本会議
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会
会議録情報#0
令和六年三月八日(金曜日)
午前十時一分開議
━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第六号
─────────────
令和六年三月八日
午前十時 本会議
─────────────
第一 所得税法等の一部を改正する法律案(趣
旨説明)
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○本日の会議に付した案件
議事日程のとおり
─────・─────
この発言だけを見る →午前十時一分開議
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○議事日程 第六号
─────────────
令和六年三月八日
午前十時 本会議
─────────────
第一 所得税法等の一部を改正する法律案(趣
旨説明)
━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
議事日程のとおり
─────・─────
尾
尾辻秀久#1
○議長(尾辻秀久君) これより会議を開きます。
日程第一 所得税法等の一部を改正する法律案(趣旨説明)
本案について提出者の趣旨説明を求めます。鈴木俊一財務大臣。
〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →日程第一 所得税法等の一部を改正する法律案(趣旨説明)
本案について提出者の趣旨説明を求めます。鈴木俊一財務大臣。
〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕
鈴
鈴木俊一#2
○国務大臣(鈴木俊一君) ただいま議題となりました所得税法等の一部を改正する法律案の趣旨を御説明申し上げます。
本法律案は、物価高を上回る持続的な賃金の上昇が行われる経済の実現、生産性の向上等による供給力の強化等の観点から、国税に関し、所要の改正を行うものであります。
以下、その大要を申し上げます。
第一に、賃金の上昇が物価高に追い付いていない国民の負担を緩和し、物価の上昇を上回る持続的な賃金の上昇が行われる経済の実現を目指す観点から、所得税の定額減税の実施及び賃上げ促進税制の強化等を行うこととしております。
第二に、資本の蓄積の推進及び生産性の向上による供給力の強化のため、戦略分野国内生産促進税制及びイノベーションボックス税制の創設を行うこととしております。
第三に、スタートアップエコシステムを抜本的に強化する、ストックオプション税制の適用要件の見直し等を行うこととしております。
第四に、経済のグローバル化を踏まえたプラットフォーム課税の導入等を行うこととしております。
このほか、住宅用家屋の所有権の保存登記等に対する登録免許税の特例等について、その適用期限の延長や整理合理化等を行うこととしております。
以上、この法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。拍手
─────────────
この発言だけを見る →本法律案は、物価高を上回る持続的な賃金の上昇が行われる経済の実現、生産性の向上等による供給力の強化等の観点から、国税に関し、所要の改正を行うものであります。
以下、その大要を申し上げます。
第一に、賃金の上昇が物価高に追い付いていない国民の負担を緩和し、物価の上昇を上回る持続的な賃金の上昇が行われる経済の実現を目指す観点から、所得税の定額減税の実施及び賃上げ促進税制の強化等を行うこととしております。
第二に、資本の蓄積の推進及び生産性の向上による供給力の強化のため、戦略分野国内生産促進税制及びイノベーションボックス税制の創設を行うこととしております。
第三に、スタートアップエコシステムを抜本的に強化する、ストックオプション税制の適用要件の見直し等を行うこととしております。
第四に、経済のグローバル化を踏まえたプラットフォーム課税の導入等を行うこととしております。
このほか、住宅用家屋の所有権の保存登記等に対する登録免許税の特例等について、その適用期限の延長や整理合理化等を行うこととしております。
以上、この法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げた次第であります。拍手
─────────────
尾
熊
熊谷裕人#4
○熊谷裕人君 立憲民主・社民の熊谷裕人です。
ただいま議題になりました所得税法等の一部を改正する法律案について、会派を代表して質問いたします。
一つ目は、所得税の定額減税についてです。
この定額減税の目的については、政府は、賃金上昇が物価高に追い付いていない国民の負担を緩和するため、デフレ脱却のための一時的な措置として国民の可処分所得を直接的に下支えすることを挙げております。しかし、これを実現するための手法がすなわち定額減税の実施しかないということにはなりません。
岸田総理は定額減税という形式にこだわりを見せていますが、そのこだわりにどれだけの意味があるのでしょうか。同様の目的を達成するには給付金の給付でも構わないはずです。給付ではなく減税とした理由についてはこれまでも答弁されていますが、給付では同様の目的を達成できないのか、論理的に必然的に給付という手法を取り得ないということなのかどうか、財務大臣の認識を伺います。
給付金という手法に関連して、岸田総理は、国民への一律現金給付は自然災害級の国難に限るべきだと発言したとの報道がありましたが、財務大臣も総理と同様の認識なのでしょうか。なぜ国難に限定しなければならないのか、財務大臣は納得できる理由の説明をお願いいたします。
定額減税の実施に当たっては、地方公共団体や企業にも負担を強いることになることを政府も認めています。この手法は平成十年以来二十六年ぶりとなる半ば封印された古い手法で、四半世紀以上も採用されてこなかった理由の一つには、事務負担が非常に煩雑だということがあるのです。しかも、今回は一部給付金も組み合わせることとしているため、制度全体としても非常に複雑なものとなってしまっています。コロナ禍での特別定額給付金を始め、それなりに実績のある手法である給付金の方がまだ事務負担が軽かったのではないでしょうか。
結局、将来世代への責任だと大見えを切って打ち出した防衛増税に国民から予想以上に反発があり、政府税制調査会の答申もサラリーマン増税だと多方面から指摘されたために、岸田総理が自身にまとわりついた増税イメージを何とか払拭したいがために、どれだけ複雑かつ負担が掛かるものであるかということを度外視した減税ありきの発想でしかなかったということであり、全く筋の通った理念などないのです。その証拠に、岸田総理が当初何度も唱えていた税収の還元という言葉は最近の政府答弁では意図的に避けられています。
地方公共団体に多大な負担を掛け、企業に面倒を押し付け、国民からも評価されていない定額減税は、岸田総理の思い付きへの壮大な帳尻合わせでしかないのです。財務大臣の認識を伺います。
今回の定額減税による減収額は、国、地方合わせて約三・三兆円とされていますが、この減収額に対応させる形での特定の財源は用意されていません。この点、政府は、令和六年度予算全体の中でやりくりしており、国債を充てるという指摘は当たらないといった答弁を繰り返していますが、このような答弁が通るはずがありません。令和六年度予算においても、例年どおり圧倒的に税収が不足しています。それを特例公債の発行により歳出歳入を均衡させているのが現実であって、定額減税の財源に国債が全く充てられていないかのような説明は詭弁でしかありません。
百歩譲って、政府の言うように、この三・三兆円について国債を充てずに捻出することができるとしましょう。その上で、財務大臣は、定額減税は一年限りの措置であると繰り返し答弁されています。そうすると、定額減税に充てている約三・三兆円の財源は、来年度以降は別の経費に充てることができるようになるはずです。国債を充てることなく予算全体の中でやりくりできているというのであれば、それを国民の負担増を想定している防衛増税や、負担増にならないと強弁している、社会保険料上乗せの支援金制度を創設して賄うとしている子供増税に代わって財源に充てればよいのです。財務大臣の明確な説明を求めます。
二つ目は、賃上げ促進税制についてです。
本法律案では、賃上げ促進税制を強化することとしています。政府は、本税制がこれまで企業に幅広く活用されてきたと自画自賛していますが、本当に実際に企業が賃上げを行うインセンティブになったと断言することができるのでしょうか。確かに、適用実績を見れば本税制が活用されているのは事実でしょう。そのことをもって本税制の効果があったと見ることもできるかもしれません。
しかし、物価高に対応するために賃金を上げたところ、図らずも本税制の要件を満たすことになったので、結果的に本税制の適用が可能になったというのが現実かもしれません。この点について政府はどのように判断しているのか、財務大臣の説明を求めます。
本税制について、財務省においても政策効果を検証したようです。しかし、本税制が企業が賃上げをするという判断の後押しになったのかどうか確定的なことは言えないというのが実際のところであり、それにもかかわらず更に強化しようとしています。
この改正は、これまでの改正のように賃上げのインセンティブがうやむやなものではなく、確実にインセンティブが働く制度設計であると言えるのか、財務大臣の説明を求めます。
また、これまで改正の効果を事後的に検証することが難しかったのであれば、それを可能とするように、統計の充実を始めとした検証体制の整備も併せて行うべきと考えられますが、財務大臣の認識を伺います。
三つ目は、戦略分野国内生産促進税制の創設です。
GXやDX、経済安全保障の分野において国際的な産業政策競争が激化している中にあって、税制においても思い切った支援が必要であるとの考え自体は理解することができます。ただし、本税制は、生産や販売量に比例して減税するというこれまでの税制になかった方法が採用されており、しかも法人税額の四〇%という非常に高い割合での税額控除を認めるもので、まさに異例尽くしの制度となっています。
そういった本税制について、ごく一部の企業のみが過度に優遇される結果とならないか危惧する向きもありますが、財務大臣の見解を伺います。
また、本税制における高い税額控除割合は、エネルギー対策特別会計において発行するGX経済移行債の発行収入を一般会計へと繰り入れることにより減収額を補填することで実現したと説明されていますが、その規定は整備されていません。
特定の財源があることが高い税額控除率の根拠となっているにもかかわらず、その財源の確保は定かではないというのは空手形と言うほかなく、そんなあやふやな状態のものを税制として打ち出すのは不適当です。財務大臣の認識を伺います。
四つ目は、法人税についてです。
法人税は、毎年度のように新規の政策税制が打ち出され、企業の減税が図られています。投資の促進や生産性の向上など、掲げられている様々な政策目的は、それ自体は我が国において必要性を感じるようなものが並べられています。しかし、法案審議過程ではそれが声高に叫ばれるものの、可決されてしまえば、本当に効果があったのかどうかは検証されず、期限が到来すればまた延長するという流れ作業を繰り返しているというのが現実ではないでしょうか。
総務省は、租税特別措置等に係る政策評価の点検を毎年度行っています。公表されている点検結果においては、達成目標が具体的に設定されていないこと、目標が実現したのか、租税特別措置がどのように寄与したのか明らかでないこと、政策目的の実現に有効な手段であったことの分析、説明が不十分であることなどの問題点が毎年度必ず指摘されています。
この種の指摘が一向になくならないまま税制改正が行われていることをどう受け止めているのか、また、同種の指摘が繰り返される現状の政策評価は実効性に乏しく、人的リソースの無駄遣いになっているのではないかという点について総務大臣の認識を伺います。
そして、総務省が指摘するような問題点が解消されていない租税特別措置については創設も延長も認めるべきではないと考えますが、財務大臣の見解を伺います。
五つ目は、財源余力についてです。
令和元年十月の消費税率一〇%の引上げに合わせて軽減税率が導入されており、この軽減税率導入による減収額は、創設時の試算では一・一兆円と見込まれ、これに対応する安定的な恒久財源を確保することが法律により求められました。この点、政府は、個人所得課税の見直し、たばこ税の見直し、総合合算制度の見送り、社会保障の見直し効果の一部活用、そしてインボイス制度の導入によって確保するとの説明を行ってきました。
ところが、昨年十二月に閣議決定されたこども未来戦略では、こども・子育て支援加速化プランの財源として、インボイス制度導入に伴う消費税収相当分も活用すると注釈で小さく書かれ、軽減税率による減収に充てるべき財源をこっそりと転用することとしています。これは一体どういうことでしょうか。安定的な恒久財源の確保について、財務大臣は、財政健全化目標の堅持、社会保障の充実等を図るための安定財源の確保が趣旨であるところ、社会保障充実分の財源は確保され、プライマリーバランス黒字化目標は達成の見込みであり、インボイス制度の導入に伴い新たに発現する増収分は財源余力となることから少子化対策の財源に充てることとしたとの説明をしており、これに納得する国民はどこにいるのでしょうか。
あえて政府の見解に立つならば、インボイス制度の導入以外の方法によって確保された財源により社会保障充実の財源は確保され、プライマリーバランス黒字化目標は達成の見込みとなったので、インボイス制度による増収のみを財政余力と考えているということになるのではないでしょうか。財務大臣の認識を伺います。
また、財政余力があるというのであれば、財源をぎりぎりまでかき集めても足りないため防衛増税を行うこととしたという旨の大臣の答弁と矛盾するのではないでしょうか。財務大臣の説明を求めます。
最後に、今まさに所得税の確定申告期間です。財務大臣は、岸田総理の言うところの裏金事件の派閥からの還流金に関して、一般国民であれ、国会議員であれ、まずは納税者において自身の収入や経費を正しく計算して、所得が発生した場合には申告していただくと述べ、その上で、政治資金が個人に帰属する場合は、余りがあれば確定申告、納税しなければならないと説明をしてきています。
しかし、裏金事件に関与した多くの自民党議員は、政治資金収支報告書を修正しているものの、支出については不明や領収証の裏付けがない修正報告のオンパレードで、真面目に確定申告している皆さんからは納税がばからしくなるといった不満の声が非常に高くなっているのが現状です。そこで、不明や領収証の裏付けがない修正についてきっちりと税務調査を行うべきと考えます。
財務大臣は、昨日の財政金融委員会での大臣所信において、税務行政について適正かつ公正な、公平な課税徴収の実現を図ってまいりますと表明していますが、財務大臣の認識を伺います。
以上、財務大臣の真摯な答弁を求め、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →ただいま議題になりました所得税法等の一部を改正する法律案について、会派を代表して質問いたします。
一つ目は、所得税の定額減税についてです。
この定額減税の目的については、政府は、賃金上昇が物価高に追い付いていない国民の負担を緩和するため、デフレ脱却のための一時的な措置として国民の可処分所得を直接的に下支えすることを挙げております。しかし、これを実現するための手法がすなわち定額減税の実施しかないということにはなりません。
岸田総理は定額減税という形式にこだわりを見せていますが、そのこだわりにどれだけの意味があるのでしょうか。同様の目的を達成するには給付金の給付でも構わないはずです。給付ではなく減税とした理由についてはこれまでも答弁されていますが、給付では同様の目的を達成できないのか、論理的に必然的に給付という手法を取り得ないということなのかどうか、財務大臣の認識を伺います。
給付金という手法に関連して、岸田総理は、国民への一律現金給付は自然災害級の国難に限るべきだと発言したとの報道がありましたが、財務大臣も総理と同様の認識なのでしょうか。なぜ国難に限定しなければならないのか、財務大臣は納得できる理由の説明をお願いいたします。
定額減税の実施に当たっては、地方公共団体や企業にも負担を強いることになることを政府も認めています。この手法は平成十年以来二十六年ぶりとなる半ば封印された古い手法で、四半世紀以上も採用されてこなかった理由の一つには、事務負担が非常に煩雑だということがあるのです。しかも、今回は一部給付金も組み合わせることとしているため、制度全体としても非常に複雑なものとなってしまっています。コロナ禍での特別定額給付金を始め、それなりに実績のある手法である給付金の方がまだ事務負担が軽かったのではないでしょうか。
結局、将来世代への責任だと大見えを切って打ち出した防衛増税に国民から予想以上に反発があり、政府税制調査会の答申もサラリーマン増税だと多方面から指摘されたために、岸田総理が自身にまとわりついた増税イメージを何とか払拭したいがために、どれだけ複雑かつ負担が掛かるものであるかということを度外視した減税ありきの発想でしかなかったということであり、全く筋の通った理念などないのです。その証拠に、岸田総理が当初何度も唱えていた税収の還元という言葉は最近の政府答弁では意図的に避けられています。
地方公共団体に多大な負担を掛け、企業に面倒を押し付け、国民からも評価されていない定額減税は、岸田総理の思い付きへの壮大な帳尻合わせでしかないのです。財務大臣の認識を伺います。
今回の定額減税による減収額は、国、地方合わせて約三・三兆円とされていますが、この減収額に対応させる形での特定の財源は用意されていません。この点、政府は、令和六年度予算全体の中でやりくりしており、国債を充てるという指摘は当たらないといった答弁を繰り返していますが、このような答弁が通るはずがありません。令和六年度予算においても、例年どおり圧倒的に税収が不足しています。それを特例公債の発行により歳出歳入を均衡させているのが現実であって、定額減税の財源に国債が全く充てられていないかのような説明は詭弁でしかありません。
百歩譲って、政府の言うように、この三・三兆円について国債を充てずに捻出することができるとしましょう。その上で、財務大臣は、定額減税は一年限りの措置であると繰り返し答弁されています。そうすると、定額減税に充てている約三・三兆円の財源は、来年度以降は別の経費に充てることができるようになるはずです。国債を充てることなく予算全体の中でやりくりできているというのであれば、それを国民の負担増を想定している防衛増税や、負担増にならないと強弁している、社会保険料上乗せの支援金制度を創設して賄うとしている子供増税に代わって財源に充てればよいのです。財務大臣の明確な説明を求めます。
二つ目は、賃上げ促進税制についてです。
本法律案では、賃上げ促進税制を強化することとしています。政府は、本税制がこれまで企業に幅広く活用されてきたと自画自賛していますが、本当に実際に企業が賃上げを行うインセンティブになったと断言することができるのでしょうか。確かに、適用実績を見れば本税制が活用されているのは事実でしょう。そのことをもって本税制の効果があったと見ることもできるかもしれません。
しかし、物価高に対応するために賃金を上げたところ、図らずも本税制の要件を満たすことになったので、結果的に本税制の適用が可能になったというのが現実かもしれません。この点について政府はどのように判断しているのか、財務大臣の説明を求めます。
本税制について、財務省においても政策効果を検証したようです。しかし、本税制が企業が賃上げをするという判断の後押しになったのかどうか確定的なことは言えないというのが実際のところであり、それにもかかわらず更に強化しようとしています。
