国際問題に関する調査会
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会
会議録情報#0
令和八年四月十五日(水曜日)
午後一時開会
─────────────
委員の異動
四月十四日
辞任 補欠選任
若井 敦子君 山本 啓介君
脇 雅昭君 高橋はるみ君
四月十五日
辞任 補欠選任
高橋はるみ君 脇 雅昭君
山本 啓介君 若井 敦子君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 鈴木 宗男君
理 事
藤井 一博君
吉井 章君
塩村あやか君
原田 秀一君
窪田 哲也君
石井 苗子君
大津 力君
委 員
鈴木 大地君
高橋はるみ君
山本 啓介君
若井 敦子君
脇 雅昭君
福士 珠美君
三上 えり君
庭田 幸恵君
伊藤 孝江君
石 平君
杉本 純子君
伊勢崎賢治君
高良 沙哉君
事務局側
第一特別調査室
長 有安 洋樹君
参考人
元駐イラン大使
関西学院大学客
員教授 齊藤 貢君
一般社団法人現
代イスラム研究
センター理事長 宮田 律君
─────────────
本日の会議に付した案件
○国際問題に関する調査
(「世界の平和と安定に向けた日本の役割」のうち、現下の国際情勢と世界の安定に向けた日本外交(中東・アフリカ情勢と日本外交の在り方)について)
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この発言だけを見る →午後一時開会
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委員の異動
四月十四日
辞任 補欠選任
若井 敦子君 山本 啓介君
脇 雅昭君 高橋はるみ君
四月十五日
辞任 補欠選任
高橋はるみ君 脇 雅昭君
山本 啓介君 若井 敦子君
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出席者は左のとおり。
会 長 鈴木 宗男君
理 事
藤井 一博君
吉井 章君
塩村あやか君
原田 秀一君
窪田 哲也君
石井 苗子君
大津 力君
委 員
鈴木 大地君
高橋はるみ君
山本 啓介君
若井 敦子君
脇 雅昭君
福士 珠美君
三上 えり君
庭田 幸恵君
伊藤 孝江君
石 平君
杉本 純子君
伊勢崎賢治君
高良 沙哉君
事務局側
第一特別調査室
長 有安 洋樹君
参考人
元駐イラン大使
関西学院大学客
員教授 齊藤 貢君
一般社団法人現
代イスラム研究
センター理事長 宮田 律君
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本日の会議に付した案件
○国際問題に関する調査
(「世界の平和と安定に向けた日本の役割」のうち、現下の国際情勢と世界の安定に向けた日本外交(中東・アフリカ情勢と日本外交の在り方)について)
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鈴
鈴木宗男#1
○会長(鈴木宗男君) ただいまから国際問題に関する調査会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、若井敦子君及び脇雅昭君が委員を辞任され、その補欠として山本啓介君及び高橋はるみ君が選任されました。
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この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、若井敦子君及び脇雅昭君が委員を辞任され、その補欠として山本啓介君及び高橋はるみ君が選任されました。
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鈴
鈴木宗男#2
○会長(鈴木宗男君) 国際問題に関する調査を議題といたします。
本日は、「世界の平和と安定に向けた日本の役割」のうち、「現下の国際情勢と世界の安定に向けた日本外交」に関し、「中東・アフリカ情勢と日本外交の在り方」について二名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。
御出席いただいております参考人は、元駐イラン大使・関西学院大学客員教授齊藤貢君及び一般社団法人現代イスラム研究センター理事長宮田律君でございます。
この際、参考人の皆さんに一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございました。
お二人から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、どうかよろしくお願いいたします。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、齊藤参考人、宮田参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、二時間程度質疑を行いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず齊藤参考人からお願いいたします。齊藤参考人。
