小池淳義の発言 (経済産業委員会)

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○参考人(小池淳義君) ラピダスの小池でございます。
 それでは、資料に従って御説明させていただきます。
 まず、二ページ目を御覧ください。
 最先端半導体ロジックの重要性について御説明したいと思います。左の図と右の図に大きな特徴を示しておりますが、これは、二ナノの半導体、これが重要な役割を示すという形で、特に高性能とそして低消費電力と、二つの大きな分野に分けられます。特に高性能の半導体は、皆さん御存じのサーバー、GPU、CPUとかですね、そういったものに使われてまいります。最近はAIのASIC、これも使われてくるようになってきました。これらは、皆さん御存じのように、データのセンター、データセンターの方に多く入っていくものでございます。
 そして、右側の方でございますが、これはエッジコンピューター、エンドポイントと言われている分野です。皆さんよく御存じなのは、例えば自動車であるとかあるいはロボットであるとか、こういったものに広く使われていくものでございます。こちらの方は、どちらかというと低消費電力、こういった分野が必要になってまいります。
 いずれにおきましても、二ナノの半導体は両方の用途に優れておりまして、これからどんどん広がってくるAIの需要の増加に対応していくものになります。
 続いて、三ページを御覧ください。
 こちらの方は世界の時価総額のランキングを示したものでございます。右側に現在の二〇二五年のを示しておりまして、左側に三十六年前のデータを示しております。
 こちらを見ますと、日本のメーカーがかなり占めておりまして、何とトップ五十の中には三十二社が入っておりました。その中には、日本において、特に物づくりは半導体、この右側の方にマークがあります、半導体を重要と考えているところの企業が数多くありました。
 ただし、右側を御覧ください、これを見ると大変なことが分かります。ほとんどの企業がアメリカである。そして、残念ながら五十社に入っているのはトヨタ一社しかないという形になっております。しかも、もう一つ言いますと、代表的なアメリカの企業であるアップル、エヌビディア、マイクロソフト、アマゾン、こういったところが主要な上の方を全部占めているという形になっておりまして、この右側のマークを御覧いただきますとよくお分かりのように、半導体関連の企業がほとんどであるという形が重要な点でございます。
 続きまして、四ページを御覧ください。
 こちらラピダスの設立で、もうほとんどの方が御存じだと思いますが、経営株主としては、東哲郎、そして私、小池淳義が経営株主になっております。あと、創業個人株主といたしましては、これは会社が設立する実は三年以上前から、若い学者であるとかあるいは准教授と、ずっとどうしたらいいかということを議論してまいりました。そして、この十二人が集まって、このラピダスをつくろう、今つくらないと日本は危ないという形で会社を設立することになりました。
 もちろん我々だけではとても資金が足りませんので、下に書いてあります大手の企業八社の出資をいただいて、一応本格的にスタートができるようになったという形になっております。
 続いて、五ページを御覧ください。
 こちらの方は、我々のこのマウント・フジ・プロジェクトを使いまして、ずっとどういう会社をつくるべきかということを議論してまいりました。それは、極めて単純なことでありますが、人類の幸せのために半導体を作ろうという形であります。半導体は確かに人々を便利にしました。しかし、本当に幸せにしたのか、これが原点でありました。やっぱり人々を真に豊かに、人生を充実にするような半導体を作らなければならない、こういうことを考えて会社をつくろうというふうに決めたわけであります。
 そのために三つの柱を決めました。
 それは第一に、新産業、新製品の創設であります。半導体は、ともすると部品屋になってしまうんです。これは駄目でありまして、やっぱり最終製品は何であるか、お客様と一緒になって半導体を有効に使って、あるべき最終製品を共に作ろうというのが第一であります。
 続きまして、二つ目は、先ほど黒田先生からありましたが、人材育成であります。半導体の人材は不足しております。これを徹底的に強化するために、日本のみならず世界の大学と連携して人材育成を行っていく、これが大事だと思っております。
 三つ目です。これはもう言うまでもなくグリーン化です。地球は病んでおります。やっぱりグリーンイノベーションを起こすという形が極めて重要だというので、この三つの柱でもって進めてまいりました。
 続きまして、六ページを御覧ください。
 こちらの方は、この一枚でラピダスの進捗と計画を示しております。
