資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会

2024-02-14 参議院 全144発言

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会議録情報#0
令和六年二月十四日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月十三日
    辞任         補欠選任
     石田 昌宏君     吉井  章君
     高橋はるみ君     加藤 明良君
 二月十四日
    辞任         補欠選任
     杉  久武君     窪田 哲也君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         宮沢 洋一君
    理 事
                北村 経夫君
                広瀬めぐみ君
                藤井 一博君
                宮口 治子君
                河野 義博君
                青島 健太君
                浜野 喜史君
                吉良よし子君
    委 員
                有村 治子君
                井上 義行君
                加藤 明良君
                神谷 政幸君
                滝波 宏文君
                船橋 利実君
                本田 顕子君
                吉井  章君
                青木  愛君
                鬼木  誠君
                村田 享子君
                窪田 哲也君
               佐々木さやか君
                杉  久武君
                若松 謙維君
                梅村みずほ君
                藤巻 健史君
   副大臣
       経済産業副大臣  上月 良祐君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       吉田 宣弘君
   政府特別補佐人
       原子力規制委員
       会委員長     山中 伸介君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        泉水 健宏君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      上村  昇君
       内閣府大臣官房
       審議官      森下  泰君
       内閣府科学技術
       ・イノベーショ
       ン推進事務局審
       議官       徳増 伸二君
       文部科学省大臣
       官房審議官    林  孝浩君
       経済産業省大臣
       官房原子力事故
       災害対処審議官  湯本 啓市君
       経済産業省大臣
       官房福島復興推
       進政策統括調整
       官        川合  現君
       資源エネルギー
       庁次長      松山 泰浩君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        定光 裕樹君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      久米  孝君
       環境省大臣官房
       審議官      飯田 博文君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       次長       金子 修一君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房緊急事
       態対策監     古金谷敏之君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房核物質
       ・放射線総括審
       議官       佐藤  暁君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       長官官房審議官  金城 慎司君
       原子力規制委員
       会原子力規制庁
       原子力規制部長  大島 俊之君
   参考人
       東京電力ホール
       ディングス株式
       会社代表執行役
       副社長      山口 裕之君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○原子力等エネルギー・資源、持続可能社会に関
 する調査
 (「原子力問題に関する件」のうち、原子力規
 制委員会の活動状況)
 (原子力問題に関する件)
    ─────────────
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宮沢洋一#1
○会長(宮沢洋一君) ただいまから資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、高橋はるみ君及び石田昌宏君が委員を辞任され、その補欠として加藤明良君及び吉井章君が選任されました。
    ─────────────
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宮沢洋一#2
○会長(宮沢洋一君) 原子力等エネルギー・資源、持続可能社会に関する調査を議題といたします。