この改正は、これまでの改正のように賃上げのインセンティブがうやむやなものではなく、確実にインセンティブが働く制度設計であると言えるのか、財務大臣の説明を求めます。
また、これまで改正の効果を事後的に検証することが難しかったのであれば、それを可能とするように、統計の充実を始めとした検証体制の整備も併せて行うべきと考えられますが、財務大臣の認識を伺います。
三つ目は、戦略分野国内生産促進税制の創設です。
GXやDX、経済安全保障の分野において国際的な産業政策競争が激化している中にあって、税制においても思い切った支援が必要であるとの考え自体は理解することができます。ただし、本税制は、生産や販売量に比例して減税するというこれまでの税制になかった方法が採用されており、しかも法人税額の四〇%という非常に高い割合での税額控除を認めるもので、まさに異例尽くしの制度となっています。
そういった本税制について、ごく一部の企業のみが過度に優遇される結果とならないか危惧する向きもありますが、財務大臣の見解を伺います。
また、本税制における高い税額控除割合は、エネルギー対策特別会計において発行するGX経済移行債の発行収入を一般会計へと繰り入れることにより減収額を補填することで実現したと説明されていますが、その規定は整備されていません。
特定の財源があることが高い税額控除率の根拠となっているにもかかわらず、その財源の確保は定かではないというのは空手形と言うほかなく、そんなあやふやな状態のものを税制として打ち出すのは不適当です。財務大臣の認識を伺います。
四つ目は、法人税についてです。
法人税は、毎年度のように新規の政策税制が打ち出され、企業の減税が図られています。投資の促進や生産性の向上など、掲げられている様々な政策目的は、それ自体は我が国において必要性を感じるようなものが並べられています。しかし、法案審議過程ではそれが声高に叫ばれるものの、可決されてしまえば、本当に効果があったのかどうかは検証されず、期限が到来すればまた延長するという流れ作業を繰り返しているというのが現実ではないでしょうか。
総務省は、租税特別措置等に係る政策評価の点検を毎年度行っています。公表されている点検結果においては、達成目標が具体的に設定されていないこと、目標が実現したのか、租税特別措置がどのように寄与したのか明らかでないこと、政策目的の実現に有効な手段であったことの分析、説明が不十分であることなどの問題点が毎年度必ず指摘されています。
この種の指摘が一向になくならないまま税制改正が行われていることをどう受け止めているのか、また、同種の指摘が繰り返される現状の政策評価は実効性に乏しく、人的リソースの無駄遣いになっているのではないかという点について総務大臣の認識を伺います。
そして、総務省が指摘するような問題点が解消されていない租税特別措置については創設も延長も認めるべきではないと考えますが、財務大臣の見解を伺います。
五つ目は、財源余力についてです。
令和元年十月の消費税率一〇%の引上げに合わせて軽減税率が導入されており、この軽減税率導入による減収額は、創設時の試算では一・一兆円と見込まれ、これに対応する安定的な恒久財源を確保することが法律により求められました。この点、政府は、個人所得課税の見直し、たばこ税の見直し、総合合算制度の見送り、社会保障の見直し効果の一部活用、そしてインボイス制度の導入によって確保するとの説明を行ってきました。
ところが、昨年十二月に閣議決定されたこども未来戦略では、こども・子育て支援加速化プランの財源として、インボイス制度導入に伴う消費税収相当分も活用すると注釈で小さく書かれ、軽減税率による減収に充てるべき財源をこっそりと転用することとしています。これは一体どういうことでしょうか。安定的な恒久財源の確保について、財務大臣は、財政健全化目標の堅持、社会保障の充実等を図るための安定財源の確保が趣旨であるところ、社会保障充実分の財源は確保され、プライマリーバランス黒字化目標は達成の見込みであり、インボイス制度の導入に伴い新たに発現する増収分は財源余力となることから少子化対策の財源に充てることとしたとの説明をしており、これに納得する国民はどこにいるのでしょうか。
あえて政府の見解に立つならば、インボイス制度の導入以外の方法によって確保された財源により社会保障充実の財源は確保され、プライマリーバランス黒字化目標は達成の見込みとなったので、インボイス制度による増収のみを財政余力と考えているということになるのではないでしょうか。財務大臣の認識を伺います。
また、財政余力があるというのであれば、財源をぎりぎりまでかき集めても足りないため防衛増税を行うこととしたという旨の大臣の答弁と矛盾するのではないでしょうか。財務大臣の説明を求めます。
最後に、今まさに所得税の確定申告期間です。財務大臣は、岸田総理の言うところの裏金事件の派閥からの還流金に関して、一般国民であれ、国会議員であれ、まずは納税者において自身の収入や経費を正しく計算して、所得が発生した場合には申告していただくと述べ、その上で、政治資金が個人に帰属する場合は、余りがあれば確定申告、納税しなければならないと説明をしてきています。
しかし、裏金事件に関与した多くの自民党議員は、政治資金収支報告書を修正しているものの、支出については不明や領収証の裏付けがない修正報告のオンパレードで、真面目に確定申告している皆さんからは納税がばからしくなるといった不満の声が非常に高くなっているのが現状です。そこで、不明や領収証の裏付けがない修正についてきっちりと税務調査を行うべきと考えます。
財務大臣は、昨日の財政金融委員会での大臣所信において、税務行政について適正かつ公正な、公平な課税徴収の実現を図ってまいりますと表明していますが、財務大臣の認識を伺います。
以上、財務大臣の真摯な答弁を求め、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕
鈴
鈴木俊一#5
○国務大臣(鈴木俊一君) 熊谷裕人議員の御質問にお答えいたします。
まず、定額減税という形式についてお尋ねがありました。
今般の定額減税については、デフレマインドの払拭に向け、国民の皆様に所得の上昇をより強く実感していただくことが重要との考え方から、賃上げが実現すると見込まれるタイミングに合わせて税負担を軽減する減税という分かりやすい方法が最も望ましいと判断したものであり、給付等の他の手法と比較して望ましい効果が得られるものと考えております。
次に、一律の現金給付についてお尋ねがありました。
御指摘の国民への一律での現金給付については、全ての国民が大きな影響を受けた新型コロナのような国難と言うべき事態には必要となる場合もある一方、平時においては、政策効果を高める観点から、経済的にお困りの方々に重点を置いて実施すべきものと考えております。
この点、今回は、物価高に苦しんでいる住民税非課税世帯等には給付金で迅速に支援するとともに、納税していただいた方々には、デフレマインドの払拭に向け、所得の上昇をより強く実感していただくことが重要と考え、減税という分かりやすい方法が望ましいと判断しております。
次に、定額減税による事務負担等についてお尋ねがありました。
今般の定額減税は、賃上げが実現すると見込まれるタイミングに合わせて所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくり、デフレマインドの払拭につなげることを目的に実施するものであり、減税ありきの思い付きとの御指摘は当たりません。
その上で、定額減税を実施するに当たって地方公共団体や企業に事務負担が生じることから、こうした事務負担にも配慮した制度設計をしたところであり、引き続き執行に向けて周知広報を徹底してまいります。
次に、定額減税による減収についてお尋ねがありました。
御指摘の答弁については、令和六年度の予算編成全体の中で、歳出歳入両面でやりくりを行った結果、定額減税を実施しつつ新規国債発行額も減額していることから、定額減税による減収分と国債発行が一対一で対応するものではないという趣旨で申し上げたものであります。
その上で、デフレマインド払拭に向けた一時的な措置として実施する定額減税と異なり、防衛力整備や子ども・子育て支援の強化については経費の増加が継続的に生じるものであり、安定的な財源を確保することが必要であると考えております。その際、徹底した歳出改革などによって国民の皆様の御負担を最大限抑制しつつ進めていくこととしております。
次に、賃上げ促進税制のインセンティブについてお尋ねがありました。
賃上げは物価動向を含めた様々な要因に影響されるため、賃上げ促進税制の効果だけを取り出して申し上げることは困難ですが、一般に企業が賃金水準を含めた経営判断を行うに当たっては税制について考慮しているものと認識しております。
その上で、本税制が幅広い企業の賃上げに活用されていることを踏まえれば、三十年ぶりとなる昨年の高い賃上げにも一定程度寄与しているものと考えております。
次に、賃上げ促進税制の制度設計についてお尋ねがありました。
賃上げ促進税制については、今般の改正において、大企業には段階的に七%までの更に高い賃上げ要件を創設するとともに、中小企業には赤字の中小企業にも賃上げのインセンティブとなるよう繰越控除措置を創設するなど、賃上げの裾野を更に広げつつ、より高い賃上げへのインセンティブを働かせることを目指した制度設計としております。
次に、賃上げ促進税制の検証体制の整備についてお尋ねがありました。
今般の賃上げ促進税制の改正に当たっては、財務省において、有識者の参画を得つつ、令和四年度の申告実績に基づきこれまでの効果を検証したところです。引き続き、必要なデータの整備や更なる分析手法の精査などを進めることが重要と考えており、関係省庁等と議論を継続してまいります。
次に、戦略分野国内生産促進税制についてお尋ねがありました。
戦略分野国内生産促進税制は、幅広いサプライチェーンを持つ我が国の産業基盤を成す分野の国内投資を促進するものであり、適用を受ける企業や産業に限らず、中小企業も含め、広く波及効果が期待されるものであると考えております。
本税制の適用開始後、経済産業省において、本税制の所期の効果が発現しているか等について確認を行うなど、不断の検証を行ってまいりたいと考えております。
次に、戦略分野国内生産促進税制の財源についてお尋ねがありました。
戦略分野国内生産促進税制については、事業者による計画の申請や設備投資を経て、生産、販売が開始されてから適用されるものであり、実際に減収が生じるのは早くても令和七年度以降と見込んでおります。
早期に事業者の投資判断を促す観点から本税制の創設自体は今回の改正に盛り込んでおりますが、財源については令和六年度与党税制改正大綱においてGX分野に該当する物資についてGX経済移行債を活用して確保することが明記されており、今後、令和七年度に向け、この趣旨を反映するに必要な措置を政府としてしっかりと講じてまいりたいと考えております。
次に、租税特別措置についてお尋ねがありました。
租税特別措置については、総務省による政策評価の点検結果も活用しつつ、政策効果等を見極めて真に必要なものに限定していくことが重要であると考えています。
一方で、要望省庁から総務省への政策評価の提出は税制改正要望時点の八月に行われており、その段階での説明が不十分等とされても、その後改善が図られる場合があること等も踏まえれば、政策評価の点検結果のみをもって租税特別措置の延長や創設の可否を判断することは適切でないと考えております。
次に、インボイス制度導入に伴う消費税収相当分の活用についてお尋ねがありました。
今般の少子化対策の抜本強化に当たっては、インボイス制度の導入という新たな制度的な対応に伴い、今後新たに発現する消費税の増収分に相当する財政余力が生じることから、消費税収は社会保障四経費に充てるという消費税法の規定も踏まえ、この増収の相当額を財源として活用することとしました。
このほかに、同様の増収が発現するような新たな制度的な対応は予定していないことから、現段階においてこれ以上少子化財源を賄うための財政余力があるわけではないと考えております。
次に、財政余力と防衛財源の確保の関係についてお尋ねがありました。
防衛力強化のための財源確保については、令和四年末に枠組みを決定し、まずは歳出改革や税外収入の確保など徹底した行財政改革により最大限財源を確保しつつ、それでも賄い切れない部分について税制措置での対応をお願いすることとしました。その後、昨年十月のインボイス制度の導入に伴って消費税の増収分に相当する財政余力が生じたところですが、消費税法の規定により消費税収は社会保障四経費に充てることとされていることを踏まえ、同じく安定財源の確保について議論されていた少子化対策のために活用することとしました。したがって、防衛力強化のための財源の確保の考え方と矛盾するものではありません。
最後に、政治資金と納税の関係についてお尋ねがありました。
税制は国民の理解と信頼の上に成り立っており、国税当局において、今後とも、適正な申告、納税を行った国民の皆さんが不公平感を抱くことがないよう取り組んでいくことが重要であると考えております。
その上で、国税の調査等については、税務行政の中立性を確保する観点等を踏まえ、財務大臣として国税庁に指示等を行うことは従来から控えているところであります。拍手
〔国務大臣松本剛明君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →まず、定額減税という形式についてお尋ねがありました。
今般の定額減税については、デフレマインドの払拭に向け、国民の皆様に所得の上昇をより強く実感していただくことが重要との考え方から、賃上げが実現すると見込まれるタイミングに合わせて税負担を軽減する減税という分かりやすい方法が最も望ましいと判断したものであり、給付等の他の手法と比較して望ましい効果が得られるものと考えております。
次に、一律の現金給付についてお尋ねがありました。
御指摘の国民への一律での現金給付については、全ての国民が大きな影響を受けた新型コロナのような国難と言うべき事態には必要となる場合もある一方、平時においては、政策効果を高める観点から、経済的にお困りの方々に重点を置いて実施すべきものと考えております。
この点、今回は、物価高に苦しんでいる住民税非課税世帯等には給付金で迅速に支援するとともに、納税していただいた方々には、デフレマインドの払拭に向け、所得の上昇をより強く実感していただくことが重要と考え、減税という分かりやすい方法が望ましいと判断しております。
次に、定額減税による事務負担等についてお尋ねがありました。
今般の定額減税は、賃上げが実現すると見込まれるタイミングに合わせて所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくり、デフレマインドの払拭につなげることを目的に実施するものであり、減税ありきの思い付きとの御指摘は当たりません。
その上で、定額減税を実施するに当たって地方公共団体や企業に事務負担が生じることから、こうした事務負担にも配慮した制度設計をしたところであり、引き続き執行に向けて周知広報を徹底してまいります。
次に、定額減税による減収についてお尋ねがありました。
御指摘の答弁については、令和六年度の予算編成全体の中で、歳出歳入両面でやりくりを行った結果、定額減税を実施しつつ新規国債発行額も減額していることから、定額減税による減収分と国債発行が一対一で対応するものではないという趣旨で申し上げたものであります。
その上で、デフレマインド払拭に向けた一時的な措置として実施する定額減税と異なり、防衛力整備や子ども・子育て支援の強化については経費の増加が継続的に生じるものであり、安定的な財源を確保することが必要であると考えております。その際、徹底した歳出改革などによって国民の皆様の御負担を最大限抑制しつつ進めていくこととしております。
次に、賃上げ促進税制のインセンティブについてお尋ねがありました。
賃上げは物価動向を含めた様々な要因に影響されるため、賃上げ促進税制の効果だけを取り出して申し上げることは困難ですが、一般に企業が賃金水準を含めた経営判断を行うに当たっては税制について考慮しているものと認識しております。
その上で、本税制が幅広い企業の賃上げに活用されていることを踏まえれば、三十年ぶりとなる昨年の高い賃上げにも一定程度寄与しているものと考えております。
次に、賃上げ促進税制の制度設計についてお尋ねがありました。
賃上げ促進税制については、今般の改正において、大企業には段階的に七%までの更に高い賃上げ要件を創設するとともに、中小企業には赤字の中小企業にも賃上げのインセンティブとなるよう繰越控除措置を創設するなど、賃上げの裾野を更に広げつつ、より高い賃上げへのインセンティブを働かせることを目指した制度設計としております。
次に、賃上げ促進税制の検証体制の整備についてお尋ねがありました。
今般の賃上げ促進税制の改正に当たっては、財務省において、有識者の参画を得つつ、令和四年度の申告実績に基づきこれまでの効果を検証したところです。引き続き、必要なデータの整備や更なる分析手法の精査などを進めることが重要と考えており、関係省庁等と議論を継続してまいります。
次に、戦略分野国内生産促進税制についてお尋ねがありました。
戦略分野国内生産促進税制は、幅広いサプライチェーンを持つ我が国の産業基盤を成す分野の国内投資を促進するものであり、適用を受ける企業や産業に限らず、中小企業も含め、広く波及効果が期待されるものであると考えております。
本税制の適用開始後、経済産業省において、本税制の所期の効果が発現しているか等について確認を行うなど、不断の検証を行ってまいりたいと考えております。
次に、戦略分野国内生産促進税制の財源についてお尋ねがありました。
戦略分野国内生産促進税制については、事業者による計画の申請や設備投資を経て、生産、販売が開始されてから適用されるものであり、実際に減収が生じるのは早くても令和七年度以降と見込んでおります。
早期に事業者の投資判断を促す観点から本税制の創設自体は今回の改正に盛り込んでおりますが、財源については令和六年度与党税制改正大綱においてGX分野に該当する物資についてGX経済移行債を活用して確保することが明記されており、今後、令和七年度に向け、この趣旨を反映するに必要な措置を政府としてしっかりと講じてまいりたいと考えております。
次に、租税特別措置についてお尋ねがありました。
租税特別措置については、総務省による政策評価の点検結果も活用しつつ、政策効果等を見極めて真に必要なものに限定していくことが重要であると考えています。
一方で、要望省庁から総務省への政策評価の提出は税制改正要望時点の八月に行われており、その段階での説明が不十分等とされても、その後改善が図られる場合があること等も踏まえれば、政策評価の点検結果のみをもって租税特別措置の延長や創設の可否を判断することは適切でないと考えております。
次に、インボイス制度導入に伴う消費税収相当分の活用についてお尋ねがありました。
今般の少子化対策の抜本強化に当たっては、インボイス制度の導入という新たな制度的な対応に伴い、今後新たに発現する消費税の増収分に相当する財政余力が生じることから、消費税収は社会保障四経費に充てるという消費税法の規定も踏まえ、この増収の相当額を財源として活用することとしました。
このほかに、同様の増収が発現するような新たな制度的な対応は予定していないことから、現段階においてこれ以上少子化財源を賄うための財政余力があるわけではないと考えております。
次に、財政余力と防衛財源の確保の関係についてお尋ねがありました。
防衛力強化のための財源確保については、令和四年末に枠組みを決定し、まずは歳出改革や税外収入の確保など徹底した行財政改革により最大限財源を確保しつつ、それでも賄い切れない部分について税制措置での対応をお願いすることとしました。その後、昨年十月のインボイス制度の導入に伴って消費税の増収分に相当する財政余力が生じたところですが、消費税法の規定により消費税収は社会保障四経費に充てることとされていることを踏まえ、同じく安定財源の確保について議論されていた少子化対策のために活用することとしました。したがって、防衛力強化のための財源の確保の考え方と矛盾するものではありません。
