鈴木俊一の発言 (本会議)

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○国務大臣(鈴木俊一君) 小池晃議員の御質問にお答えいたします。
 まず、確定申告と政治資金等についてお尋ねがありました。
 確定申告が始まっている中で、納税者の皆様から政治資金と納税の関係について厳しい御指摘や御批判をいただいていることは承知をしており、真摯に受け止めているところであります。
 税制は国民の理解と信頼の上に成り立っており、国税当局において、今後とも、適正な申告、納税を行った国民の皆様が不公平感を抱くことがないよう取り組んでいくことが重要であると考えております。
 次に、税務調査についてお尋ねがありました。
 税制は国民の理解と信頼の上に成り立っており、国税当局において、今後とも、適正な申告、納税を行った国民の皆様が不公平感を抱くことがないよう取り組んでいくことが重要であると考えております。
 その上で、国税の調査等については、税務行政の中立性を確保する観点等を踏まえ、財務大臣として国税庁に指示等を行うことは従来から控えているところであります。
 次に、賃上げ促進税制の繰越控除制度についてお尋ねがありました。
 今回の税制改正では、これまで賃上げ促進税制を活用できなかった赤字の中小企業に対し、五年間の繰越控除制度を創設しています。
 中小企業については、連続した赤字の期間が一年から三年の企業が八割超である一方、そのうち約八割の企業が五年以内に繰越欠損金を解消し得るとの中小企業庁の調査結果も示されているところであり、こうした点も踏まえれば、長期の繰越期間を措置することにより、赤字法人を始め幅広い中小企業に対して賃上げのインセンティブが働くものと考えております。
 次に、中小企業への支援についてお尋ねがありました。
 与党税制改正大綱においては、一般的に、欠損企業の場合には納めるべき法人税がないことから税制措置のインセンティブが効きにくいとの認識が示されたものと受け止めております。この点、今般の税制改正では、赤字の中小企業に対しても税制措置のインセンティブを働かせるため、中小企業向けに五年間の税額控除の繰越措置を創設したところです。
 本税制のほか、価格転嫁を促す政策や省力化投資の支援等の政策により中小企業の生産性や稼ぐ力の向上を後押しし、賃上げにつなげてまいりたいと考えております。
 次に、賃上げ促進税制の縮減と社会保険料の負担軽減についてお尋ねがありました。
 賃上げ促進税制は持続的な賃上げの実現を図るために必要な措置であり、これまでも一定の効果があったと認識していることから、現時点においてその財源を他に振り向けることは適当でないと考えております。
 その上で、社会保険料の事業主負担については、医療や年金の給付を保障することで働く人が安心して就労できる基盤を整備することが事業主の責任であり、また、働く人の健康の保持や労働生産性の増進を通じ、事業主の利益にも資することが、ことから求められているものであり、その減免を行うことには慎重な検討が必要であると考えております。
 次に、内部留保への課税についてお尋ねがありました。
 企業の内部留保への課税については、法令により禁止されているものではありませんが、二重課税に当たるとの指摘があることから、慎重な検討が必要であると考えております。
 他方、企業が収益を現預金として過度に保有するのではなく、成長のために賃上げや投資などの形でしっかり活用していただくことは重要であると考えております。
 こうした観点から、今般の税制改正においても賃上げ促進税制の強化や国内投資を促進する税制の創設を行うこととしており、こうした措置を通じ企業の取組を促してまいります。
 次に、定額減税の評価についてお尋ねがありました。
 今回の定額減税は一時的な措置として実施するものですが、所得の伸びが物価上昇を上回る状況をつくることでデフレマインドを払拭し、思い切った消費につなげていくきっかけとしたいと考えております。
 その上で、御指摘の増税が防衛力強化に係る税制措置のことであれば、例えば所得税について申し上げれば、付加税の創設と併せ、復興特別所得税の税率を引き下げることにより負担増が生じない仕組みとなっております。
 国民の皆様の間では様々な評価があること、あると考えておりますが、政府としてはこうした政策の意義を丁寧に説明してまいりたいと考えております。
 次に、定額減税と給付の事務負担についてお尋ねがありました。