 まず、「原子力問題に関する件」のうち、「原子力規制委員会の活動状況」について、原子力規制委員会委員長から説明を聴取いたします。山中原子力規制委員会委員長。
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山中伸介#3
○政府特別補佐人(山中伸介君) 原子力規制委員会委員長の山中伸介でございます。
 参議院資源エネルギー・持続可能社会に関する調査会における御審議に先立ち、原子力規制委員会の業務について御説明申し上げます。
 まず、本年一月一日に発生いたしました令和六年能登半島地震後の原子力規制委員会の対応について申し上げます。
 原子力規制委員会は、地震発生後直ちに警戒本部を設置し、プラント状況の収集を行い、北陸電力志賀原子力発電所を始めとする原子力発電所において必要な安全機能が維持されていることを確認するとともに、記者会見やSNSを通じて情報発信を行いました。今回の地震により、北陸電力志賀原子力発電所における一部変圧器の故障、同原子力発電所周辺の一部モニタリングポストにおける欠測等の影響が生じましたが、放射性物質の漏えいなどはなく、発電所の安全確保に影響のある問題は生じませんでした。
 原子力規制委員会としては、今後、今回の地震から原子力発電所に影響する新たな知見が得られた場合には、規制への取り入れの要否について適切に判断してまいります。
 次に、原子力施設に関わる規制の厳正かつ適切な実施について申し上げます。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえて強化した規制基準への適合性審査については、これまでに申請がなされた二十七基の発電用原子炉のうち十七基に対して設置変更許可を行いました。また、申請がなされた二十一の核燃料施設等のうち、これまでに核燃料物質の加工施設、使用済燃料の再処理施設等について十一件の事業変更許可を、試験研究炉等について二件の設置変更承認及び七件の設置変更許可を行いました。
 発電用原子炉の運転期間延長については、これまでに申請がなされた八基のうち六基に対して認可を行いました。
 原子力施設の廃止措置計画については、これまでに発電用原子炉に対して十八基の認可を、核燃料施設等に対して九件の認可を行いました。
 昨年の通常国会で成立した原子炉等規制法の一部改正により創設された長期施設管理計画の認可制度については、昨年十月一日に本格施行に向けた手続が開始され、申請を受けた審査を開始しております。引き続き、同制度に基づく事業者からの認可申請に対する審査を厳正に進めてまいります。
 また、平成二十九年に改正された原子炉等規制法に基づき、令和二年四月から、原子力規制検査制度の運用を開始し、事業者のあらゆる安全活動について監視を行っています。
 東京電力柏崎刈羽原子力発電所におけるIDカード不正使用事案及び核物質防護設備の機能の一部喪失事案については、核物質防護に取り組む意識の醸成や多様な検知方法による生体認証の導入など、東京電力による改善措置の実施状況やその効果等について確認してまいりました。昨年十二月、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の核物質防護の不備が改善され、東京電力の自律的な改善が見込める状態であることが確認できたことから、原子力規制検査の対応区分を第四区分から第一区分に変更し、追加検査を終了しました。今後は、基本検査の中で、自律的な改善活動が緩みなく一過性のものにならずに行われているかを重点的に確認するなど、核物質防護への取組を監視、指導してまいります。
 これ以外にも、原子力施設等で事故トラブルが発生した場合は、速やかな現状確認を通じて、今後とも適切に対応してまいります。
 また、規制基準については、安全研究等により得られた最新の科学的、技術的知見、新規制基準に関わる適合性審査の実績等を踏まえ、継続的に改善を図っております。
 以上のとおり、原子力施設に関する規制が適切に実施できるよう取り組んでおります。
 第三に、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組の監視等について申し上げます。
 原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉や汚染水対策の実施について、規制当局としての立場から、安全かつ着実に廃炉作業が進むよう、積極的な監視、指導を行うとともに、関係省庁とも連携し、環境放射線モニタリングの実施とその結果の公表を行っております。
 令和三年四月十三日に政府方針が決定された多核種除去設備等処理水、いわゆるALPS処理水の海洋放出については、昨年八月から海洋放出が開始され、これまでに三回の放出が行われましたが、原子力規制委員会は、この放出が検査を通じて認可された実施計画に沿って行われていることを確認しております。今後も、継続的に東京電力の活動を検査で確認するとともに、IAEAのレビューやモニタリングなどにより、透明性、信頼性の維持にも努めてまいります。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故調査につきましては、放射性物質の移動メカニズム、溶融炉心の挙動等の調査、分析に関する検討内容について、科学的、技術的意見募集の結果も踏まえ、昨年三月に中間的な取りまとめを行いました。今後も調査、分析を行い、それにより得られた知見を規制に活用することも含め、取り組んでまいります。
 第四に、原子力災害対策及び放射線モニタリングの充実並びに保障措置について申し上げます。
 原子力規制委員会では、原子力災害対策指針を踏まえて、昨年五月三十一日に甲状腺被ばく線量モニタリング実施マニュアルを制定し、立地道府県等による当該モニタリングの実施計画の策定を円滑かつ適切に進められるようにいたしました。また、昨年十一月一日には改正された原子力災害対策指針を告示し、沸騰水型軽水炉の特定重大事故等対処施設等を考慮した緊急時活動レベルへの見直しを行いました。引き続き原子力災害対策の充実を図ってまいります。
