竹内努の発言 (法務委員会)
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○政府参考人(竹内努君) お答えいたします。
担保法制部会におきましては、労働債権者の利益と担保権者との利益を適切に調整するという必要があることは問題意識として共有をされておったところでございまして、ただ、主題が担保取引を対象としていたものでございますので、議論としては、雇用関係の先取特権を含む一般先取特権を一定の範囲で譲渡担保権に優先させるという考え方について議論が行われてきたものでございます。結局のところ、担保取引の安定性を害するというおそれがあること等の課題があって採用されませんでしたが、組入れ制度を設けるということとしたものでございます。
労働債権の優先性の課題についてでございますが、現行法におきましても、倒産手続において一定の優先的な地位が与えられているものと認識はしておりまして、その上で、更に倒産法制全体で労働債権の優先順位を引き上げることにつきましては、まず、その抵当権等の約定担保権を設定する際に、これに優先する債権がどの程度発生するか予測することが困難であって、担保取引の安定性を害するというおそれがあることや、抵当権や質権等の不動産に設定できる担保権と労働債権との関係を全面的に見直すという必要も生じまして、実務に対する重大な影響が生じ得るといった課題がありまして、慎重な検討を要することだと認識をしております。
もっとも、担保法制部会におきましては、倒産法制における労働債権の優先順位につきまして、倒産手続における債権の優劣関係全般に関わる問題として倒産法制の見直しの中で検討すべきであるとの意見もあったところでございますので、このような意見をしっかりと受け止めて、まずは倒産局面における各債権者の債権の満足の状況等についての実態調査を行うことも検討しておりますので、その結果も踏まえて適切に対応してまいりたいと考えております。