予算委員会

2026-02-27 衆議院 全342発言

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会議録情報#0
令和八年二月二十七日(金曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 坂本 哲志君
   理事 勝俣 孝明君 理事 齋藤  健君
   理事 笹川 博義君 理事 とかしきなおみ君
   理事 鳩山 二郎君 理事 藤原  崇君
   理事 長妻  昭君 理事 池下  卓君
   理事 長友 慎治君
      石川 昭政君    石橋林太郎君
      石原 正敬君    井出 庸生君
      伊藤信太郎君    稲田 朋美君
      井上 信治君    上野 宏史君
      大空 幸星君    小田原 潔君
      尾身 朝子君    加藤 鮎子君
      神田 潤一君    北神 圭朗君
      後藤 茂之君    小林 鷹之君
      塩崎 彰久君    菅原 一秀君
      鈴木 淳司君    平  将明君
      高木  啓君    谷川 とむ君
      中山 泰秀君    西田 昭二君
      西野 太亮君    橋本  岳君
      福原 淳嗣君    藤田ひかる君
      牧島かれん君    丸川 珠代君
      三ッ林裕巳君    宮下 一郎君
      山田 美樹君    山本 裕三君
      吉田 真次君    鷲尾英一郎君
      渡辺 博道君    伊佐 進一君
      大森江里子君    岡本 三成君
      小川 淳也君    後藤 祐一君
      中野 洋昌君    山本 香苗君
      東   徹君    うるま譲司君
      横田 光弘君    福田  徹君
      村岡 敏英君    豊田真由子君
      和田 政宗君    高山 聡史君
      辰巳孝太郎君    畑野 君枝君
    …………………………………
   内閣総理大臣       高市 早苗君
   総務大臣         林  芳正君
   法務大臣         平口  洋君
   外務大臣         茂木 敏充君
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       片山さつき君
   文部科学大臣       松本 洋平君
   厚生労働大臣       上野賢一郎君
   農林水産大臣       鈴木 憲和君
   経済産業大臣
   国務大臣
   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)      赤澤 亮正君
   国土交通大臣
   国務大臣
   (水循環政策担当)    金子 恭之君
   環境大臣
   国務大臣
   (原子力防災担当)    石原 宏高君
   防衛大臣         小泉進次郎君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     木原  稔君
   国務大臣
   (デジタル大臣)
   (サイバー安全保障担当) 松本  尚君
   国務大臣
   (復興大臣)       牧野たかお君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (防災担当)
   (海洋政策担当)     あかま二郎君
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当)
   (消費者及び食品安全担当)
   (こども政策 少子化対策 若者活躍 男女共同参画担当)
   (地方創生担当)
   (アイヌ施策担当)
   (共生・共助担当)    黄川田仁志君
   国務大臣
   (日本成長戦略担当)
   (全世代型社会保障改革担当)
   (経済財政政策担当)
   (規制改革担当)     城内  実君
   国務大臣
   (クールジャパン戦略担当)
   (知的財産戦略担当)
   (科学技術政策担当)
   (宇宙政策担当)
   (人工知能戦略担当)
   (経済安全保障担当)   小野田紀美君
   財務副大臣        中谷 真一君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    岩尾 信行君
   政府特別補佐人
   (公正取引委員会委員長) 茶谷 栄治君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            山中 伸介君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  中間 秀彦君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  岡本 利久君
   政府参考人
   (内閣官房水循環政策本部事務局長)        宮武 晃司君
   政府参考人
   (内閣官房「昭和100年」関連施策推進室長)   橋本 泰宏君
   政府参考人
   (内閣官房日本成長戦略本部事務局次長)      鈴木 恭人君
   政府参考人
   (内閣官房内閣情報調査室次長)          町田 達也君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  鎌谷 陽之君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房長)   笹川  武君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 水田  豊君
   政府参考人
   (内閣府地方分権改革推進室長)          稲原  浩君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   横山 征成君
   政府参考人
   (こども家庭庁成育局長) 中村 英正君
   政府参考人
   (総務省大臣官房総括審議官)           藤田清太郎君
   政府参考人
   (総務省自治行政局長)  小川 康則君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部長)           長谷川 孝君
   政府参考人
   (総務省自治財政局長)  出口 和宏君
   政府参考人
   (法務省民事局長)    松井 信憲君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    佐藤  淳君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 北郷 恭子君
