杉村慎治の発言 (総務委員会)
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○杉村委員 立憲民主党、杉村慎治でございます。
まずは、本題に入る前に、私が放送業界に抱いている思いを述べさせていただきたいと思います。
私は、政治の世界で今は亡き石井一議員の下で書生として靴磨きを始める前に、民放のテレビ業界で番組制作の仕事をしておりました。大学卒業と同時に、三十代前半までの約十年弱の間、テレビマンという仕事に誇りを持って生きてまいりました。お笑い番組のAD、いわゆるアシスタントディレクターを務め、ディレクター、プロデューサーと階段を上ってまいりました。大変過酷とも言われたAD時代は多忙を極める余り、一年間の大半は家に帰ることができませんでした。テレビ局の廊下で寝袋に入って眠っていた頃が、つらくはありましたが、やりがいを感じておりました。あの頃は、自分が作った番組で一億二千万人を感動させたい、そして皆を笑顔にしたいという思いで番組制作に燃えておりました。放送業界出身者だからこそこの業界をしっかりと支えて後押ししていきたいという気持ちで、本日の質疑に臨みたいと思っております。
前置きが長くなりましたが、本日は、NHK令和七年度予算、特にNHK国際放送について質問をさせていただきます。
まず、近年のNHK予算は、事業支出の増加に応じてNHK国際放送関係経費も増加しております。それに伴い、NHKのテレビ国際放送の視聴可能な国は二〇二四年度には約百六十か国にまで増えております。また、視聴可能世帯数については約四・二億世帯で二十四時間視聴することができます。
このNHK国際放送については、十八年前の平成十九年十二月四日の衆議院総務委員会で、当時の増田寛也総務大臣がその制度的位置づけについて次のように答弁しております。NHK国際放送は、国際親善の増進や諸外国の我が国に対する理解の促進といった国益確保、増進の役割が大きく期待されております。この点を踏まえ、本日は二つのテーマについてお伺いいたします。
一つ目のテーマは、昨年八月十九日、NHKラジオ国際放送の中国語放送の問題についてです。
NHK国際放送は、放送法第八十一条五項に基づく、NHK自身が独自に定めた国際番組基準に合致する。つまり、NHK国際放送の内容は、海外の視聴者にまさに日本国の価値を正しく伝え、日本国の国益を守る、及び国益を増進するという国家的役割も担っている内容と言えます。
それにもかかわらず、昨年八月十九日、全世界に向けて発信しているNHKラジオ国際放送で、尖閣諸島の領有権に関して、原稿には記載されていない日本政府の立場とは異なる発言を中国籍の外部スタッフが中国語で伝えました。内容に関しましては、釣魚島と附属の島は古来から中国の領土です、NHKの歴史修正主義宣伝とプロフェッショナルではない業務に抗議しますという内容でした。それを聞いた世界中の人々、また中国政府や中国の人々は、尖閣諸島は古来から中国の領土という中国政府の立場、主張は正しいと信じてしまいます。NHK国際放送中国語版で放送されているので、日本も容認していると世界中の人が誤解しています。
中国籍の元スタッフは、放送中に今度は英語で全世界に向けて、南京大虐殺を忘れるな、慰安婦を忘れるな、彼女らは戦時の性奴隷だった、七三一部隊を忘れるなと発信しました。
これらの発言は、日本の国益を大きく損なう行為だと思います。NHKはこのような重大な問題についてどんな対応を取ったのか、お答えください。