松本剛明の発言 (本会議)

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○国務大臣(松本剛明君) 岸議員から十四問御質問をいただきました。
 まず、地方制度調査会答申についてお答えいたします。
 第三十三次地方制度調査会においては、日本国憲法の基本理念を十分に具現するように現行地方制度に全般的な検討を加えるとの設置法上の目的に従って、各委員の専門的知見を生かし、自由な立場から活発かつ丁寧な御議論をいただき、これまでの地方分権の成果を尊重した上で、国民の命を守っていくために求められる地方制度という重要なテーマに答えを示していただいたものと受け止めています。
 次に、助言等による支障、次に、事情等によることの支障についてお答えいたします。
 新型コロナ対応では、例えば、患者の移送について都道府県の区域を超えた対応が必要になり、関係者から協力をいただきながら国が調整の役割を事実上果たしました。
 国と地方の協力の下、住民の命を守る懸命な努力がなされたものですが、当時の感染症法では国が広域的な調整の役割を担うことが想定されていなかったという課題等を踏まえ、国が果たすべき役割を明確化するため、感染症法等の改正が行われたものと承知をしております。
 このように、過去の感染症への対応について必要な検証が行われた上で個別法の見直しが重ねられていますが、それまでの間、法的根拠なく国による働きかけや対応が行われることにより、国と地方の役割分担や責任の所在が不明確となるという課題があります。
 これは、国が国民の生命等の保護の措置の的確、迅速な実施の確保という役割を果たすべき場合であっても、その対応に必要な法的根拠を欠くという観点からは支障があると考えています。
 次に、新型コロナ対応の検証についてお答えいたします。
 新型コロナ対応については、有識者会議における関係団体からの意見聴取も踏まえた、あっ、意見聴取も含めた検証を踏まえ、法改正等が行われたほか、現在、新型コロナ対応を振り返りつつ、政府の行動計画の見直しが行われているものと承知しています。
 検証は個別法の所管省庁において行われますが、本改正は、国民の生命等の保護を的確、迅速に行うため、国の地方への働きかけについて法律上のルールを整備するものであり、国民の安全に重大な影響を及ぼす事態に備えるため、速やかに制度化する必要があると考えています。
 次に、地方分権との関係についてお答えいたします。
 地方分権一括法により、国から地方への関与は、地方自治法に新たに定められた国と地方の関係の基本原則に従って行われることとされました。本改正案の補充的な指示は、この基本原則の下で、国民の生命等の保護を的確、迅速に実施するための特例として地方自治法に基づく関与として設けられるものであり、地方分権の後退とはならないものと考えています。
 次に、事後の検証についてお答えいたします。
 補充的な指示が行使されるような場面では、そもそも個別法では想定されていない事態が生じたことを踏まえて、そのような事態への対応全般についての検証が必要になると考えています。このため、補充的な指示の行使という点のみに着目し、事後の検証を義務付ける規定は設けておりません。
 衆議院における修正により国会報告が盛り込まれており、これは、国会における適切な検証と個別法の制定や改正に関する議論につなげていくことを目指しているものと承知しています。
 次に、武力攻撃事態などと補充的な指示の関係についてお答えいたします。
 本改正案は、答申を踏まえ、特定の事態の類型に限定することなく、その及ぼす被害の程度において大規模な災害、感染症のまん延に類する国民の安全に重大な影響を及ぼす事態における特例を設けるものであり、特定の事態を除外しているものではありません。
 お尋ねの武力攻撃事態などへの対応については、事態対処法制において必要な規定が設けられているため、事態対処法制に基づき対応する考えであると理解しています。
 次に、自治体への意見の求めを努力義務としている理由についてお答えいたします。
 国民の安全に重大な影響を及ぼす事態において、国と地方の間で十分な情報共有、コミュニケーションを図ることは、事態への対応を実効的なものとする前提です。
 一方、地方制度調査会では、事態は多様かつ複雑であり、具体的に参加する主体を特定し、特定の手続を必ず取ることを求めるような制度化は難しいのではないかといった議論があり、これを踏まえたものです。
 次に、自治体からの意見の反映についてお答えいたします。
 自治体に対する資料、意見の提出の求めについては、事態の状況の適切な把握と講ずべき措置の検討を目的としており、国が自治体から提出を受けた資料、意見を十分踏まえた上で補充的な指示の行使を検討する必要があります。
 その際、自治体では、議会や住民など様々な主体との間で必要に応じて情報共有、コミュニケーションを図ることになるものと考えております。
 次に、指示後の対応についてお答えいたします。
 補充的な指示は、その時点の情報や知見に基づいて、限定的な要件、適正な手続の下、行われるものです。指示を行った後についても、現場の状況を把握している自治体との間で十分な情報共有、コミュニケーションを図ることは重要であり、これを踏まえ、事情の変更があれば、必要に応じて指示の変更などを含めた対応がなされると考えています。
 次に、自治体から国に是正を求める仕組みについてお答えいたします。
 地方自治に影響を及ぼす国の施策に関する自治体から国への意見の、失礼、地方自治に影響を及ぼす国の施策に関する自治体から国への意見については、地方六団体による意見提出や、国と地方の協議の場などの仕組みが設けられています。
 また、新型コロナ対応では、リエゾン職員の派遣や一対一の連絡体制の構築など、自治体から国への意見を含め、国と自治体の意思疎通を円滑化する取組が行われました。国が現場の状況を的確に把握した上で適切な対応を行うため、国と地方の間で十分な情報共有、コミュニケーションを図ることは極めて重要だと認識しています。
 なお、補充的な指示を行う場合には、自治体に対する意見提出の求め等、適正な手続が求められるとともに、係争処理制度の対象となり、この制度の下で適切に対応されるものと考えております。
 次に、国の責任の趣旨と自治体への指示についてお答えいたします。
 さきの衆議院での質疑において、補充的な指示について国が果たすべき責任を明確化する意義があるとお答えしたのは、自治体の区域を超える広域での対応が求められる場合の調整など国が役割を果たすべき局面においては、国の責任において指示すべきものについては、助言等ではなく法律上のルールに従って指示として行うことにより、その判断の内容について国が責任を負うこととなることを申し上げたものです。
 国民の安全に重大な影響を及ぼす事態への対応に当たっては、国と自治体がそれぞれの役割を相互に連携しつつ適切に果たすことが必要です。このため、衆議院総務委員会において山本参考人が指摘されているように、補充的な指示を行使した場合であっても、その範囲を超えて自治体が地域の住民の安全を守るという責任が国に移るものではなく、この御指摘はさきの答弁と矛盾するものではないと考えています。
 次に、指定地域共同活動団体の具体的な活動の想定についてお答えいたします。
 本改正は、地域の多様な主体と連携して地域課題の解決に取り組む団体を指定地域共同活動団体として市町村が指定する制度を創設するものです。具体的な活動内容は市町村の条例で定めることとしていますが、例えば、高齢者等の生活支援や子ども・子育て支援、環境美化などの活動が想定されると考えています。
 最後に、自治体の定員についてお答えいたします。
 各自治体において行政サービスを適切、十分に届けるために必要な定員を確保しなければならない一方、公務員の人件費は住民の負担になるため、適切に定員管理を行うことが重要と考えています。近年では、一般行政部門の常勤職員は平成二十六年を境に九年連続で増加しており、令和六年度地方財政計画においては職員数全体で約一・四万人の増としております。
 以上です。(拍手)
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発言情報

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発言者: 松本剛明

speaker_id: 31918

日付: 2024-06-05

院: 参議院

会議名: 本会議