 放射線モニタリングにつきましては、原子力規制事務所の体制整備及び関係道府県への技術的支援等により、緊急時モニタリング体制の充実を図ってきておりますが、能登半島地震を踏まえ、更なる信頼性の向上に取り組んでまいります。
 また、国際約束に基づく国内の原子力施設に対する厳格な保障措置の適用により、国内の全ての核物質が平和的活動にとどまっているとの評価を継続してIAEAより得ております。
 以上、原子力規制委員会の業務について御説明いたしました。
 原子力規制委員会は、与えられた職責を踏まえ、原子力利用の安全が確実に担保されるよう、また、我が国の原子力規制に対する信頼が回復されるよう、今後とも努力を続けてまいります。何とぞよろしくお願い申し上げます。
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宮沢洋一#4
○会長(宮沢洋一君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 次に、原子力問題に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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神谷政幸#5
○神谷政幸君 自由民主党の神谷政幸です。本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。
 今日の原子力発電への道は、一九四二年に世界で初めて人工的に原子炉が臨界に達することがエンリコ・フェルミによって実現されたことが大きな一歩になっています。そこに至るまでを遡ると、一八九五年のヴィルヘルム・レントゲンによるエックス線の発見が歴史の始まりにあります。現在も使われるレントゲンであることからお分かりいただけるように、医療と放射線技術は密接な関係があります。特に、現在では、がん治療において治療と診断を一体化した新しい医療技術であるセラノスティクスががんに苦しむ患者さんにとって福音となる可能性があり、期待を集めています。
 本日は、量子科学技術の未来への可能性も含めて質問させていただきます。
 まずは、高速実験炉「常陽」の設置変更許可の経緯と現状について伺います。ヤジ
 冒頭触れたセラノスティクスに使う医療用ラジオアイソトープの研究を進めるに当たり、試験研究炉の存在は大きな役割を果たすと考えます。先ほど御説明のあった原子力規制委員会の活動状況、こちらの三ページ目、右から三、四行目を拝見すると、試験研究炉については七件の設置変更許可を行ったと記載がされています。そして、その中には茨城県にある「常陽」も含まれるとお聞きをしております。
 「常陽」は現在運転を停止していると承知しておりますが、今回の設置変更許可に至るまでの経緯と現状について、原子力規制委員会からの説明をお願いいたします。
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金城慎司#6
○政府参考人(金城慎司君) 冒頭、大変失礼いたしました。
 先ほど、今委員からの御指摘もありましたように、原子力委員会の活動状況、山中委員長の方から報告させていただきまして、その中でも規制基準の審査の状況、許可の状況を説明させていただきました。
 御指摘の高速実験炉原子炉施設「常陽」につきましては、新規制基準適合のための設置変更許可申請が平成二十九年三月三十日になされまして、昨年ですけれども、令和五年七月二十六日に設置変更を許可しました。また、本年二月七日に、先週になりますけれども、この「常陽」については、放射性同位元素の生産その他研究開発に使用するための設置変更許可申請を受理したところであります。
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神谷政幸#7
○神谷政幸君 ありがとうございます。
 平成二十九年三月になされたというお話がありまして、これはあの東日本大震災を経て、新規制基準に対応するために進められたものだというふうに理解をしております。
 「常陽」に関しては、先ほど新しく放射性同位元素の話もありましたけれども、緊急プラットフォームとしても非常に幅広い期待が寄せられておりまして、二〇五〇年に、カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略においても、こちらの施設での照射試験による検証が不可欠とされているというふうに聞いております。そのためには安全性が大前提でありますが、今回の許認可、そして今後の工事へと進む中で次世代を担う原子力人材の育成にもつながっていくことを期待をしております。
 続いて、国立研究開発法人日本原子力研究開発機構、通称JAEAによる「常陽」でのラジオアイソトープ生産のための原子炉設置変更許可申請についてお伺いします。
 先ほども少し触れていただきましたが、ただいま御説明いただいたとおり申請等があったということで、先日メディア等でも「常陽」の名前を目にしたところであります。プレスリリースの内容を確認をしてみますと、令和六年二月七日にJAEAより、がん治療への高い効果が期待をされている医療用ラジオアイソトープの製造能力の実証に活用する目的で「常陽」での原子炉設置変更許可申請が原子力規制委員会に提出されたということでありました。
 先ほども触れていただいたところでありますが、改めて、どのような内容か、今後の取扱いと見通しについて、原子力規制委員会より説明をお願いいたします。
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金城慎司#8
○政府参考人(金城慎司君) 委員の御質問にお答え申し上げます。
 原子力規制委員会は、本年二月七日、先週ですね、に「常陽」の原子炉設置変更許可申請を受理しております。変更申請の内容でありますけれども、その使用目的について、従来は高速増殖炉の開発といったものだけでありましたけれども、それに、一般研究、材料照射、放射性同位元素の生産を加えて、実験設備としてRI生産用実験装置を加えるものになっております。
