向井康二の発言 (経済産業委員会)
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○政府参考人(向井康二君) お答えします。
今回の改正法が成立いたしますと、適切な価格転嫁を我が国の新たな商慣習といたしましてサプライチェーン全体で定着させていくことにつながるというふうには考えてございます。そして、この法律以外にも独占禁止法というものがございまして、そちらの優越的地位の濫用につきましても積極的に運用をするということによりまして、サプライチェーン全体で、適切な価格転嫁を商慣習としてサプライチェーン全体で定着させていきたいというふうに考えてございます。
一方で、こうした法的な手当てのみだけでは、価格転嫁を促進させ、デフレ型の商慣習から脱却するために必ずしも十分ではなく、今後、事業者において、自社の商品やサービスの価格を据え置き、その原資を取引先に求めるといういわゆるデフレ型の社会的規範、ノルムというものについても変えていくということが必要でございます。
公正取引委員会といたしましては、この法律や独禁法の規定を厳正に執行するということに加えまして、その適切な価格転嫁が進むように、いわゆる労務費転嫁指針というものの周知、そういうものにつきまして、中小企業庁や事業所管省庁、関係省庁におきまして連携して周知に努めていきたいということでございます。
こうした取組によりまして、社会全体で適切な価格転嫁の必要性というものの機運を醸成いたしまして、事業者にとりましても御理解いただけるというような雰囲気づくりをしていきたいということでございます。
そして、そのコスト上昇分が一〇〇%価格転嫁できるかどうかということでございます。これにつきましては、やはり取引事業者間の協議によるということでございます。
例えば、最終商品の需給状況というもの、例えば価格をそのまま転嫁いたしますと、もう売上げが激減して、実はその製造委託の発注量も減ってしまうというような局面もあったり、逆に据え置くということになりますと、取引数量というものが伸びまして発注が増加する、そうしますと、価格据え置きましても受注者にとりましては利益になるというケースもあるのではないか。さらには、生産性向上による原価低減というものも、努力を双方がいたしまして、コストをせずにその従来の利益を達成するというようなケースもあるというふうに考えてございますので、そう考えますと、コストの上昇分一〇〇%転嫁しないからというような場合でありましても、直ちにこの法律や独禁法上、問題となるということではないと考えておるところでございます。