドの払拭に向け、所得の上昇をより強く実感していただくことが重要と考え、減税という分かりやすい方法が望ましいと判断しております。
 次に、定額減税による事務負担等についてお尋ねがありました。
 今般の定額減税は、賃上げが実現すると見込まれるタイミングに合わせて所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくり、デフレマインドの払拭につなげることを目的に実施するものであり、減税ありきの思い付きとの御指摘は当たりません。
 その上で、定額減税を実施するに当たって地方公共団体や企業に事務負担が生じることから、こうした事務負担にも配慮した制度設計をしたところであり、引き続き執行に向けて周知広報を徹底してまいります。
 次に、定額減税による減収についてお尋ねがありました。
 御指摘の答弁については、令和六年度の予算編成全体の中で、歳出歳入両面でやりくりを行った結果、定額減税を実施しつつ新規国債発行額も減額していることから、定額減税による減収分と国債発行が一対一で対応するものではないという趣旨で申し上げたものであります。
 その上で、デフレマインド払拭に向けた一時的な措置として実施する定額減税と異なり、防衛力整備や子ども・子育て支援の強化については経費の増加が継続的に生じるものであり、安定的な財源を確保することが必要であると考えております。その際、徹底した歳出改革などによって国民の皆様の御負担を最大限抑制しつつ進めていくこととしております。
 次に、賃上げ促進税制のインセンティブについてお尋ねがありました。
 賃上げは物価動向を含めた様々な要因に影響されるため、賃上げ促進税制の効果だけを取り出して申し上げることは困難ですが、一般に企業が賃金水準を含めた経営判断を行うに当たっては税制について考慮しているものと認識しております。
 その上で、本税制が幅広い企業の賃上げに活用されていることを踏まえれば、三十年ぶりとなる昨年の高い賃上げにも一定程度寄与しているものと考えております。
 次に、賃上げ促進税制の制度設計についてお尋ねがありました。
 賃上げ促進税制については、今般の改正において、大企業には段階的に七%までの更に高い賃上げ要件を創設するとともに、中小企業には赤字の中小企業にも賃上げのインセンティブとなるよう繰越控除措置を創設するなど、賃上げの裾野を更に広げつつ、より高い賃上げへのインセンティブを働かせることを目指した制度設計としております。
 次に、賃上げ促進税制の検証体制の整備についてお尋ねがありました。
 今般の賃上げ促進税制の改正に当たっては、財務省において、有識者の参画を得つつ、令和四年度の申告実績に基づきこれまでの効果を検証したところです。引き続き、必要なデータの整備や更なる分析手法の精査などを進めることが重要と考えており、関係省庁等と議論を継続してまいります。
 次に、戦略分野国内生産促進税制についてお尋ねがありました。
 戦略分野国内生産促進税制は、幅広いサプライチェーンを持つ我が国の産業基盤を成す分野の国内投資を促進するものであり、適用を受ける企業や産業に限らず、中小企業も含め、広く波及効果が期待されるものであると考えております。
 本税制の適用開始後、経済産業省において、本税制の所期の効果が発現しているか等について確認を行うなど、不断の検証を行ってまいりたいと考えております。
 次に、戦略分野国内生産促進税制の財源についてお尋ねがありました。
 戦略分野国内生産促進税制については、事業者による計画の申請や設備投資を経て、生産、販売が開始されてから適用されるものであり、実際に減収が生じるのは早くても令和七年度以降と見込んでおります。
 早期に事業者の投資判断を促す観点から本税制の創設自体は今回の改正に盛り込んでおりますが、財源については令和六年度与党税制改正大綱においてGX分野に該当する物資についてGX経済移行債を活用して確保することが明記されており、今後、令和七年度に向け、この趣旨を反映するに必要な措置を政府としてしっかりと講じてまいりたいと考えております。
 次に、租税特別措置についてお尋ねがありました。
 租税特別措置については、総務省による政策評価の点検結果も活用しつつ、政策効果等を見極めて真に必要なものに限定していくことが重要であると考えています。
 一方で、要望省庁から総務省への政策評価の提出は税制改正要望時点の八月に行われており、その段階での説明が不十分等とされても、その後改善が図られる場合があること等も踏まえれば、政策評価の点検結果のみをもって租税特別措置の延長や創設の可否を判断することは適切でないと考えております。
 次に、インボイス制度導入に伴う消費税収相当分の活用についてお尋ねがありました。
 今般の少子化対策の抜本強化に当たっては、インボイス制度の導入という新たな制度的な対応に伴い、今後新たに発現する消費税の増収分に相当する財政余力が生じることから、消費税収は社会保障四経費に充てるという消費税法の規定も踏まえ、この増収の相当額を財源として活用することとしました。
 このほかに、同様の増収が発現するような新たな制度的な対応は予定していないことから、現段階においてこれ以上少子化財源を賄うための財政余力があるわけではないと考えております。
 次に、財政余力と防衛財源の確保の関係についてお尋ねがありました。
 防衛力強化のための財源確保については、令和四年末に枠組みを決定し、まずは歳出改革や税外収入の確保など徹底した行財政改革により最大限財源を確保しつつ、それでも賄い切れない部分について税制措置での対応をお願いすることとしました。その後、昨年十月のインボイス制度の導入に伴って消費税の増収分に相当する財政余力が生じたところですが、消費税法の規定により消費税収は社会保障四経費に充てることとされていることを踏まえ、同じく安定財源の確保について議論されていた少子化対策のために活用することとしました。したがって、防衛力強化のための財源の確保の考え方と矛盾するものではありません。
 最後に、政治資金と納税の関係についてお尋ねがありました。
 税制は国民の理解と信頼の上に成り立っており、国税当局において、今後とも、適正な申告、納税を行った国民の皆さんが不公平感を抱くことがないよう取り組んでいくことが重要であると考えております。
 その上で、国税の調査等については、税務行政の中立性を確保する観点等を踏まえ、財務大臣として国税庁に指示等を行うことは従来から控えているところであります。(拍手)
   〔国務大臣松本剛明君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 鈴木俊一

speaker_id: 5579

日付: 2024-03-08

院: 参議院

会議名: 本会議