梅村聡の発言 (本会議)

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○梅村聡君 日本維新の会の梅村聡です。
 教育無償化を実現する会との統一会派を代表して、令和四年度決算、国有財産増減及び現在額総計算書並びに国有財産無償貸付状況総計算書の是認に反対、そして、内閣に対する警告決議案には賛成の立場で討論いたします。
 今、自民党による裏金疑惑が、自民党自らだけではなく、政界全体を揺るがしています。発覚後の主な選挙ではことごとく投票率が低下し、大々的に報道された東京十五区の補欠選挙ですら、これまでで最低の五五・六%から大幅に下落し、四〇・七%まで至りました。これは、国民が政治そのものに不信感を抱いていることの裏返しだと考えます。
 このようなときだからこそ、政治だけではなく行政においても徹底的に自浄作用を働かせなければ、国民の理解を得ることは不可能です。まず、このことを申し上げ、以下、具体的な問題点を指摘いたします。
 反対する第一の理由は、予備費が極めて巨額であり、財政民主主義をゆがめている点です。
 政府は、令和二年度予算以降、憲政史上例のない多額の予備費を計上し続けてきましたが、令和四年度の一般会計における予備費は更に拡大し、合計で過去最大の約十一・八兆円となりました。また、一般会計のうちの予備費の割合で見ても、令和四年度は八%を超えて過去最大となっています。戦後最悪の有効求人倍率を記録した平成二十一年度予算ですら〇・二%であることを考慮すると、八%という数字がどれだけ常軌を逸した規模であったかは明白です。当初予算や補正予算で計上すべきものが莫大な予備費として計上されてきた疑いがあり、この規模については速やかに検証がなされるべきです。
 また、莫大な予備費が慣例化しつつあります。コロナ禍を脱した令和六年度当初予算での合計二兆円の予備費は、コロナ禍前の五千億円と比べると四倍にもなります。
 それだけではなく、会計検査院は予備費を翌年度に繰越ししようとする動きを突き止めました。令和二年度予備費において、三月末に多額の予備費の使用決定を行い、大半を翌年度に繰り越したケースがあることが明らかになりました。三月末の数日しか使用できる期間がないにもかかわらず、一年間など明らかに不合理な期間を用いて金額を算定している例もあり、外形的には不用となった予備費を翌年度に使用するための手段と思わざるを得ず、会計検査院においても、同様の事態が繰り返されないよう、徹底した検査を望むところです。
 反対する第二の理由は、歳出における不用額が余りにも巨額であるという点です。
 令和四年度決算において不用額は約十一・三兆円に上り、過去最高となりました。しかし、うち約四・二兆円が予備費の使い残しであり、令和四年度に計上した予備費約十一・八兆円の三分の一以上を占めたことになります。
 また、第二次補正予算にはウクライナ情勢経済緊急対応予備費として一兆円が計上されましたが、使用額はゼロ円であり、全額が不用額となっています。我が国の財政は予算の多くを赤字国債の発行に頼るなど厳しい状況に置かれている中で、年度末に多額の不用額を出すようでは、見積りの精度が懸念されます。
 反対する第三の理由は、尋常でない額の繰越しが発生している点です。
 令和四年度決算から翌年度への繰越額は約十八兆円に上りました。これは令和二年度、令和三年度に続き、過去三番目の規模であります。令和四年度決算における歳出予算現額約百六十一・六兆円と比較すると、翌年度繰越額は一一%余りを占めます。
 そもそも財政法第四十二条で、毎会計年度の歳出予算の経費は翌年度に使用することができないとされています。一方で、繰越しは、国の経費の使用を効率的にするために制限的に認められた会計年度独立の原則の例外です。そのため、決算のうち一割を占める規模が繰越額で占められることは、適切とは言えないと考えます。
 反対する第四の理由は、国の基金が急激に膨張した点です。
 総理は予算の単年度主義の弊害是正を表明し、その手段の一つとして基金を積極的に活用しています。国の基金への予算措置額は、令和元年度までは一兆円程度で推移していましたが、二年度は十一・五兆円、三年度は五・七兆円、四年度は十・六兆円と大きく増加しています。特に令和四年度第二次補正予算における基金への予算措置は、支出全体のうち三割程度を占めています。結果的に四年度末の基金残高は十六・六兆円に上っています。
 これだけ巨額の資金が滞留していることについては、想定された資金需要がなく、資金が有効活用されずに不透明な状況が続いていると言わざるを得ません。
 政府は、今般の基金の見直しにより、十五基金事業を廃止し、約五千四百億円を国庫に返す方針を固めました。確かに強い規律を利かせる第一歩ではありますが、全二百事業、十六・六兆円の一部にすぎません。国会による監視や運営状況と効果の検証を徹底して、効果の見込まれない事業の廃止と国庫返納を厳しく促すことが必要である旨を指摘させていただきます。
 反対する第五の理由は、重複行政を看過した点です。
 我が国の危機的な財政状況から、徹底した行財政改革を行う必要があることは当然です。しかし、このようなときに非常に憂慮すべき事例が会計検査院の検査によって明らかになりました。
 資源エネルギー庁が実施していたガソリン価格のモニタリング業務において、六十二億円を上限として実施されたモニタリング調査の結果が小売価格の分析等に使用されていなかったとの事実が明らかになりました。単価の決定に当たっては、以前から行っていた石油製品小売市況調査の結果を用いていたわけで、事業開始時から重複が明らかであったと考えます。
 こうした重複行政を看過し、容認する行政内部の雰囲気こそ強く危惧すべきです。本来は、外部から指摘される前に資源エネルギー庁内で自発的に無駄を省くアクションを取るべきであったのに、そうした動きはありませんでした。総理が繰り返し行財政改革を訴えていたにもかかわらず、そのメッセージが行政に全く浸透していないことをうかがわせるものであり、強く憂慮いたします。
 ここまでるる指摘してまいりましたが、自発的に無駄を省く自浄作用のある行政を取り戻すためには、まずは政治が先んじて範を示すことが重要であると考えます。
 例えば、今の国会においても、月百万円が渡し切りで残額の返還義務がない調査研究広報滞在費、いわゆる旧文通費を始めとした特権が国会議員に与えられています。我々日本維新の会は、この旧文通費の使途公開と残金の国庫返納の義務付けを訴え続けており、他党に先駆けて使途公開を行っています。
 合い言葉は、まず隗より始めよです。やるべきと考えたのなら、自ら率先垂範で実現すべきです。政治は行政に範を示さねばならず、動きが鈍い与党に対しては野党が範を示さなければなりません。
 日本維新の会は、これからも率先して政治、行政、両面の改革に果敢に取り組んでいくことをお誓いし、討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 梅村聡

speaker_id: 11827

日付: 2024-06-12

院: 参議院

会議名: 本会議