田中和徳の発言 (財務金融委員会)

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○田中(和)委員 おはようございます。自民党の田中和徳であります。
 本年度の税制改正の法律は既に可決をされ、新年度より執行をされております。私は、あえて、国と地方で二兆円にも上るたばこ税と健康被害に関するハームリダクションについて質問をさせていただきます。十五分という僅かな時間なので途中になって切れるかもしれませんが、お許しをいただきたいと思います。
 私の地元川崎市のたばこ税収入は毎年約百億円であります。喫煙者からは、多額な税金を納めているのに吸える場所が極めて少ないという不満があり、また、一般のたばこを吸わない人からは、たばこの煙による健康被害、特に受動喫煙問題を厳しく指摘されております。たばこ税は、一般財源とはいうものの、毎年多額な税収がある以上、喫煙者と非喫煙者との分煙の見地から、安心してたばこを吸える喫煙施設の整備促進を全国的に整えるべきでございまして、強くこの際要望しておきたいと思います。
 さて、私は、自民党の、国民の健康を考えるハームリダクション議員連盟の会長であります。ハームリダクションとは、日本語に直訳すると、害を減らすという意味になります。我々は、特にたばこのハームリダクションについて取り組んできました。
 ハームリダクション先進国は欧米が中心で、私自身、二度のヨーロッパの視察を行いました。例えばイギリスの保健省、またアメリカの食品医薬品局、FDAは、たばこの有害性は燃焼時の煙に起因することを科学的に認め、燃やさないたばこ製品やニコチン製品には低い税率を設定しておりまして、特にイギリスは、電子たばこ、ベイパーを無税にして、急速に普及をさせております。私自身、現地で買って使用しているものは、三千回吸引をして僅か日本円で千円です。外地で買ったものを私が吸っているわけですから、ここは違法性はないわけでございます。
 この調査で会ったイギリスの国会議員から次のような説明を受け、特に印象に残っております。
 いわく、喫煙者をこの世から完全にゼロにできれば健康被害の問題は解決できるけれども、そんなことができる国は実在しないし、イギリスでも考えられない。ならば、特に大きな原因となっているたばこの煙の有害性の問題を掘り下げて対処すべきである。
 このイギリスの議員の発言は我が国にも当てはまります。喫煙率のピークは、男性が一九八六年、昭和六十一年五九・七%、女性は二〇〇四年、平成十六年一二・〇でございましたけれども、その後、健康被害が大きく取り上げられるようになって、一昨年、二〇二三年、令和五年は男性が二五・六%、女性は六・九%まで激減をしておるわけであります。しかし、もちろん、喫煙者数をゼロにするということは、我が国もできていないわけであります。
 このイギリスの議員は、続けてこのようにも述べております。
 様々な議論はあったけれども、たばこの害は燃焼に伴う煙に起因するものだということが多くの専門家の見解だったので、煙が全く出ない、ニコチンをリキッドにする電子たばこを税をかけないで安い値段で販売し、喫煙者を紙巻きたばこから電子たばこに一気にシフトさせる政策を取った。この点は大成功だったと思う。電子たばこのニコチンの害はゼロではないかもしれないが、ほとんどの喫煙者が吸っていた紙巻きたばこの害に比べれば、九九%以上、大幅に被害が削減される可能性があるのだ。
 このように述べていたことが特に印象的であります。
 日本では、ニコチンが、薬機法、すなわち医薬品医療機器等の法律によって医薬品に該当するので、ニコチンを含むリキッドの販売はできません。そこで、日本の法律にマッチするよう工夫された加熱式たばこが二〇一四年、十年前に初めて発売されて以降、我が国では、健康志向の高まりから、紙巻きたばこから加熱式たばこへのシフトが急速に進んでおりまして、今や、我が国における加熱式たばこは全体のシェアの五〇%近くに達しています。お配りしております資料はちょっと前の資料ですから四〇%少々になっていますが、もっともっと今では進んできております。
 一説には、加熱式たばこの健康被害は紙巻きたばこに対して約一〇%程度しかない、このように言われておるわけであります。この急速な移行の背景には、日本の消費者が、自身の健康への影響に加えて、周囲の人への不快なにおいや健康への影響を気にする、いわゆる気遣いというすばらしい国民性を持っていることも事実でありまして、そして、今まで、僅かながら加熱式たばこの低い税率で低価格であったということも大きな要因の一つであったと思います。
 世界を見渡すと、日本は先進国の中で紙巻きたばこに対する課税が最も低い一方で、加熱式たばこに対する課税は極めて高くなっておりまして、現在の日本の加熱式たばこの税率は、紙巻きたばこ比で約八〇%であります。それが更に上がる流れになっておるわけであります。
 二〇二三年時のデータになりますけれども、諸外国における紙巻きたばこを一〇〇%とした加熱式たばこの税率は、皆様のお手元に資料をお配りをさせていただいておりますけれども、例えば、スウェーデンが二一%、イギリスが二三%、イタリアが四二%、EU諸国平均で四二%となっております。一方、我が国では、諸外国のハームリダクション政策に逆行するような形で、今後、紙巻きたばこと加熱式たばこの税率を同じにするという決定がなされておりまして、私自身は残念に思っておるところであります。
 加藤大臣にお尋ねします。
 加藤大臣は厚生労働大臣の経験をお持ちのお立場でもございまして、外国で積極的に取り入れられている健康被害軽減のハームリダクションと軽減税率についてどのように見解をお持ちか、承りたいと思います。また、日本のたばこ税の在り方について、諸外国のたばこ税と比較してどういうふうに感じておられるか、お伺いをいたします。以上であります。

発言情報

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発言者: 田中和徳

speaker_id: 151

日付: 2025-04-15

院: 衆議院

会議名: 財務金融委員会