   政府参考人
   (外務省経済局長)    股野 元貞君
   政府参考人
   (財務省主計局長)    宇波 弘貴君
   政府参考人
   (財務省主税局長)    青木 孝徳君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          望月  禎君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官)            森  真弘君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           伊澤 知法君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  森光 敬子君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    野村 知司君
   政府参考人
   (厚生労働省老健局長)  黒田 秀郎君
   政府参考人
   (厚生労働省政策統括官) 辺見  聡君
   政府参考人
   (農林水産省輸出・国際局長)           杉中  淳君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           小見山康二君
   政府参考人
   (経済産業省製造産業局長)            伊吹 英明君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官)         木原 晋一君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      久米  孝君
   政府参考人
   (中小企業庁次長)    山本 和徳君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            坂本 里和君
   政府参考人
   (中小企業庁経営支援部長)            山崎 琢矢君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房長) 黒田 昌義君
   政府参考人
   (国土交通省国土政策局長)           佐々木正士郎君
   政府参考人
   (国土交通省不動産・建設経済局長)        楠田 幹人君
   政府参考人
   (国土交通省道路局長)  沓掛 敏夫君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  宿本 尚吾君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  五十嵐徹人君
   政府参考人
   (防衛装備庁装備政策部長)            小杉 裕一君
   予算委員会専門員     藤井 宏治君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月二十七日
 辞任         補欠選任
  石橋林太郎君     大空 幸星君
  石原 正敬君     宮下 一郎君
  神田 潤一君     吉田 真次君
  塩崎 彰久君     西野 太亮君
  西田 昭二君     藤田ひかる君
  福原 淳嗣君     小林 鷹之君
  牧島かれん君     上野 宏史君
  伊佐 進一君     大森江里子君
  中野 洋昌君     岡本 三成君
  辰巳孝太郎君     畑野 君枝君
同日
 辞任         補欠選任
  上野 宏史君     尾身 朝子君
  大空 幸星君     高木  啓君
  小林 鷹之君     福原 淳嗣君
  西野 太亮君     塩崎 彰久君
  藤田ひかる君     西田 昭二君
  宮下 一郎君     石原 正敬君
  吉田 真次君     神田 潤一君
  大森江里子君     小川 淳也君
  岡本 三成君     中野 洋昌君
  畑野 君枝君     辰巳孝太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  尾身 朝子君     牧島かれん君
  高木  啓君     山本 裕三君
  小川 淳也君     伊佐 進一君
同日
 辞任         補欠選任
  山本 裕三君     石橋林太郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 令和八年度一般会計予算
 令和八年度特別会計予算
 令和八年度政府関係機関予算
     ――――◇―――――
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坂本哲志#1
○坂本委員長 これより会議を開きます。
 令和八年度一般会計予算、令和八年度特別会計予算、令和八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑に入ります。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣審議官中間秀彦君外四十三名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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坂本哲志#2
○坂本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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坂本哲志#3
○坂本委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。小林鷹之君。
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小林鷹之#4
○小林(鷹)委員 おはようございます。自由民主党の小林鷹之です。
 さきの総選挙で、自民党は、単独で三分の二を超える議席をいただきました。「日本列島を、強く豊かに。」このメッセージと高市総裁の写真を載せた自民党のパンフレットは、全国各地でかなり多くの方に手に取っていただきました。
 一方で、私は、このメッセージは、日本の先行きに対する強い危機感と、それに向き合う覚悟の裏返しだとも考えます。成長の源である科学技術力が低下をし、韓国、中国、他国に抜かれた分野もあります。彼らの背中さえ見えなくなってしまった分野もある。GDPも、今度はインドに抜かれます。このままだと二流国に落ちてしまうかもしれない。だから、強い経済をつくって、世界の真ん中に日本を持っていくんだ、その気持ちは総理も同じではないでしょうか。