最後に、政治資金と納税の関係についてお尋ねがありました。
税制は国民の理解と信頼の上に成り立っており、国税当局において、今後とも、適正な申告、納税を行った国民の皆さんが不公平感を抱くことがないよう取り組んでいくことが重要であると考えております。
その上で、国税の調査等については、税務行政の中立性を確保する観点等を踏まえ、財務大臣として国税庁に指示等を行うことは従来から控えているところであります。拍手
〔国務大臣松本剛明君登壇、拍手〕
松
松本剛明#6
○国務大臣(松本剛明君) 熊谷裕人議員から御質問いただきました租税特別措置等に係る政策評価について御答弁申し上げます。
税制改正要望に当たっては、政策評価法等に基づき各行政機関自らが政策評価を実施した上で、総務省においてその内容を点検し、その結果を公表しております。
これらの点検は例年八月に税制改正要望が行われる時点でのものであり、特に新設の税制については多くの課題が指摘される傾向にありますが、総務省の点検結果も踏まえてその後の検討が進められ、与党税制調査会での議論も経て与党税制改正大綱として取りまとめられているものと承知しております。
政策評価は、各府省自らによる政策評価の結果を政策の企画立案や改善に生かす取組です。租税特別措置等に係る政策評価及びその点検は税制改正の検討に有用な情報を提供するものであり、人的リソースの無駄遣いとの御指摘は当たりません。拍手
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この発言だけを見る →税制改正要望に当たっては、政策評価法等に基づき各行政機関自らが政策評価を実施した上で、総務省においてその内容を点検し、その結果を公表しております。
これらの点検は例年八月に税制改正要望が行われる時点でのものであり、特に新設の税制については多くの課題が指摘される傾向にありますが、総務省の点検結果も踏まえてその後の検討が進められ、与党税制調査会での議論も経て与党税制改正大綱として取りまとめられているものと承知しております。
政策評価は、各府省自らによる政策評価の結果を政策の企画立案や改善に生かす取組です。租税特別措置等に係る政策評価及びその点検は税制改正の検討に有用な情報を提供するものであり、人的リソースの無駄遣いとの御指摘は当たりません。拍手
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尾
上
上田勇#8
○上田勇君 公明党の上田勇です。
自民、公明を代表して、所得税法等の一部を改正する法律案について質問します。
一月一日に発生した能登半島地震で犠牲となられた皆様に謹んで哀悼の意を表するとともに、被災された全ての皆様に衷心よりお見舞い申し上げます。
元日より被災者の支援と復旧に当たられている全ての関係者、ボランティアの皆様に感謝申し上げます。
内閣として、被災者の皆様へのできる限りの支援と迅速な復旧復興に最優先で取り組んでいただくことを求めます。
二月二十一日に成立した令和六年能登半島地震災害の被災者に係る所得税法及び災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律の臨時特例に関する法律では、被災者の令和五年分の所得税の負担を軽減するなどの措置が講じられています。雑損控除と災害減免法の軽減免除のどちらを利用するかは選択制でありますが、被災者の所得によってどちらが有利かは違いますし、申告書類等の準備に要する手間も違います。税務署において、被災者の相談に丁寧に応じ的確なアドバイスを行うなど、親切な対応をお願いいたします。
また、国税に関する納税期限の延長を既に発表していますが、今後とも柔軟な対応が必要であると考えます。さらに、給与所得者など、これまで確定申告に慣れていない者も多く、できる限り簡易な手続についての検討もお願いします。
被災者に寄り添って、一日も早く生活となりわいの再建が実現できるよう、税務行政の面からしっかり支援していただくことを要望いたします。財務大臣の御所見を伺います。
内閣、与党として、物価高を上回る所得の増加を達成し、経済の再生を実現することが最優先の課題であります。
昨年は内閣、与党の取組もあって確実に賃上げが進みましたが、残念ながら、現状では物価の上昇に追い付いていません。そうした経済環境の中で、家計を下支えし、国民生活を守るために、本法案では一人三万円の所得税の定額減税を実施することとしています。定額減税の趣旨について財務大臣にお伺いいたします。
本法案では、持続的、継続的な賃上げを支援するため、賃上げ促進税制を強化することとしています。この措置が、物価上昇を上回る賃上げ達成の成否の鍵を握る中堅企業、中小企業等の賃上げ環境の整備にどのような効果が期待できるのでしょうか。また、控除限度額超過額を五年間繰越しできるようにしていますが、その趣旨はどこにあるのでしょうか。財務大臣の御所見を伺います。
次に、戦略分野国内生産促進税制について伺います。
GX、DX、経済安全保障の戦略分野における国内投資を促進するため、生産、販売量に応じた十年間の税額控除という期間、規模とも思い切った措置を設けています。この減税措置によって期待される効果について伺います。また、対象物資を電気自動車、グリーンスチール、グリーンケミカル、持続可能な航空燃料、半導体としていますが、それらを選定した理由及び物資ごとの控除額の根拠についてお伺いいたします。また、一定の賃上げや設備投資の増額を減税措置適用の要件としている趣旨は何でしょうか。経済産業大臣に伺います。
次に、交際費等課税の見直しについて伺います。
交際費等は、会議費相当の一定金額以下の飲食費を除き、損金不算入となっています。長期化したコロナ禍で多くの飲食店は売上げが激減し、今なお厳しい経営環境が続いています。事業者からは、企業等への売上げを後押しするとともに、近年の食材費、人件費等の上昇も考慮し、制度の見直しを求める意見が多く寄せられました。
本法案では損金算入できる飲食費の金額基準を二倍に引き上げることとしていますが、その趣旨は何でしょうか。また、中小企業等から要望の強い交際費等の損金算入限度額の拡大についても引き続き御検討をいただきたいと考えますが、財務大臣の御所見を伺います。
次に、政府税制改正大綱では、児童手当の支給期間の延長及び所得制限の廃止に伴い、令和八年分以降の所得税について扶養控除の在り方を見直す方向が示され、具体的には令和七年度の税制改正において議論を、結論を得ることとされています。
検討の際には、中堅所得世帯におけるネットでの収支の適切な水準、子育て世帯間の分断を起こさないという所得制限を廃止する趣旨、他の人的控除との統一性、整合性など、幅広い論点を考慮するべきだと考えます。また、課税所得金額や税額等が変化することによって、社会保障制度や教育の給付、負担に不利益が生じることがないようにするべきです。さらに、国民に幅広く影響の及ぶ制度見直しであり、国民への丁寧な説明が必要だと考えます。財務大臣の御所見を伺います。
次に、一方で、令和六年度の所得税の定額減税を実施することとしている他方で、大綱では防衛財源確保のための所得税等の見直しを行うこととしています。これについて、減税なのか増税なのか分からない、政策の一貫性がないのではないかという疑問の声を耳にすることが多くあります。
こうした疑問にきちんと答えるために、現在の安全保障環境の下での防衛力強化の必要性とともに、財源確保には歳出改革や税外収入を活用していることや、所得税については当分の間はネットでの負担増はないということなど、丁寧に説明していくべきです。国民の疑問に答え、理解を得るための努力をしていただきたいと考えます。財務大臣の御所見を伺い、質問を終わります。
ありがとうございました。拍手
〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →自民、公明を代表して、所得税法等の一部を改正する法律案について質問します。
一月一日に発生した能登半島地震で犠牲となられた皆様に謹んで哀悼の意を表するとともに、被災された全ての皆様に衷心よりお見舞い申し上げます。
元日より被災者の支援と復旧に当たられている全ての関係者、ボランティアの皆様に感謝申し上げます。
内閣として、被災者の皆様へのできる限りの支援と迅速な復旧復興に最優先で取り組んでいただくことを求めます。
二月二十一日に成立した令和六年能登半島地震災害の被災者に係る所得税法及び災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律の臨時特例に関する法律では、被災者の令和五年分の所得税の負担を軽減するなどの措置が講じられています。雑損控除と災害減免法の軽減免除のどちらを利用するかは選択制でありますが、被災者の所得によってどちらが有利かは違いますし、申告書類等の準備に要する手間も違います。税務署において、被災者の相談に丁寧に応じ的確なアドバイスを行うなど、親切な対応をお願いいたします。
また、国税に関する納税期限の延長を既に発表していますが、今後とも柔軟な対応が必要であると考えます。さらに、給与所得者など、これまで確定申告に慣れていない者も多く、できる限り簡易な手続についての検討もお願いします。
被災者に寄り添って、一日も早く生活となりわいの再建が実現できるよう、税務行政の面からしっかり支援していただくことを要望いたします。財務大臣の御所見を伺います。
内閣、与党として、物価高を上回る所得の増加を達成し、経済の再生を実現することが最優先の課題であります。
昨年は内閣、与党の取組もあって確実に賃上げが進みましたが、残念ながら、現状では物価の上昇に追い付いていません。そうした経済環境の中で、家計を下支えし、国民生活を守るために、本法案では一人三万円の所得税の定額減税を実施することとしています。定額減税の趣旨について財務大臣にお伺いいたします。
本法案では、持続的、継続的な賃上げを支援するため、賃上げ促進税制を強化することとしています。この措置が、物価上昇を上回る賃上げ達成の成否の鍵を握る中堅企業、中小企業等の賃上げ環境の整備にどのような効果が期待できるのでしょうか。また、控除限度額超過額を五年間繰越しできるようにしていますが、その趣旨はどこにあるのでしょうか。財務大臣の御所見を伺います。
次に、戦略分野国内生産促進税制について伺います。
GX、DX、経済安全保障の戦略分野における国内投資を促進するため、生産、販売量に応じた十年間の税額控除という期間、規模とも思い切った措置を設けています。この減税措置によって期待される効果について伺います。また、対象物資を電気自動車、グリーンスチール、グリーンケミカル、持続可能な航空燃料、半導体としていますが、それらを選定した理由及び物資ごとの控除額の根拠についてお伺いいたします。また、一定の賃上げや設備投資の増額を減税措置適用の要件としている趣旨は何でしょうか。経済産業大臣に伺います。
次に、交際費等課税の見直しについて伺います。
交際費等は、会議費相当の一定金額以下の飲食費を除き、損金不算入となっています。長期化したコロナ禍で多くの飲食店は売上げが激減し、今なお厳しい経営環境が続いています。事業者からは、企業等への売上げを後押しするとともに、近年の食材費、人件費等の上昇も考慮し、制度の見直しを求める意見が多く寄せられました。
本法案では損金算入できる飲食費の金額基準を二倍に引き上げることとしていますが、その趣旨は何でしょうか。また、中小企業等から要望の強い交際費等の損金算入限度額の拡大についても引き続き御検討をいただきたいと考えますが、財務大臣の御所見を伺います。
次に、政府税制改正大綱では、児童手当の支給期間の延長及び所得制限の廃止に伴い、令和八年分以降の所得税について扶養控除の在り方を見直す方向が示され、具体的には令和七年度の税制改正において議論を、結論を得ることとされています。
検討の際には、中堅所得世帯におけるネットでの収支の適切な水準、子育て世帯間の分断を起こさないという所得制限を廃止する趣旨、他の人的控除との統一性、整合性など、幅広い論点を考慮するべきだと考えます。また、課税所得金額や税額等が変化することによって、社会保障制度や教育の給付、負担に不利益が生じることがないようにするべきです。さらに、国民に幅広く影響の及ぶ制度見直しであり、国民への丁寧な説明が必要だと考えます。財務大臣の御所見を伺います。
次に、一方で、令和六年度の所得税の定額減税を実施することとしている他方で、大綱では防衛財源確保のための所得税等の見直しを行うこととしています。これについて、減税なのか増税なのか分からない、政策の一貫性がないのではないかという疑問の声を耳にすることが多くあります。
こうした疑問にきちんと答えるために、現在の安全保障環境の下での防衛力強化の必要性とともに、財源確保には歳出改革や税外収入を活用していることや、所得税については当分の間はネットでの負担増はないということなど、丁寧に説明していくべきです。国民の疑問に答え、理解を得るための努力をしていただきたいと考えます。財務大臣の御所見を伺い、質問を終わります。
ありがとうございました。拍手
〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕
鈴
鈴木俊一#9
○国務大臣(鈴木俊一君) 上田勇議員の御質問にお答えいたします。
まず、能登半島地震の被災者に係る所得税の減免についてお尋ねがありました。
政府としては、被災者の方々が円滑に減免措置を受けることができるよう、法律、法案成立前から、制度の概要や必要書類などについて地方自治体や税理士会と連携しつつ周知広報を実施しているほか、雑損控除と災害減免法の有利不利を自動的に判定できるツールなどを用意した上で説明会を開催するなど、丁寧な対応に努めております。
さらに、国税の申告、納付等の期限についても、石川県、富山県を対象として一律に延長したところであり、引き続き被災者の実情に応じ可能な限り柔軟に対応してまいります。
次に、定額減税の趣旨についてお尋ねがありました。
今回の定額減税の目的は、物価高による国民の御負担を緩和するとともに、所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくり、デフレマインドを払拭していくことにあります。賃上げ促進税制の思い切った強化など、各種の施策を併せて講じることにより今年の賃上げや所得増を来年以降もつなげ、ひいては更なる消費や投資が生まれるという経済の好循環を実現していきたいと考えております。
次に、賃上げ促進税制の強化についてお尋ねがありました。
今般の改正においては、賃上げ促進税制について、地域の良質な雇用を支える中堅企業の賃上げ環境を整備する観点から新たに中堅企業枠を創設するとともに、これまで賃上げ促進税制を活用できなかった赤字の中小企業にも賃上げを後押しする観点から五年間の繰越控除制度を創設するなどの強化を図ることとしております。こうした措置により賃上げの裾野を広げるとともに、賃上げのインセンティブを強化できるものと考えております。
次に、交際費課税についてお尋ねがありました。
令和六年度税制改正においては、交際費から除外される飲食費の基準について、会議費の実態の変化を踏まえて現行の五千円から一万円まで引き上げることとしており、これにより地方活性化の中心的役割を担う中小企業の経済活動が活発化されることを期待しております。
その上で、今後の交際費の在り方については、冗費や乱費の抑制といった交際費課税の趣旨も踏まえつつ、まずは今回の見直し後の状況をよく見極めていく必要があると考えております。
次に、高校生年代の扶養控除についてお尋ねがありました。
高校生年代の扶養控除の見直しについては、与党税制調査会において様々な観点から議論をいただいた結果、控除を廃止することなく、高校生年代に支給される児童手当と併せ、全ての子育て世帯に対する実質的な支援を拡充しつつ、所得階層間の支援の平準化を図るとの見直し方針が示され、令和七年度税制改正において結論を得ることとされました。
こうした方針を踏まえ、扶養控除の見直しが他制度に与える影響についての対応状況等を確認するとともに、見直しの適用開始に向け、国民の皆様への丁寧な説明に努めてまいります。
最後に、防衛財源確保のための税制措置についてお尋ねがありました。
防衛力の抜本的強化は、我が国を取り巻く安全保障環境が急速に厳しさを増している中、喫緊の課題であり、これを安定的に支える財源の確保は避けることができない重要な課題です。
財源確保に当たっては、まずは徹底した歳出改革や税外収入などにより財源全体の約四分の三を確保することとしており、また、残りの約四分の一の税制措置についても、所得税に関して申し上げれば、付加税の創設に合わせて復興特別所得税の税率を引き下げることにより現下の家計の負担増とならないよう配慮したものとしていることから、定額減税との一貫性が失われるものではないと考えております。
こうした点について、引き続き国民の皆様に御理解いただけますように説明を尽くしてまいりたいと考えております。拍手
〔国務大臣齋藤健君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →まず、能登半島地震の被災者に係る所得税の減免についてお尋ねがありました。
政府としては、被災者の方々が円滑に減免措置を受けることができるよう、法律、法案成立前から、制度の概要や必要書類などについて地方自治体や税理士会と連携しつつ周知広報を実施しているほか、雑損控除と災害減免法の有利不利を自動的に判定できるツールなどを用意した上で説明会を開催するなど、丁寧な対応に努めております。
さらに、国税の申告、納付等の期限についても、石川県、富山県を対象として一律に延長したところであり、引き続き被災者の実情に応じ可能な限り柔軟に対応してまいります。
次に、定額減税の趣旨についてお尋ねがありました。
今回の定額減税の目的は、物価高による国民の御負担を緩和するとともに、所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくり、デフレマインドを払拭していくことにあります。賃上げ促進税制の思い切った強化など、各種の施策を併せて講じることにより今年の賃上げや所得増を来年以降もつなげ、ひいては更なる消費や投資が生まれるという経済の好循環を実現していきたいと考えております。
次に、賃上げ促進税制の強化についてお尋ねがありました。
今般の改正においては、賃上げ促進税制について、地域の良質な雇用を支える中堅企業の賃上げ環境を整備する観点から新たに中堅企業枠を創設するとともに、これまで賃上げ促進税制を活用できなかった赤字の中小企業にも賃上げを後押しする観点から五年間の繰越控除制度を創設するなどの強化を図ることとしております。こうした措置により賃上げの裾野を広げるとともに、賃上げのインセンティブを強化できるものと考えております。
次に、交際費課税についてお尋ねがありました。
令和六年度税制改正においては、交際費から除外される飲食費の基準について、会議費の実態の変化を踏まえて現行の五千円から一万円まで引き上げることとしており、これにより地方活性化の中心的役割を担う中小企業の経済活動が活発化されることを期待しております。
その上で、今後の交際費の在り方については、冗費や乱費の抑制といった交際費課税の趣旨も踏まえつつ、まずは今回の見直し後の状況をよく見極めていく必要があると考えております。
次に、高校生年代の扶養控除についてお尋ねがありました。
高校生年代の扶養控除の見直しについては、与党税制調査会において様々な観点から議論をいただいた結果、控除を廃止することなく、高校生年代に支給される児童手当と併せ、全ての子育て世帯に対する実質的な支援を拡充しつつ、所得階層間の支援の平準化を図るとの見直し方針が示され、令和七年度税制改正において結論を得ることとされました。