この発言だけを見る →本日は、「世界の平和と安定に向けた日本の役割」のうち、「現下の国際情勢と世界の安定に向けた日本外交」に関し、「中東・アフリカ情勢と日本外交の在り方」について二名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。
御出席いただいております参考人は、元駐イラン大使・関西学院大学客員教授齊藤貢君及び一般社団法人現代イスラム研究センター理事長宮田律君でございます。
この際、参考人の皆さんに一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございました。
お二人から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、どうかよろしくお願いいたします。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、齊藤参考人、宮田参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、二時間程度質疑を行いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず齊藤参考人からお願いいたします。齊藤参考人。
齊
齊藤貢#3
○参考人(齊藤貢君) 今日はどうもお招きいただきまして、大変恐縮でございます。齊藤でございます。
私の説明は、今お配りしてあります「論点」という紙を使いながらお話しさせていただきます。
まず、重要なポイントから申していきますが、私がこの戦争を観察していて、一番当てはまるキーワードが非対称性という言葉でございます。
まず、一番大きな非対称性は、皆様御承知のとおり、二月二十八日に戦争が始まりましたが、イランは全然軍事的には、ただし初めの段階ではとここで申し上げます、これは後で意味がありますので、初めの段階では全然軍事的にはかなわなかったと。そこで、イラン側は、ホルムズ海峡の通航を阻害することによって国際石油価格を上げて、その結果として、アメリカのガソリン価格を高騰させて、トランプ大統領に圧力を掛けています。
具体的に申しますと、二月の二十六日の段階で一ガロン当たりアメリカの平均ガソリン価格は二・九八ドルだったんですね。一ガロンというのは大体四リットルとお考えください。で、今の四月十四日、昨日でこれが四・一一に上がっていまして、約、実に三八%もガソリン価格が上昇しております。これが、車社会のアメリカでは、ガソリン価格というのは政治問題になりますので、非常にトランプ大統領に圧力が掛かっている状態でございます。
あと、二つ目の非対称性というのは、これは余り気付かれないんですが、私たちからすれば、既にイランで国民が二千人か二千人以上亡くなっているとか、あと、いろんな橋とかいろんなインフラが壊されて、全然抵抗してもかなわないから、イランはもうそろそろ手を上げてもいいんじゃないかというふうに思われがちなんですが、これは、実は我々の感覚とイランの感覚は非対称的でございまして、イランの今のイスラム革命体制というのは、最も重要なことは、ここに書いていますが、体制の存続にあるわけです。それで、我々的な価値観からすると理解し難いのですが、今のイスラム革命体制は、かなりの程度までの人的、物的損害というのは体制維持のために許容範囲だと考えていると私は考えています。
あと、アメリカ海軍は世界一と言われるんですが、今、ホルムズ海峡をめぐっていろいろ軍事的な動きもございますが、どうもああいう狭い場所で、イランが使いますドローンとか高速艇による攻撃に対して、必ずしもアメリカ海軍が勝てるかというと言い切れない面がありまして、ここでもイランは世界一のアメリカ海軍に対して非対称戦を挑んでおります。
さらに、イラン側は、イスラエルとあと対岸の、ペルシャ湾の対岸のアラブ産油国にある米軍基地に対して弾道弾ミサイルとかドローンとか巡航ミサイルで攻撃しています。弾道弾ミサイルの例でいいますと、大体イラン側の弾道弾ミサイルは一発数千万円ぐらいと言われているわけですね。それに対して、米軍はTHAADという大気圏外で迎撃するミサイルを使うんですが、これが一発二十億円もして、かつ、迎撃というのは普通二発打ちますから、四十億円と。数千万円のものに対して四十億円掛けていると。これも非常に非対称的な、アメリカからするとコスパが悪い状態が続いております。
次に私が申し上げたいのは、通常、イランの指導部というのは狂信的な聖職者だと思われがちなんですが、実際は非常に合理的な、冷静な人々から成っております。
さらにもう一つ、三点目として、私がイランを見ていて感じるのは、イランはチェスを指し、トランプ大統領はポーカーをするという話でございますね。要するに、双方が今戦争という、ゲームと言っちゃいけないんですが、ある種のゲームをしているわけですが、要するに、そのルールが違うので、お互いのシグナルを見間違うことが非常に危険だと私は思っています。
この例の四月九日というのは何かというと、四月九日にイランが公式に機雷の散布を宣言しました。これ、明らかに、機雷をホルムズ海峡に散布するというのはこの戦争が一段階エスカレートしたことを意味しますが、私の理解では、それには前段階がありまして、四月十一日ですか、交渉が始まる前ですね、ですから、四月の七日、八日、九日、ここら辺ですが、トランプ大統領は激しくイランを非難しました。例えば、いきなり、おまえらはもう戦争に負けているとか、そういうことを言ったわけです。