 今般の定額減税については、所得の上昇をより強く実感していただける減税という分かりやすい方法が最も望ましいと判断したものです。
 その上で、定額減税及び給付金の実施に当たっては、企業や自治体を始めとする皆様に一定の事務負担をお願いすることは事実であり、これまでも企業や自治体の事務負担に配慮した制度設計とするなど負担軽減に努めてきたところですが、引き続き丁寧な対応を行ってまいります。
 次に、消費税の減税についてお尋ねがありました。
 まず、所得税については、最高税率の引上げなどを通じ所得再分配機能の回復を図ってきているほか、近年、法人実効税率の引下げについては競争力強化等の観点から行われたものです。
 他方、近年の消費税率の引上げは社会保障の費用を全ての世代が広く公平に分かち合う観点から行われてきたものであり、大企業と富裕層減税の穴埋めという御指摘は当たりません。その上で、消費税は全世代型社会保障制度を支える重要な財源であり、減税を行うことは適当ではないと考えております。
 次に、戦闘機の共同開発に係る消費税免税についてお尋ねがありました。
 御指摘の措置は、日本、イギリス、イタリアの間で設立が合意された次期戦闘機の共同開発に係る国際機関が各国の拠出金を用いてその公用に供するための物品を輸入する場合、当該機関が設置される国が税収等を得ることがないようにする必要があることから、当該機関を設立する際に定められた国際約束に関税及び国内税を免除する旨が規定されたことを踏まえたものと承知しております。こうした扱いは他の国際機関においても同様になされており、特定の産業に対して優遇措置を講じるものではありません。
 次に、インボイス制度についてお尋ねがありました。
 インボイス制度に対して、事業者の方々の中には不安や懸念の声があることは承知をいたしております。政府としては、税負担や事務負担を軽減する様々な税制上の特例措置を設けるとともに、補助金を拡充したほか、取引先による不当な扱いを防止すべく、公正取引委員会による監視、取締りを通じた取引環境の整備に取り組んできたところであり、引き続き事業者の懸念等にきめ細かく対応してまいります。
 次に、複数税率とインボイス制度についてお尋ねがありました。
 繰り返しになりますが、消費税は全世代型社会保障制度を支える重要な財源と位置付けられており、その税率の引下げは考えておりません。
 その上で、軽減税率制度は低所得者への配慮として必要な制度であると考えており、こうした複数税率の下での課税の適正性を確保するため、インボイス制度を廃止することは考えておりません。
 次に、戦略分野国内生産促進税制等についてお尋ねがありました。
 生産性向上や供給力強化を図り、持続的な賃上げにつながる企業の稼ぐ力を高めることは重要な課題であり、御指摘の二つの税制はこうした目的の下で創設するものであります。
 その上で、戦略分野国内生産促進税制については一定の賃上げ及び設備投資の実施を要件とするとともに、イノベーションボックス税制の創設に当たっては、既存の研究開発税制の見直しを行うなど、減税の実効性を高めるための工夫を行うとともに、具体的な財源も確保することとしています。こうした措置は大企業を優遇するものではなく、国内投資が促進され、持続的な賃上げにつながっていくことが期待されているものであります。
 次に、租税特別措置の適用状況についてお尋ねがありました。
 租税特別措置について一定の企業の適用額が大きいことは事実ですが、これは、これらの企業の所得が大きいため法人税も多く負担しており、適用要件を満たす取組も積極的に行っていることに由来すると考えております。
 ただし、租税特別措置は特定の大企業を優遇するものではなく、御指摘の研究開発税制についても、利用件数を見ると中小企業を含め幅広く利用されているほか、今般の税制改正においても中小企業向けに賃上げ促進税制を強化することとしております。
 最後に、法人税増税についてお尋ねがありました。
 近年の法人実効税率の引下げについては競争力強化の観点から行われたものであり、今後、その客観的、実証的な検証が求められているものと認識しております。こうした観点から、今後、法人税の在り方については、これまでの改正の効果を見極めるとともに、経済社会情勢の変化や国際的な動向も踏まえ検討していく必要があると考えております。(拍手)

発言情報

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発言者: 鈴木俊一

speaker_id: 5579

日付: 2024-03-08

院: 参議院

会議名: 本会議