三上えりの発言 (国民生活・経済及び地方に関する調査会)
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○三上えり君 会派、立憲民主・社民・無所属の三上えりです。
誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築をテーマにした本調査会において、参考人の皆様から様々な御意見をいただきました。質疑をさせていただきました。貴重な御意見、心より感謝申し上げます。
希望が持てる地域社会の実現という小テーマについて、桜井参考人から、ヨーロッパの公共交通についてお話を伺いました。日本とヨーロッパの公共交通に対する考え方の違いはとても興味深いものでした。ヨーロッパでは、公共交通が公共サービスとして特に重要視されて、利便性の確保に力を入れています。それに対し日本は、採算性が重視され、結果的に利便性が犠牲になっている点が指摘されました。
私の地元広島の芸備線も、度々廃線の話題が上がっています。減便が続き、利用者数が減少し、過疎化が進み、そのため採算が取れなくなり、そのためまた更に減便が続くという悪循環が続いております。桜井参考人によりますと、スイスでは住民の数に基づくナショナルミニマムを設定して運行計画を立てています。そのため、利便性が向上し、増便が行われ、利用者の増加という、こちらは好循環が生まれておりました。日本には、旅客、貨物とも全国に鉄道網というすばらしいネットワークが構築されているわけですから、このネットワークを十分に活性化し、全体的な戦略を今立てる必要があります。
一九八七年の国鉄民営化により、JRは七社に分割され、運営が始まりました。収支は会社によって大きく分かれまして、北海道や四国は経営が大変厳しい状況にあります。鉄道の本来の使命を考えれば、地方自治の観点からも、公共インフラとして鉄道網を維持することは極めて重要です。
同じ立憲会派の森屋隆議員が、三月十日、予算委員会で質問されていたように、赤字ローカル線の維持について、JR各社に丸投げするのではなく、例えば上下分離方式の導入、そして補助金支出、こういった、国や自治体が様々な支援策を今まさに検討するべきに来ています。過疎化が進む中、地方自治にとって鉄道網の維持は死活問題であり、国の支援が必要です。
過疎化が進む中、もう一つの小テーマ、誰も取り残されないための支援では、奥田参考人から、少子高齢化、人口減少に伴って我が国の世帯、家族の風景が大きく変わろうとしている興味深いデータをお示しいただきました。夫婦に子供が二人又は一人といういわゆる核家族や標準世帯というモデル世帯、もちろん子育て世代という意味では重要なんですけれども、我が国全体で見ると、単身世帯を対象とした政策の重要性が増しつつあります。
二月五日の調査会では、東京大学教授の近藤参考人から、既に中年を迎えている就職氷河期世代が高齢化を迎えていることへの懸念が強く示されました。住居や食事などを親に頼っている低所得の独身者は、年金を受給している親が亡くなることで困窮し、生活が破綻するのではないかとの懸念です。八〇五〇、最近よく耳にするんですけれども、この問題、これは、子が親を介護するのとは逆に、八十代の親が引きこもっている五十代の子供の生活を支えていることを指します。
今後、従来よりも若い世代が家賃ですとか保証人等の制約で民間賃貸住宅に入居できず、住居に困ることがあるかもしれません。奥田参考人が尽力されている取組はその答えの一つであると思います。しかし、残念ながら、大多数の人にはそうした支援が届かないおそれがあります。
今までお聞きした参考人の皆様の貴重な提言をしっかり受け止めて、誰も取り残されず希望が持てる社会の構築に努めていかなければならないと切に感じております。
以上です。ありがとうございました。