これは、要するにポーカーをしているトランプ大統領からすればブラフを掛けているわけです。要するに、交渉を始める前に思いっ切り高い球を投げた、彼としてはごく当たり前の行為だったんですが、チェスを指しているイランは、要するに彼らはブラフという感覚が余りないので、それを言われたままに受け取って、トランプ大統領がその脅迫をまた強くすると、それに対抗して機雷をまくというエスカレーションに出たと。これが私は最近のでは典型的な例だと思うんですが、要するにイランとトランプ大統領ではやっているゲームが違うということでございます。
あと、四点目、これはほとんど語られることがないのですが、私は今回の戦争で、実は隠れた敗者はアラブ産油国だと思っております。どうしてかといいますと、要するに、ただ、今でもまだ何か日本ではドバイチョコレートとかいう話があるかと思いますが、結構ドバイが、ドバイ自身、実は石油が出ないので、正確な繁栄ではないんですが、要するに、あそこら辺のペルシャ湾の湾岸アラブ産油国というのは豊かな石油とか天然ガスを持っていて、それで最近は非常に、太陽光発電なんかもやって、非常に我が世の春を謳歌していたわけですが、しかし、今回、イラン側がこれらの諸国の石油関連施設や生活インフラ施設を攻撃すると、実はこの我が世の春が極めてもろい土台の上にあったということが分かってしまったということでございます。
具体的に言いますと、大体、アラブ産油国の飲料水というのは八〇%、平均で八〇%が海水淡水化で作られていますが、淡水化工場を壊されたり、あと、淡水化工場というのは電気が要りますから、その電気を作る発電所を壊されると、八割の飲み水がなくなったら、これはもう、その国の国家の存立に関わる深刻な事態になるわけで、要するに、このアラブ産油国は実は、余り皆さん意識されていませんが、実は隠れた敗者だと私は考えております。
ここから簡単に、戦況の推移と今後の見通しをお話しさせていただきます。
まず、この戦争は二月二十八日にアメリカとイスラエルがハメネイ最高指導者を殺害したという、斬首作戦というんですが、で始まりました。これは、私はベネズエラのユーフォリアと書いていますが、要するに、その前にベネズエラでアメリカがマドゥーロ大統領を誘拐してベネズエラの独裁体制が倒れたという先例に従って、これは今となってはみんな批判するわけですね、ベネズエラとイランは違うだろうと言うんですが、少なくとも当時、アメリカとイスラエルはベネズエラを、柳の下にドジョウは二匹と思ってやったわけですね。
ところが、その思惑は外れまして、その後、イスラム革命体制は崩壊したわけではございません。なぜ崩壊しなかったかと簡単に申しますと、イランという国は、百年ぐらい前から官僚制度という、ないしはその国家の体制というものを整えておりまして、私は、ですから、言葉遊びなんですが、要するにベネズエラが独裁体制ならばイランは独裁型体制だと。要するに、ベネズエラならばその全ての権力が集中している独裁者を拉致すれば体制は崩壊するけれども、イランの場合は、確かにハメネイ最高指導者が一番その体制のトップにいましたが、しっかりした官僚制度があるために、それで直ちに崩壊することはなかったと。
その後、この両国はイランを激しく空爆したわけです。これもさっき非対称性のところで申し上げたとおり、イラン側はエネルギー戦略を発動して、むしろガソリン価格の高騰を通じてトランプ大統領を政治的に追い詰め出しました。
その次、アメリカとイスラエルは、その空爆です、要するに、外から打撃を与えてもイランのイスラム革命体制が崩壊しないので、今度は内部崩壊を狙って、例えば、前から分離独立傾向の強い、人口の一〇%ぐらいいるクルド人の分離独立闘争をけしかけてみたり、これは全然うまくいかなかったんですが、あと国民に対して反乱を呼びかけ、かつ、本格的ではないですけれども、発電所とかガス田、ガス田をなぜ攻撃するかというと、イランの発電の八〇%が天然ガスなので、ガス田、ガスがなくなると発電が止まるという、そういうロジックですが、こうやって、要するに国民生活を圧迫しつつ、国民に対して、こういうことになったのは今の体制が悪いからだといって反乱を呼びかけました。しかし、結局うまくいきませんでした。
それで、私は恐らくこれ、イランは初めから読んでいたと思うんですが、戦闘が続く、要するに長期戦化するに伴い、今二ページ目の、(4)ですが、アメリカとイスラエルの迎撃ミサイルが枯渇し始めたわけですね。その結果、米軍に関して言うと、基地の防空が十分にできなくなって、特にAWACSと言われます、日本語で空中早期管制機と言うの、虎の子の飛行機を一機失ってしまったことが大きな痛手となって、なぜかというと、この空中管制機というのはいろいろ使い方があるんですが、一つの使い方は、これまでアメリカとイスラエルがイラン上空を自由に空爆ができたのは、戦闘機の積んでいるレーダーというのはやっぱり距離に限界がございますので、このAWACSというのは背中に大きなレーダーを積んでいまして、要するに戦闘機の後ろにいて、戦闘機にいろんな必要な情報を与えて、管制ですから、あそこに行け、こっちに行けと指示した。その飛行機がなくなってしまったということで、米軍のイラン領空での作戦が制約されるようになりました。実際、四月三日には戦争が始まって初めて米軍機が撃墜されました。
もう一つ、トランプ大統領は時間的制約というものもございます。