こうした方針を踏まえ、扶養控除の見直しが他制度に与える影響についての対応状況等を確認するとともに、見直しの適用開始に向け、国民の皆様への丁寧な説明に努めてまいります。
最後に、防衛財源確保のための税制措置についてお尋ねがありました。
防衛力の抜本的強化は、我が国を取り巻く安全保障環境が急速に厳しさを増している中、喫緊の課題であり、これを安定的に支える財源の確保は避けることができない重要な課題です。
財源確保に当たっては、まずは徹底した歳出改革や税外収入などにより財源全体の約四分の三を確保することとしており、また、残りの約四分の一の税制措置についても、所得税に関して申し上げれば、付加税の創設に合わせて復興特別所得税の税率を引き下げることにより現下の家計の負担増とならないよう配慮したものとしていることから、定額減税との一貫性が失われるものではないと考えております。
こうした点について、引き続き国民の皆様に御理解いただけますように説明を尽くしてまいりたいと考えております。拍手
〔国務大臣齋藤健君登壇、拍手〕
齋
齋藤健#10
○国務大臣(齋藤健君) 上田議員の御質問にお答えします。
戦略分野国内生産促進税制についてお尋ねがありました。
本税制は、米国を始め各国が国内投資促進策を強力に打ち出す中、我が国においても、戦略分野のうち特に生産段階のコストが大きい等の理由から投資判断が難しい分野について、新たな国内投資を促進する観点から制度を創設するものであります。本税制を通じて、こうした分野への国内投資拡大を実現してまいります。
また、本税制の対象分野は、サプライチェーンを通じて我が国の産業基盤を支える重要な分野としています。御指摘の物資ごとの控除額を含め、本税制はこうした分野における企業の投資判断を引き出す制度としております。また、本税制を利用する企業が、本税制の対象となる投資案件のみならず、企業全体の投資を増加させる等の取組を促す観点から、他の多くの投資促進税制と同様、一定の設備投資や賃上げの要件を付しております。
本税制を始め、予算措置や規制、制度も含めて政策を効果的に組み合わせ、例えば自動車分野では蓄電池を含め今後十年間で三十四兆円以上、グリーンスチールの分野では三兆円以上の投資を実現するなど、戦略分野における新たな国内投資を進めてまいります。さらに、関連の投資や部素材等の発注が増加することなどを通じて、本税制の効果が波及していくことを強く期待しております。拍手
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この発言だけを見る →戦略分野国内生産促進税制についてお尋ねがありました。
本税制は、米国を始め各国が国内投資促進策を強力に打ち出す中、我が国においても、戦略分野のうち特に生産段階のコストが大きい等の理由から投資判断が難しい分野について、新たな国内投資を促進する観点から制度を創設するものであります。本税制を通じて、こうした分野への国内投資拡大を実現してまいります。
また、本税制の対象分野は、サプライチェーンを通じて我が国の産業基盤を支える重要な分野としています。御指摘の物資ごとの控除額を含め、本税制はこうした分野における企業の投資判断を引き出す制度としております。また、本税制を利用する企業が、本税制の対象となる投資案件のみならず、企業全体の投資を増加させる等の取組を促す観点から、他の多くの投資促進税制と同様、一定の設備投資や賃上げの要件を付しております。
本税制を始め、予算措置や規制、制度も含めて政策を効果的に組み合わせ、例えば自動車分野では蓄電池を含め今後十年間で三十四兆円以上、グリーンスチールの分野では三兆円以上の投資を実現するなど、戦略分野における新たな国内投資を進めてまいります。さらに、関連の投資や部素材等の発注が増加することなどを通じて、本税制の効果が波及していくことを強く期待しております。拍手
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尾
柳
柳ヶ瀬裕文#12
○柳ヶ瀬裕文君 日本維新の会・教育無償化を実現する会の柳ヶ瀬裕文です。
私は、会派を代表して、ただいま議題となりました所得税法等の一部を改正する法律案につきまして、鈴木財務大臣に質問いたします。
自民党の裏金作りが発覚してから三か月、納得のいく説明は得られていません。脱税の嫌疑がある国会議員が八十名以上いる、そんな国会で審議した税制が果たして国民の信頼を得られるでしょうか。
三月十五日、間もなく確定申告の期限を迎えます。国民の皆さんには申告漏れのないように必死で取り組んでいただいています。財務大臣におかれましては、税制改正法案の審議に当たり、脱税疑惑が出ている議員に対して自ら修正申告するよう求めるべきと考えますが、見解を伺います。信なくば立たず。自ら襟を正すことが必要ではないでしょうか。
我が国経済に少し薄日が差してきました。日経平均株価は一九九一年以来三十三年ぶりに史上最高値を更新。令和五年の物価変動率はプラス三・二%、名目賃金変動率はプラス三・一%となり、令和六年度の年金額はバブル経済以降最大の前年度プラス二・七%改定となりました。
一方で、内閣府が今週五日に公表した需給ギャップの最新の数値によると、昨年十月から十二月期はマイナス〇・七%、年換算で四兆円の需要不足があると公表しています。
岸田政権ではデフレからの完全脱却を目指すとありましたが、現下の状況をどのように評価しているのか、また今回の法改正が実質賃金の上昇にどれだけ寄与すると考えているのか、見解を伺います。
所得税の定額減税について伺います。
私たち日本維新の会は、国民の可処分所得を押し上げ、経済を活性化させるためには消費減税が必要であると主張してまいりました。この法案では、消費税ではなく所得税の減税、しかも一度きりの、一度限りの減税となっていますが、十分な効果が見込めるのか甚だ疑問であります。
二〇二二年版短期日本経済マクロ計量モデルの試算では、名目GDP比一%相当額の個人所得減税を継続的に実施した場合は実質GDPを一年目に〇・二一%、同様の消費減税では〇・四四%、それぞれ押し上げる、物価との関係では、所得減税では民間消費デフレーターにほとんど影響しないが、消費減税では一年目に一・〇三%押し下げると試算がされています。
つまり、所得減税よりも消費減税の方が現下の物価高対策及び長期的な需要の創出という面でマクロ経済に与えるプラスの効果が大きいことは明白でありますけれども、消費減税にかたくなに踏み込まず、所得税の定額減税にこだわる合理的な理由について明確に答弁をしていただきたいと思います。また、所得減税は単年度より複数年度の方が効果が高いという試算が出ていますが、次年度以降の所得減税の可能性について見解を伺います。
消費税に係るプラットフォーム課税の導入について伺います。
この改正は、デジタルサービスを提供する国外事業者に課されていた消費税納税義務をプラットフォーム事業者に課すものです。これによる増収見込額及びコンテンツを提供する国外事業者の主要な国籍についてお答えください。
ゲーム産業を始めとするコンテンツ産業は、我が国が牽引してきた競争力の高い分野です。一方で、かつての据置型筐体からスマホゲームに市場が移行してから様相は一変。角川アスキー総合研究所の調査によれば、二〇二二年の国内のゲームアプリの推定売上げトップテンのうち、三本が海外の事業者が販売元になっているとしています。そのため、公正な競争環境の確保という点からも今回の改正は重要だと考えています。
ゲームの開発と提供は、当たれば利益が大きいけれど、外れれば損失も大きいというリスクが高い事業です。国内事業者に対する外部環境の向上という観点から、改正の意義を御説明いただきたいと思います。
租税特別措置法について伺います。
租税特別措置は、本来、限定的に運用すべきものであります。しかし、租特での対応が通常になっているものが多くある。例えば、登録免許税の特別措置については、登録免許税法が施行された昭和四十二年以降、五十七年間、二十七回にもわたって延長されてきました。これは、単に税率を本則から変えるもので、本来、登録免許税法自体の改正で対応すべきものであります。何年も期限を延長している租税特別措置法の規定は、本来の個別の税法を改正するべきだと考えますが、見解を伺います。
法人税に係る賃上げ促進税制の強化について伺います。
賃上げ促進税制は、令和四年度税制改正で強化されたものですが、今回の改正案の提出に当たり、その効果が検証されたと承知をしています。その検証結果及び実際の賃上げにどの程度税制改正が寄与したかの分析結果について説明を求めます。
報道によると、TSMC熊本工場が示した大卒の初任給は二十八万円と、熊本県内の製造業の平均と比べ、約八万円、三割以上も高い水準とのことです。周辺企業では、大卒初任給を約十年ぶりに引き上げたにもかかわらず内定者の辞退が相次ぎ、危機感を持っているとのことでありました。
このように、賃上げは、本来、成長企業が人材を取り合って需給が逼迫することにより起こるものです。企業間で賃上げ競争をさせるには、企業の新陳代謝を促して成長産業に人材を移動させることが必要だと思いますが、今回の税制改正法案に雇用の更なる流動化を主眼とした改正は含まれているのか、伺います。
今回の法改正では、赤字企業にとっても賃上げインセンティブとなるよう繰越控除措置を創設するとしています。そのこと自体は否定するものではありませんが、経営状態が上向かない限り実効的な意味はありません。そもそも賃上げによる納税額の減少は単年度のものですが、上昇した賃金は将来にわたって支払うこととなります。納税額が恒久的に減少しない限り、経営基盤の弱い企業にとっては賃上げの決断は困難だと考えますが、繰越控除措置の実質的な効果についての見解を伺います。
私たちは、賃上げに当たっては、税制だけに依存するのではなく、マクロ経済政策によるべきだと考えています。
経済に金融、財政両面から政策的に働きかけ、経済を需要超過ぎみに運営する高圧経済の下においては、低成長企業はMアンドAを通じてむしろ減少していくことが指摘されています。
賃上げが困難な企業が適正に賃上げする成長企業に買収され、結果として人材移動と賃上げが進むという考え方について見解を伺いたいと思います。
今回の税制改正でMアンドA準備金積立制度が拡充されますが、損金計上した準備金を将来益金として計上する点は改正されていません。これでは単なる税の繰延べであって、買収会社の税負担は変わらないため、どの程度MアンドAが増えるか疑問であります。
MアンドA準備金取崩し金の益金不算入制度の創設や、経営陣とその親族が所有する株式の移転に係る税率の軽減等により、MアンドAによる創造的合併がしやすくし、継続的な賃上げを実現すべきと考えますが、見解を伺います。
私たち日本維新の会・教育無償化を実現する会は、しがらみのない規制改革を断行し、継続的なイノベーションを実現する。産業の成長と需要の創出、そして雇用の流動化による賃金の上昇を目指していきます。三十年にも及んだゼロ成長、マイナス成長社会と決別し、将来に再び希望の持てる国とするために全力で取り組むことをお約束し、質問を終わります。拍手
〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →私は、会派を代表して、ただいま議題となりました所得税法等の一部を改正する法律案につきまして、鈴木財務大臣に質問いたします。
自民党の裏金作りが発覚してから三か月、納得のいく説明は得られていません。脱税の嫌疑がある国会議員が八十名以上いる、そんな国会で審議した税制が果たして国民の信頼を得られるでしょうか。
三月十五日、間もなく確定申告の期限を迎えます。国民の皆さんには申告漏れのないように必死で取り組んでいただいています。財務大臣におかれましては、税制改正法案の審議に当たり、脱税疑惑が出ている議員に対して自ら修正申告するよう求めるべきと考えますが、見解を伺います。信なくば立たず。自ら襟を正すことが必要ではないでしょうか。
我が国経済に少し薄日が差してきました。日経平均株価は一九九一年以来三十三年ぶりに史上最高値を更新。令和五年の物価変動率はプラス三・二%、名目賃金変動率はプラス三・一%となり、令和六年度の年金額はバブル経済以降最大の前年度プラス二・七%改定となりました。
一方で、内閣府が今週五日に公表した需給ギャップの最新の数値によると、昨年十月から十二月期はマイナス〇・七%、年換算で四兆円の需要不足があると公表しています。
岸田政権ではデフレからの完全脱却を目指すとありましたが、現下の状況をどのように評価しているのか、また今回の法改正が実質賃金の上昇にどれだけ寄与すると考えているのか、見解を伺います。
所得税の定額減税について伺います。
私たち日本維新の会は、国民の可処分所得を押し上げ、経済を活性化させるためには消費減税が必要であると主張してまいりました。この法案では、消費税ではなく所得税の減税、しかも一度きりの、一度限りの減税となっていますが、十分な効果が見込めるのか甚だ疑問であります。
二〇二二年版短期日本経済マクロ計量モデルの試算では、名目GDP比一%相当額の個人所得減税を継続的に実施した場合は実質GDPを一年目に〇・二一%、同様の消費減税では〇・四四%、それぞれ押し上げる、物価との関係では、所得減税では民間消費デフレーターにほとんど影響しないが、消費減税では一年目に一・〇三%押し下げると試算がされています。
つまり、所得減税よりも消費減税の方が現下の物価高対策及び長期的な需要の創出という面でマクロ経済に与えるプラスの効果が大きいことは明白でありますけれども、消費減税にかたくなに踏み込まず、所得税の定額減税にこだわる合理的な理由について明確に答弁をしていただきたいと思います。また、所得減税は単年度より複数年度の方が効果が高いという試算が出ていますが、次年度以降の所得減税の可能性について見解を伺います。
消費税に係るプラットフォーム課税の導入について伺います。
この改正は、デジタルサービスを提供する国外事業者に課されていた消費税納税義務をプラットフォーム事業者に課すものです。これによる増収見込額及びコンテンツを提供する国外事業者の主要な国籍についてお答えください。
ゲーム産業を始めとするコンテンツ産業は、我が国が牽引してきた競争力の高い分野です。一方で、かつての据置型筐体からスマホゲームに市場が移行してから様相は一変。角川アスキー総合研究所の調査によれば、二〇二二年の国内のゲームアプリの推定売上げトップテンのうち、三本が海外の事業者が販売元になっているとしています。そのため、公正な競争環境の確保という点からも今回の改正は重要だと考えています。
ゲームの開発と提供は、当たれば利益が大きいけれど、外れれば損失も大きいというリスクが高い事業です。国内事業者に対する外部環境の向上という観点から、改正の意義を御説明いただきたいと思います。
租税特別措置法について伺います。
租税特別措置は、本来、限定的に運用すべきものであります。しかし、租特での対応が通常になっているものが多くある。例えば、登録免許税の特別措置については、登録免許税法が施行された昭和四十二年以降、五十七年間、二十七回にもわたって延長されてきました。これは、単に税率を本則から変えるもので、本来、登録免許税法自体の改正で対応すべきものであります。何年も期限を延長している租税特別措置法の規定は、本来の個別の税法を改正するべきだと考えますが、見解を伺います。
法人税に係る賃上げ促進税制の強化について伺います。
賃上げ促進税制は、令和四年度税制改正で強化されたものですが、今回の改正案の提出に当たり、その効果が検証されたと承知をしています。その検証結果及び実際の賃上げにどの程度税制改正が寄与したかの分析結果について説明を求めます。
報道によると、TSMC熊本工場が示した大卒の初任給は二十八万円と、熊本県内の製造業の平均と比べ、約八万円、三割以上も高い水準とのことです。周辺企業では、大卒初任給を約十年ぶりに引き上げたにもかかわらず内定者の辞退が相次ぎ、危機感を持っているとのことでありました。
このように、賃上げは、本来、成長企業が人材を取り合って需給が逼迫することにより起こるものです。企業間で賃上げ競争をさせるには、企業の新陳代謝を促して成長産業に人材を移動させることが必要だと思いますが、今回の税制改正法案に雇用の更なる流動化を主眼とした改正は含まれているのか、伺います。
今回の法改正では、赤字企業にとっても賃上げインセンティブとなるよう繰越控除措置を創設するとしています。そのこと自体は否定するものではありませんが、経営状態が上向かない限り実効的な意味はありません。そもそも賃上げによる納税額の減少は単年度のものですが、上昇した賃金は将来にわたって支払うこととなります。納税額が恒久的に減少しない限り、経営基盤の弱い企業にとっては賃上げの決断は困難だと考えますが、繰越控除措置の実質的な効果についての見解を伺います。
私たちは、賃上げに当たっては、税制だけに依存するのではなく、マクロ経済政策によるべきだと考えています。
経済に金融、財政両面から政策的に働きかけ、経済を需要超過ぎみに運営する高圧経済の下においては、低成長企業はMアンドAを通じてむしろ減少していくことが指摘されています。
賃上げが困難な企業が適正に賃上げする成長企業に買収され、結果として人材移動と賃上げが進むという考え方について見解を伺いたいと思います。
今回の税制改正でMアンドA準備金積立制度が拡充されますが、損金計上した準備金を将来益金として計上する点は改正されていません。これでは単なる税の繰延べであって、買収会社の税負担は変わらないため、どの程度MアンドAが増えるか疑問であります。
MアンドA準備金取崩し金の益金不算入制度の創設や、経営陣とその親族が所有する株式の移転に係る税率の軽減等により、MアンドAによる創造的合併がしやすくし、継続的な賃上げを実現すべきと考えますが、見解を伺います。
私たち日本維新の会・教育無償化を実現する会は、しがらみのない規制改革を断行し、継続的なイノベーションを実現する。産業の成長と需要の創出、そして雇用の流動化による賃金の上昇を目指していきます。三十年にも及んだゼロ成長、マイナス成長社会と決別し、将来に再び希望の持てる国とするために全力で取り組むことをお約束し、質問を終わります。拍手
〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕
鈴
鈴木俊一#13
○国務大臣(鈴木俊一君) 柳ヶ瀬裕文議員の御質問にお答えいたします。
まず、政治資金と納税の関係についてお尋ねがありました。
政治資金については、それが政治家の関連政治団体又は政治家個人のいずれかに、いずれに帰属するかによって課税関係が異なるため、個々の事実関係を精査する必要があります。
その上で、政治家個人に帰属する場合には所得税の課税関係が生じることがありますが、所得税については、申告納税制度の下、国会議員であれ、一般の国民の方々であれ、まずは納税者において御自身の収入や経費を計算し、所得が発生した場合には申告していただくことになります。
関係する議員におかれては、説明責任を果たすという意味でも、自らの課税関係をしっかり確認し、法令等にのっとった判断をすることで疑義を晴らしていただくことが重要と考えております。
次に、デフレ脱却の判断等についてお尋ねがありました。
日本経済は、高水準の賃上げや過去最大規模の設備投資、解消されつつある負のGDPギャップなど、経済には前向きな動きも見られ、デフレ脱却に向けて千載一遇のチャンスを迎えていると認識しております。
一方で、物価の基調や背景を総合的に考慮すると、現在、日本経済は再びデフレに戻る見込みがないと言える状況には至っておらず、デフレからの脱却したとまでは考えておりません。
物価や賃金の動向は様々な要因に左右されるため、今般の税制改正が実質賃金に与える影響についてお答えすることは困難ですが、税制以外の政策も含め、税制以外の政策も併せて講じることにより、所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくり出したいと考えております。
次に、消費減税と定額減税についてお尋ねがありました。