 なお、変更申請書には具体の記載はないのでありますけれども、JAEAの説明によれば、ラジウム226をこのRI生産用実験装置に収めまして、「常陽」の炉内で高速中性子束に照射しまして核変換します。その結果、アクチニウム225の生産などの計画をしているということで、放射性同位元素の生産その他研究開発に使用すると聞いております。
 審査においては、変更申請の内容が試験研究用等原子炉による災害の防止上支障がないものとして、原子力規制委員会規則で定める基準に適合することを含む法令に定める許可の基準の全てに適合することを厳正に審査してまいる所存であります。
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神谷政幸#9
○神谷政幸君 御説明ありがとうございます。
 ただいまの御説明の中に出てきたアクチニウムでございますが、アクチニウム225は、骨転移が全身に広がった転移性の前立腺がん治療への高い効果が世界中で注目を集めています。二〇一八年のクラトチウィル氏らによる観察研究によれば、全身転移の前立腺がん患者四十名に対してアクチニウム225、PSMA617を二か月ごとに三回投与した結果として、前立腺がんの診断に使用するマーカーであるPSA値が六三%の患者において半分以下に低下を示したという報告があり、その効果が期待をされているところであります。
 先ほども厳正な審査というお話がありましたとおり、安全性が大前提であるのは当然のことでありますので、そのことを踏まえながら、今後の動向をしっかりと注視させていただきたいというふうに思っております。
 続いて、「常陽」でのアクチニウム225の生産に対する期待について伺います。
 先ほど例としてお話をした、アクチニウム225が奏功した研究観察で行われるような治療法をアルファ線内用療法と呼びます。詳しく御説明をしますと、一般的にも知られるように、がんの治療法の一つとして、体の外から放射線を照射する放射線治療があります。近年では、放射線を出す放射性同位元素を組み込んだ薬剤を体内に投与する方法も用いられています。このときに、薬を体の特定の部位、この場合はがん細胞になりますが、そこに送り届ける技術の総称をドラッグデリバリーシステムといいます。これを利用して、がん細胞に選択的に集まる薬剤とがん細胞を破壊するアルファ線を放出する物質、これを組み合わせた治療薬を患者の体内に投与をして、体内からがん細胞を攻撃する新しい治療法がアルファ線内用療法です。これは、体内に広く分散をしたがん細胞など既存の薬物治療の方法では治療が困難ながんにも効果があることが知られているため、アルファ線治療薬の早期実用化が期待をされています。
 そのため、アクチニウム225は、国際的な獲得競争激化という状況があります。それも踏まえて、産業育成、新産業創出の面からも、国土が狭く資源にも乏しい我が国において、知識集約型産業である医薬品開発で知財を確保していくことは重要と考えます。
 その観点から、「常陽」を用いて医療用ラジオアイソトープ生産が可能になることによって、国際社会において我が国がどのように優位に立つことが期待をできるのか、文部科学省にお尋ねします。
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林孝浩#10
○政府参考人(林孝浩君) お答え申し上げます。
 高速実験炉「常陽」は運転再開に向けた取組を進めており、昨年七月、原子力規制委員会において運転再開の前提となる設置変更許可が決定され、現在は、令和八年度半ばの運転再開を目指し、安全対策工事等を進めているところです。
 御指摘の点について、「常陽」が運転を再開した場合、OECD諸国で運転を行う唯一の高速炉となることから、アクチニウム225を大量に製造できる利点を持つ高速炉を活用した製造手法の研究開発を世界に先駆けて行うことができると考えております。
 文部科学省としては、「常陽」のできる限り早期の運転再開に向けて、原子力機構が地元の御理解も得た上でしっかりと対応するよう指導監督を行うとともに、アクチニウム225の製造実証を含む「常陽」を活用した研究開発に取り組んでいきたいと考えております。
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神谷政幸#11
○神谷政幸君 ありがとうございます。
 丁寧な説明で、地元の理解もしっかりと得て進めていただきたいと思います。
 また、今世界に先駆けてというお話がありました。岸田総理大臣は、昨年の第二百十一回通常国会、また、第二百十二回臨時国会、いずれの演説においても、日本初、世界初のイノベーションの事例として医薬品開発について触れています。「常陽」を用いてアクチニウム225が二〇二六年度までに製造実証が可能となれば、OECD諸国の中でも高い注目を集めるとともに、医療用ラジオアイソトープの国産化、利用推進にも大きな弾みとなることが期待できると思います。
 それを踏まえて、次の質問に移ります。
 続いて、医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプランのフォローアップについて伺います。
 二〇二三年六月に閣議決定をされたいわゆる骨太の方針には、医療用等ラジオアイソトープ製造・利用推進アクションプランに基づく利用を推進することが記載されています。このアクションプランでは、先ほど申し上げたアクチニウム225に関しては二〇二六年度までに製造実証を、また、アスタチン211については二〇二八年度をめどに医薬品としての有用性を示すとの記載があります。
 先ほどの質問では文科省より御答弁をいただきましたが、原子力政策は内閣府が担当されております。また、医薬品としての研究開発段階では厚生労働省が関わってくるなど、関係省庁が非常に多岐にわたっていると思います。