一つは今申し上げた迎撃ミサイルの枯渇ですが、さらに、五月十四、十五には中国に行かなきゃいけないと。中国に行く前に戦争が片付かないと、やっぱりアメリカの中国に対する立場が弱くなるし、さらに、七月四日には建国二百五十年祭がございます。こういう二百五十年祭というお祝いのときにやっぱり戦争をやっていたり、いわんや、その最中に米軍兵士が亡くなるようなことがあったらこれは大騒ぎになるので、これまでには何とか収めたいとトランプ大統領は考えているでしょうし、今、私が既に申し上げたとおり、ガソリン価格が上がって、ガソリン価格の高騰と反比例してトランプ大統領の支持率は下がっております。十一月三日には中間選挙がございまして、トランプ大統領としてはこの選挙に勝たなきゃいかぬということで、こういう時間的な圧迫も受けているわけですね。
そこで、少し前までは、トランプ大統領は何度もイランに対して、石器時代に戻してやるとか、一つの文明が崩壊するとかという強い言葉でイランに圧力を掛けながら、発電所等の大規模な民生インフラを破壊することを示唆し、何だったらイランの石油の九〇%を輸出しているカーグ島への限定上陸作戦などを画策したわけです。
ところが、八日でしたっけ、トランプ大統領が何回かその期限を延長した最後のタイミングの数時間前に、突然、こういう攻撃をやめて、パキスタンが提案しました二週間の休戦をのみました。これは、なぜこうなったかというと、ここに書いていますが、攻撃するというその期限の前の日の夜、このWTIというのが、アメリカの石油の指標でございますが、これが何と数時間で一〇%も上がってしまったわけです。先ほどちょっとアメリカのガソリン価格を申し上げましたが、四〇%なんて上がったら、それは例えば日本でもとんでもない政治問題になるわけで、さらに、石油価格がそのままガソリン価格に反映するわけじゃございませんが、攻撃する前に一〇%上がったが、攻撃したらもっと上がって、そうすると、もうトランプ大統領は完全に石油、ガソリン価格で追い詰められてしまうということになって、トランプ大統領は、最終的にインフラ攻撃をちゅうちょして、それで交渉による問題の解決を図ろうと一旦はしました。
ただ、私は、一貫して、(6)のところですが、イランとアメリカとはホルムズ海峡の航行に対して根本的に百八十度立場が違うわけです。要するに、トランプ大統領としては、早く、一刻も早くホルムズ海峡が通れない状態を解消して、ホルムズ海峡から石油が出るようにすると。言い忘れていたと思いますが、ホルムズ海峡というのは世界の石油マーケットで二〇%の割合があるので、それで、だから石油価格が上がっているわけですね。だから、これを何とか解消しなきゃいかぬと思っている。ところが、イランにしてみると、ホルムズ海峡を封鎖することでトランプ大統領を、要するにガソリン価格の上昇で追い詰めていると。こんないい手段はないということで、彼らは絶対これは手放さないわけです。
ということで、私は初めから全然この話はまとまらないと思っていたんですが、実際何が起きたかというと、まず、WTIは一六%下がったんですが、ガソリンは全然下がらないわけです。なぜ下がらないかというと、当たり前の話なので、要するに、ガソリンスタンドは自分たちが仕入れた高い値段のガソリンを全部売らないと、その後に値段が下がって、その価格が下がったものは、今ある在庫がなくならないと売れないわけですよね。だから、そんなに急に下がるわけない。要するに、石油価格が下がっても、一、二週間はタイムラグがあるわけです。ところが、その後のトランプ大統領の発言を見ていると、非常に、ガソリン価格がすぐに下がらないことにいら立ちを示していたということですね。
さらに、彼に追い打ちを掛けたのは、イランが機雷をまいてしまったわけです。私の理解では、その引き金を引いたのはトランプ大統領なんですが、トランプ大統領からすると、要するに、話合いをしても、ここに書いていますが、機雷の掃海というのは、多分、普通の一般民間船が通れるようにするには恐らく数か月掛かると、そうすると、話合いでホルムズ海峡を開いたとしても、全然そのホルムズ海峡が使えないということで、彼は恐らく急速に交渉による協議をやめてしまって、四月十一日に始まった協議というのは何と一日で終わってしまったと。
アメリカ側は、これは核の問題だと言っているんですが、そういうことは私はあり得ないと思うわけです。なぜなら、核の問題というのは、もうアメリカとイランは何年、トランプ政権だけでも何年も話している話で、何年もないか、大げさです、数か月は話している話なので、これがどれだけ難しい問題か彼らも知っているはずで、そんな一日の協議で片付くわけがないと。だから、核問題というのはあれは煙幕でして、やっぱり本音はガソリン問題。ただ、アメリカ側としては、ガソリン問題、まあ正確に言うと、ホルムズ海峡問題で折り合いが付かなかったと言うとイラン側をますます喜ばせてしまうということで、あえて核の問題と言ったと思います。
その後、次の手に困ったトランプ大統領は、イランの海上封鎖を宣言しました。今日も、今日のニュースだと、既に六隻のイランのタンカーをアメリカの海軍が追い返したと言っていますね。このようなことは、やはりガソリン価格の高騰を懸念して、余りハードな、要するに、先ほど申し上げたようなインフラ攻撃とかをするとまたガソリン価格がばっと上がってしまうおそれがあるので、こういう弱い作戦を取ったと思われますが、ただ、これにはやはり限界があって、いずれの段階で、トランプ大統領はまた強硬策に戻らざるを得ないと思っております。
