武見敬三の発言 (本会議)

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○国務大臣(武見敬三君) 倉林明子議員の御質問にお答えいたします。
 ジェンダー平等を実現するための施策についてお尋ねがありました。
 我が国では依然として、男性が仕事をしつつ家事、育児に取り組むことが当然とは受け止められにくい職場風土があり、その是正に向けて、固定的な性別役割分担意識を解消しつつ、男女とも希望に応じて仕事と育児を両立できるようにしていくことが重要です。
 厚生労働省では、男女雇用機会均等法の遵守や女性活躍推進法による取組を推進するとともに、育児・介護休業法等において男女共に希望に応じて仕事と育児を両立できるよう、職場環境の整備に取り組んできました。
 引き続き、これらの取組を通じて、男女共に希望に応じて仕事と家庭生活を両立し、その個性や能力を生かして活躍できる社会の実現に向けて取り組んでまいります。
 子の看護休暇の対象年齢の引上げや取得日数の拡大についてお尋ねがありました。
 今回の法案においては、労働政策審議会での議論を踏まえ、男女共に仕事と育児を両立できるようにするため、子の看護休暇の見直しを行うこととしています。
 子の看護休暇の対象年齢については、十歳以降の子、九歳までの子が診療を受けた日数の状況等を勘案して、小学校三年生修了までとしています。
 また、取得日数については、子の病気のために利用した各種休暇制度の取得日数等の状況等を踏まえ、また、男女共に取得されるよう促進することが必要であると考えており、現行の日数を維持することとしております。
 子の看護休暇の所得補償についてお尋ねがありました。
 子の看護休暇については、労働者が希望する日の取得を業務の都合等を理由に事業主が拒むことができない強い権利であり、有給の原則化などの所得補償をすることについては慎重な検討が必要と考えております。
 その上で、子の看護休暇について、法を上回る措置を事業主が講じることは望ましいものであり、企業の取組を促すとともに、両立支援等助成金についての周知も併せて行ってまいります。
 育児の残業免除の対象についてお尋ねがありました。
 今回の法案では、男女共に希望に応じて柔軟な働き方を活用しながらフルタイムでも働けることを選択できるようにするため、三歳以降小学校就学前の子を養育する労働者について、柔軟な働き方を実現するための措置の創設に加えて、残業免除の制度を見直すこととしています。
 残業免除の対象となる子の年齢については、育児・介護休業法は企業規模にかかわらず全ての事業主に適用される基準であることや、制度の利用状況が女性に偏っている現状に鑑みると、制度の拡大により女性のキャリア形成に影響するおそれがあること、子育て中以外のほかの労働者との間で不公平感が生じないよう配慮する必要があることなどを勘案し、小学校就学前までの子を対象としております。
 女性のキャリア形成の阻害要因等についてお尋ねがありました。
 女性がその希望に応じて職場で能力を発揮し、キャリア形成を図っていくためには、男女共に仕事と育児、介護の両立支援のための環境を整備することに加え、職場全体の長時間労働の是正を行うことが重要です。
 今回の法案では、次世代育成支援対策推進法の改正により、事業主が一般事業主行動計画を策定する際に、時間外労働等の労働時間の状況に関する数値目標の設定を義務付けることとしており、社会全体の意識改革を進めながら、各職場での労働時間短縮に向けた取組を促進してまいります。
 柔軟な働き方を実現するための措置において対象となる子の年齢や、事業主への経済支援についてお尋ねがありました。
 対象となる子の年齢については、育児・介護休業法は企業規模にかかわらず全ての事業主に適用される基準であることや、両立支援制度の利用状況が女性に偏っている現状において女性のキャリア形成に影響をするおそれがあること、子育て中以外の他の労働者との間で不公平感が生じないよう配慮する必要があることなどを勘案し、小学校就学前までの子としています。
 また、両立支援等助成金により柔軟な働き方の導入等の支援を行うとともに、事業主が自社の状況に応じて可能な限り労働者の選択を広げることは望ましいことから、改正法案が成立した暁には、これらの内容を指針においてお示しすることとしております。
 有期雇用労働者の育児休業の取得要件についてお尋ねがありました。
 有期雇用労働者に関する育児休業の取得要件については、休業により一定程度雇用の継続が図られる範囲の有期雇用労働者について対象とするという考え方に基づき定められているものであり、御指摘の要件を撤廃することについては慎重な検討が必要であると考えています。
 一方で、令和三年の育児・介護休業法改正において、有期雇用労働者について、育児休業の取得要件のうち事業主に引き続き雇用された期間が一年以上である者という要件を撤廃したところであり、引き続きその周知徹底に取り組んでいきます。
 育児休業給付の給付率の引上げについてお尋ねがありました。
 現行の給付水準は国際的に見ても既に高い水準である中で、一年間、手取り十割相当の給付を行うことは慎重に検討すべき課題と考えますが、別途御審議いただいている法案において、男性の育児休業の取得を促進し、男女共に働きながら育児を担うことができる環境を整備する観点から、特に子供の世話に手が掛かる一定の時期に限り、最大二十八日間、手取り十割相当の給付を行うことを盛り込んでおります。
 介護休業取得率についてお尋ねがありました。
 介護離職の要因には、勤務先や家族、サービスに起因するものなど様々なものがあると考えられますが、御指摘のとおり、介護休業などの利用が低水準にとどまっていることから、介護離職の要因の一つに、両立支援制度が整っているにもかかわらず利用が進んでいないといった課題があると考えております。
 このため、今回の法案では、介護に直面した労働者に対して両立支援制度に関する情報を個別に周知し、その利用の意向を確認することなどを事業主に義務付けることなどを通じて、仕事と介護を両立できる環境の整備を目指してまいります。
 介護休業期間の延長や介護休業期間中の社会保険料免除についてお尋ねがありました。
 介護休業は、介護の体制を構築するための休業ですが、その利用は低水準にとどまっており、両立支援制度が整っていても利用が進んでいないことが課題と考えます。このため、今回の法案では、両立支援制度について個別の周知と、その制度利用の意向を確認することなどを事業主に義務付けることとしています。
 介護休業期間中の保険料免除については、次世代育成という育児休業と同様の意味合いは見出し難く、他の被保険者や事業主の理解を得られるかという点で慎重な検討が必要と考えております。
 ハラスメントの禁止についてお尋ねがありました。
 育児休業、介護休業等に関するハラスメントを含め、ハラスメントは働く方の尊厳や人格を傷つけ、職場環境を悪化させるものであり、許されない行為であると考えており、法に基づくハラスメント防止等の取組を進めているところです。
 また、厚生労働省では、本年二月から雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会を開催し、ハラスメントの現状や論点、施策の方向性などについて専門家の知見を踏まえた議論を行っており、引き続き、ハラスメント防止対策にどのように取り組んでいくか、検討を進めてまいります。
 以上でございます。(拍手)

発言情報

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発言者: 武見敬三

speaker_id: 849

日付: 2024-05-10

院: 参議院

会議名: 本会議