 先ほども述べましたように、ラピダスの誕生は二〇二二年の八月でした。そして、こちらの方の国の御支援、あるいは技術の検討をさせていただきまして、IBM、下の方にございますが、IBM、これはGAAという難しいトランジスタの、新しいトランジスタを二十年以上前から開発していたわけでありますが、こちらと共同研究をしようという形になりまして、いよいよスタートが始まりました。
 ちょうど真ん中の下の方にありますニューヨーク・クリエイツ、こちらの方に約百五十人のラピダスのエンジニアを送り込んでおります。そして、いよいよパイロットが始まりますので、約八十人が千歳に帰ってきて、いよいよいわゆる試作が始まっていく、パイロットが始まってくるという状況になっております。
 また、真ん中の上の方を見ていただきたいんですが、実は場所を北海道に決めました。グラウンドブレーキングという工場の出発点、これを二〇二三年の九月に行いました。それから順調に工場を造ってまいりまして、今年の、二〇二四の暮れには工場がほぼ完成いたしました。これはパイロットするための工場でございますが、そのときに装置の搬入を十二月から始めました。二百数十台の装置を入れまして、今年からいよいよ本格的に準備を進めております。
 そして、第一クオーターにほとんどの装置を入れましたので、四月一日をもって一応半導体の開始ができるという準備が整ったわけであります。これによりまして、予定どおり四月から半導体のパイロットを始め、そしてこれのいろいろお客様の認定を進めながら、二〇二七年のちょうど真ん中ぐらいから量産を開始すると。これは、我々がビジネス計画を約七年前から作っておりましたけれども、一日も遅れなく計画を進めております。
 続いて、七ページを御覧ください。
 ラピダスの進捗を約三ページにわたって示しております。
 最初に、左側に書いております研究開発でございます。我々、前工程でなく、後工程も含めて全部の生産をしていくというシステムになっております。もちろん、設計はお客様が行います。左下にありますように、前工程、そして後工程、これはパッケージというところですが、それに合わせてお客様の設計を支援する設計ソリューションという部隊を持っております。この三つの部隊をまとめて、世界に最も速い、どこよりも速いというサービスを提供するというのが我々の大きな特徴でございます。
 そして、人員でございますが、先ほど、会社をスタートしたときには十四人しかいないと申し述べました。現在、四月時点におきまして七百五十人の従業員を持っております。これはほとんどがエンジニアでございます。優秀なエンジニアを集めることができました。
 その下にありますのは、先ほど述べました工場の様子でございます。いよいよパイロットを始め、右側の方でございますが、パイロット部分、そしてこのパイロットを順調に進めて、左側の方に一応量産を進めていくということがほとんど完成していることがお分かりになると思います。
 続きまして、八ページを御覧ください。
 こちらの方、NEDOのプロジェクトの方について御説明させていただきます。
 実はこちらの方に、これNEDO様の方で御準備いただいているものでございますが、二〇二二年度から、順次こちらの方、NEDO様の方の資産という形でこれが提供が始まっておりまして、私どもはこの資産を活用することによって研究開発を進めております。二〇二四年度までには約九千二百億円の資金をこのNEDO様の方に提供していただいて、我々はこの資産を使って研究開発を進めているという状況にございます。
 そして、大変有り難いことに、NEDO様の方に、二〇二五年、そしてこの八千二十五億という、これは前工程と後工程を合わせた額でもございますが、これを提供していただくことによって、我々はこの研究の場所をお借りすることによって研究開発を進めているという状況にあります。そして、これを全て併せ持ちまして、我々といたしまして、ラピダスといたしましては、二〇二七年の量産をするということを順調に進めていきたいというふうに考えております。
 続きまして、九ページを御覧ください。
 九ページにおきましては、ラピダスの進捗の最後のページになります。
 顧客の開拓でございますが、ちょうど昨日、ジム・ケラーが北海道に参りまして、我々の工場を見ていただきました。彼は非常に感動して、こんなに速くできる工場はない、こんなに速くプロセスを開発する工場は今まで見たことがないというふうに言っていただきました。非常に力強い、御存じだと思いますが、ジム・ケラーは設計の天才と言われている男ですから、非常に心強く思いました。もう一つは、クエスト・グローバルという、これシンガポールにある会社でございますが、こちらの方との提携も進めております。
 こう言いますと、海外のお客様だけだという心配がおありになるかもしれませんが、左下にございますように、これは国内のプリファードネットワーク、こちらの方で設計していただいて、ラピダスが製造し、かつ、さくらインターネットはこれをうまく適用してデータセンターを展開すると、こういう国内のモデルの方も順調に進めております。
 右側、御覧ください。