ちなみに、今、たった今、トランプ大統領は数日中に再協議宣言、再協議が始まるという宣言をしていますが、私は、これはガソリン対策で言っているだけで、実際は協議は、そうですね、ほとんどないと思っております。理由は、イラン側からすると、今このタイミングで再協議すると、もう、要するにイランは海上封鎖をされたために屈服したんだというふうに国際社会も国民も受け取りますから、それはやっぱりイランとして体面上、受け入れられないと。したがって、もし本当に今週末にも協議があるんだったら、やはり私はイラン側がそれを確認しないと駄目だと思います。
それで、トランプ大統領がなぜその時間稼ぎをしているかというと、もう一つ、先ほど、イランが機雷をまいたことが私はトランプ大統領が交渉による協議の諦めた理由と申しましたが、実際、十一日の前、十日ぐらいにトランプ大統領は掃海を宣言したわけですが、実際、じゃ、掃海するには掃海艇というものが要るんですが、どこにいるかと調べてみると、二隻、実は世界中に米軍は掃海艇を四隻しか持っていなくて、そのうちの二隻が実は佐世保にいたんですね。これを急遽、中東に向けていて、今、たしかプーケットまで来ているんですが、掃海艇というのはスピードも遅いですから、あと一週間、二週間は掛かると思われると。それともう一つ、LCSという新型の艦艇がございまして、これは三隻、実はアジア方面に展開していることが確認されて、これもちょっと調べたところ、やっぱりどんなに一番、三隻別々のところにいるんですが、どんなに早くても、一番近くにいる船で一週間は掛かると。そうすると、実は、米国は掃海をすると宣言しながら、実際接近できるのはあと二週間後ぐらい。なぜこうかというと、要はともかくガソリン価格を下げたいというのがあると、そういうことでございます。
この戦争は、こういうことで、一つは非対称戦、大国といえども、結局、非対称戦をうまく使うんですね。弱小、まあ弱小とは言えませんが、イランのような国でも十分戦えるということ。もう一つ、実はこの戦争は、現場ではなくてアメリカのガソリンスタンドで戦っていると、そういうことでございます。
ちょっと長くなりまして、失礼いたしました。
この発言だけを見る →私の説明は、今お配りしてあります「論点」という紙を使いながらお話しさせていただきます。
まず、重要なポイントから申していきますが、私がこの戦争を観察していて、一番当てはまるキーワードが非対称性という言葉でございます。
まず、一番大きな非対称性は、皆様御承知のとおり、二月二十八日に戦争が始まりましたが、イランは全然軍事的には、ただし初めの段階ではとここで申し上げます、これは後で意味がありますので、初めの段階では全然軍事的にはかなわなかったと。そこで、イラン側は、ホルムズ海峡の通航を阻害することによって国際石油価格を上げて、その結果として、アメリカのガソリン価格を高騰させて、トランプ大統領に圧力を掛けています。
具体的に申しますと、二月の二十六日の段階で一ガロン当たりアメリカの平均ガソリン価格は二・九八ドルだったんですね。一ガロンというのは大体四リットルとお考えください。で、今の四月十四日、昨日でこれが四・一一に上がっていまして、約、実に三八%もガソリン価格が上昇しております。これが、車社会のアメリカでは、ガソリン価格というのは政治問題になりますので、非常にトランプ大統領に圧力が掛かっている状態でございます。
あと、二つ目の非対称性というのは、これは余り気付かれないんですが、私たちからすれば、既にイランで国民が二千人か二千人以上亡くなっているとか、あと、いろんな橋とかいろんなインフラが壊されて、全然抵抗してもかなわないから、イランはもうそろそろ手を上げてもいいんじゃないかというふうに思われがちなんですが、これは、実は我々の感覚とイランの感覚は非対称的でございまして、イランの今のイスラム革命体制というのは、最も重要なことは、ここに書いていますが、体制の存続にあるわけです。それで、我々的な価値観からすると理解し難いのですが、今のイスラム革命体制は、かなりの程度までの人的、物的損害というのは体制維持のために許容範囲だと考えていると私は考えています。
あと、アメリカ海軍は世界一と言われるんですが、今、ホルムズ海峡をめぐっていろいろ軍事的な動きもございますが、どうもああいう狭い場所で、イランが使いますドローンとか高速艇による攻撃に対して、必ずしもアメリカ海軍が勝てるかというと言い切れない面がありまして、ここでもイランは世界一のアメリカ海軍に対して非対称戦を挑んでおります。
さらに、イラン側は、イスラエルとあと対岸の、ペルシャ湾の対岸のアラブ産油国にある米軍基地に対して弾道弾ミサイルとかドローンとか巡航ミサイルで攻撃しています。弾道弾ミサイルの例でいいますと、大体イラン側の弾道弾ミサイルは一発数千万円ぐらいと言われているわけですね。それに対して、米軍はTHAADという大気圏外で迎撃するミサイルを使うんですが、これが一発二十億円もして、かつ、迎撃というのは普通二発打ちますから、四十億円と。数千万円のものに対して四十億円掛けていると。これも非常に非対称的な、アメリカからするとコスパが悪い状態が続いております。