今般の減税については、賃上げが物価高に追い付くことができるかどうかの端境期に当たる来年度に集中的に所得の下支えを行うことで、所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくり、デフレマインドの払拭につなげることを政策目的としております。したがって、所得を直接下支えすることができる所得税、住民税の定額減税という形で実施することとしたものです。
消費税については、年々増加する社会保障給付費の財源確保が課題となる中で、全世代型社会保障制度を支える重要な財源と位置付けられていることから、その引下げを行うことは適当でないと考えております。
次に、定額減税の令和七年度以降の実施についてお尋ねがありました。
今般の定額減税は、単年度の消費刺激効果にとどまらず、賃金上昇と相まって所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくることによりデフレマインドを払拭するきっかけとするために実施するものであることから、複数年度にわたって実施することは考えておりません。
なお、政府のみならず民間エコノミストの分析においても、令和六年度の賃金上昇率は、上昇率が物価上昇率にほぼ追い付く姿が描かれているものと承知しており、こうした賃金上昇に定額減税等の効果を加えることにより、所得増が消費や投資、ひいては更なる賃上げにつながる経済の好循環を実現していきたいと考えております。
次に、プラットフォーム課税の導入による影響等についてお尋ねがありました。
本制度の導入により、デジタルサービスを提供する国外事業者に代わってプラットフォーム事業者から適正に納められることとなる消費税額は、国、地方合わせて平年度で約二百三十億円と見込んでおります。また、プラットフォームを、プラットフォームを介して国内にデジタルサービスを提供する国外事業者の主要な国籍は中国、米国、アイルランドや韓国であると承知しております。
次に、プラットフォーム課税の改正の意義についてお尋ねがありました。
近年、デジタルサービス市場が拡大する中、国外の事業者もプラットフォームを介して容易に国内市場に参入できるようになっています。このような国外事業者にも国内の事業者と同様に消費税の申告義務が課せられていますが、国外事業者の中には無申告や滞納等により納税義務を果たしていない事業者も多くあるものと承知しています。
こうした状況を早期に是正し、適正に納税を行っている国内事業者との間で公平な競争条件を整える観点から、今般、プラットフォーム課税を導入することとしたものです。
次に、長期間継続している租税特別措置の取扱いについてお尋ねがありました。
租税特別措置はそれぞれ特定の政策目的に基づくものであり、長期間継続をしていることのみをもって、一律に原則的な取扱いを定める法人税法等の一般法に規定することは適切でないと考えております。
その上で、租税特別措置は基本的に税制の公平、中立、簡素の基本原則の例外として位置付けられているものであり、引き続き、適用期限到来時などの際に必要性等をよく見極めた上で、適用期間の延長や廃止等の見直しを行ってまいります。
次に、賃上げ促進税制の検証についてお尋ねがありました。
賃上げは企業の業績など様々な要因に影響されるため、賃上げ促進税制の効果だけを取り出して申し上げることは困難でありますが、本税制が幅広い企業の賃上げに活用されていることを踏まえれば、三十年ぶりとなる昨年の高い賃上げにも一定程度寄与しているものと考えております。
その上で、今般の見直しに当たっては、令和四年度の申告事績を分析した結果、本制度を適用した大企業の大部分が現行の最大の要件である四%の賃上げ率を満たしていたことなどを踏まえ、更なる賃上げを促進するため、一定の大企業には新たに七%までの賃上げ要件を設けることとしております。
次に、雇用の流動化を主眼とする税制改正についてお尋ねがありました。
今般の税制改正では、成長意欲のある中堅・中小企業が複数回のMアンドAを実施する場合、損金算入できる積立金の積立率を拡充するとともに、その据置期間を延長することとしています。
こうした措置により中小企業の従業員の雇用を確保しつつ、成長分野への円滑な労働移動を促進し、ひいては中小企業の賃上げにつながることを期待しております。
次に、賃上げ促進税制における繰越控除措置の効果についてお尋ねがありました。
今回の税制改正では、これまで賃上げ促進税制を活用できなかった赤字の中小企業に対し、五年間の繰越控除制度を創設しています。
中小企業については、連続した赤字の期間が一年から三年の企業が八割超である一方、そのうち約八割の企業が五年以内に繰越欠損金を解消し得るとの中小企業庁の調査結果も示されているところであり、こうした点も踏まえれば、長期の繰越期間を措置することにより、赤字法人を始め幅広い中小企業に対して賃上げのインセンティブが働くものと考えております。
次に、人材移動と賃上げについてお尋ねがありました。
まず、MアンドAについては個々の企業の経営判断に基づいてなされるものであり、コメントすることは差し控えますが、政府としては、成長企業のみならず赤字企業も含めた幅広い企業における賃上げが重要であると考えており、今般、賃上げ促進税制の抜本的な拡充を行ったところです。
その上で、高い賃金が高いスキルの労働者を引き付け、それが生産性の向上につながり、更なる賃上げにつながっていくこと、つながっていくといった好循環を生み出していくことが重要であり、成長分野への労働移動の円滑化を始めとする三位一体の労働市場改革などを着実に進めてまいります。
最後に、MアンドAに関する新たな税制措置についてお尋ねがありました。
MアンドAの準備金制度については、MアンドA後に簿外債務が発覚した場合等に備え、準備金を積み立てる時点では損金算入を認めることで課税を繰り延べるものであり、取崩し益を益金不算入とすることは適切でないと考えております。
また、MアンドA時の旧経営者等の株式譲渡所得に対する税率の軽減についても、税負担の公平性や租税回避に用いられる可能性等の観点から極めて慎重な検討が必要と考えております。
他方で、今般の税制改正では、中堅・中小企業による複数回のMアンドAを後押しする措置を講じているところであり、こうした措置により継続的な賃上げにつながることを期待しているところであります。拍手
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この発言だけを見る →まず、政治資金と納税の関係についてお尋ねがありました。
政治資金については、それが政治家の関連政治団体又は政治家個人のいずれかに、いずれに帰属するかによって課税関係が異なるため、個々の事実関係を精査する必要があります。
その上で、政治家個人に帰属する場合には所得税の課税関係が生じることがありますが、所得税については、申告納税制度の下、国会議員であれ、一般の国民の方々であれ、まずは納税者において御自身の収入や経費を計算し、所得が発生した場合には申告していただくことになります。
関係する議員におかれては、説明責任を果たすという意味でも、自らの課税関係をしっかり確認し、法令等にのっとった判断をすることで疑義を晴らしていただくことが重要と考えております。
次に、デフレ脱却の判断等についてお尋ねがありました。
日本経済は、高水準の賃上げや過去最大規模の設備投資、解消されつつある負のGDPギャップなど、経済には前向きな動きも見られ、デフレ脱却に向けて千載一遇のチャンスを迎えていると認識しております。
一方で、物価の基調や背景を総合的に考慮すると、現在、日本経済は再びデフレに戻る見込みがないと言える状況には至っておらず、デフレからの脱却したとまでは考えておりません。
物価や賃金の動向は様々な要因に左右されるため、今般の税制改正が実質賃金に与える影響についてお答えすることは困難ですが、税制以外の政策も含め、税制以外の政策も併せて講じることにより、所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくり出したいと考えております。
次に、消費減税と定額減税についてお尋ねがありました。
今般の減税については、賃上げが物価高に追い付くことができるかどうかの端境期に当たる来年度に集中的に所得の下支えを行うことで、所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくり、デフレマインドの払拭につなげることを政策目的としております。したがって、所得を直接下支えすることができる所得税、住民税の定額減税という形で実施することとしたものです。
消費税については、年々増加する社会保障給付費の財源確保が課題となる中で、全世代型社会保障制度を支える重要な財源と位置付けられていることから、その引下げを行うことは適当でないと考えております。
次に、定額減税の令和七年度以降の実施についてお尋ねがありました。
今般の定額減税は、単年度の消費刺激効果にとどまらず、賃金上昇と相まって所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくることによりデフレマインドを払拭するきっかけとするために実施するものであることから、複数年度にわたって実施することは考えておりません。
なお、政府のみならず民間エコノミストの分析においても、令和六年度の賃金上昇率は、上昇率が物価上昇率にほぼ追い付く姿が描かれているものと承知しており、こうした賃金上昇に定額減税等の効果を加えることにより、所得増が消費や投資、ひいては更なる賃上げにつながる経済の好循環を実現していきたいと考えております。
次に、プラットフォーム課税の導入による影響等についてお尋ねがありました。
本制度の導入により、デジタルサービスを提供する国外事業者に代わってプラットフォーム事業者から適正に納められることとなる消費税額は、国、地方合わせて平年度で約二百三十億円と見込んでおります。また、プラットフォームを、プラットフォームを介して国内にデジタルサービスを提供する国外事業者の主要な国籍は中国、米国、アイルランドや韓国であると承知しております。
次に、プラットフォーム課税の改正の意義についてお尋ねがありました。
近年、デジタルサービス市場が拡大する中、国外の事業者もプラットフォームを介して容易に国内市場に参入できるようになっています。このような国外事業者にも国内の事業者と同様に消費税の申告義務が課せられていますが、国外事業者の中には無申告や滞納等により納税義務を果たしていない事業者も多くあるものと承知しています。
こうした状況を早期に是正し、適正に納税を行っている国内事業者との間で公平な競争条件を整える観点から、今般、プラットフォーム課税を導入することとしたものです。
次に、長期間継続している租税特別措置の取扱いについてお尋ねがありました。
租税特別措置はそれぞれ特定の政策目的に基づくものであり、長期間継続をしていることのみをもって、一律に原則的な取扱いを定める法人税法等の一般法に規定することは適切でないと考えております。
その上で、租税特別措置は基本的に税制の公平、中立、簡素の基本原則の例外として位置付けられているものであり、引き続き、適用期限到来時などの際に必要性等をよく見極めた上で、適用期間の延長や廃止等の見直しを行ってまいります。
次に、賃上げ促進税制の検証についてお尋ねがありました。
賃上げは企業の業績など様々な要因に影響されるため、賃上げ促進税制の効果だけを取り出して申し上げることは困難でありますが、本税制が幅広い企業の賃上げに活用されていることを踏まえれば、三十年ぶりとなる昨年の高い賃上げにも一定程度寄与しているものと考えております。
その上で、今般の見直しに当たっては、令和四年度の申告事績を分析した結果、本制度を適用した大企業の大部分が現行の最大の要件である四%の賃上げ率を満たしていたことなどを踏まえ、更なる賃上げを促進するため、一定の大企業には新たに七%までの賃上げ要件を設けることとしております。
次に、雇用の流動化を主眼とする税制改正についてお尋ねがありました。
今般の税制改正では、成長意欲のある中堅・中小企業が複数回のMアンドAを実施する場合、損金算入できる積立金の積立率を拡充するとともに、その据置期間を延長することとしています。
こうした措置により中小企業の従業員の雇用を確保しつつ、成長分野への円滑な労働移動を促進し、ひいては中小企業の賃上げにつながることを期待しております。
次に、賃上げ促進税制における繰越控除措置の効果についてお尋ねがありました。
今回の税制改正では、これまで賃上げ促進税制を活用できなかった赤字の中小企業に対し、五年間の繰越控除制度を創設しています。
中小企業については、連続した赤字の期間が一年から三年の企業が八割超である一方、そのうち約八割の企業が五年以内に繰越欠損金を解消し得るとの中小企業庁の調査結果も示されているところであり、こうした点も踏まえれば、長期の繰越期間を措置することにより、赤字法人を始め幅広い中小企業に対して賃上げのインセンティブが働くものと考えております。
次に、人材移動と賃上げについてお尋ねがありました。
まず、MアンドAについては個々の企業の経営判断に基づいてなされるものであり、コメントすることは差し控えますが、政府としては、成長企業のみならず赤字企業も含めた幅広い企業における賃上げが重要であると考えており、今般、賃上げ促進税制の抜本的な拡充を行ったところです。
その上で、高い賃金が高いスキルの労働者を引き付け、それが生産性の向上につながり、更なる賃上げにつながっていくこと、つながっていくといった好循環を生み出していくことが重要であり、成長分野への労働移動の円滑化を始めとする三位一体の労働市場改革などを着実に進めてまいります。
最後に、MアンドAに関する新たな税制措置についてお尋ねがありました。
MアンドAの準備金制度については、MアンドA後に簿外債務が発覚した場合等に備え、準備金を積み立てる時点では損金算入を認めることで課税を繰り延べるものであり、取崩し益を益金不算入とすることは適切でないと考えております。
また、MアンドA時の旧経営者等の株式譲渡所得に対する税率の軽減についても、税負担の公平性や租税回避に用いられる可能性等の観点から極めて慎重な検討が必要と考えております。
他方で、今般の税制改正では、中堅・中小企業による複数回のMアンドAを後押しする措置を講じているところであり、こうした措置により継続的な賃上げにつながることを期待しているところであります。拍手
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尾
大
大塚耕平#15
○大塚耕平君 国民民主党・新緑風会の大塚耕平です。
ただいま議題となりました所得税法等改正案について、会派を代表して財務大臣ほか関係大臣に質問させていただきます。
一九四九年のシャウプ勧告以来、日本の租税原則は、公平、中立、簡素の三点です。現実は真逆の方向に進んでいることを憂慮しています。
定額減税の仕組みも簡素ではなく、事務処理が複雑過ぎるために、実務を担う税理士や企業の経理担当者等からは極めて不評です。
国税庁が二月五日付けで配布し始めた令和六年度分所得税の定額減税QアンドAを大臣は公表前に御覧になったか否か、また、どのような印象を持ったか、伺います。
定額減税は六月からですので、予算案や所得税法改正案が可決、成立してからQアンドAを公表しても十分間に合います。可決、成立が予想される三月末頃から逆算すると、二か月も前からQアンドAを公表することは、唯一の立法機関である国会軽視であり、租税法律主義に反すると考えますが、財務大臣の所感を伺います。
給与所得者の大半は、所得税を勤務先で源泉徴収されます。今回の仕組みでは、六月分源泉徴収額から減税分を控除し、源泉徴収額が減税額に達しない場合は翌月以降に繰り越して控除します。
例えば、年収三百万円、妻と子供二人が扶養家族の場合は合計十二万円の減税ですが、源泉徴収額の水準から計算すると、今年十二月でも減税が完了せず、年末調整時に未達分を国から給付金として受け取ります。年収水準や賞与の有無、扶養家族の人数等々、給与所得者ごとに異なるため、企業の経理担当者等は個々に計算を余儀なくされます。このような複雑な仕組みにした理由を伺います。
当初、岸田首相は所得制限に否定的でしたが、結局、所得一千八百五万円以下に対象が限定され、扶養家族としてカウントできる人数も制限が設けられました。最終的な所得額は年末調整や確定申告で定まるため、一度減税した控除額を返還させる事態が多数生じることが予想されます。返還が生じる納税者数をどの程度と予想しているのか、財務大臣に伺います。
十六歳未満の扶養親族は所得税の計算に影響しないため、扶養控除等申告書に記載していないケースが少なくありません。小規模事業者ほどそうしたケースが多いようです。その場合、六月までに扶養控除等申告書に十六歳未満の扶養親族を記載して再提出する必要がありますが、QアンドAを公表しただけでは周知徹底は無理でしょう。本件を小規模事業者を含む企業全体に周知徹底するためにどのように対応するのか、財務大臣に伺います。
働く高齢者が増えています。公的年金から源泉徴収され、かつ給与所得があり、不動産所得の予定納税がある人は、各三万円、合計九万円の定額減税を受けます。しかし、年末調整と確定申告で所得が一千八百五万円以上となった場合、来年春に九万円を返還することになります。このような対象者は何人ぐらいと予想しているのか、財務大臣に伺います。
こうした人たちは、ある程度自分の最終所得額について予測できます。面倒な返還事務を回避することは、当事者にとっても、税理士や経理担当者等の関係者全体にとってメリットがあります。しかし、QアンドAには定額減税の適用を受けるか否かを選択できないと記されています。このような対応とした理由を伺います。
複雑な事務が年末及び確定申告まで続くため、マンパワー負担だけでなく、事業者には給与計算、納税処理のためのシステム改修負担が発生します。マンパワー及びシステム改修負担等、日本全体でどのくらいの対応コストを要すると想定しているのか、財務大臣の認識を伺います。
過年度所得を基準に減税すれば、実務上の煩雑さも回避できたでしょう。過去の所得税減税において過年度分を基準としたことの有無、今回はそうしなかった理由を伺います。
今回は主たる勤務先の給与所得において減税を行います。複数の仕事を持つ人も少なくない中、両方で減税を受けたり、その後の返還や給付金等が錯綜する来春にかけて、還付が受けられる、給付金がもらえる、減税額が足りなかった等々をかたる特殊詐欺が横行することが懸念されます。こうした懸念に対して税務当局はどのような対策を講じるのか、伺います。
住民税非課税世帯は十万円給付を受けますが、その六割は高齢者、年金受給世帯です。金融資産等をそれなりに保有している人も少なくありません。財務大臣が述べたように、今回の措置では、九百万人が住民税は払っているので十万円は給付されないが、所得税減税は四万円以下であり、相対的な不公平感が指摘されています。今回の措置に関する不公平感についての所見及びその是正策について伺います。
賃上げ促進税制について伺います。
改正案では、賃上げ率に五%以上、七%以上の区分を新設し、赤字企業は減税額を五年間繰り越せる仕組みとし、黒字化すれば実際に減税できるようにした点は評価します。
一方、賃上げできない中小企業は、減税を享受できないだけでなく、採用難が進み、人手不足倒産に至ることも懸念されます。倒産によって流出する勤労者の保有スキルと、企業が求める人材や技術のミスマッチが大きいことも予想されます。国の政策によってマイナスの影響を受ける勤労者に対し、リスキリングの機会提供、再就職支援の施策等を講じることが肝要です。
今回の賃上げ促進税制でどのようなプラス効果及びマイナス効果を想定し、マイナス効果に対してどのような施策で対応しようとしているのか、財務、厚労、経産の各大臣にそれぞれの所管の立場から見解を伺います。
財務省の財政金融月報のデータから、給与所得者の所得税、住民税負担額と社会保険料負担額の多寡が読み取れます。
