野間健の発言 (本会議)

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○野間健君 立憲民主党・無所属の野間健です。
 私は、会派を代表して、ただいま議題となりました令和七年度補正予算について、反対の立場から討論いたします。(拍手)
 本補正予算は、時期、規模、内容、いずれの観点からしても、国民の窮状に手が届いていない、多くの問題を抱えた予算案と言わなければなりません。
 第一に、時期の問題です。
 私たちは、この間、食料品を始めとする物価の高騰が国民の暮らしを直撃している現状に鑑み、一刻も早い物価高対策の実施を求め続けてまいりました。しかしながら、参議院選挙後、自民党は党内政局に明け暮れ、政治空白をもたらし、経済対策の策定、そして今回の補正予算の編成に至るまで、実に四か月もの時間を費やしていたのであります。
 この間、十月には三千品目以上に及ぶ食料品の値上げが行われ、国民生活は、食卓の危機とも言える厳しい状況に置かれ続けました。国民の暮らしを置き去りにして、権力闘争に没頭し、補正予算の編成を今日まで遅滞させた自民党の責任は極めて重いものと断ぜざるを得ません。
 第二に、規模の問題です。
 今回の経済対策は、減税措置を含めて二十一兆三千億円規模とされていますが、現在のようなインフレ局面において過度に大きな財政出動を行えば、更なるインフレを助長し、かえって国民生活を窮地に追い込むことになります。しかも、この中には、総額二兆五千億円もの基金への支出など、財政法が補正予算に求める緊要性の要件を明らかに欠く支出が多数計上されています。
 政府は、今回の経済対策の効果として、ガソリンの暫定税率廃止、電気・ガス料金支援により、物価は押し下げられると主張しています。これは、非常に都合のいい、ある部分だけを取り出して作り上げた詭弁です。なぜならば、その後、十二月の五日、高市総理が議長を務める経済財政諮問会議に提出された資料では、今回の経済対策によって、物価は全体として〇・一%から〇・二%程度押し上げられるとの見通しを示しているんです。それだけでも楽観的な試算と言わざるを得ません。
 例えば、民間のエコノミストからは、財政の悪化により円安が進行し、今後、仮に一ドル百六十円で円相場が推移した場合、消費者物価は〇・四%から〇・五%程度押し上げられ、政府の物価高対策の効果が打ち消される可能性が指摘をされています。政府の見通しは、我田引水、甘過ぎると言わざるを得ません。
 今回の補正予算では、十八兆三千億円の支出を賄うために、十一兆七千億円もの国債を発行することになっています。言うまでもなく、我が国の債務残高対GDP比は二〇〇%を超過し、先進国最悪の水準にあります。この状況にあって、財政に対する信認を維持するためには、政府として具体的にどのように行動するか、それが問われています。
 にもかかわらず、高市総理は、今回突如として、二十年以上掲げ続けていたプライマリーバランス黒字化目標を取り下げる方針を示されました。総理は、数年単位でバランスを確認する方向で見直すとおっしゃいましたけれども、その意味するところについては明らかにされていません。また、成長率の範囲内に政府債務残高の伸び率を抑えて、政府債務残高対GDP比を引き下げていくとも述べておられますけれども、具体的にどのように伸び率を抑えるのかについては全く説明もなく、このままではマーケットに無用な不安を与えかねません。
 その結果として、円安が進み、更なる物価高となれば、そのツケを払わされるのは国民です。高市総理がうたっておられる責任ある積極財政が、ある日、無責任な放漫財政になりかねません。
 第三に、内容の問題です。
 今回の経済対策は、これだけ大規模で、数多くの施策が盛り込まれていますけれども、目的が散漫で、ピントがずれたものになっています。現在の経済情勢に鑑みれば、物価高等の影響で深刻な状況に置かれている方々に対して集中的な支援を実施すべきであります。
 今回、我々の提案を踏まえ、子供一人当たり二万円の現金給付が盛り込まれたことは一定の評価をいたします。しかし、中低所得者層に対する給付が欠如している点は全く不十分です。とりわけ、この間給付の対象となってきた住民税非課税世帯には該当しないものの、物価高により厳しい状況に置かれている、いわゆる働く貧困層、ワーキングプアの皆さんや、国民年金だけで暮らしている高齢者の皆さんに対する支援が欠けている。これは、政治の怠慢、不作為であります。
 政府の家計支援策は、四人家族世帯に対して約三万円、しかも、所得制限がありませんから、富裕層でももらえるんですね。一方で、我々が提案している物価高・食卓緊急支援金では、中低所得者層に対象を絞った上で、合計十二万円の給付が行われます。どちらが優れた支援策かは、火を見るより明らかではないでしょうか。
 こうした認識の下、立憲民主党は、公明党と共同で、本補正予算につき撤回のうえ編成替えを求める動議を提出いたしました。本動議は、基金の積み増しなど、緊要性を欠く支出を減額、削減するなどして、歳出規模の抑制と国債発行額の縮減を図るとともに、中低所得者層に対する現金給付、電気・ガス料金支援の期間延長など、緊急の物価高対策の実現を図るものでありますが、与党の反対により否決されるに至りました。
 本動議が否決された以上、既に申し上げてきたとおり、政府提出の原案には数多くの問題が存在していることから、令和七年補正予算については反対するものであります。
 最後に、予算の提出者たる内閣の信頼に関わる問題として、政治改革について一言申し上げます。
 我々としても、議員定数削減の議論に反対ではありません。しかしながら、まずやるべきことは、そんなことよりと総理が直面することを嫌がった、政治不信の元凶である企業・団体献金の規制強化です。
 自民党は七千七百もの支部をつくり、いまだに企業・団体献金を受け取り続けています。政府は、今回、いわゆる日本版DOGE、政府効率化省を立ち上げ、企業への租税特別措置や補助金の見直しに取り組むとしていますけれども、右手で企業・団体献金を受け取りながら、左手でその企業への優遇措置を切り捨てる、そんなこと、できるんでしょうか。
 総理は、国会での御審議に委ねたいと述べ、企業・団体献金の規制強化に対し、明確な態度を示すことを避け続けていますけれども、結局は高市総理も古い自民党と何も変わらない、そういうことなんでしょうか。そうでないというのであれば、総理の政治決断で、まずは支部の数を大幅に制限し、政治資金の透明性を高める改革を断行すべきであります。
 立憲民主党は、今後も、国民の負託に応えるため、政府の問題点をただしながら、国民の生活に直結する、よりよい政策の実現に全力を注いでまいりますことをお誓い申し上げ、私の反対討論とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 野間健

speaker_id: 1462

日付: 2025-12-11

院: 衆議院

会議名: 本会議