次に私が申し上げたいのは、通常、イランの指導部というのは狂信的な聖職者だと思われがちなんですが、実際は非常に合理的な、冷静な人々から成っております。
さらにもう一つ、三点目として、私がイランを見ていて感じるのは、イランはチェスを指し、トランプ大統領はポーカーをするという話でございますね。要するに、双方が今戦争という、ゲームと言っちゃいけないんですが、ある種のゲームをしているわけですが、要するに、そのルールが違うので、お互いのシグナルを見間違うことが非常に危険だと私は思っています。
この例の四月九日というのは何かというと、四月九日にイランが公式に機雷の散布を宣言しました。これ、明らかに、機雷をホルムズ海峡に散布するというのはこの戦争が一段階エスカレートしたことを意味しますが、私の理解では、それには前段階がありまして、四月十一日ですか、交渉が始まる前ですね、ですから、四月の七日、八日、九日、ここら辺ですが、トランプ大統領は激しくイランを非難しました。例えば、いきなり、おまえらはもう戦争に負けているとか、そういうことを言ったわけです。
これは、要するにポーカーをしているトランプ大統領からすればブラフを掛けているわけです。要するに、交渉を始める前に思いっ切り高い球を投げた、彼としてはごく当たり前の行為だったんですが、チェスを指しているイランは、要するに彼らはブラフという感覚が余りないので、それを言われたままに受け取って、トランプ大統領がその脅迫をまた強くすると、それに対抗して機雷をまくというエスカレーションに出たと。これが私は最近のでは典型的な例だと思うんですが、要するにイランとトランプ大統領ではやっているゲームが違うということでございます。
あと、四点目、これはほとんど語られることがないのですが、私は今回の戦争で、実は隠れた敗者はアラブ産油国だと思っております。どうしてかといいますと、要するに、ただ、今でもまだ何か日本ではドバイチョコレートとかいう話があるかと思いますが、結構ドバイが、ドバイ自身、実は石油が出ないので、正確な繁栄ではないんですが、要するに、あそこら辺のペルシャ湾の湾岸アラブ産油国というのは豊かな石油とか天然ガスを持っていて、それで最近は非常に、太陽光発電なんかもやって、非常に我が世の春を謳歌していたわけですが、しかし、今回、イラン側がこれらの諸国の石油関連施設や生活インフラ施設を攻撃すると、実はこの我が世の春が極めてもろい土台の上にあったということが分かってしまったということでございます。
具体的に言いますと、大体、アラブ産油国の飲料水というのは八〇%、平均で八〇%が海水淡水化で作られていますが、淡水化工場を壊されたり、あと、淡水化工場というのは電気が要りますから、その電気を作る発電所を壊されると、八割の飲み水がなくなったら、これはもう、その国の国家の存立に関わる深刻な事態になるわけで、要するに、このアラブ産油国は実は、余り皆さん意識されていませんが、実は隠れた敗者だと私は考えております。
ここから簡単に、戦況の推移と今後の見通しをお話しさせていただきます。
まず、この戦争は二月二十八日にアメリカとイスラエルがハメネイ最高指導者を殺害したという、斬首作戦というんですが、で始まりました。これは、私はベネズエラのユーフォリアと書いていますが、要するに、その前にベネズエラでアメリカがマドゥーロ大統領を誘拐してベネズエラの独裁体制が倒れたという先例に従って、これは今となってはみんな批判するわけですね、ベネズエラとイランは違うだろうと言うんですが、少なくとも当時、アメリカとイスラエルはベネズエラを、柳の下にドジョウは二匹と思ってやったわけですね。
ところが、その思惑は外れまして、その後、イスラム革命体制は崩壊したわけではございません。なぜ崩壊しなかったかと簡単に申しますと、イランという国は、百年ぐらい前から官僚制度という、ないしはその国家の体制というものを整えておりまして、私は、ですから、言葉遊びなんですが、要するにベネズエラが独裁体制ならばイランは独裁型体制だと。要するに、ベネズエラならばその全ての権力が集中している独裁者を拉致すれば体制は崩壊するけれども、イランの場合は、確かにハメネイ最高指導者が一番その体制のトップにいましたが、しっかりした官僚制度があるために、それで直ちに崩壊することはなかったと。
その後、この両国はイランを激しく空爆したわけです。これもさっき非対称性のところで申し上げたとおり、イラン側はエネルギー戦略を発動して、むしろガソリン価格の高騰を通じてトランプ大統領を政治的に追い詰め出しました。
その次、アメリカとイスラエルは、その空爆です、要するに、外から打撃を与えてもイランのイスラム革命体制が崩壊しないので、今度は内部崩壊を狙って、例えば、前から分離独立傾向の強い、人口の一〇%ぐらいいるクルド人の分離独立闘争をけしかけてみたり、これは全然うまくいかなかったんですが、あと国民に対して反乱を呼びかけ、かつ、本格的ではないですけれども、発電所とかガス田、ガス田をなぜ攻撃するかというと、イランの発電の八〇%が天然ガスなので、ガス田、ガスがなくなると発電が止まるという、そういうロジックですが、こうやって、要するに国民生活を圧迫しつつ、国民に対して、こういうことになったのは今の体制が悪いからだといって反乱を呼びかけました。しかし、結局うまくいきませんでした。