年収一千万円以上の給与所得者は税負担額が社会保険料負担額より大きく、一千万円以下の給与所得者はその逆です。給与所得七百万円の場合、社会保険料負担は税負担額の一・五倍、三百万円の場合は二・五倍に及びます。つまり、低所得者の可処分所得に好影響を与えるには社会保険料負担を軽減することが必要です。
そうした観点から、給与所得者と社会保険料を半額負担する雇用主に対して、何らかの負担軽減策を拡充すべきと考えます。今現在どのような工夫をしていて、今次予算案や関係諸施策においてどのような手当てが行われているか、財務大臣と厚労大臣に伺います。
最後に、プラットフォーム課税について伺います。
パソコンやスマホ向けアプリを販売する事業者から消費税を徴収できないため、アプリ販売の舞台を提供しているプラットフォーマーから代替徴収するのは適切な対応だと思います。
その際、徴収基準を年商五十億円超のプラットフォーマーとしていますが、基準が高過ぎると思います。国内事業者にはインボイス導入で捕捉率を高めようとしている中、アプリ販売についても厳格に対応すべきです。徴収基準の引下げ及び国際交渉等によってアプリ販売事業者の事業実態を把握する工夫について財務大臣に伺います。
本件に関連して伺います。
価格一万六千六百六十六円以下の少額商品輸入の越境電子商取引については、税関手続簡素化のために消費税、関税が免税扱いです。電子商取引が拡大する中、こうした扱いは国内事業者の競争力に影響するため、主要国では同様の措置を廃止する動きがあります。
主要国の少額商品輸入における消費税、関税の扱い及び日本の同制度廃止に関して財務大臣の所見を伺います。
公平、中立、簡素の租税原則に照らし、いかなる事態に対しても納税者の納得が得られる公平な税務行政を貫徹することが税務当局に対する信頼の要諦であることを申し上げ、国民民主党としての代表質問といたします。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →ただいま議題となりました所得税法等改正案について、会派を代表して財務大臣ほか関係大臣に質問させていただきます。
一九四九年のシャウプ勧告以来、日本の租税原則は、公平、中立、簡素の三点です。現実は真逆の方向に進んでいることを憂慮しています。
定額減税の仕組みも簡素ではなく、事務処理が複雑過ぎるために、実務を担う税理士や企業の経理担当者等からは極めて不評です。
国税庁が二月五日付けで配布し始めた令和六年度分所得税の定額減税QアンドAを大臣は公表前に御覧になったか否か、また、どのような印象を持ったか、伺います。
定額減税は六月からですので、予算案や所得税法改正案が可決、成立してからQアンドAを公表しても十分間に合います。可決、成立が予想される三月末頃から逆算すると、二か月も前からQアンドAを公表することは、唯一の立法機関である国会軽視であり、租税法律主義に反すると考えますが、財務大臣の所感を伺います。
給与所得者の大半は、所得税を勤務先で源泉徴収されます。今回の仕組みでは、六月分源泉徴収額から減税分を控除し、源泉徴収額が減税額に達しない場合は翌月以降に繰り越して控除します。
例えば、年収三百万円、妻と子供二人が扶養家族の場合は合計十二万円の減税ですが、源泉徴収額の水準から計算すると、今年十二月でも減税が完了せず、年末調整時に未達分を国から給付金として受け取ります。年収水準や賞与の有無、扶養家族の人数等々、給与所得者ごとに異なるため、企業の経理担当者等は個々に計算を余儀なくされます。このような複雑な仕組みにした理由を伺います。
当初、岸田首相は所得制限に否定的でしたが、結局、所得一千八百五万円以下に対象が限定され、扶養家族としてカウントできる人数も制限が設けられました。最終的な所得額は年末調整や確定申告で定まるため、一度減税した控除額を返還させる事態が多数生じることが予想されます。返還が生じる納税者数をどの程度と予想しているのか、財務大臣に伺います。
十六歳未満の扶養親族は所得税の計算に影響しないため、扶養控除等申告書に記載していないケースが少なくありません。小規模事業者ほどそうしたケースが多いようです。その場合、六月までに扶養控除等申告書に十六歳未満の扶養親族を記載して再提出する必要がありますが、QアンドAを公表しただけでは周知徹底は無理でしょう。本件を小規模事業者を含む企業全体に周知徹底するためにどのように対応するのか、財務大臣に伺います。
働く高齢者が増えています。公的年金から源泉徴収され、かつ給与所得があり、不動産所得の予定納税がある人は、各三万円、合計九万円の定額減税を受けます。しかし、年末調整と確定申告で所得が一千八百五万円以上となった場合、来年春に九万円を返還することになります。このような対象者は何人ぐらいと予想しているのか、財務大臣に伺います。
こうした人たちは、ある程度自分の最終所得額について予測できます。面倒な返還事務を回避することは、当事者にとっても、税理士や経理担当者等の関係者全体にとってメリットがあります。しかし、QアンドAには定額減税の適用を受けるか否かを選択できないと記されています。このような対応とした理由を伺います。
複雑な事務が年末及び確定申告まで続くため、マンパワー負担だけでなく、事業者には給与計算、納税処理のためのシステム改修負担が発生します。マンパワー及びシステム改修負担等、日本全体でどのくらいの対応コストを要すると想定しているのか、財務大臣の認識を伺います。
過年度所得を基準に減税すれば、実務上の煩雑さも回避できたでしょう。過去の所得税減税において過年度分を基準としたことの有無、今回はそうしなかった理由を伺います。
今回は主たる勤務先の給与所得において減税を行います。複数の仕事を持つ人も少なくない中、両方で減税を受けたり、その後の返還や給付金等が錯綜する来春にかけて、還付が受けられる、給付金がもらえる、減税額が足りなかった等々をかたる特殊詐欺が横行することが懸念されます。こうした懸念に対して税務当局はどのような対策を講じるのか、伺います。
住民税非課税世帯は十万円給付を受けますが、その六割は高齢者、年金受給世帯です。金融資産等をそれなりに保有している人も少なくありません。財務大臣が述べたように、今回の措置では、九百万人が住民税は払っているので十万円は給付されないが、所得税減税は四万円以下であり、相対的な不公平感が指摘されています。今回の措置に関する不公平感についての所見及びその是正策について伺います。
賃上げ促進税制について伺います。
改正案では、賃上げ率に五%以上、七%以上の区分を新設し、赤字企業は減税額を五年間繰り越せる仕組みとし、黒字化すれば実際に減税できるようにした点は評価します。
一方、賃上げできない中小企業は、減税を享受できないだけでなく、採用難が進み、人手不足倒産に至ることも懸念されます。倒産によって流出する勤労者の保有スキルと、企業が求める人材や技術のミスマッチが大きいことも予想されます。国の政策によってマイナスの影響を受ける勤労者に対し、リスキリングの機会提供、再就職支援の施策等を講じることが肝要です。
今回の賃上げ促進税制でどのようなプラス効果及びマイナス効果を想定し、マイナス効果に対してどのような施策で対応しようとしているのか、財務、厚労、経産の各大臣にそれぞれの所管の立場から見解を伺います。
財務省の財政金融月報のデータから、給与所得者の所得税、住民税負担額と社会保険料負担額の多寡が読み取れます。
年収一千万円以上の給与所得者は税負担額が社会保険料負担額より大きく、一千万円以下の給与所得者はその逆です。給与所得七百万円の場合、社会保険料負担は税負担額の一・五倍、三百万円の場合は二・五倍に及びます。つまり、低所得者の可処分所得に好影響を与えるには社会保険料負担を軽減することが必要です。
そうした観点から、給与所得者と社会保険料を半額負担する雇用主に対して、何らかの負担軽減策を拡充すべきと考えます。今現在どのような工夫をしていて、今次予算案や関係諸施策においてどのような手当てが行われているか、財務大臣と厚労大臣に伺います。
最後に、プラットフォーム課税について伺います。
パソコンやスマホ向けアプリを販売する事業者から消費税を徴収できないため、アプリ販売の舞台を提供しているプラットフォーマーから代替徴収するのは適切な対応だと思います。
その際、徴収基準を年商五十億円超のプラットフォーマーとしていますが、基準が高過ぎると思います。国内事業者にはインボイス導入で捕捉率を高めようとしている中、アプリ販売についても厳格に対応すべきです。徴収基準の引下げ及び国際交渉等によってアプリ販売事業者の事業実態を把握する工夫について財務大臣に伺います。
本件に関連して伺います。
価格一万六千六百六十六円以下の少額商品輸入の越境電子商取引については、税関手続簡素化のために消費税、関税が免税扱いです。電子商取引が拡大する中、こうした扱いは国内事業者の競争力に影響するため、主要国では同様の措置を廃止する動きがあります。
主要国の少額商品輸入における消費税、関税の扱い及び日本の同制度廃止に関して財務大臣の所見を伺います。
公平、中立、簡素の租税原則に照らし、いかなる事態に対しても納税者の納得が得られる公平な税務行政を貫徹することが税務当局に対する信頼の要諦であることを申し上げ、国民民主党としての代表質問といたします。
御清聴ありがとうございました。拍手
〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕
鈴
鈴木俊一#16
○国務大臣(鈴木俊一君) 大塚耕平議員の御質問にお答えいたします。
まず、定額減税に関する公表資料についてお尋ねがありました。
定額減税に関するQアンドAについて、公表前に報告は受けておりませんが、国会において法案が審査され成立した場合に備えて、事業者に制度案の詳細を周知広報するための資料であると承知しております。定額減税の実施に当たって、事業者の方々の御協力が不可欠である中、早期に準備に着手をしていただくために必要な広報資料であると考えております。
次に、定額減税に関する公表時期についてお尋ねがありました。
今般の定額減税については、源泉徴収義務者が早期に準備に着手できるよう、平成十年の特別減税の実施時と同様、法案の国会提出前に制度の詳細について公表することといたしました。
公表されたQアンドAにおいては国会審議を経て法案が成立した場合であるものと明記しているため、国会軽視との御指摘は当たらないものと考えております。
次に、定額減税等の仕組みについてお尋ねがありました。
今般の所得税の定額減税については、所得の上昇をより強く実感していただくため、分かりやすい減税という方法を採用する中で、できる限り早くその恩恵を届けるという観点から、平成十年の特別減税と同様に、減税し切れなかった額について翌月以降に繰り越す仕組みとしています。その上で、可能な限り公平性を確保する観点から、定額減税し切れないと見込まれる額については給付金として支給することとしております。
次に、所得制限により定額減税の返還が生じる納税者数についてお尋ねがありました。
今般の定額減税については、合計所得金額一千八百五万円超の納税者を対象外としていますが、この結果、対象外となるのは全納税者約六千百万人のうち約七十万人程度と推計しています。このうち、確定申告以前に減税が行われ、対象外とする措置の結果として確定申告時に返還を要することとなる納税者の人数については推計は困難であると考えております。
次に、定額減税を実施するための周知についてお尋ねがありました。
所得税の定額減税の実施に当たっては、御指摘の点を含め、実務上の論点について十分に周知する必要があると考えております。具体的には、国税庁においてホームページに専用サイトを開設し、QアンドA等を掲載したほか、今後、全ての源泉徴収義務者に対してパンフレットを送付するとともに、全国で実務担当者向けの説明会を開催することとしております。
次に、所得制限により定額減税の返還が生じる高齢者数についてお尋ねがありました。
定額減税の対象外となる約七十万人程度の納税者のうち、一旦減税を受けた上で確定申告後に所得税の納付を要する高齢者の人数を推計することは困難であると考えております。
次に、定額減税の適用の選択についてお尋ねがありました。
給与所得者の定額減税については、あらかじめ減税の適用を選択していただくのではなく、六月の時点では一律に企業において減税を行うこととしていますが、これは、各企業において従業員の給与以外の所得も含めた年末までの所得額を六月の時点で見込むことは困難であることや、年間所得が見込みを下回った場合には年末に追加で減税が必要となること等の問題点を踏まえて判断したものであります。
次に、定額減税への対応コストについてお尋ねがありました。
定額減税への対応については、政府及び地方自治体では他の税制改正の対応等と一体となって行われるほか、企業では税務処理の方法が様々であるため、定額減税に要するコストを試算することは困難であると考えております。
次に、過年分所得を基準とした減税についてお尋ねがありました。
企業は従業員の年末調整時の情報は把握しているものの、その後の確定申告の情報を把握していないため、過年分所得を基準に減税する場合、例えば確定申告で税額がゼロになった場合でも、企業は過年分の税額があったと誤解して過度に減税してしまうといったことが生じる可能性があります。
昭和五十二年と五十三年に過年分を基準として減税を行った際には、こうした弊害を避けるべく、企業が対象者数や減税額に関する書類を税務署に提出し、税務署がその中で減税できない方を企業に通知することとし、膨大な事務負担が発生しました。こうした事務コストを極力減らすべく、それ以降の減税は全て現年分所得を基準として行っており、今回も同様の扱いとしたところです。
次に、定額減税に関する特殊詐欺の懸念についてお尋ねがありました。
国税当局においては、ホームページ等において定額減税に関する不審な電話等に注意するよう周知しているところです。今後とも、状況を注視しつつ、納税者に対して注意喚起を行ってまいります。
次に、定額減税と給付の間の不公平感についてお尋ねがありました。
今般の給付金は、住民税非課税世帯のみならず、住民税均等割のみが課税されている、される世帯の方にも一世帯当たり十万円を支給することとしております。また、定額減税し切れないと見込まれる約二千三百万人の納税者の方には、定額減税し切れないと見込まれる額を支給することとしており、可能な限り公平性を確保できているものと考えております。
次に、賃上げ促進税制の効果についてお尋ねがありました。
今般の改正において、大企業には段階的に七%までの更に高い賃上げ要件を創設し、中小企業には赤字の中小企業にも賃上げのインセンティブとなるよう繰越控除措置を創設するなど、思い切った措置を講じることとしており、強化された賃上げ促進税制を活用して持続的な賃上げが実現していくとの効果があるものと考えております。
今回の見直しは、赤字の中小企業を含め賃上げの裾野を広げるものであると考えており、御指摘のようなマイナス効果は必ずしも想定しておりませんが、今回の改正がもたらす影響については不断の検証を行ってまいりたいと考えております。
次に、社会保険料の負担軽減策についてお尋ねがありました。
社会保険制度は相互扶助の考え方が基盤であり、必要な保険料を御負担いただくことを基本としつつ、所得に応じて保険料負担を軽減する仕組みにより低所得者の負担に配慮しているものと承知しております。
御提案のように幅広い方々を対象に保険料の減免を行うことは、給付と負担の対応関係をゆがめるなど社会保障制度に与える影響が大きく、保険者の実務上の負担など課題も多いことから、慎重な検討が必要であると考えております。
その上で、政府としては、賃上げ促進税制の強化、労働市場における三位一体の改革、企業の価格転嫁を促す政策などにより国民の可処分所得の増加を図ってまいりたいと考えております。
次に、プラットフォーム課税についてお尋ねがありました。
プラットフォーム課税の対象となる事業者については、国外事業者に代わり納税義務を負うことから、税務コンプライアンスや事務処理能力が高い事業者であるべきことや、国外事業者によるデジタルサービスの大部分をカバーする必要があることを勘案し、国外事業者が国内向けに行うデジタルサービスの取引額が五十億円超であることとしたところであり、これを直ちに見直すことは考えておりません。
また、今後、プラットフォーム事業者による納税状況など制度の実施状況も踏まえつつ、国外事業者の実態把握に努めてまいります。
最後に、少額輸入貨物の免税制度についてお尋ねがありました。
主要国における免税制度については、例えばカナダでは付加価値税及び関税について免税枠が設けられている一方、EUでは付加価値税の免税枠は廃止されているものと承知しています。我が国においては、平成元年の消費税の導入に伴い、輸入を行う納税者の事務負担の軽減に資するとともに、税関における円滑な通関処理を維持するため、課税価格の合計額が一万円以下の少額輸入貨物について原則として消費税及び関税を免除する制度を設けました。
近年、越境電子商取引の拡大に伴い輸入貨物が急増しているため、引き続き円滑な国際物流を確保する観点から、制度の廃止には慎重な検討が必要になるものと考えております。拍手
〔国務大臣武見敬三君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →まず、定額減税に関する公表資料についてお尋ねがありました。
定額減税に関するQアンドAについて、公表前に報告は受けておりませんが、国会において法案が審査され成立した場合に備えて、事業者に制度案の詳細を周知広報するための資料であると承知しております。定額減税の実施に当たって、事業者の方々の御協力が不可欠である中、早期に準備に着手をしていただくために必要な広報資料であると考えております。
次に、定額減税に関する公表時期についてお尋ねがありました。
今般の定額減税については、源泉徴収義務者が早期に準備に着手できるよう、平成十年の特別減税の実施時と同様、法案の国会提出前に制度の詳細について公表することといたしました。
公表されたQアンドAにおいては国会審議を経て法案が成立した場合であるものと明記しているため、国会軽視との御指摘は当たらないものと考えております。
次に、定額減税等の仕組みについてお尋ねがありました。
今般の所得税の定額減税については、所得の上昇をより強く実感していただくため、分かりやすい減税という方法を採用する中で、できる限り早くその恩恵を届けるという観点から、平成十年の特別減税と同様に、減税し切れなかった額について翌月以降に繰り越す仕組みとしています。その上で、可能な限り公平性を確保する観点から、定額減税し切れないと見込まれる額については給付金として支給することとしております。
次に、所得制限により定額減税の返還が生じる納税者数についてお尋ねがありました。
今般の定額減税については、合計所得金額一千八百五万円超の納税者を対象外としていますが、この結果、対象外となるのは全納税者約六千百万人のうち約七十万人程度と推計しています。このうち、確定申告以前に減税が行われ、対象外とする措置の結果として確定申告時に返還を要することとなる納税者の人数については推計は困難であると考えております。
次に、定額減税を実施するための周知についてお尋ねがありました。
所得税の定額減税の実施に当たっては、御指摘の点を含め、実務上の論点について十分に周知する必要があると考えております。具体的には、国税庁においてホームページに専用サイトを開設し、QアンドA等を掲載したほか、今後、全ての源泉徴収義務者に対してパンフレットを送付するとともに、全国で実務担当者向けの説明会を開催することとしております。
次に、所得制限により定額減税の返還が生じる高齢者数についてお尋ねがありました。
定額減税の対象外となる約七十万人程度の納税者のうち、一旦減税を受けた上で確定申告後に所得税の納付を要する高齢者の人数を推計することは困難であると考えております。
次に、定額減税の適用の選択についてお尋ねがありました。