 これを着実にしっかりと前に進めていくためには、きめ細やかな進捗の確保をしながら必要な支援を行っていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。政府参考人より答弁を求めます。
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徳増伸二#12
○政府参考人(徳増伸二君) 医療用ラジオアイソトープの製造、利用に当たっては、基礎研究から非臨床、臨床研究に至る様々なフェーズの研究に加えまして、製造、供給も含めたサプライチェーン全体に関する多様なステークホルダーが関与しております。そのため、原子力政策の方向性を示す立場にある原子力委員会がリーダーシップを持って諸課題の解決に向けた検討を進めていくことが必要であると認識しているところであります。
 これらを踏まえまして、原子力委員会では、令和四年五月に医療用等ラジオアイソトープ製造、利用促進アクションプランを決定をしまして、今後十年間に実現すべき目標を定めた次第であります。
 本アクションプランのフォローアップについては、原子力委員会においても大変重要であると認識をしておりまして、毎年関係省庁等の取組をフォローアップすることとしています。その際、進捗状況を確認するのみならず、随時必要な方策について検討して、関係省庁等に示してまいりたく考えている次第です。
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神谷政幸#13
○神谷政幸君 ありがとうございます。
 今、非常に多くのステークホルダーが関与しているというお話がありました。まさにそういった様々な場所が関与しているからこそ、これはしっかりと同じ方向性を見て、適宜必要な課題に関しては解決をしていくことが必要だと思います。
 そのためには、一つの方向性を向いていく、そのためには、やはり定期的にその内容を確認をして、かつ、この目的が国民にとってどういったメリットがあるのか、そのことを共有をして、確認をして、理解をして進めていくことが必要だと思いますので、フォローアップに関して、重要で、毎年確認をしていくことを考えているというお話でしたので、これはしっかりと毎年実施をしていっていただきたいというふうに思います。
 これまでアクチニウム225について触れてきましたが、アスタチン211も甲状腺がんや悪性褐色細胞腫の治療に大変期待が高い医療用ラジオアイソトープであります。我が国の基礎研究の成果が世界をリードしているというふうにもお聞きをしております。
 アスタチンは様々な化合物や抗体への標識が可能であり、幅広いがん種の治療薬となることが期待されています。そのアスタチンに関する研究論文が今世界中で増加している状況でありますが、日本からの論文が全世界の五〇%以上を占めているという現状があり、また、世界で行われている四つの臨床研究のうち二つが日本の大学で実施されていることが、この分野における日本のリーダーシップを強く示していると思います。
 これから更なる発展が期待をされるラジオセラノスティクスの分野で我が国がしっかりと存在感を示すこと、そして、見付けにくく薬を届けにくいがんに苦しむ患者さんに一日も早く治療方法の選択肢が増えることを願い、私からの質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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広瀬めぐみ#14
○広瀬めぐみ君 本日は、原子力規制委員会の活動につき御教示をいただきましてありがとうございました。
 私の質問は若干一般的なものが多いと思うのですが、よろしくお願いをいたします。
 エネルギーをめぐる世界の情勢を見ると、脱炭素化及び省エネ導入が加速しているものの、化石燃料の需要が高く、二〇三〇年においても世界全体のエネルギー供給の七三%を占める見通しとのことです。これは日本でも同様であり、脱炭素化を早急に進めていかなければなりません。
 ただ、世界の情勢からすると、いつ何どき化石燃料や天然ガスなどの供給がストップするか分からない状況であることはロシアのウクライナ侵攻などからも明らかであり、今後の日本のエネルギー政策においては安全保障に最も注力しなくてはならないこともまた事実だと思っております。
 国のエネルギー保障をコストを掛けずに大量の電気を確保するには、やはり原子力を利用する必要があると思っております。
 そして、私が配付した資料なんですが、これの一ページ目を見ていただければ、世界の国々においても、同様の考え方の下、原子力利用を将来的に増やす予定の国々の方がはるかに多いことが分かります。将来的に利用を続けていく予定の国は四十四か国でございます。また、二ページ目を見ていただければ、運転期間の延長や新規の建設によって原子力活用の動きが加速化していることも分かります。ただ、原子力は安全性確保の上で大きな問題があることは、これもまた明らかでございますので、まずは安全性を確保しなければならない。
 そこで、改めて政府参考人にお聞きしますが、原子力利用において最も大きな危険、懸念、心配は何でしょうか。
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大島俊之#15
○政府参考人(大島俊之君) お答え申し上げます。
 一般論として申し上げれば、安全機能である、原子炉を止める、冷やす、放射性物質を閉じ込めるといった対策が機能しない場合には、炉心が損傷し、炉心溶融に至る可能性があり、それに至った場合には、環境中に放射性物質が放出されることで人体や環境に対して放射線の影響が生じる事態が考えられるところでございます。
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広瀬めぐみ#16
○広瀬めぐみ君 どうもありがとうございました。確認の質問でございました。
 さて、今のような危険のお話のとおり、福島原発については大きな爆発が起きて大変な事態となりました。私が提出しました資料三、三ページ目を見ていただければその概要が明らかでございます。