 国会議員の使命は、国を守り、国富を生み出し、国の活路を開くことです。安定した政治基盤を築いて、強い経済をつくって、国力を高めるために政策を大転換する、我が国が再び技術立国として世界の頂点に立ち、若者や子供たちが胸を張って世界に誇れる日本をつくっていく、そのスタートが今回の選挙だったと私は受け止めています。議席数におごることなく、謙虚に、丁寧に国会運営に携わっていくことを申し上げまして、質問に入ります。
 まずは、目の前の物価高や税、社会保険料の負担に苦しむ中低所得者の方々の負担軽減のために、自民党は、改革の本丸として、給付つき税額控除の導入を目指します。この制度設計に挑戦すべく、昨日、社会保障国民会議がキックオフしました。今後も、趣旨に御賛同いただける政党の皆様に是非御参加いただいて、幅広く議論をしていきたいと考えます。
 その上で、自民党は、そこに至るまでのつなぎの措置として、食料品について、二年に限り消費税をゼロ税率にすべく、検討を加速することを公約に明記をしました。
 消費減税について乗り越えるべき壁は、財源問題だけではありません。外食産業への影響、農業関係者などが還付を受けるまでの資金繰り、これまで免税事業者だった方の申告手続、あるいは新たなシステムの導入、こうした乗り越えるべき課題がございます。
 財源については後ほど伺いますので、こうした財源以外の課題について、現時点での片山大臣の見解を伺います。
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片山さつき#5
○片山国務大臣 食料品の消費税率ゼロにつきましては、改革の本丸である給付つき税額控除の実施までの二年間に限ったつなぎの位置づけ、給付つき税額控除への移行を見据えて検討を進める方針でございますが、その上で、食料品の消費税率ゼロの実施に当たって、今委員が御指摘いただいたように、外食産業への影響、農業関係者等が仕入れ時に支払った消費税額について、実際に還付を受けるまでの間の資金繰り、これまで免税業者であった方が新たに還付申告を行うことの事務負担、事業者におけるシステム改修等の事務負担、税率の変更に伴う買い控えや買いとどめやその他の反動などを含めまして、検討すべき諸課題があるとの指摘を既に数多くいただいております。
 昨日も超党派で行う国民会議が立ち上げられたところでございますが、今後、こうした諸課題について、特に不安をお持ちの方々からは、一つ一つ謙虚に、丁寧に、寄り添ってお話を伺いながら議論を行い、一つ一つ丁寧な結論を得てまいりたいと考えております。
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小林鷹之#6
○小林(鷹)委員 ありがとうございます。
 自民党としても、国民会議などの場で、この課題をしっかりと乗り越えていけるように尽力してまいります。
 そして、これから成長戦略について伺っていこうと思っていますが、その前に、官房長官が本日定例会見があるということで、高市政権の一つの柱でもありますインテリジェンス改革について先に伺わせていただきます。
 今日、戦いの領域は軍事にとどまりません。サイバー、経済、技術、認知領域へと拡大しています。外国による影響力工作、偽情報の拡散、先端技術の流出、これらに対抗するためには、単なる情報収集能力だけではなくて、国家として、それを統合し、評価し、判断するための司令塔機能が必要です。
 国家情報会議の設置は、単なる組織改編ではありません。日本が自律的な戦略判断を行う情報国家へと転換する宣言だと私は考えています。それと同時に、この新たな組織を使いこなす私たち政治家自身の役割と責任が、今後ますます重くなっていくと考えています。
 組織をつくるだけでは、本来の目的は達成できません。分析の質をどう担保するのか、省庁間の信頼をどう深めていくのか、専門性の高い人材をどう育成するのか、あるいは同盟国、同志国との協力をどうやっていくのか。運用面の改革を早急に進めなければ、国家情報会議は司令塔とはなり得ません。
 さらに、対外情報収集能力と防諜体制、いわゆるカウンターインテリジェンスの強化も急務です。オープンソースの情報によるオシントや、通信、電波、電子信号などの収集、分析を中心とした、いわゆるシギントの重要性も世界では急速に高まってきておりますので、我が国の体制強化は待ったなしです。
 そこで、官房長官に伺います。
 国家情報局などの設置によって各インテリジェンス機関の情報共有を進めるに当たり、最も重要なことの一つは、得られた機密情報をいかに共有していくのか、すなわち、省庁横断のセキュアな、安全な情報システムの構築です。これをどのように考えているのか。
 そして、この国会で挑戦する国家情報会議設置法を出発点として、その後の対外情報収集能力やカウンターインテリジェンス体制の強化など、同志国と比肩し得る体制を整備し、真のインテリジェンス強化にどのように取り組まれていくのか、見解を伺います。
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木原稔#7
○木原国務大臣 お答えします。
 インテリジェンス施策の推進に当たりまして、政府としては、まずは、司令塔機能の強化に向けて、今御指摘のような国家情報会議や国家情報局の設置に関する法案の提出のための今準備を進めているところであります。
 こうした組織を設置した上で、どのような機能を十分発揮させていくかという運用面、いわゆる運用面が大変重要であると私は認識をしておりまして、ということは、組織が立ち上がった後も継続してこれは取り組んでいかなきゃいけない課題だというふうに思っています。
 今委員の発言にあったように、対外情報収集能力やまたカウンターインテリジェンス機能の強化、この分野はとりわけ重要な課題であり、日本維新の会との連立合意書にもありますけれども、そういった新たな組織の下で、これは諸外国には実は実例がありますので、日本型には何が一番なじむのかということを、外国の例も参考にしながら、その後の道筋をしっかりと検討してまいる考えであります。
 また、得られた機密情報を関係省庁間で適切に共有すること、これも、私自身、大変重要だというふうに認識しています。この点、昨年から、セキュリティーを強化した関係省庁間の情報システム運用を開始したところでありまして、今後も、その点、必要な改善を重ねながら、適切な情報を共有してまいる考えであります。
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小林鷹之#8
○小林(鷹)委員 ありがとうございます。
 昨日、自民党としても実質的に提言を取りまとめたところでありますので、しっかりとその実現に向けて力を尽くしてまいります。
 次に、経済政策について伺ってまいります。