 先ほど黒田先生からありましたが、電力の問題です。これは大変な問題であって、今から二〇三〇年まで行きますと、六倍ぐらいの電力が必要になってしまいます。よく御覧いただきますと、ほとんどの電力を使っていくのがAIです。今、これからAIが必要で、AIがますます重要になっていくと言っておりますが、電力の問題は避けられないんです。ですから、この電力を何とか削減するために、少しでも減らすために我々は二ナノの半導体をやるんです。二ナノがどうしても必要なんです。こういった形で世の中に貢献していきたいというふうに考えております。
 続きまして、十ページを御覧ください。
 これは、地元の貢献という形でございます。北海道の貢献でございますが、国やあるいは北海道のリーダーシップの下、日本版シリコンバレーのことですね、これを、負けないような北海道バレー構想というのを進めていただいております。これは、半導体関連企業並びに周辺産業の進出、そして大事な半導体人材を育成するという形を展開していくという構想でございます。こちらの方は、図で御覧のように、これバレーのようになっているんですね。僅か七十キロぐらいしかない幅でございますから、ここをバレーにして、半導体のみならず、あらゆる産業を活性して、そして北海道全体に広げて、日本を活性化し、世界に貢献すると、こういうふうな展開を考えております。
 続きまして、十一ページを御覧ください。
 こちらの方、北海道の成長に向けてラピダスが果たす役割、貢献について示したものでございます。こちらの方は、今までにない北海道の過去最大の投資及び経済波及効果をもたらし得るというふうに考えております。
 左から御説明します。
 まずは、半導体産業に必要なサプライヤー、材料とか装置であるとか、そういったものでございます。そして、我々ラピダスがこれを製造する効果、この二つを併せ持ちまして、民間団体の試算によりますと、これはANICでございますが、こちらの試算でありまして、この二つでもって約十八・八兆円、これは二〇三六年までの累積ですが、これぐらいの効果がある。さらに、この顧客の企業あるいはエンドユーザーを含めますと、更にはるかに大きな額が期待できるものと考えております。
 最後のページになります。十二ページを御覧ください。
 こちらは北海道におけます具体的な我々の活動について示したものでございます。
 こちらの方は、現在、北海道大学の連携協定を進めております。昨年の六月に提携させていただきました。これ非常に、ちょうど左下の図でございますが、学生さんたちと一緒に授業を行って、いろんな悩み、いろんな貢献できることを議論してまいりました。
 御存じだと思いますが、北海道は優れた方がおられますが、約七割の方が実は本州の方に帰ってくるんですね。働く場所がないんです。ですから、私どもとして、皆さん、学生さんが非常に喜んでくれたんですが、やっとラピダスができて、私たちが貢献できる場所ができたという形で非常に喜んでいただきました。
 次に、真ん中の図でございますが、これは、半導体だけではなくて、北海道の別の産業にも貢献するという形で、ビジネスEXPOでその連携を強化させていただくということも進めてまいりました。北海道セミナーにおきましても、これは北海道庁と連携して進めております。
 さらに、この右下にあるものでございますが、これ、皆さん御興味あると思いますが、小学校の出張授業でございます。こちらの方は、小学校に、このクリーンウェアの服を着せたり、右側の方で、一点一点、半導体がどういうものに応用されるのか、こういうことをうちの従業員を通して授業を行っております。数は多くありませんが、徐々に一つ一つやって、やっぱり若いときに夢を持つ、これが非常に重要なことですから、これに貢献すべく、いろいろな小学校をどんどんどんどん増やしていって、夢のある世界をつくっていきたいと考えております。
 最後になりますが、先ほど黒田先生が「坂の上の雲」のお話をされました。私、これを聞いてはっと思ったんですが、実は北海道に私、昨日も行っていまして、それで、ボタンを、スイッチを押して、うちの従業員集めて、いよいよこれからパイロットをやるぞというところに、ひとつここで一発、みんなの従業員に一言言ってやろうと思ったんですね。黒田先生の言葉を借りてちょっと思い出したんですけど、そのとき一言言ってやろうと思ったのは、皆さんのおかげでここまで来ました。もうあらゆる支援をいただいてここまで来れたんですね。ですから、私、一言言いたかったのは、全従業員に向かって、私の心境は、天気晴朗なれども波高しという形で一応締めさせていただきました。
 今後とも御支援をよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 小池淳義

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日付: 2025-04-17

院: 参議院

会議名: 経済産業委員会