給与所得者の定額減税については、あらかじめ減税の適用を選択していただくのではなく、六月の時点では一律に企業において減税を行うこととしていますが、これは、各企業において従業員の給与以外の所得も含めた年末までの所得額を六月の時点で見込むことは困難であることや、年間所得が見込みを下回った場合には年末に追加で減税が必要となること等の問題点を踏まえて判断したものであります。
次に、定額減税への対応コストについてお尋ねがありました。
定額減税への対応については、政府及び地方自治体では他の税制改正の対応等と一体となって行われるほか、企業では税務処理の方法が様々であるため、定額減税に要するコストを試算することは困難であると考えております。
次に、過年分所得を基準とした減税についてお尋ねがありました。
企業は従業員の年末調整時の情報は把握しているものの、その後の確定申告の情報を把握していないため、過年分所得を基準に減税する場合、例えば確定申告で税額がゼロになった場合でも、企業は過年分の税額があったと誤解して過度に減税してしまうといったことが生じる可能性があります。
昭和五十二年と五十三年に過年分を基準として減税を行った際には、こうした弊害を避けるべく、企業が対象者数や減税額に関する書類を税務署に提出し、税務署がその中で減税できない方を企業に通知することとし、膨大な事務負担が発生しました。こうした事務コストを極力減らすべく、それ以降の減税は全て現年分所得を基準として行っており、今回も同様の扱いとしたところです。
次に、定額減税に関する特殊詐欺の懸念についてお尋ねがありました。
国税当局においては、ホームページ等において定額減税に関する不審な電話等に注意するよう周知しているところです。今後とも、状況を注視しつつ、納税者に対して注意喚起を行ってまいります。
次に、定額減税と給付の間の不公平感についてお尋ねがありました。
今般の給付金は、住民税非課税世帯のみならず、住民税均等割のみが課税されている、される世帯の方にも一世帯当たり十万円を支給することとしております。また、定額減税し切れないと見込まれる約二千三百万人の納税者の方には、定額減税し切れないと見込まれる額を支給することとしており、可能な限り公平性を確保できているものと考えております。
次に、賃上げ促進税制の効果についてお尋ねがありました。
今般の改正において、大企業には段階的に七%までの更に高い賃上げ要件を創設し、中小企業には赤字の中小企業にも賃上げのインセンティブとなるよう繰越控除措置を創設するなど、思い切った措置を講じることとしており、強化された賃上げ促進税制を活用して持続的な賃上げが実現していくとの効果があるものと考えております。
今回の見直しは、赤字の中小企業を含め賃上げの裾野を広げるものであると考えており、御指摘のようなマイナス効果は必ずしも想定しておりませんが、今回の改正がもたらす影響については不断の検証を行ってまいりたいと考えております。
次に、社会保険料の負担軽減策についてお尋ねがありました。
社会保険制度は相互扶助の考え方が基盤であり、必要な保険料を御負担いただくことを基本としつつ、所得に応じて保険料負担を軽減する仕組みにより低所得者の負担に配慮しているものと承知しております。
御提案のように幅広い方々を対象に保険料の減免を行うことは、給付と負担の対応関係をゆがめるなど社会保障制度に与える影響が大きく、保険者の実務上の負担など課題も多いことから、慎重な検討が必要であると考えております。
その上で、政府としては、賃上げ促進税制の強化、労働市場における三位一体の改革、企業の価格転嫁を促す政策などにより国民の可処分所得の増加を図ってまいりたいと考えております。
次に、プラットフォーム課税についてお尋ねがありました。
プラットフォーム課税の対象となる事業者については、国外事業者に代わり納税義務を負うことから、税務コンプライアンスや事務処理能力が高い事業者であるべきことや、国外事業者によるデジタルサービスの大部分をカバーする必要があることを勘案し、国外事業者が国内向けに行うデジタルサービスの取引額が五十億円超であることとしたところであり、これを直ちに見直すことは考えておりません。
また、今後、プラットフォーム事業者による納税状況など制度の実施状況も踏まえつつ、国外事業者の実態把握に努めてまいります。
最後に、少額輸入貨物の免税制度についてお尋ねがありました。
主要国における免税制度については、例えばカナダでは付加価値税及び関税について免税枠が設けられている一方、EUでは付加価値税の免税枠は廃止されているものと承知しています。我が国においては、平成元年の消費税の導入に伴い、輸入を行う納税者の事務負担の軽減に資するとともに、税関における円滑な通関処理を維持するため、課税価格の合計額が一万円以下の少額輸入貨物について原則として消費税及び関税を免除する制度を設けました。
近年、越境電子商取引の拡大に伴い輸入貨物が急増しているため、引き続き円滑な国際物流を確保する観点から、制度の廃止には慎重な検討が必要になるものと考えております。拍手
〔国務大臣武見敬三君登壇、拍手〕
武
武見敬三#17
○国務大臣(武見敬三君) 大塚耕平議員の御質問にお答えいたします。
賃上げ促進税制の影響と対応についてお尋ねがありました。
賃上げ促進税制については、経済産業省が要望省庁となりますが、厚生労働省としても持続的な賃上げを図ることが重要と考えており、賃上げしやすい環境整備や三位一体の労働市場改革などの構造的な改革を推進し、生産性の向上や賃上げの実現に取り組みます。
社会保険料負担の軽減についてお尋ねがありました。
社会保険制度は、相互扶助の考え方の下、必要な保険料を負担いただくことを基本としており、幅広い方々を対象に保険料の減免を行うことは、給付と負担の対応関係をゆがめることや保険者の実務上の負担など課題も多いこと、医療や年金給付の保障を通じた就労基盤の整備が事業主の責任であること、そこから、社会保険料の減免や事業主負担の軽減には慎重に検討する必要があります。その中で、低所得者の方々の保険料については負担軽減策を講じるとともに、重症化予防の推進といった医療費適正化にも取り組んでいきます。
引き続き、能力に応じて皆が支え合う全世代型社会保障の考え方の下、負担と給付の在り方は不断に検討を行い、持続可能な社会保障制度を構築してまいります。拍手
〔国務大臣齋藤健君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →賃上げ促進税制の影響と対応についてお尋ねがありました。
賃上げ促進税制については、経済産業省が要望省庁となりますが、厚生労働省としても持続的な賃上げを図ることが重要と考えており、賃上げしやすい環境整備や三位一体の労働市場改革などの構造的な改革を推進し、生産性の向上や賃上げの実現に取り組みます。
社会保険料負担の軽減についてお尋ねがありました。
社会保険制度は、相互扶助の考え方の下、必要な保険料を負担いただくことを基本としており、幅広い方々を対象に保険料の減免を行うことは、給付と負担の対応関係をゆがめることや保険者の実務上の負担など課題も多いこと、医療や年金給付の保障を通じた就労基盤の整備が事業主の責任であること、そこから、社会保険料の減免や事業主負担の軽減には慎重に検討する必要があります。その中で、低所得者の方々の保険料については負担軽減策を講じるとともに、重症化予防の推進といった医療費適正化にも取り組んでいきます。
引き続き、能力に応じて皆が支え合う全世代型社会保障の考え方の下、負担と給付の在り方は不断に検討を行い、持続可能な社会保障制度を構築してまいります。拍手
〔国務大臣齋藤健君登壇、拍手〕
齋
齋藤健#18
○国務大臣(齋藤健君) 大塚議員の御質問にお答えします。
賃上げ促進税制についてお尋ねがありました。
今般の改正により、プラスの効果としては、大企業には昨年を超える高い水準の賃上げを促しつつ、赤字の中小企業であってもメリットを感じられるようになり、賃上げの裾野が広がること等が挙げられると考えています。
御指摘のような本税制の改正に起因するマイナス効果は必ずしも想定しておりませんが、今般の改正を経てもなお賃上げに取り組むことが難しい中小企業がおられると承知をしており、こうした企業においても、収益、売上げの拡大により賃上げの原資を確保できるようにすることが重要であります。
このため、経済産業省としては、労務費を含む価格転嫁の促進、省力化投資等の生産性向上への支援にも全力で取り組んでまいります。拍手
─────────────
この発言だけを見る →賃上げ促進税制についてお尋ねがありました。
今般の改正により、プラスの効果としては、大企業には昨年を超える高い水準の賃上げを促しつつ、赤字の中小企業であってもメリットを感じられるようになり、賃上げの裾野が広がること等が挙げられると考えています。
御指摘のような本税制の改正に起因するマイナス効果は必ずしも想定しておりませんが、今般の改正を経てもなお賃上げに取り組むことが難しい中小企業がおられると承知をしており、こうした企業においても、収益、売上げの拡大により賃上げの原資を確保できるようにすることが重要であります。
このため、経済産業省としては、労務費を含む価格転嫁の促進、省力化投資等の生産性向上への支援にも全力で取り組んでまいります。拍手
─────────────
尾
小
小池晃#20
○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
会派を代表して、所得税法等の一部改正案について財務大臣に質問します。
法案に入る前に、自民党議員による裏金問題について聞きます。
昨日の朝日新聞にこのような投書が載りました。「まじめに確定申告の準備をしている多くの国民と、派閥から受け取った裏金の使い先の説明もせず、責任も取らずに議席に平然と座っている議員。その間には、誠実さの差があまりにもありすぎる。 国民は、生真面目に納税義務を果たしている。その使用を委ねられている国会議員が、お金にルーズであってはならない。」。
大臣は、この声にどう答えますか。
自民党の調査では、パーティー収入の一部を政治資金収支報告書に記載せずに裏金化していた議員は八十五名、申告した不記載分は五年間だけで五億七千九百四十九万円に上ります。全国商工団体連合会の試算では、これらを雑所得とし、所得控除を適用せず、追徴税額に対する重加算税四〇%を適用すると、課税額の合計は少なくとも一億三千五百三十三万円になります。世論調査では九割以上が税務調査を求めていますが、大臣は今日も税務行政の中立性を盾に背を向けています。しかし、調査すらしなければ、税務行政の中立性がますます疑われるのではありませんか。お答えください。
もちろん税金払って済む話ではありません。裏金作りがいつから行われてきたのか、何のために使ったのかなど、徹底的な真相解明の上に、企業・団体献金の全面禁止が必要だと申し上げておきます。
岸田政権は、来年度税制改正の最優先課題は物価上昇を上回る賃上げだとしています。そこで、今回、赤字などで賃上げ分の控除ができない中小企業が五年間繰り越して控除できる制度が導入されます。しかし、ゼロゼロ融資の本格返済とインボイスによる新たな負担なども加わり、中小企業の賃上げの見通しは極めて厳しい状況です。東京商工リサーチによれば、賃上げが昨年を超えそうなのは全体の一割強にすぎない一方、昨年を下回りそうは全体の四割近くに上ります。
大臣は、現時点で赤字経営に苦しんでいる中小企業が、五年先に減税されるかもしれないからと賃上げに踏み切れるとお考えですか。
そもそも中小企業の多数は赤字であり、与党税制大綱も、賃上げに向けた税制措置のインセンティブが必ずしも効かないと認めています。税制措置が効かないと認めるのであれば、赤字企業も含めて中小企業への直接支援に踏み切るべきではありませんか。
多くの中小企業にとりわけ重くのしかかっているのが社会保険料の負担です。滞納を理由に資産が差し押さえられた企業は今年度上半期で過去最高となり、関連する倒産も増えています。日本の雇用全体の七割を支える中小企業が従業員を維持していくためにも、効果の見込めない賃上げ減税に投入する財源を社会保険料の負担軽減のために振り向けるべきではないでしょうか。答弁を求めます。
我が党は、大企業の内部留保への時限的課税で中小企業支援を進めることを提案してまいりましたが、大臣は二重課税に当たると背を向けてきました。しかし、政府も認めているように、二重課税を禁止する法令は存在いたしません。
与党税調も、内部留保が名目GDPに匹敵するほど積み上がった問題を指摘し、法人税改革は意図した成果を上げてこなかったとしています。行き過ぎた法人税減税が巨額の内部留保を生んだのですから、その活用のための時限的な課税を真剣に検討するべきではありませんか。
今回改正の目玉政策とされる所得税の定額減税は、世論調査が示すように国民の大半が評価していません。その理由は一体どこにあるとお考えですか。一回限りで、その後には増税が控えていると見透かされているからではありませんか。
物価高対策ならば迅速な支援が必要ですが、定額減税は多大な時間とコストが掛かります。月々の給与の源泉徴収から減税分を控除する仕組みのため、低所得で税金が少ない人ほど控除し切れず、減税に時間が掛かります。控除し切れない分を給付で補う仕組みにより膨大な実務が発生し、自治体への重い負担となります。全く非効率ではありませんか。
減税するなら消費税です。物価高対策、内需拡大の決定打となります。消費税の導入以来、三十六年間で消費税収の累計額は五百三十九兆円です。一方、その間の法人税の減収額の累計は三百十八兆円、所得税、住民税の減収は二百九十五兆円、合計で六百兆円を超える減収です。消費税が大企業と富裕層減税の穴埋めになってきたことは冷厳たる事実です。これを断ち切り、消費拡大の好循環をつくり出すためにも、消費税の減税に踏み出すべきではありませんか。
税制改正の大綱では、英国、イタリアと共同開発する戦闘機のために輸入する部品の消費税の免除がうたわれていますが、これを突破口にして軍需産業全体に消費税の免除を拡大するつもりですか。共同開発そのものが憲法から見ても断じて許されるものではありませんが、国民には消費税の重い負担を負わせながら軍需産業には免税など、理解が得られると思いますか。お答えください。
インボイス制度導入による税収増は平年度ベースで千七百三十億円に上り、例えば所得百五十万円の方に十三万円もの過酷な税負担となります。インボイス制度を考えるフリーランスの会の緊急アンケートでも、物価高で生活が立ち行かない中での増税で命の危機を感じるなど悲痛な声が寄せられています。こうした声にどう答えますか。大臣は複数税率の下での適正な課税のためと繰り返しますが、ならば、消費税を五%に緊急減税し、複数税率をやめて、インボイスも廃止すべきではないでしょうか。
今回、電気自動車や半導体などの国内生産を進めるため、戦略分野国内生産促進税制が創設されますが、減税額約二千二百億円のほぼ全てが大企業向けです。例えば、電気自動車の普通車を一台造ると法人税が四十万円減税されるなど、大企業は特定商品をつくればつくるほど減税されます。知的財産からの利益への課税を軽減するイノベーションボックス税制も新たに導入されます。これも九六%が大企業向けです。与党大綱で近年の累次の法人税減税は失敗したと認めたにもかかわらず、なぜ新たな法人税の大幅減税に踏み込むのでしょうか。
先日、法人税の租税特別措置による減税の実態調査が公表されました。二〇二二年の研究開発減税総額は七千六百三十六億円、そのうち上位十社だけで一千八百八十九億円で、全体の四分の一を占めます。租税特別措置による減税が特定の大企業に偏っていることを認めますか。今回の新たな法人減税により更に大企業に減税措置が集中するのではありませんか。
国際社会は、法人税の減税競争に歯止めを掛けるため、法人税の最低税率を定めるなど、行き過ぎた減税に歯止めを掛けています。今回の新たな法人税大幅減税は、この世界の流れにも逆行するものであります。
与党税調も、今後、法人税率の引上げも含めた検討が必要としています。法人税は、行き過ぎた減税を見直し、応能負担原則に基づく増税こそ必要ではないでしょうか。
明確な答弁を求めて、質問を終わります。拍手
〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕
この発言だけを見る →会派を代表して、所得税法等の一部改正案について財務大臣に質問します。
法案に入る前に、自民党議員による裏金問題について聞きます。
昨日の朝日新聞にこのような投書が載りました。「まじめに確定申告の準備をしている多くの国民と、派閥から受け取った裏金の使い先の説明もせず、責任も取らずに議席に平然と座っている議員。その間には、誠実さの差があまりにもありすぎる。 国民は、生真面目に納税義務を果たしている。その使用を委ねられている国会議員が、お金にルーズであってはならない。」。
大臣は、この声にどう答えますか。
自民党の調査では、パーティー収入の一部を政治資金収支報告書に記載せずに裏金化していた議員は八十五名、申告した不記載分は五年間だけで五億七千九百四十九万円に上ります。全国商工団体連合会の試算では、これらを雑所得とし、所得控除を適用せず、追徴税額に対する重加算税四〇%を適用すると、課税額の合計は少なくとも一億三千五百三十三万円になります。世論調査では九割以上が税務調査を求めていますが、大臣は今日も税務行政の中立性を盾に背を向けています。しかし、調査すらしなければ、税務行政の中立性がますます疑われるのではありませんか。お答えください。
もちろん税金払って済む話ではありません。裏金作りがいつから行われてきたのか、何のために使ったのかなど、徹底的な真相解明の上に、企業・団体献金の全面禁止が必要だと申し上げておきます。
岸田政権は、来年度税制改正の最優先課題は物価上昇を上回る賃上げだとしています。そこで、今回、赤字などで賃上げ分の控除ができない中小企業が五年間繰り越して控除できる制度が導入されます。しかし、ゼロゼロ融資の本格返済とインボイスによる新たな負担なども加わり、中小企業の賃上げの見通しは極めて厳しい状況です。東京商工リサーチによれば、賃上げが昨年を超えそうなのは全体の一割強にすぎない一方、昨年を下回りそうは全体の四割近くに上ります。
大臣は、現時点で赤字経営に苦しんでいる中小企業が、五年先に減税されるかもしれないからと賃上げに踏み切れるとお考えですか。
そもそも中小企業の多数は赤字であり、与党税制大綱も、賃上げに向けた税制措置のインセンティブが必ずしも効かないと認めています。税制措置が効かないと認めるのであれば、赤字企業も含めて中小企業への直接支援に踏み切るべきではありませんか。
多くの中小企業にとりわけ重くのしかかっているのが社会保険料の負担です。滞納を理由に資産が差し押さえられた企業は今年度上半期で過去最高となり、関連する倒産も増えています。日本の雇用全体の七割を支える中小企業が従業員を維持していくためにも、効果の見込めない賃上げ減税に投入する財源を社会保険料の負担軽減のために振り向けるべきではないでしょうか。答弁を求めます。
我が党は、大企業の内部留保への時限的課税で中小企業支援を進めることを提案してまいりましたが、大臣は二重課税に当たると背を向けてきました。しかし、政府も認めているように、二重課税を禁止する法令は存在いたしません。
与党税調も、内部留保が名目GDPに匹敵するほど積み上がった問題を指摘し、法人税改革は意図した成果を上げてこなかったとしています。行き過ぎた法人税減税が巨額の内部留保を生んだのですから、その活用のための時限的な課税を真剣に検討するべきではありませんか。
今回改正の目玉政策とされる所得税の定額減税は、世論調査が示すように国民の大半が評価していません。その理由は一体どこにあるとお考えですか。一回限りで、その後には増税が控えていると見透かされているからではありませんか。
物価高対策ならば迅速な支援が必要ですが、定額減税は多大な時間とコストが掛かります。月々の給与の源泉徴収から減税分を控除する仕組みのため、低所得で税金が少ない人ほど控除し切れず、減税に時間が掛かります。控除し切れない分を給付で補う仕組みにより膨大な実務が発生し、自治体への重い負担となります。全く非効率ではありませんか。