 その損害は非常に大きなものであり、避難に伴う損害、運送に伴う損害、農林水産物や食品の出荷規制などに伴う損害、風評被害など、今もなお続いております。このような事故を二度と起こしてはいけない、そのために私たちは何度でもその原因を確かめなくてはならないと思っております。
 そこで、改めて政府参考人にお聞きいたします。
 先ほど様々危険性についてお聞きしましたが、福島原発の事故の一番大きな原因はどこにあったのでしょうか。
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佐藤暁#17
○政府参考人(佐藤暁君) お答えいたします。
 ただいま御質問のありました福島原子力発電所事故の大きな要因は何かということで、二つ、直接的原因と根本的原因について答弁させていただきたいと思います。
 まず、東京電力福島第一原子力発電所において大きな事故に至った要因として、炉心溶融に至ったことがございます。その直接的な原因は、津波により全ての交流電源が喪失し、原子炉を冷却する機能を失ったことであると認識しております。
 また、事故の根本的原因につきましては、事故後に国会に設置されたいわゆる東京電力福島原子力発電所事故調査委員会、いわゆる国会事故調と言いますけれども、こちらが公表した報告書においては、事故当時の規制当局が専門性において事業者に劣後していたことなどからいわゆる事業者のとりことなり、原子力安全について監視・監督機能が崩壊していた旨が指摘されているものと承知しております。
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広瀬めぐみ#18
○広瀬めぐみ君 ありがとうございました。
 技術面とそれから組織面で問題があったというお話かと思いますが、今は、その技術の面でも、そして組織の面でも様々に強靱化に取り組まれていることと思います。
 原子力規制委員会では、夏には佐賀県を訪れて玄海原子力発電所の現地視察を行われており、九州電力や地元の方々と意見交換をされたり、今年の一月中旬にも女川原子力発電所に関する地元関係者と事業者との意見交換を行われたりしておりますし、昨年末にも柏崎刈羽原子力発電所の現地調査を行われて、核セキュリティーに関する追加調査や東京電力の適格性判断の再確認調査などをされて、発電所職員の方々との意見交換、核物質防護措置の状況などの調査もされていると伺っております。もちろん、能登半島地震に関しても、志賀原子力発電所の電源確保や使用済核燃料の冷却に問題がない旨の報告を北陸電力から受けるなどして、事業者による施設故障の原因究明や復旧の状況などを検査若しくは確認するなどして、安全性チェックに余念がないところだと思います。
 これらの安全を支えるための方策はとても重要だと思いますが、現在行われている安全対策そして強靱化対策について、原子力規制委員会にお聞きします。
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山中伸介#19
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。
 国会事故調査の報告書で指摘をされました事故の根源的な原因、すなわち規制当局が事業者のとりこになっていたという反省を踏まえまして、原子力利用の安全確保に関する事務を推進当局から独立した規制当局として一元的に担うべく原子力規制委員会が設置されました。
 その規制委員会では、東京電力福島第一原子力発電所事故の深い反省の上に新規制基準を定め、従来よりも厳しい基準への適合を求めております。その中で、事故の可能性をゼロと考えるのではなく、事故が起こり得るという前提の下、新規制基準では、重大事故の防止とその影響を緩和するための手段や大規模損壊による影響を緩和するための手段も求めております。
 具体的には、地震、津波等の自然現象の基準を強化し、その条件の下でも電源や原子炉の冷却機能等の安全機能が損なわれないことを求めております。それに加え、安全機能が喪失した場合の炉心損傷や格納容器の破損を防止するための重大事故対策や、原子炉施設が大規模に損壊した場合の大規模損壊対策を求めております。
 原子力規制委員会としては、あのような事故を二度と起こさないために、原子力に一〇〇%の安全はないということを肝に銘じながら、科学的、技術的な知見に基づく厳正な規制や、規制の継続的な改善に取り組んでまいりたいと考えております。
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広瀬めぐみ#20
○広瀬めぐみ君 様々な防衛策というか策を講じていらっしゃるということが分かりましたが、今後、マグニチュード七クラスの首都直下地震の発生確率というのは今後三十年間で七〇%といったことが言われることもございます。
 もし首都直下地震が起きた場合に備えて原子力規制委員会ではどのような取組をされているのか、教えていただきたいと思います。資料の四ページ目にウェブサイトの方を挙げさせていただきました。よろしくお願いいたします。
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金子修一#21
○政府参考人(金子修一君) 首都直下地震への備えですが、原子力規制委員会では、いつ起こるかも分からない首都直下地震に備えまして、地震が発生したとしても原子力施設の監視が継続できるように、原子力規制委員会業務継続計画、いわゆるBCPを策定しております。
 原子力規制委員会のオフィスが入る建物は震度七相当の地震に耐える構造です。建物内の緊急時対応センターには停電に備えた非常用電源も設けております。
 また、御紹介のありましたように、資料の中にあります情報収集、共有に用いる通信手段の多重化、多様化を図るとともに、委員や職員の参集、安否確認、さらには、万が一、本庁庁舎が使用できない場合にも、代替する情報収集拠点への切替え、こうしたことの手順を整備して日頃から訓練を行っております。
 この訓練の結果なども踏まえて、更に首都直下地震に備えた対策を充実していく考えでございます。