 目の前の物価高への対応も重要なんですけれども、より重要なことは、当面人口が減少していく中にあっても力強い経済や社会をどのようにつくっていくかということだと私は考えています。今回の選挙でも、私たち自民党は、若者や子供たちが夢と希望を持てる活力ある日本をつくるために、政策の大転換の必要性を訴えてきました。順次質問していきます。
 日本列島を、強く豊かに。冒頭申し上げたとおり、この前向きなメッセージの裏にあるのは、我が国の先行きに対する強い危機感です。責任ある積極財政を断行し、国も産業界とともに戦略的に投資をすることで、日本をテクノロジー大国へと押し上げて、強い経済をつくります。
 技術と経済があれば、防衛力は高まります。そして、経済力と防衛力が高まれば、それを裏づけとして外交力が高まっていく。つまり、国益にかなうルール形成が可能になって、更に経済力が上がっていきます。科学技術を起点にして我が国の国力を強化をし、世界の真ん中に日本を近づけていくことが必要です。特に、地方にも競争力のある産業の固まりをつくっていくことで、日本経済を駆動させていくエンジンを全国各地につくっていかなければなりません。
 先行事例は半導体ですね。五年前、我が国は瀬戸際に立たされました。半導体を供給される側に甘んじるのか、あるいは供給する側に立つのか。私たちは、後者の決断をいたしました。半導体産業の復活を目指して、十年先の目標に向けた挑戦を始めました。今、熊本のTSMC、北海道のラピダスプロジェクトは順調に進んでいます。兆円規模の投資に反対も多かったですけれども、この投資の決断が更なる投資を生み出していて、経済効果が大きく表れています。資金の拠出を含めて、国が本気でやるんだと、その覚悟を示せば、それに応えてくれる日本人や日本の企業は必ずいると私は信じているんです。
 ただし、造船、量子、バイオ、素材、政府が今取り組もうとしている十七の戦略分野は、重要ではありますけれども、これを並行して進めることは簡単なことではありません。なぜならば、半導体のときの経験を振り返りますと、ビジョンとそこに至るまでのプロセスをどうやって設定するのか、コストをどう見積もるのか、新たな市場をどうつくっていくのか、そして、産業界や自治体との調整も容易ではありません。
 何より重要なことは、十分な額の投資をしなかったら成功はないということなんですね。なので、全ての戦略分野に十分な投資ができるほどの力が、そもそも我が国にはあるのでしょうか。国家として最優先に取り組むべき分野を決めて、着実に結果を出していくことが必要ではないか。城内担当大臣の見解を伺います。
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城内実#9
○城内国務大臣 小林委員の御質問にお答えします。
 この十七の戦略分野ですが、これは経済安全保障のみならず、食料安全保障、エネルギー・資源安全保障などの、様々なリスクを最小化する危機管理投資、そして、AI・半導体、今、半導体の御指摘がありましたけれども、そういった先端技術を花開かせるための成長投資の中から選定したものでございます。
 世界共通の課題解決に資する製品、サービス、インフラ、これを開発して国内外に提供することで、イノベーションを通じた経済成長や国際的地位の確保につながるものとして、いずれも優先して取り組むべき重要な分野であるというふうに考えております。
 他方で、日本成長戦略会議におきまして、高市総理から、対象領域、課題等を、総花的にすることなく、戦略的に絞り込んだ上で、横断的分野における取組の成果も十分に取り込みつつ、目標、道筋、政策手段を明確にした、真に実効性のあるものとするよう御指示をいただいたところでございます。この御指示を踏まえまして、各担当大臣の下、各戦略分野の官民投資ロードマップの検討を進めているところであります。
 今後具体的な投資促進策の検討を行っていく主要な製品、技術等や、先行する製品、技術等に関する戦略の考え方を、尾崎官房副長官をヘッドに設置しました戦略分野分科会、これを新たに新設しまして、この中でしっかりと戦略の考え方を明らかにしてまいります。
 いずれにしましても、担当大臣として、こうした検討を踏まえつつ、全体を俯瞰しながら、この夏の日本成長戦略の取りまとめに向けまして、今、小林委員御指摘の、戦略的な投資とすべく優先順位をつけて着実に結果を出すという御指摘をしっかり踏まえながら、関係省庁と連携して取り組んでまいります。
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小林鷹之#10
○小林(鷹)委員 いずれも重要だというのはそのとおりだと思います。その中でもやはり優先順位というものを一定程度つけて、戦略的に取り組んでいただきたいと考えます。
 ちなみに、私は、今後あらゆる産業の基盤となる情報通信とエネルギーに関する分野こそが、特に重点的に投資をすべきものだと考えているんです。
 例えば、我が国のデジタル赤字は年間約七兆円です。巨額の富が海外に流出しています。しかも、戦略分野とされておりますAIの開発に必要なのは質のよい大量のデータです。その将来の富の源でもあるデータも海外に流出しているんですね。なぜか。日本にはAWSやマイクロソフトのような企業がないからです。クラウドにしても、あるいはスターリンクのような通信の衛星コンステレーションにしても、ほとんどの情報通信サービスを私たちは海外に依存しています。
 特に宇宙空間こそが今後の情報通信の要だと考えます。宇宙空間のデータプラットフォームを日本が取れないか。そのためには、宇宙空間にデータセンターが必要になります。今まさに、ここは米中がしのぎを削っていますけれども、だけれども、今ならまだ間に合う、私はそう考えています。この分野でも、またサービスや情報を受けるだけの国にはしたくない、その強い思いがあるんです。
 当然、宇宙空間へのアクセス、衛星の製造能力、これも必要になってきます。こうした先を見た挑戦というのは、民間だけではリスクを取れません。なので、国家戦略と位置づけて挑戦すべきであります。挑戦しない国に未来はありません。ただし、世界に先駆けるような挑戦というのは、誰が成功するのかなかなか分からないんですね。
 そこで、参考になるのは、アメリカのNASAが実施したCOTSというプログラムです。かつてのスペースシャトルが、維持費が高額になって民間に任せるということになりました。そして、手を挙げた複数の企業に十分な研究開発の資金を渡して、公平な競争環境の下で、目標を達成した企業から政府調達を行うということでやりました。また、その勝負で生き残ったのがあのスペースX社であります。
 日本でも既に宇宙基金やSBIRなどで支援は行っているんですけれども、私は、発想を大転換すべきだと考えています。
 そこで、再び城内大臣に伺います。
 宇宙産業に限らず、国家プロジェクトに挑戦する企業を公平に支援しつつ、健全な競争を促すことで我が国企業の底力を引き出していくためにも、日本版COTSプログラムを検討してはいかがかと思いますが、見解を伺います。