それで、私は恐らくこれ、イランは初めから読んでいたと思うんですが、戦闘が続く、要するに長期戦化するに伴い、今二ページ目の、(4)ですが、アメリカとイスラエルの迎撃ミサイルが枯渇し始めたわけですね。その結果、米軍に関して言うと、基地の防空が十分にできなくなって、特にAWACSと言われます、日本語で空中早期管制機と言うの、虎の子の飛行機を一機失ってしまったことが大きな痛手となって、なぜかというと、この空中管制機というのはいろいろ使い方があるんですが、一つの使い方は、これまでアメリカとイスラエルがイラン上空を自由に空爆ができたのは、戦闘機の積んでいるレーダーというのはやっぱり距離に限界がございますので、このAWACSというのは背中に大きなレーダーを積んでいまして、要するに戦闘機の後ろにいて、戦闘機にいろんな必要な情報を与えて、管制ですから、あそこに行け、こっちに行けと指示した。その飛行機がなくなってしまったということで、米軍のイラン領空での作戦が制約されるようになりました。実際、四月三日には戦争が始まって初めて米軍機が撃墜されました。
もう一つ、トランプ大統領は時間的制約というものもございます。
一つは今申し上げた迎撃ミサイルの枯渇ですが、さらに、五月十四、十五には中国に行かなきゃいけないと。中国に行く前に戦争が片付かないと、やっぱりアメリカの中国に対する立場が弱くなるし、さらに、七月四日には建国二百五十年祭がございます。こういう二百五十年祭というお祝いのときにやっぱり戦争をやっていたり、いわんや、その最中に米軍兵士が亡くなるようなことがあったらこれは大騒ぎになるので、これまでには何とか収めたいとトランプ大統領は考えているでしょうし、今、私が既に申し上げたとおり、ガソリン価格が上がって、ガソリン価格の高騰と反比例してトランプ大統領の支持率は下がっております。十一月三日には中間選挙がございまして、トランプ大統領としてはこの選挙に勝たなきゃいかぬということで、こういう時間的な圧迫も受けているわけですね。
そこで、少し前までは、トランプ大統領は何度もイランに対して、石器時代に戻してやるとか、一つの文明が崩壊するとかという強い言葉でイランに圧力を掛けながら、発電所等の大規模な民生インフラを破壊することを示唆し、何だったらイランの石油の九〇%を輸出しているカーグ島への限定上陸作戦などを画策したわけです。
ところが、八日でしたっけ、トランプ大統領が何回かその期限を延長した最後のタイミングの数時間前に、突然、こういう攻撃をやめて、パキスタンが提案しました二週間の休戦をのみました。これは、なぜこうなったかというと、ここに書いていますが、攻撃するというその期限の前の日の夜、このWTIというのが、アメリカの石油の指標でございますが、これが何と数時間で一〇%も上がってしまったわけです。先ほどちょっとアメリカのガソリン価格を申し上げましたが、四〇%なんて上がったら、それは例えば日本でもとんでもない政治問題になるわけで、さらに、石油価格がそのままガソリン価格に反映するわけじゃございませんが、攻撃する前に一〇%上がったが、攻撃したらもっと上がって、そうすると、もうトランプ大統領は完全に石油、ガソリン価格で追い詰められてしまうということになって、トランプ大統領は、最終的にインフラ攻撃をちゅうちょして、それで交渉による問題の解決を図ろうと一旦はしました。
ただ、私は、一貫して、(6)のところですが、イランとアメリカとはホルムズ海峡の航行に対して根本的に百八十度立場が違うわけです。要するに、トランプ大統領としては、早く、一刻も早くホルムズ海峡が通れない状態を解消して、ホルムズ海峡から石油が出るようにすると。言い忘れていたと思いますが、ホルムズ海峡というのは世界の石油マーケットで二〇%の割合があるので、それで、だから石油価格が上がっているわけですね。だから、これを何とか解消しなきゃいかぬと思っている。ところが、イランにしてみると、ホルムズ海峡を封鎖することでトランプ大統領を、要するにガソリン価格の上昇で追い詰めていると。こんないい手段はないということで、彼らは絶対これは手放さないわけです。
ということで、私は初めから全然この話はまとまらないと思っていたんですが、実際何が起きたかというと、まず、WTIは一六%下がったんですが、ガソリンは全然下がらないわけです。なぜ下がらないかというと、当たり前の話なので、要するに、ガソリンスタンドは自分たちが仕入れた高い値段のガソリンを全部売らないと、その後に値段が下がって、その価格が下がったものは、今ある在庫がなくならないと売れないわけですよね。だから、そんなに急に下がるわけない。要するに、石油価格が下がっても、一、二週間はタイムラグがあるわけです。ところが、その後のトランプ大統領の発言を見ていると、非常に、ガソリン価格がすぐに下がらないことにいら立ちを示していたということですね。
さらに、彼に追い打ちを掛けたのは、イランが機雷をまいてしまったわけです。私の理解では、その引き金を引いたのはトランプ大統領なんですが、トランプ大統領からすると、要するに、話合いをしても、ここに書いていますが、機雷の掃海というのは、多分、普通の一般民間船が通れるようにするには恐らく数か月掛かると、そうすると、話合いでホルムズ海峡を開いたとしても、全然そのホルムズ海峡が使えないということで、彼は恐らく急速に交渉による協議をやめてしまって、四月十一日に始まった協議というのは何と一日で終わってしまったと。