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広瀬めぐみ#22
○広瀬めぐみ君 どうもありがとうございました。
 これだけやったから安心ということはないのでしょうから、どうぞよろしくお願いいたします。
 様々お聞きしてきましたが、大規模な電力を安価に確保できる原子力はエネルギー安全保障のために絶対必要だと考えております。一方で、その危険も大きく、国民の皆様の信頼と安心のためには、しっかり安全対策に取り組んでいることを広報し、国民の皆様の理解と信頼を得る必要があると思っております。
 広報については、お手元に配付しました資料の五ページ目を見ていただきますと、男性と女性で原子力利用に対するアプローチが異なるという面白い文献を見付けました。男性はマイナス情報でますますマイナス思考に、女性はプラス情報でますますプラス思考にということが書いてありますが、国では現在、原子力の危険性及びその危険への対策として何を行っているのか、また、エネルギー安全保障の必要性などについてどのような広報を行っているのかを経済産業省にお聞きいたします。
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久米孝#23
○政府参考人(久米孝君) お答え申し上げます。
 ただいま御紹介いただきました内容の論文があることは存じ上げてございます。一般論として、情報に接した場合にプラス面により注目する方とマイナス面により注目する方、双方の場合があるものというふうに考えております。そうした点も念頭に、原子力に関する情報発信に際しては、原子力のメリットやリスクも含め、様々なテーマに関して科学的根拠や客観的事実に基づき、受け手のニーズも想定しながら、より伝わりやすくなるような工夫を重ねてまいります。
 また、性別や年齢などが異なる多様な受け手がいることを念頭に、全国での対話型説明会の開催、紙面、動画、ホームページなど多様な手段を通じた情報発信にも取り組んでまいります。
 これまでも、エネルギーの基礎知識が分かりやすく学べる資源エネルギー庁の特設ページの開設やエネルギー情勢を分かりやすく説明する動画の配信、東京、大阪の鉄道各線で日本のエネルギー自給率やエネルギーミックスの重要性などを含むエネルギー情勢に関する交通広告の配信などの取組を行っております。
 今後とも、多様な手段を通じ、原子力の必要性や意義などについて国民の皆様に丁寧な説明を尽くし、幅広い御理解が得られるよう粘り強く取り組んでまいります。
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広瀬めぐみ#24
○広瀬めぐみ君 最後の質問になります。原子力とジェンダーの問題についてお聞きしたいと思います。
 日本はジェンダーギャップが大きく、女性の社会進出が遅れているということはよく指摘されるところでございます。大学教授、政治家、経営者などにおける女性の割合が日本はとても低く、特に原子力研究となると更に女性の割合が下がっているという記事を見付けました。これは資料の六ページ目から配付させていただいております。
 全ての分野にダイバーシティーをというのが全世界的な傾向であり、良いところもあればそうでないところもあると思っておりますが、とはいえ、広く人材を活用することで組織が強靱になり、その活動が安定するという側面は否めないと思っております。
 リケジョという言葉のとおり、一般的には理系の女性、工学ガールズという言葉もあり、理系の女性を増やしていこうという社会のコンセンサスもございます。
 そこで、原子力の世界でも是非、国力の充実そして強靱化という観点から女性活用を進めていただきたいと思います。社会の女性の原子力に対するイメージがプラスに変わるということも考えられると思います。
 是非効果的な広報にもお願いを申し上げたいと思いますが、現状の取組について文科省にお聞きしたいと思います。
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林孝浩#25
○政府参考人(林孝浩君) お答え申し上げます。
 先生の御指摘については、例えば学生数で見ると、原子力工学に区分する、所属する学生のうち女性の割合は一割弱と、かなり少ないということを承知してございます。
 そもそも日本においては、原子力にかかわらず、理系分野において女性の割合が少なく、その理由としては、将来像が描きにくい、理系選択に関する偏った見方がある、高等学校段階での理系離れなど様々な課題があると認識しております。
 また、OECD・NEAにおける調査によると、女性が原子力分野に進出しづらい特有の課題として、原子力分野における指導的地位にある女性の知名度の低さと女性リーダーの不足、緊急時対応やシフト勤務などの仕事が女性に優しくない、こういった要因も挙げられているところでございます。
 我が国の原子力分野においては、女性のみならず、原子力分野全体の人材確保が大きな課題と認識しております。文科省においては、産学官が連携した横断的な教育研究機能を有する人材育成コンソーシアムの構築や、原子力分野におけるキャリアパスを提示し興味を持ってもらうための高校生向けのイベントを開催する等の取組を行っているところです。
 引き続き、先生の御指摘も踏まえつつ、女性も含めた原子力人材の確保に向けた取組をしっかりと行ってまいります。
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広瀬めぐみ#26
○広瀬めぐみ君 是非よろしくお願いいたします。
 時間が来ましたので、私の質問は終わります。
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鬼木誠#27
○鬼木誠君 立憲民主・社民の鬼木誠でございます。
 まず、能登半島で地震でお亡くなりになった皆さんに心からお悔やみを申し上げますとともに、被災をされた皆さんにお見舞いを申し上げたいと思います。