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城内実#11
○城内国務大臣 お答えします。
 今、小林委員から御指摘ありました米国のCOTSですか、これはNASAによる官民投資のプログラムでありまして、民間企業に、国際宇宙ステーション、ISSへの輸送サービス等が実現したものというふうに認識しております。
 それに対しまして、我が国にはSBIR制度がございますが、これは、政策課題や調達ニーズに基づきまして、スタートアップ等に対して、基礎研究から事業化フェーズまでを継続的に支援する制度でありますが、COTSのように、大きく成長した企業を多数生み出すまでには現時点では残念ながら至っていないというふうに認識しております。
 いずれにしましても、主要国に比べて我が国に圧倒的に足りないのは国内投資であるというふうに認識しております。御指摘の米国のCOTSプログラムにつきましても、小林委員の御指摘も参考にさせていただきながら、政府が一歩前に出て、様々なリスクを最小化する危機管理投資、そして、先端技術を花咲かせる、底力を発揮する成長投資によって、官民協調で投資を大胆に促進してまいる考えであります。
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小林鷹之#12
○小林(鷹)委員 ありがとうございます。
 是非、政策の大転換を訴える高市政権でございますから、政府には真剣な検討をお願いいたします。
 次に、危機管理投資のうち、経済安全保障上重要なサプライチェーンの強靱化について伺っていきます。
 現在、中国による輸出規制の対象となっているレアアース、この一部については既にオーストラリアから輸出が始まっていますし、今年は、その品目数が増えます。
 しかし、我が国が必要とする重要鉱物の中国依存度というのは、依然としてかなり高いです。中でも、製錬については中国が九割のシェアを握っています。大量の水と電力を必要としますし、これは環境コストが大きいとされているので、これまで日本では難しいとされてきました。
 だけれども、私は、我が国の経済活動の自律性を考えたときに、その壁を越えて、日本国内で製錬をやるべきことを決断する時期に来ていると考えています。そのための新たな法整備や大規模な設備投資の支援などについて、経済産業大臣の御見解を伺います。
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赤澤亮正#13
○赤澤国務大臣 レアアースは我が国の産業競争力と経済安全保障の確保に不可欠であり、特定国依存からの脱却により我が国経済の自律性を確保するためには、同志国とも連携し、供給源の多角化を進めることが重要です。まさに委員御指摘のとおりで、これまでも、豪州での鉱山開発や、マレーシアやフランスでの分離精製事業など、政府出資を通じ、支援をしてきています。
 委員御指摘のレアアースの国内での分離精製事業については、鉱山で放射性物質の処理などを行えば実施は可能であるというふうに考えます。
 引き続き、レアアースの鉱山開発、分離精製について、政府としても、同志国や企業とも連携して、国内事業の可能性も検討しつつ、出資や助成金等を活用した支援を行い、レアアースの安定供給確保に取り組んでまいりたいと思います。
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小林鷹之#14
○小林(鷹)委員 非常に前向きなお答えをいただきまして、ありがとうございます。自民党としてもしっかりと伴走していきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いをいたします。
 そして、経済的威圧という観点からは、今週火曜日に、中国が、我が国の防衛関連企業を中心に、個社名を挙げる形で、新たなデュアルユース製品の輸出禁止措置に踏み切りました。
 政策を今検討中だとは思いますけれども、対象製品はすぐに他国から調達できるものなのか、防衛産業や我が国の防衛力に主にどのような影響があり得るのか、防衛大臣の見解を伺います。
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小泉進次郎#15
○小泉国務大臣 おはようございます。
 一月六日に公表された我が国に対する輸出管理措置に続きまして、今、小林委員から御指摘のあった、二月二十四日、中国商務部からデュアルユース品目について一部の日本企業等に対する輸出を禁止等する趣旨の発表が行われました。
 まず、一月六日に中国商務部が公表した我が国のみをターゲットとした輸出管理措置は、国際的な慣行と大きく異なり、決して許容できないものでありまして、強く抗議するとともに、措置の撤回を求めてきたところであります。
 そして、今般の二月二十四日に公表された措置についても、同様に、決して許容できません。政府として強く抗議するとともに、措置の撤回を求めたところであります。
 今般の措置にかかわらず、今るる経済安全保障の関連の話が小林委員からあったとおり、我が国の抑止力、対処力の強化の観点から、特定国に依存しない、我が国防衛産業のサプライチェーンの強靱化を進めることが喫緊の課題だと考えています。特定国への依存度の低減、内製化を含む調達先の多様化、代替素材、技術の開発、備蓄、そして同盟国等との協力強化も含めた取組を進めて、自律性を高めていくことが重要であると考えています。
 そして、各国でもサプライチェーン強靱化の取組が進んでいます。私も先月、アメリカのロサンゼルスでドローン企業を視察をしましたが、一部のコアの部品について、チャイナ・フリーという、中国の製品を使わないという取組も、私も見て、そして話も聞いてきました。こういった取組も、装備品の安定供給を考える上では参考になると思います。
 いずれにしても、今般の措置の内容や装備品の製造、取得等に与える影響について、精査をしっかりと行って、必要な対応を取ってまいりたいと思います。
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小林鷹之#16
○小林(鷹)委員 今お答えにあった自律性の確保というものが極めて重要だと考えています。防衛省、経産省、あるいはNSS、しっかりと連携して御対応いただければと思います。
 次は、逆に、日本の強みである先端技術をどう守るかという観点から質問します。
 成長投資によって先端技術を獲得したとしても、その企業が外国企業に安易に買収されてしまうと、技術流出が生じて、安全保障上のリスクとなりかねません。したがって、外国企業が日本企業を買収する一定の場合には、政府が事前に審査することとされています。これまでも、随時、外為法令を改正して審査基準を厳格化し、技術流出防止対策を強化してまいりました。その流れの中で、今回、いわゆる日本版CFIUSをつくるということは、私はいい試みだと考えています。
