古谷一之の発言 (経済産業委員会)

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○政府特別補佐人(古谷一之君) 令和六年における公正取引委員会の業務について、その概略を御説明申し上げます。
 公正取引委員会は、以下に申し述べる施策に重点を置いて、独占禁止法等の厳正な執行や競争政策の積極的な推進に取り組んでまいりました。
 重点施策の第一は、厳正かつ実効性のある独占禁止法の運用です。
 価格カルテル事件、入札談合事件及び受注調整事件について排除措置命令及び課徴金納付命令を行いました。なお、課徴金納付命令による課徴金額については、延べ三十二名の事業者に対して、総額三十三億一千百三十八万円となっております。このほか、不公正な取引方法に係る事件について排除措置命令及び確約計画の認定を行い、令和六年においては二十四件の法的措置を行いました。
 また、アマゾンジャパン合同会社らの独占禁止法違反被疑行為に対して審査を開始するなど、国民生活に密接に関連する多様な事件に対処しております。
 合併等の企業結合事案については、企業結合審査に関する独占禁止法の運用指針等に基づき、当事会社との意思疎通を密にしつつ、また第三者からの情報収集などもしつつ、対象市場の実態に即して迅速かつ的確な企業結合審査に努めました。
 重点施策の第二は、中小事業者に不当に不利益を与える行為の取締りです。
 市場における公正な競争を確保するため、中小事業者に不当に不利益を与える不当廉売、優越的地位の濫用といった不公正な取引方法に該当するおそれのある行為等に厳正かつ積極的に対処しました。
 まず、下請法の運用については、下請代金の減額、返品、買いたたき、不当な経済上の利益の提供要請といった違反行為に対処し、二十一件の勧告、公表を行ったほか、八千三十七件の指導を行いました。
 次に、労務費、原材料価格、エネルギーコスト等のコスト上昇分の円滑な価格転嫁の実現に向けた取組を進めております。特に、中小企業の賃上げ実現には、労務費の転嫁が課題となっている中、令和五年十一月に内閣官房とともに策定、公表した労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針の取組状況のフォローアップ等を目的とした特別調査を行いました。
 引き続き、関係省庁と緊密に連携して、指針の周知徹底を進めるとともに、独占禁止法や下請法の積極的な執行を進めてまいります。
 また、適切な価格転嫁を我が国の新たな商慣習としてサプライチェーン全体で定着させるために、昨年七月から関係有識者から成る企業取引研究会を中小企業庁と共同で開催し、昨年十二月に報告書を公表しました。研究会における議論を踏まえ、下請法の改正法案を今通常国会に提出いたしました。
 さらに、令和五年四月に成立し、昨年十一月に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法について、関係政令等の整備を行うとともに、周知広報活動に取り組みました。フリーランスに係る取引適正化が図られるよう、引き続き周知広報活動に取り組むとともに、迅速かつ適切な法執行を行ってまいります。
 重点施策の第三は、競争環境の整備への取組です。
 各種のガイドラインを策定し、独占禁止法上の考え方を明らかにするとともに、市場における公正かつ自由な競争を促進する観点から様々な調査研究などを行いました。
 デジタル分野について、コネクテッドTV及び動画配信サービス等に関する実態調査報告書を公表したほか、生成AI関連市場の実態調査を開始しました。
 また、スマホソフトウェア競争促進法が昨年六月に成立し、公布されました。成立後においては、昨年十二月に規制対象事業者の指定に関連する政令等の整備を行いました。同法については、本年十二月十九日までの政令で定める日から全面施行することとされており、引き続き円滑な施行に向けた準備を進めてまいります。
 さらに、電気自動車充電サービス、企業コンプライアンス、音楽、放送番組等の分野の実演家と芸能事務所との取引等について、独占禁止法や競争政策の観点から、取引実態を把握するための調査を行うとともに、グリーン社会の実現に向けた事業者等の活動に関する独占禁止法上の考え方の改定を行いました。
 以上、簡単ではありますが、業務の概略について御説明を申し上げました。
 今後ともよろしく御指導のほどお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 古谷一之

speaker_id: 20789

日付: 2025-03-13

院: 参議院

会議名: 経済産業委員会