宮田律の発言 (国際問題に関する調査会)
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○参考人(宮田律君) イスラエル・パレスチナ問題ですけれども、なぜそのイスラエルがイランを警戒するかというと、これは、一九七九年のイラン革命のときにホメイニという革命の指導者がいて、ホメイニはイスラムの聖地でもあるエルサレムを占領して、軍事占領して、それからパレスチナ人に危害を加える、イスラエル国家の抹殺というものを唱えたわけですよね。それがそのイラン革命のシンボルになって、反米と、イスラエルの抹殺、解体ですね、イスラエル国家の解体というのがイラン革命のシンボルになったわけです。
それからイスラエルはイランを大変警戒するようになって、イスラエルの抹殺を唱えるイランが核兵器を持つ、これ、もしかするとナチス・ドイツのホロコーストの再現になるんではないかというような思いになって、イランを大変警戒するようになった。
イスラエルという国は、地域のイスラエルに反感を持つ国々、例えばイラクのサダム・フセインであるとか、シリアのアサド政権であるとか、そういったイスラエルの脅威を徐々に取り除こうという、そういうスタンスだったわけですよね。ですから、今回のイラン戦争も、イスラエルのそうした姿勢がイラン戦争になって現れたんではないかなという気がします。いろんな要因はありますけれども、イスラエルのイランに対する脅威、強迫観念みたいなものも、今回のそのイラン攻撃の要因の重要な一つになったんではないかなという気がするんですね。
イランとすれば、反米であるとか、あるいはイスラエルの抹殺というものは、国民を一つにまとめ上げるシンボルになってきたわけで、それをなかなか放棄するわけにはいかなかった。でも、一般のそのイラン人がですね、朝起きて、さあ、イスラエルをやっつけるかというようなことは全く思わないわけですけれども、イラン政府は少なくともイスラエル国家の消滅、抹殺ということをずっと唱えてきたわけですね。
イスラエルにとっては、イスラエルを包囲するような形で親イラン勢力、親イランの武装勢力がイスラエルを取り囲んでいるということにもやはり脅威を持っている。例えば、レバノンのヒズボラ、神の党という意味ですけれども、ヒズボラ、あるいはイラクのシーア派の武装集団であるとかイエメンのフーシ派に対して脅威を抱いている、抱いてきたわけです。特にイスラエルが恐れているのはレバノン南部のヒズボラというわけで、今回も、イスラエルは停戦になってもずっとレバノンを攻撃し続けていますけれども、イスラエルという国は非常に安全保障に敏感な国で、これは私たち日本人もイスラエルに行けば経験することがありますけれども、私などは、アラブ諸国のスタンプがパスポートに押してあると空港で七時間も留め置かれたり、あるいはスーツケースが壊されたりというような、そういう思いをしたことがありますけれども、やはりパレスチナ和平が進展すればイランの脅威というものも減ずるというふうに考えます。ただ、パレスチナ和平がなかなか進展しないところから、イランのイスラエルの抹殺という訴えが正当性を持つようになっているという感じですよね。
特に、二〇二三年の十月以降、イスラエルはガザを攻撃しているわけですけれども、これは大変難しい問題ですけれども、日本としてもこれは何らかの貢献をしようとは思っているんですが、イスラエルがなかなか人道支援物資をガザに入れてくれないとか、そういった問題も現在あるわけで、日本はずっとパレスチナ支援をやってきたわけですけれども、それが今、なかなか現状では難しくなっているというところがやはり問題ではないかなという、そんな気がしております。
イランという国は、元々イスラエルとは王政時代は仲が、関係が良好であったわけですけれども、先ほど言いましたけれども、一九七九年のイラン革命後、関係が険悪になっていったというわけです。
イスラエルがイランの現体制を倒すということはなかなか考えにくかったんですよね。地理的にも離れていますし、もちろん地上兵力をイスラエルが送るということは不可能ですし、アメリカだって、地上兵力をイランに送って現体制を倒すということは不可能で。今回、イスラエルのネタニヤフ政権とすれば、長年の悲願であったイランの現体制打倒というのはトランプ政権になって可能になった。ネタニヤフ政権はずっと、オバマ政権であるとか、あるいはバイデン政権などに対してイラン戦争を働きかけてきたわけですけれども、今度のトランプ政権になって可能になった。それがなぜ可能になったかよく分かりませんけれども、一説にはエプスタインスキャンダルなどもあるというふうに言われていますが、イランとイスラエルの関係というのは、イランがイスラム共和国である以上、これからも中東地域の不安定要因になるのかなという気がします。
日本とすれば、中東地域の不安定というものを少し改善するためには、やはりイスラエルに何らかの働きかけをして国際法の遵守を呼びかける、これも、日本一国だけではなくて、ほかの国々との共同作業でもって呼びかけるということもできるかなという気がします。中国などもその一つの候補ではあると思うんですけれども、なかなか中国とはコミュニケーションがうまくいかないので実現しませんけれども、そんな気がしております。