 しかしながら、その根拠法である外為法というのは、その対象が、国境をまたぐクロスボーダーの買収がメインになっています。なので、一見すると普通の国内企業ではあるけれども、実質的には特定国の影響を強く受けている企業が国内で日本企業を買収する事案には対応できません。これは抜け穴です。
 こうした点についても法整備をすべきと考えますが、片山財務大臣の見解を伺います。
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片山さつき#17
○片山国務大臣 国際情勢が非常に不透明でございまして、この中で、健全な投資は一層促進しつつ、国の安全等を損なうおそれに適切に対応するために、対内直接投資審査制度の果たすべき役割が一層重要になっております。
 高市総理からは、財務大臣としての私への指示事項の一つとして、対日直接投資審査を高度化する枠組みをつくるという御指示を受けていますので、関税・外国為替等審議会を通じて制度の在り方を検討してまいりました。
 その上で、委員御指摘の実質的に特定国が支配する国内企業の点でございますが、現行制度においても、外国法人等が議決権の五〇%以上を保有している等の基準に該当すれば、国内企業であっても、その企業が対内直接投資を行う前に事前届出を出していただき、きちっと審査する仕組みにはなっておりますが、委員御指摘のように、それではぬるいというか、ということもございますので、このような基準に該当しない場合であっても、外国政府等を始めとするリスクの高い者の支配、影響下で行われる投資活動についてはきちんと審査を行う必要があると認識しておりまして、この関税・外為審の取りまとめ、今年の一月でございましたが、ここにおいて、外為法上の事前届出を義務づけることが適当との御指摘をいただいております。
 この答申を踏まえた制度の見直し及び御指摘の日本版CFIUS創設を始めとする体制強化を行うため、本国会に外為法改正法案を提出する予定でございます。
 引き続き、対内直接投資審査の高度化に積極的に取り組んでまいります。
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小林鷹之#18
○小林(鷹)委員 力強い御答弁、ありがとうございます。
 資本関係がない場合は、やはりインテリジェンスが必要になってきて、民間企業との、民間との情報共有というものが極めて重要になってくると考えていますので、自民党としてもしっかりと伴走していきたいと考えます。
 次に、財政の在り方について伺います。
 先ほど成長投資の一例についてお尋ねしましたが、大きなプロジェクトは一年で終わりません。今年は予算がついたけれども来年は分からないとなってしまうと、事業者は投資にちゅうちょします。予見可能性を担保するには、複数年度の予算の枠組みが必要です。
 また、特にコロナ以降は大規模な補正予算を前提とする予算編成が続きましたが、必要な予算は可能な限り当初予算に計上することで、企業、自治体、あるいは市場関係者の予見可能性を高めていくことが必要です。
 こうしたことは、昨年末、党から政府にも提言をさせていただいて、政権公約にも盛り込んで、先般の施政方針演説でも総理が言及をされました。自民党でも、財政改革推進本部でこの在り方をしっかりと詰めていきたいと考えます。
 加えて、総理は、単なる積極財政を取るわけではないとも発言しています。財政の持続可能性、これを担保して市場の信認を確保することは極めて重要です。
 政府として、消費減税については新たな特例公債は発行しないと表明していますが、今後の国の積極投資、消費減税、給付つき税額控除の財源、さらには今後の防衛力強化の財源、これもいろいろな財源が必要になっていきます。
 片山大臣に伺います。
 いわゆる日本版DOGEによる補助金や租税特別措置の見直しを含めた行財政改革のスケジュールや財源捻出の規模感について、現時点での大臣の所感を教えていただきたい。様々な財源の捻出に向けた大臣の考え方をお聞かせいただければと思います。
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片山さつき#19
○片山国務大臣 私が担当大臣を務めさせていただいております租税特別措置、補助金の見直しにつきましては、次の令和九年度予算の編成、税制改正プロセスにおいて、夏の要求、要望段階から一貫した対応ができるように、既存の取組とも連携しながら、更にしっかりと取り組んでいくという方針を立てて臨んでおります。
 なお、一月の五日からつい昨日まで、御指摘の日本版DOGEにつきまして意見を募集をしておりましたのですが、見直しの提案でございますから、その中には、確かに、文章が途中で終わってしまって、何のという指摘がないようなものもあるので、それは除外していないんですが、何と合計で約三万六千件、約三万六千件の御提案をいただいております。大変お忙しい中で御提案を寄せていただきました国民の皆様に感謝を申し上げたいと思います。
 その中で、何をどの程度見直すかについては、現時点では、三万六千もございますし、また、その他様々な御指摘が既に既存の組織からも、党からも出ておりますし、さらに、党からは更に御協力をいただけると聞いておりますので、これを、今、確たる数字を申し上げられないというのはそういう意味でございますが、担当大臣としては、御指摘がありましたように、様々な物入りのものがございますので、責任を持ってこの取組をリードしてまいらなければいけないという覚悟でございます。
 また、総理もおっしゃっているように、重要かつ大規模な新しい施策を実施するに当たっては、これまでも常に何らかの安定財源を確保しながら対応してまいりました。非常に厳しい状況の中ではございますが、この方針はこれからも変わりません。財政の持続可能性に十分配慮し、租特、補助金の見直しを始めとした行財政改革も含めて、歳入歳出全般の見直しによって、必要な財源の確保に取り組んでまいります。
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小林鷹之#20
○小林(鷹)委員 党もしっかりと協力していきたいと考えています。
 また、財政の運営については、決算の在り方を更に強化をしていくこと、これが重要であることは最後に付言させていただきたいと思います。
 次に、エネルギー政策について伺います。
 特に、電力は全ての産業の根幹です。生成AI、データセンター、産業政策の推進。電力需要は激増します。現行のエネルギー基本計画によれば、二〇四〇年の総電力需要は約一・一兆キロワットアワーです。そのうち約三割を太陽光に依存することとなっておりますが、昨年の太陽光発電量は九百八十億キロワットアワーなので、その約三倍が必要になってきます。
