宮下一郎の発言 (予算委員会)

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○宮下委員 お話しのように、足下の緊急対策はしっかり効果を発揮し始めておりますけれども、中長期的には、やはり危機管理投資、成長投資、これによって経済成長を図って、このことによって供給力の強化も図られますので、物価の安定にもつながります。また、継続的な実質賃金の上昇を実現するということが究極の目的、目指すべきところだと思います。
 一方で、中所得者、低所得者の皆様への対策としては、給付つき税額控除により支援する形を目指して、それまでのつなぎとして、二年間、食料品の消費税ゼロ税率化を実施するものというふうに理解をしております。
 この食料品の消費税ゼロ税率化と給付つき税額控除の実施に向けましては、昨日スタートした国民会議の場で諸課題についての検討がなされるとされておりますけれども、特に食料品の消費税減税に当たりましては、農林漁業者や飲食店、小売事業者などに大きな影響が生じるおそれがあります。
 第一は、免税事業者と簡易課税事業者の経営の課題です。
 農林漁業者の約九七%は小規模な免税事業者や簡易事業者と推定されておりまして、このうち、課税売上高一千万円以下の免税事業者は約八五%、課税売上高一千万円超五千万円以下の簡易課税事業者は約一二%を占めます。
 ここでパネルを御覧いただきたいんですけれども、消費税は、農産物などの売上げに係る税額から苗代とか肥料代とか燃料費などの仕入れに係る税額を引いた差額を事業者が納付する仕組み、これが基本でありますけれども、逆に、売上げに係る税額よりも仕入れに係る税額が多い場合には差額が還付されるということであります。還付は消費税の申告をすることで行われるために、消費税の納税をしない免税事業者には還付する仕組みがない、これが現状であります。このため、食料品の消費税がゼロ%になって売上税額がゼロになりますと、仕入れ税額についての還付が受けられず、経営には大きなマイナスになるということです。
 また、簡易課税事業者につきましては、農業については、売上税額の八割が仕入れ税額とみなして控除されていまして、実際、売上税額の二割を納付する、こういう仕組みですけれども、消費税がゼロ%になって売上税額がゼロになりますと控除の計算自体ができませんので、やはり仕入れ税額は全額負担せざるを得ない状況となります。
 また、小規模であります免税事業者また簡易課税事業者は、事務負担が重いために、課税事業者に転換して仕入れ税額の還付を受けることは困難なのが現状であります。
 なお、免税事業者や簡易課税事業者が仕入れに係る税額分を販売価格に転嫁しようということもあるかと思うんですが、実際、消費税率が引き下げられた場合に、販売先からその引下げ、値下げを求められるということも十分考えられる状態です。
 いずれにしましても、免税事業者、また簡易課税事業者の割合が多い農林漁業者の経営には大きな影響が出るおそれがありますので、こうした懸念を踏まえた対策についても是非御検討いただきたいということを思います。
 第二は、課税事業者の経営にも影響があるという点であります。課税事業者についても、消費税率がゼロ%になって売上税額分の収入がなくなって、一方で、仕入れ税額の還付を受けるまで最長一年かかるということを考えますと、資金繰りに影響が生ずるおそれもありますので、資金繰り対策を打つことが必要だと考えます。
 第三には、外食産業の経営への影響です。税率の高い外食の需要が減少して、飲食店の経営に影響を及ぼすおそれがありますので、コロナ禍での支援策も参考にしながら対策を講じていただくことが必要だと思います。
 第四は、前から指摘されておりますが、システム対応の課題です。レジ等におけるシステム改修などの事務負担が発生することを踏まえた支援、また、相当の準備期間が必要となることなどを踏まえた実施時期の設定などが必要と考えます。
 いずれにしても、農林漁業者の皆様は、食料生産の中核を担っていただいている皆様でありまして、その経営が持続可能なものとなることは、食料安全保障の確保の観点からも重要だと考えます。
 国民会議におきましては、以上述べたような課題を踏まえた検討をしていただくよう、御配慮をお願いしたいと思います。総理の御見解を是非お聞かせください。

発言情報

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発言者: 宮下一郎

日付: 2026-02-27

院: 衆議院

会議名: 予算委員会