減税するなら消費税です。物価高対策、内需拡大の決定打となります。消費税の導入以来、三十六年間で消費税収の累計額は五百三十九兆円です。一方、その間の法人税の減収額の累計は三百十八兆円、所得税、住民税の減収は二百九十五兆円、合計で六百兆円を超える減収です。消費税が大企業と富裕層減税の穴埋めになってきたことは冷厳たる事実です。これを断ち切り、消費拡大の好循環をつくり出すためにも、消費税の減税に踏み出すべきではありませんか。
税制改正の大綱では、英国、イタリアと共同開発する戦闘機のために輸入する部品の消費税の免除がうたわれていますが、これを突破口にして軍需産業全体に消費税の免除を拡大するつもりですか。共同開発そのものが憲法から見ても断じて許されるものではありませんが、国民には消費税の重い負担を負わせながら軍需産業には免税など、理解が得られると思いますか。お答えください。
インボイス制度導入による税収増は平年度ベースで千七百三十億円に上り、例えば所得百五十万円の方に十三万円もの過酷な税負担となります。インボイス制度を考えるフリーランスの会の緊急アンケートでも、物価高で生活が立ち行かない中での増税で命の危機を感じるなど悲痛な声が寄せられています。こうした声にどう答えますか。大臣は複数税率の下での適正な課税のためと繰り返しますが、ならば、消費税を五%に緊急減税し、複数税率をやめて、インボイスも廃止すべきではないでしょうか。
今回、電気自動車や半導体などの国内生産を進めるため、戦略分野国内生産促進税制が創設されますが、減税額約二千二百億円のほぼ全てが大企業向けです。例えば、電気自動車の普通車を一台造ると法人税が四十万円減税されるなど、大企業は特定商品をつくればつくるほど減税されます。知的財産からの利益への課税を軽減するイノベーションボックス税制も新たに導入されます。これも九六%が大企業向けです。与党大綱で近年の累次の法人税減税は失敗したと認めたにもかかわらず、なぜ新たな法人税の大幅減税に踏み込むのでしょうか。
先日、法人税の租税特別措置による減税の実態調査が公表されました。二〇二二年の研究開発減税総額は七千六百三十六億円、そのうち上位十社だけで一千八百八十九億円で、全体の四分の一を占めます。租税特別措置による減税が特定の大企業に偏っていることを認めますか。今回の新たな法人減税により更に大企業に減税措置が集中するのではありませんか。
国際社会は、法人税の減税競争に歯止めを掛けるため、法人税の最低税率を定めるなど、行き過ぎた減税に歯止めを掛けています。今回の新たな法人税大幅減税は、この世界の流れにも逆行するものであります。
与党税調も、今後、法人税率の引上げも含めた検討が必要としています。法人税は、行き過ぎた減税を見直し、応能負担原則に基づく増税こそ必要ではないでしょうか。
明確な答弁を求めて、質問を終わります。拍手
〔国務大臣鈴木俊一君登壇、拍手〕
鈴
鈴木俊一#21
○国務大臣(鈴木俊一君) 小池晃議員の御質問にお答えいたします。
まず、確定申告と政治資金等についてお尋ねがありました。
確定申告が始まっている中で、納税者の皆様から政治資金と納税の関係について厳しい御指摘や御批判をいただいていることは承知をしており、真摯に受け止めているところであります。
税制は国民の理解と信頼の上に成り立っており、国税当局において、今後とも、適正な申告、納税を行った国民の皆様が不公平感を抱くことがないよう取り組んでいくことが重要であると考えております。
次に、税務調査についてお尋ねがありました。
税制は国民の理解と信頼の上に成り立っており、国税当局において、今後とも、適正な申告、納税を行った国民の皆様が不公平感を抱くことがないよう取り組んでいくことが重要であると考えております。
その上で、国税の調査等については、税務行政の中立性を確保する観点等を踏まえ、財務大臣として国税庁に指示等を行うことは従来から控えているところであります。
次に、賃上げ促進税制の繰越控除制度についてお尋ねがありました。
今回の税制改正では、これまで賃上げ促進税制を活用できなかった赤字の中小企業に対し、五年間の繰越控除制度を創設しています。
中小企業については、連続した赤字の期間が一年から三年の企業が八割超である一方、そのうち約八割の企業が五年以内に繰越欠損金を解消し得るとの中小企業庁の調査結果も示されているところであり、こうした点も踏まえれば、長期の繰越期間を措置することにより、赤字法人を始め幅広い中小企業に対して賃上げのインセンティブが働くものと考えております。
次に、中小企業への支援についてお尋ねがありました。
与党税制改正大綱においては、一般的に、欠損企業の場合には納めるべき法人税がないことから税制措置のインセンティブが効きにくいとの認識が示されたものと受け止めております。この点、今般の税制改正では、赤字の中小企業に対しても税制措置のインセンティブを働かせるため、中小企業向けに五年間の税額控除の繰越措置を創設したところです。
本税制のほか、価格転嫁を促す政策や省力化投資の支援等の政策により中小企業の生産性や稼ぐ力の向上を後押しし、賃上げにつなげてまいりたいと考えております。
次に、賃上げ促進税制の縮減と社会保険料の負担軽減についてお尋ねがありました。
賃上げ促進税制は持続的な賃上げの実現を図るために必要な措置であり、これまでも一定の効果があったと認識していることから、現時点においてその財源を他に振り向けることは適当でないと考えております。
その上で、社会保険料の事業主負担については、医療や年金の給付を保障することで働く人が安心して就労できる基盤を整備することが事業主の責任であり、また、働く人の健康の保持や労働生産性の増進を通じ、事業主の利益にも資することが、ことから求められているものであり、その減免を行うことには慎重な検討が必要であると考えております。
次に、内部留保への課税についてお尋ねがありました。
企業の内部留保への課税については、法令により禁止されているものではありませんが、二重課税に当たるとの指摘があることから、慎重な検討が必要であると考えております。
他方、企業が収益を現預金として過度に保有するのではなく、成長のために賃上げや投資などの形でしっかり活用していただくことは重要であると考えております。
こうした観点から、今般の税制改正においても賃上げ促進税制の強化や国内投資を促進する税制の創設を行うこととしており、こうした措置を通じ企業の取組を促してまいります。
次に、定額減税の評価についてお尋ねがありました。
今回の定額減税は一時的な措置として実施するものですが、所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくることでデフレマインドを払拭し、思い切った消費につなげていくきっかけとしたいと考えております。
その上で、御指摘の増税が防衛力強化に係る税制措置のことであれば、例えば所得税について申し上げれば、付加税の創設と併せ、復興特別所得税の税率を引き下げることにより負担増が生じない仕組みとなっております。
国民の皆様の間では様々な評価があること、あると考えておりますが、政府としてはこうした政策の意義を丁寧に説明してまいりたいと考えております。
次に、定額減税と給付の事務負担についてお尋ねがありました。
今般の定額減税については、所得の上昇をより強く実感していただける減税という分かりやすい方法が最も望ましいと判断したものです。
その上で、定額減税及び給付金の実施に当たっては、企業や自治体を始めとする皆様に一定の事務負担をお願いすることは事実であり、これまでも企業や自治体の事務負担に配慮した制度設計とするなど負担軽減に努めてきたところですが、引き続き丁寧な対応を行ってまいります。
次に、消費税の減税についてお尋ねがありました。
まず、所得税については、最高税率の引上げなどを通じ所得再分配機能の回復を図ってきているほか、近年、法人実効税率の引下げについては競争力強化等の観点から行われたものです。
他方、近年の消費税率の引上げは社会保障の費用を全ての世代が広く公平に分かち合う観点から行われてきたものであり、大企業と富裕層減税の穴埋めという御指摘は当たりません。その上で、消費税は全世代型社会保障制度を支える重要な財源であり、減税を行うことは適当ではないと考えております。
次に、戦闘機の共同開発に係る消費税免税についてお尋ねがありました。
御指摘の措置は、日本、イギリス、イタリアの間で設立が合意された次期戦闘機の共同開発に係る国際機関が各国の拠出金を用いてその公用に供するための物品を輸入する場合、当該機関が設置される国が税収等を得ることがないようにする必要があることから、当該機関を設立する際に定められた国際約束に関税及び国内税を免除する旨が規定されたことを踏まえたものと承知しております。こうした扱いは他の国際機関においても同様になされており、特定の産業に対して優遇措置を講じるものではありません。
次に、インボイス制度についてお尋ねがありました。
インボイス制度に対して、事業者の方々の中には不安や懸念の声があることは承知をいたしております。政府としては、税負担や事務負担を軽減する様々な税制上の特例措置を設けるとともに、補助金を拡充したほか、取引先による不当な扱いを防止すべく、公正取引委員会による監視、取締りを通じた取引環境の整備に取り組んできたところであり、引き続き事業者の懸念等にきめ細かく対応してまいります。
次に、複数税率とインボイス制度についてお尋ねがありました。
繰り返しになりますが、消費税は全世代型社会保障制度を支える重要な財源と位置付けられており、その税率の引下げは考えておりません。
その上で、軽減税率制度は低所得者への配慮として必要な制度であると考えており、こうした複数税率の下での課税の適正性を確保するため、インボイス制度を廃止することは考えておりません。
次に、戦略分野国内生産促進税制等についてお尋ねがありました。
生産性向上や供給力強化を図り、持続的な賃上げにつながる企業の稼ぐ力を高めることは重要な課題であり、御指摘の二つの税制はこうした目的の下で創設するものであります。
その上で、戦略分野国内生産促進税制については一定の賃上げ及び設備投資の実施を要件とするとともに、イノベーションボックス税制の創設に当たっては、既存の研究開発税制の見直しを行うなど、減税の実効性を高めるための工夫を行うとともに、具体的な財源も確保することとしています。こうした措置は大企業を優遇するものではなく、国内投資が促進され、持続的な賃上げにつながっていくことが期待されているものであります。
次に、租税特別措置の適用状況についてお尋ねがありました。
租税特別措置について一定の企業の適用額が大きいことは事実ですが、これは、これらの企業の所得が大きいため法人税も多く負担しており、適用要件を満たす取組も積極的に行っていることに由来すると考えております。
ただし、租税特別措置は特定の大企業を優遇するものではなく、御指摘の研究開発税制についても、利用件数を見ると中小企業を含め幅広く利用されているほか、今般の税制改正においても中小企業向けに賃上げ促進税制を強化することとしております。
最後に、法人税増税についてお尋ねがありました。
近年の法人実効税率の引下げについては競争力強化の観点から行われたものであり、今後、その客観的、実証的な検証が求められているものと認識しております。こうした観点から、今後、法人税の在り方については、これまでの改正の効果を見極めるとともに、経済社会情勢の変化や国際的な動向も踏まえ検討していく必要があると考えております。拍手
この発言だけを見る →まず、確定申告と政治資金等についてお尋ねがありました。
確定申告が始まっている中で、納税者の皆様から政治資金と納税の関係について厳しい御指摘や御批判をいただいていることは承知をしており、真摯に受け止めているところであります。
税制は国民の理解と信頼の上に成り立っており、国税当局において、今後とも、適正な申告、納税を行った国民の皆様が不公平感を抱くことがないよう取り組んでいくことが重要であると考えております。
次に、税務調査についてお尋ねがありました。
税制は国民の理解と信頼の上に成り立っており、国税当局において、今後とも、適正な申告、納税を行った国民の皆様が不公平感を抱くことがないよう取り組んでいくことが重要であると考えております。
その上で、国税の調査等については、税務行政の中立性を確保する観点等を踏まえ、財務大臣として国税庁に指示等を行うことは従来から控えているところであります。
次に、賃上げ促進税制の繰越控除制度についてお尋ねがありました。
今回の税制改正では、これまで賃上げ促進税制を活用できなかった赤字の中小企業に対し、五年間の繰越控除制度を創設しています。
中小企業については、連続した赤字の期間が一年から三年の企業が八割超である一方、そのうち約八割の企業が五年以内に繰越欠損金を解消し得るとの中小企業庁の調査結果も示されているところであり、こうした点も踏まえれば、長期の繰越期間を措置することにより、赤字法人を始め幅広い中小企業に対して賃上げのインセンティブが働くものと考えております。
次に、中小企業への支援についてお尋ねがありました。
与党税制改正大綱においては、一般的に、欠損企業の場合には納めるべき法人税がないことから税制措置のインセンティブが効きにくいとの認識が示されたものと受け止めております。この点、今般の税制改正では、赤字の中小企業に対しても税制措置のインセンティブを働かせるため、中小企業向けに五年間の税額控除の繰越措置を創設したところです。
本税制のほか、価格転嫁を促す政策や省力化投資の支援等の政策により中小企業の生産性や稼ぐ力の向上を後押しし、賃上げにつなげてまいりたいと考えております。
次に、賃上げ促進税制の縮減と社会保険料の負担軽減についてお尋ねがありました。
賃上げ促進税制は持続的な賃上げの実現を図るために必要な措置であり、これまでも一定の効果があったと認識していることから、現時点においてその財源を他に振り向けることは適当でないと考えております。
その上で、社会保険料の事業主負担については、医療や年金の給付を保障することで働く人が安心して就労できる基盤を整備することが事業主の責任であり、また、働く人の健康の保持や労働生産性の増進を通じ、事業主の利益にも資することが、ことから求められているものであり、その減免を行うことには慎重な検討が必要であると考えております。
次に、内部留保への課税についてお尋ねがありました。
企業の内部留保への課税については、法令により禁止されているものではありませんが、二重課税に当たるとの指摘があることから、慎重な検討が必要であると考えております。
他方、企業が収益を現預金として過度に保有するのではなく、成長のために賃上げや投資などの形でしっかり活用していただくことは重要であると考えております。
こうした観点から、今般の税制改正においても賃上げ促進税制の強化や国内投資を促進する税制の創設を行うこととしており、こうした措置を通じ企業の取組を促してまいります。
次に、定額減税の評価についてお尋ねがありました。
今回の定額減税は一時的な措置として実施するものですが、所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくることでデフレマインドを払拭し、思い切った消費につなげていくきっかけとしたいと考えております。
その上で、御指摘の増税が防衛力強化に係る税制措置のことであれば、例えば所得税について申し上げれば、付加税の創設と併せ、復興特別所得税の税率を引き下げることにより負担増が生じない仕組みとなっております。
国民の皆様の間では様々な評価があること、あると考えておりますが、政府としてはこうした政策の意義を丁寧に説明してまいりたいと考えております。
次に、定額減税と給付の事務負担についてお尋ねがありました。
今般の定額減税については、所得の上昇をより強く実感していただける減税という分かりやすい方法が最も望ましいと判断したものです。
その上で、定額減税及び給付金の実施に当たっては、企業や自治体を始めとする皆様に一定の事務負担をお願いすることは事実であり、これまでも企業や自治体の事務負担に配慮した制度設計とするなど負担軽減に努めてきたところですが、引き続き丁寧な対応を行ってまいります。
次に、消費税の減税についてお尋ねがありました。
まず、所得税については、最高税率の引上げなどを通じ所得再分配機能の回復を図ってきているほか、近年、法人実効税率の引下げについては競争力強化等の観点から行われたものです。
他方、近年の消費税率の引上げは社会保障の費用を全ての世代が広く公平に分かち合う観点から行われてきたものであり、大企業と富裕層減税の穴埋めという御指摘は当たりません。その上で、消費税は全世代型社会保障制度を支える重要な財源であり、減税を行うことは適当ではないと考えております。
次に、戦闘機の共同開発に係る消費税免税についてお尋ねがありました。
御指摘の措置は、日本、イギリス、イタリアの間で設立が合意された次期戦闘機の共同開発に係る国際機関が各国の拠出金を用いてその公用に供するための物品を輸入する場合、当該機関が設置される国が税収等を得ることがないようにする必要があることから、当該機関を設立する際に定められた国際約束に関税及び国内税を免除する旨が規定されたことを踏まえたものと承知しております。こうした扱いは他の国際機関においても同様になされており、特定の産業に対して優遇措置を講じるものではありません。
次に、インボイス制度についてお尋ねがありました。
インボイス制度に対して、事業者の方々の中には不安や懸念の声があることは承知をいたしております。政府としては、税負担や事務負担を軽減する様々な税制上の特例措置を設けるとともに、補助金を拡充したほか、取引先による不当な扱いを防止すべく、公正取引委員会による監視、取締りを通じた取引環境の整備に取り組んできたところであり、引き続き事業者の懸念等にきめ細かく対応してまいります。
次に、複数税率とインボイス制度についてお尋ねがありました。
繰り返しになりますが、消費税は全世代型社会保障制度を支える重要な財源と位置付けられており、その税率の引下げは考えておりません。
その上で、軽減税率制度は低所得者への配慮として必要な制度であると考えており、こうした複数税率の下での課税の適正性を確保するため、インボイス制度を廃止することは考えておりません。
次に、戦略分野国内生産促進税制等についてお尋ねがありました。
生産性向上や供給力強化を図り、持続的な賃上げにつながる企業の稼ぐ力を高めることは重要な課題であり、御指摘の二つの税制はこうした目的の下で創設するものであります。
その上で、戦略分野国内生産促進税制については一定の賃上げ及び設備投資の実施を要件とするとともに、イノベーションボックス税制の創設に当たっては、既存の研究開発税制の見直しを行うなど、減税の実効性を高めるための工夫を行うとともに、具体的な財源も確保することとしています。こうした措置は大企業を優遇するものではなく、国内投資が促進され、持続的な賃上げにつながっていくことが期待されているものであります。
次に、租税特別措置の適用状況についてお尋ねがありました。
租税特別措置について一定の企業の適用額が大きいことは事実ですが、これは、これらの企業の所得が大きいため法人税も多く負担しており、適用要件を満たす取組も積極的に行っていることに由来すると考えております。
ただし、租税特別措置は特定の大企業を優遇するものではなく、御指摘の研究開発税制についても、利用件数を見ると中小企業を含め幅広く利用されているほか、今般の税制改正においても中小企業向けに賃上げ促進税制を強化することとしております。
最後に、法人税増税についてお尋ねがありました。
近年の法人実効税率の引下げについては競争力強化の観点から行われたものであり、今後、その客観的、実証的な検証が求められているものと認識しております。こうした観点から、今後、法人税の在り方については、これまでの改正の効果を見極めるとともに、経済社会情勢の変化や国際的な動向も踏まえ検討していく必要があると考えております。拍手
尾
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