 以前より総理も私も、パネル型の太陽光発電については、安定性、価格、経済安全保障上の理由によって、もはや限界だという意見で一致していたかと思います。また、ペロブスカイト、カルコパイライト、こうした国産の太陽光発電への期待というのは大きいけれども、今述べた発電力に対応できるものでは到底ありません。電力需要が上振れるケースも十分考えられる。
 だとすれば、やはり、安全性を前提とした原発の再稼働、リプレース、新増設、そして次世代革新炉の開発と実装を早急に進める必要があると考えますが、赤澤大臣の見解を伺います。
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赤澤亮正#21
○赤澤国務大臣 原子力は、エネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源として極めて重要であると思っています。安全性の確保と地域の理解を大前提に、最大限活用してまいります。
 AIやデータセンターなどにより電力需要の急速な増加が見込まれる、委員御指摘のとおりでありまして、まずは、既存の原子力発電所の再稼働を加速していくことが必要です。そのため、政府としては、審査知見の共有や人材の相互支援など取り組んでいるところで、事業者に働きかけていきますし、国も前面に立って、立地自治体等関係者の理解と協力を得られるように取り組んでいきたいと思っています。
 また、二〇四〇年代以降に既存の原子力発電所の供給力が大幅に減少していきます。具体的には、六十年運転を前提にすれば、二〇四〇年度までに全体の約一割の約三百六十万キロワット、二〇五〇年度までに全体の約四割の約千四百万キロワットの供給力が減少してまいります。
 そうした中で、十数年から二十年程度という相当長期のリードタイムが必要であることを踏まえれば、今から次世代革新炉の開発、設置を進めていくことが委員御指摘のとおり非常に重要でありまして、そのため、政府としては、実用化に向けた研究開発を支援するとともに、原子力産業基盤の維持強化、投資環境整備などに着実に取り組んでまいります。
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小林鷹之#22
○小林(鷹)委員 ありがとうございます。
 原発を再稼働する際に、安全性を最優先した上での原発の審査をいかに効果的に実施するかは大きな課題です。特に、審査を終えて再稼働したものの、特定重大事故等対処施設、いわゆる特重施設が工事計画認可から五年以内に完成しない場合、その時点で運転を停止しなければいけないというルールがあります。現在、柏崎刈羽の七号機が停止中なのも、その理由によります。
 そもそも特重施設は、テロによる重大事故などの緊急時に原子炉の注水、冷却、減圧を行うためのバックアップ施設です。二〇二二年に山中規制委員長は、特重施設については、その設置の有無が直ちに安全性に影響を与えるものではないと御発言しています。ならば、特重施設の建設と原発の運転を連動させないことを含めて、その他の規制についても、安全性を優先した上で、蓄積された知見、海外の動向を参考に、更なる規制の合理化を検討すべきではないでしょうか。原子力規制委員会の見解を伺います。
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山中伸介#23
○山中政府特別補佐人 お答えいたします。
 御質問いただきました特定重大事故等対処施設、いわゆる特重施設につきましては、現行の制度におきましても、設置まで、原子炉本体の工事計画の認可日から五年間の経過措置期間が設けられております。その間は、特重施設を建設しながら原子力発電所を運転することが可能となっております。
 しかしながら、過去十年の特重施設の工事実績を確認いたしますと、五年の経過措置期間に特重施設が完成しなかったプラントがほとんどでございます。
 規制委員会は、継続的改善の観点から、本年の二月十八日の原子力規制委員会で、経過措置の設定の仕方を見直すことといたしました。具体案につきましては、規制委員会において今後議論を行い、余り時間をかけずに結論を出してまいりたいと考えておるところでございます。
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小林鷹之#24
○小林(鷹)委員 ありがとうございます。
 エネルギーについて、最後、付言にとどめますけれども、原発や次世代革新炉の先の未来のエネルギー、いわゆるフュージョンエネルギーは、我が国の今後の大きな国家プロジェクトに据えるべきだと考えています。エネルギーの覇権を資源の保有国から技術の保有国へと移転させる、そういう可能性を持ったものでございます。我が国がこれまで歴史的に制約されてきた、経済や社会の制約であったこのエネルギーという問題について、歴史上初めて資源の輸入国から輸出国へと転換させることができるかもしれない、その可能性がございますので、是非、高市政権の下で思い切って進めていただきたいと考えております。
 そして、インフラ輸出についてです。
 施政方針演説で総理が指摘したように、エネルギーは各国の産業の基盤です。各国が自律性と強靱性を強化する必要が高まっているとの指摘もそのとおりです。だからこそ、我が国が得意とするエネルギー関連技術で世界に貢献していくことが必要だと考えているんです。特に中国、ロシアがグローバルサウス諸国のエネルギー政策への関与を強めていることを考えれば、例えば、原発の輸出に再挑戦することが必要ではないでしょうか。
 さらには、我が国は二〇二〇年に、石炭火力発電の海外輸出に対して公的支援を原則行わない方針を決定しましたけれども、電力を石炭に依存せざるを得ない国々があるとすれば、そうした国々に対して我が国の高効率の石炭火力の技術を輸出して支援することは、総理の言う平和と繁栄をつくる責任ある日本外交に資すると考えますが、いかがでしょうか。赤澤大臣の見解を求めます。
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赤澤亮正#25
○赤澤国務大臣 御指摘はそのとおりだと思います。
 経済成長やAI、DXの進展に伴い、世界の電力需要が増加をし、各国で電力インフラ増強のニーズが高まっていると認識しております。
 原子力の輸出については、先方の要望や国内の状況も踏まえる必要がございますが、我が国の原子力基盤の維持強化、世界的な脱炭素や平和利用への貢献などの点から重要だと考えています。
 引き続き、日米企業が共同参画するSMRのプロジェクトについて、ASEANの国々における実現可能性調査などの海外展開支援を行います。また、IAEA等の国際機関と連携をした原子力の導入を計画する国における制度整備や人材育成への支援などの取組も進めてまいります。
 また、御指摘の高効率の石炭火力については、電力需要が伸び続ける新興国において重要な役割を果たす一方で、カーボンニュートラルの達成のため石炭火力新設の原則停止を表明している国もあり、相手国のニーズや国際ルールなども踏まえた上で検討していくことが必要です。