 また、発災直後から、まさに昼夜を分かたず現地で救助、救援、そして復旧復興に当たっていらっしゃる皆さんの献身的な取組に敬意を表したいというふうに思います。
 これまで私たちは多くの災害を経験をしてまいりました。とりわけ、阪神・淡路そして東日本大震災は、それまでの私たちの災害に対する意識でございますとか災害対策のありようというものを大きく変える極めて大きな体験、経験ではなかったかというふうに思っています。これらの経験から学び、改善を加えることで、より良い状況をつくり出したこともたくさんある。ただ、学びながらもまだまだ改善が追い付いていないこともたくさんある。そのことを能登半島地震は浮き彫りにして明らかにしたのではないかというふうに思っています。
 意識の変化という点を捉えると、私たちは地震の速報に接するたびに、津波の有無、危険性について敏感にその情報を得ようとするようになりました。津波は大丈夫かという思いで速報に接するようになりました。もう一つは、原子力施設の被災が大丈夫か、発電所は大丈夫か、この二つの思いです。
 東日本大震災の経験そして教訓を私たちは決して忘れてはならないというふうに思いますし、この経験や教訓をどう生かすのかということがこのエネルギー政策の議論の根底になければならないというふうに思っています。
 福島の復旧復興はいまだ道半ばでございます。そして、福島第一原発の事故は決して過去の災害ではなくて現在進行形の災害であるというふうに私は捉えています。そのことを胸に刻み、エネルギー政策の議論を真摯に行ってまいりたいというふうに考えています。
 そこで、この能登半島地震に関わりまして明らかになった、あるいは再認識、再確認をした原子力発電所に関わる課題について、まず幾つかお尋ねをしたいというふうに思います。
 冒頭の山中委員長の御報告の中でも触れられたところでございますけれども、この能登半島地震の知見の原子力災害対策指針への反映という点について、この能登半島地震は最大震度七、非常に大きな揺れが観測をされています。幾つかの断層が百五十キロに及び連動したというふうに言われている。京都大学の防災研究所が発表した解析結果によれば、二つの大きな地震が十三秒差で発生をした、そのことがマグニチュード七・六という大規模な地震になったというふうな分析もなされているようです。
 今回の地震のメカニズムについてはこれから詳細な研究が進められるというふうに思いますけれども、今回のような活断層の連動の在り方、あるいは瞬間的には地震加速度が三千ガル近くになったことなど、まさにこれまでとは想定できないような事態が能登半島で起きたというふうに捉えているところでございます。
 規制委員会としても、一月の十日に、今回の地震の知見を収集するように、今日の冒頭の御報告でもありました、規制庁に指示を出されている。原発の地震、基準地震動との関係、あるいは専門家の研究結果や意見も踏まえてしっかりと分析を行っていただきたいというふうに思いますし、今後の原発の規制や安全対策に反映をしていただきたいというふうに思っています。
 規制委員会としても同様の問題意識から知見の収集等について指示を出されたものというふうに思っておりますが、まず、山中委員長の御認識、御見解をお聞かせください。
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山中伸介#28
○政府特別補佐人(山中伸介君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、一月十日の原子力規制委員会において、原子力規制庁に対して令和六年能登半島地震の知見の収集を行うようにとの指示を行いました。志賀原子力発電所二号機については、現在、敷地及び敷地周辺の断層についての審査を行っているところでございます。今回の地震による知見を追加的に考慮して、厳正な審査を行ってまいります。
 また、他の発電所につきましても、集められた知見について規制に取り入れる必要があるかどうか、また、必要があるとすればどのように取り入れていくべきかについて原子力規制委員会において議論をし、検討、判断していくことになると考えております。
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鬼木誠#29
○鬼木誠君 ありがとうございました。是非よろしくお願い申し上げます。
 次に、具体的にモニタリングポストの不具合についてでございます。
 これも冒頭の御報告の中でありましたが、報道によりますと、志賀原発周辺に設置をされたモニタリングポスト百十六台のうち十八台が欠損をしたというようなことで報道がなされています。
 モニタリングポストの欠測というものは、避難の要否を決める際の判断の材料となる線量の数値が把握をできないという事態を生んでしまう、特に原発近くのモニタリングポストが計測不能となると、より深刻な問題が生じる可能性がある、周辺住民にとっては非常に大きな課題だ、問題だというふうに捉えています。
 仮に欠測が発生した場合の手段として、その代替案として航空機やドローンを利用する、あるいはモニタリングカーを利用する等々、山中委員長が記者会見で回答なさっているところでございました。ただ、重大な地震が、あるいは大きな地震が発生をした際に、本当に航空機でございますとかモニタリングカーを出すことができるだろうか、即応性の課題がある、あるいは道路の状況等の課題がある、かなり厳しい側面があるんではないかというふうに思いますし、操縦士や運転手の方々についてもやっぱり危険が及ぶリスクがあるというふうにも思っています。さらには、いずれの方法も短時間あるいは瞬間の値を計測するということになって、定点的な観測というのは無理なんですね、難しいんではないかというふうにも思っています。
 改めて詳細な検討が、このモニタリングポストの欠測状況が生じた際の対応の在り方についてなされるものというふうに思いますけれども、今段階でのお考えありましたらお聞かせをいただきたいと思います。
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