神谷政幸の発言 (資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○神谷政幸君 御説明ありがとうございます。
 ただいまの御説明の中に出てきたアクチニウムでございますが、アクチニウム225は、骨転移が全身に広がった転移性の前立腺がん治療への高い効果が世界中で注目を集めています。二〇一八年のクラトチウィル氏らによる観察研究によれば、全身転移の前立腺がん患者四十名に対してアクチニウム225、PSMA617を二か月ごとに三回投与した結果として、前立腺がんの診断に使用するマーカーであるPSA値が六三%の患者において半分以下に低下を示したという報告があり、その効果が期待をされているところであります。
 先ほども厳正な審査というお話がありましたとおり、安全性が大前提であるのは当然のことでありますので、そのことを踏まえながら、今後の動向をしっかりと注視させていただきたいというふうに思っております。
 続いて、「常陽」でのアクチニウム225の生産に対する期待について伺います。
 先ほど例としてお話をした、アクチニウム225が奏功した研究観察で行われるような治療法をアルファ線内用療法と呼びます。詳しく御説明をしますと、一般的にも知られるように、がんの治療法の一つとして、体の外から放射線を照射する放射線治療があります。近年では、放射線を出す放射性同位元素を組み込んだ薬剤を体内に投与する方法も用いられています。このときに、薬を体の特定の部位、この場合はがん細胞になりますが、そこに送り届ける技術の総称をドラッグデリバリーシステムといいます。これを利用して、がん細胞に選択的に集まる薬剤とがん細胞を破壊するアルファ線を放出する物質、これを組み合わせた治療薬を患者の体内に投与をして、体内からがん細胞を攻撃する新しい治療法がアルファ線内用療法です。これは、体内に広く分散をしたがん細胞など既存の薬物治療の方法では治療が困難ながんにも効果があることが知られているため、アルファ線治療薬の早期実用化が期待をされています。
 そのため、アクチニウム225は、国際的な獲得競争激化という状況があります。それも踏まえて、産業育成、新産業創出の面からも、国土が狭く資源にも乏しい我が国において、知識集約型産業である医薬品開発で知財を確保していくことは重要と考えます。
 その観点から、「常陽」を用いて医療用ラジオアイソトープ生産が可能になることによって、国際社会において我が国がどのように優位に立つことが期待をできるのか、文部科学省にお尋ねします。

発言情報

speech_id: 121315364X00220240214_009

発言者: 神谷政幸

speaker_id: 27914

日付: 2024-02-14

院: 参議院

会議名: 資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会