 いずれにせよ、我が国の技術輸出は相手国との関係強化や企業の競争力強化に資するものであり、AZECなどの枠組みを活用し、積極的に取り組んでまいります。
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小林鷹之#26
○小林(鷹)委員 カーボンニュートラルは大切かもしれません、再エネの輸出も必要かもしれない。だけれども、世界に本当の意味で日本が協力できるものは何かということを国家戦略として考えていただいて、火力発電についても前向きに捉えていただければと思っています。
 外交です。
 最近、茂木大臣のSNSがバズっておりまして、若い方を含めて、それで外交に関心を持つ国民の皆さんが増えるということは、私はいいことだと思っているんです。
 この一年間、私自身もアジアの同志国、地域に足を運んで、政治リーダーたちと率直な意見交換を重ねてきました。アメリカと中国の外交姿勢や米中関係の今後の行方に多くの国が固唾をのみながら注視をする中で、アジアの秩序の安定のために、日本外交に強い期待が寄せられているのも現実です。
 他方、これからの一年間を見据えますと、一か月後の米中首脳会談を皮切りに、米中関係が安定的な軌道に乗っていくことも予想されます。その流れの中に仮に日米関係がのみ込まれてしまうとすれば、我が国のアジアやグローバルの場でのプレゼンスが喪失しかねないと考えています。まさに今、日本外交は正念場に立たされているというのが私の認識です。
 その中で、自由で開かれたインド太平洋、いわゆるFOIPの十周年に当たりまして、我が国が能動的に国際秩序の形成に乗り出していくこと自体、私は積極的に評価をしています。重要な隣国である中国にもこれは開かれた立場です。にもかかわらず、中国は、茂木大臣のカウンターパートの外相は、経済的威圧だけではなくて、ミュンヘンでも対日批判というものを繰り返しなされております。
 中国に対しては、毅然とした対応を取りつつも、対話を通じていわゆる戦略的互恵関係を築いていくことが重要だと考えますが、対話の機運が足下で乏しい中で、今後、我が国自身の努力によってどうやって日中関係をマネージ、管理していくのか、大臣の見解を伺います。
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茂木敏充#27
○茂木国務大臣 ありがとうございます。
 まず、小林委員おっしゃるように、ASEANの国々を始め、政策が一貫していて政権が安定している日本に対する期待、私も、非常に高まっている、そんなふうに考えております。
 その上で、中国との関係でありますが、戦略的互恵関係を包括的に推進をする、そして建設的かつ安定的関係を構築していく、こういう方針は政府として一貫したものであります。
 その上で、日本と中国、隣国であります。隣国であるがゆえに、日中間には懸案であったりとか課題があるからこそ、意思疎通をしっかり行ってそうした懸案や課題を解消していくことが重要であると考えておりまして、我が国としては、中国との間の様々な対話について、常にオープンであります。
 一方で、委員の方からも御指摘がありましたが、中国側では、対話ではなくて、事実に基づかない主張を他国や国際社会に対して拡散しようとしております。実際、ミュンヘンにおきましても、私も安全保障会議に出席をさせていただきましたが、王毅外交部長、事実に基づかない日本に関する認識というのを発言をしたわけでありまして、その後のセッションで、私の方から、極めて冷静に、二回にわたって事実関係について反論はしっかりとさせていただいたところでありまして、これからもこうした取組を続けていきたいと思っております。
 同時に、日中関係をうまくマネージしていく上では、日本と米国の関係が極めて重要であると考えておりまして、高市総理も事情が許せば三月には訪米する予定でありまして、トランプ大統領が中国に行く前にしっかりと、こういった対中政策について日米間で考え方をすり合わせる、意思疎通を続けていくということが極めて重要だと思っております。
 いずれにしても、中国との間では、国益の観点から、冷静に、また毅然と、適切に対応してまいりたいと考えております。
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小林鷹之#28
○小林(鷹)委員 ありがとうございます。
 外交は政府だけではありませんので、自民党、特に政治がやはり中国との対話のチャネルというものを模索することが重要だと考えていますので、しっかりと意識を合わせながらやっていければと思います。
 時間が近づいてまいりましたので、簡潔にいきます。
 国家安保戦略の改定について伺います。
 戦略環境が大きく変わってきていますので、自分の国は自分で守るという意思と能力を持つこと、これが、日米同盟とともに、今、日本にとって極めて重要なことだと思っています。
 その中で、政府に要請したいことは、今後新たな国家安保戦略を改定するに当たって、防衛装備の充実や防衛産業の基盤強化というものも重要なんですけれども、防衛力の強化だけに狭く閉じないようにしていただきたいんです。何らかのリスクが顕在化して、エネルギー、食料、医薬品、重要物資、この海上輸送の途絶が長期化すれば、我が国の国民生活や経済活動は成り立たなくなる、いわば自衛隊の継戦能力の土台が失われかねません。
 つまり、自民党が経済安保政策で追求してきた、他国の動向に右往左往しない国をつくるという考え方の下で、どんなことがあっても国民生活を守るために自律性の確保が最優先なんだ、そのことを意識した戦略文書としていただきたいです。特に経済安全保障については、今の国家安保戦略にも個別の政策は盛り込まれているんですけれども、より体系立った、基軸のある、日本としての考え方を示せるような文書としていただきたい。
 その点について、総理の考えを伺います。
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高市早苗#29
○高市内閣総理大臣 前回三文書を改定した二〇二二年と比べまして、各国が、無人機の大量運用を含む新しい戦い方ですとか、また長期戦への備えを急いでおります。安全保障環境の変化が様々な分野で加速度的に生じています。ですから、我が国として主体的に防衛力の抜本的強化を進めることが必要ですので、本年中に三文書を前倒しで改定します。
 それに当たっては、小林委員がおっしゃっていただきましたように、やはり安全保障の裾野が、外交、防衛という伝統的な領域から経済、技術の分野に大きく拡大しています。ですから、経済安全保障について、その重要性が高まっているという状況も踏まえて、主要な課題としてまいります。
 とにかく、自律性そして不可欠性、これはまさに日本を守ることになると考えております。
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