アメリカ側は、これは核の問題だと言っているんですが、そういうことは私はあり得ないと思うわけです。なぜなら、核の問題というのは、もうアメリカとイランは何年、トランプ政権だけでも何年も話している話で、何年もないか、大げさです、数か月は話している話なので、これがどれだけ難しい問題か彼らも知っているはずで、そんな一日の協議で片付くわけがないと。だから、核問題というのはあれは煙幕でして、やっぱり本音はガソリン問題。ただ、アメリカ側としては、ガソリン問題、まあ正確に言うと、ホルムズ海峡問題で折り合いが付かなかったと言うとイラン側をますます喜ばせてしまうということで、あえて核の問題と言ったと思います。
その後、次の手に困ったトランプ大統領は、イランの海上封鎖を宣言しました。今日も、今日のニュースだと、既に六隻のイランのタンカーをアメリカの海軍が追い返したと言っていますね。このようなことは、やはりガソリン価格の高騰を懸念して、余りハードな、要するに、先ほど申し上げたようなインフラ攻撃とかをするとまたガソリン価格がばっと上がってしまうおそれがあるので、こういう弱い作戦を取ったと思われますが、ただ、これにはやはり限界があって、いずれの段階で、トランプ大統領はまた強硬策に戻らざるを得ないと思っております。
ちなみに、今、たった今、トランプ大統領は数日中に再協議宣言、再協議が始まるという宣言をしていますが、私は、これはガソリン対策で言っているだけで、実際は協議は、そうですね、ほとんどないと思っております。理由は、イラン側からすると、今このタイミングで再協議すると、もう、要するにイランは海上封鎖をされたために屈服したんだというふうに国際社会も国民も受け取りますから、それはやっぱりイランとして体面上、受け入れられないと。したがって、もし本当に今週末にも協議があるんだったら、やはり私はイラン側がそれを確認しないと駄目だと思います。
それで、トランプ大統領がなぜその時間稼ぎをしているかというと、もう一つ、先ほど、イランが機雷をまいたことが私はトランプ大統領が交渉による協議の諦めた理由と申しましたが、実際、十一日の前、十日ぐらいにトランプ大統領は掃海を宣言したわけですが、実際、じゃ、掃海するには掃海艇というものが要るんですが、どこにいるかと調べてみると、二隻、実は世界中に米軍は掃海艇を四隻しか持っていなくて、そのうちの二隻が実は佐世保にいたんですね。これを急遽、中東に向けていて、今、たしかプーケットまで来ているんですが、掃海艇というのはスピードも遅いですから、あと一週間、二週間は掛かると思われると。それともう一つ、LCSという新型の艦艇がございまして、これは三隻、実はアジア方面に展開していることが確認されて、これもちょっと調べたところ、やっぱりどんなに一番、三隻別々のところにいるんですが、どんなに早くても、一番近くにいる船で一週間は掛かると。そうすると、実は、米国は掃海をすると宣言しながら、実際接近できるのはあと二週間後ぐらい。なぜこうかというと、要はともかくガソリン価格を下げたいというのがあると、そういうことでございます。
この戦争は、こういうことで、一つは非対称戦、大国といえども、結局、非対称戦をうまく使うんですね。弱小、まあ弱小とは言えませんが、イランのような国でも十分戦えるということ。もう一つ、実はこの戦争は、現場ではなくてアメリカのガソリンスタンドで戦っていると、そういうことでございます。
ちょっと長くなりまして、失礼いたしました。
鈴
宮
宮田律#5
○参考人(宮田律君) お手元に資料があると思いますけれども、ちょっと多いので、かいつまんで御説明していきます。
御存じのとおり、イスラエルとアメリカ、国連決議もなく、イラン攻撃を始めた。その目的は、一ページ目のレジュメにあるとおり、イラン・イスラム共和国体制を打倒するといって国際法に違反する戦争を開始し、ハメネイ最高指導者を開戦当日の二月二十八日に殺害したわけですけれども、最高指導者を選ぶ専門家会議はハメネイ師の息子のモジタバ・ハメネイという人を後継者として即座に選出した。それから、アメリカ、イスラエルは文民から登用されたアジーズ・ナシールザーデという国防相をやはり開戦当日に殺害しております。しかし、その後任にはマジド・エブネ・レザーという革命防衛隊の将軍が直ちに就いている。それから、アメリカ、イスラエルは現実的な文民のアリー・ラリジャニという国家安全保障最高評議会事務局長を殺害し、その後任には強硬派のモハンマド・バゲル・ゾルガドルというやはり元革命防衛隊の将軍が就任しております。
アメリカ、イスラエルは、中道穏健派の政治指導者たちを次々と殺害し、極右の反米、反イスラエルの強硬派の人物たちに置き換えていったというわけですね。ですから、イランのその体制を転換するという目標は見事に失敗したというわけであります。
一ページ目の少し下の方ですけれども、イランは中東の十三の米軍基地を攻撃し、そのほとんどが著しく破壊された。米軍基地はホスト国を守るどころか、かえって重大な危険にさらすことが判明した。米軍の将兵たちは基地から離れ、近隣のホテルに避難したわけですけれども、湾岸地域の情報を収集するイランは、その米軍関係者たちが滞在するホテルをも攻撃の対象としております。
イランのアラグチさん、外相ですけれども、日本の駐日大使をやられた方ですが、湾岸諸国に米軍基地の閉鎖を求めたわけですけれども、少なくとも国民レベルでは米軍基地の存続を望まないムードが高まった。イラクのシーア派住民たちはイランを支持し、イラク戦争の舞台となったイラクでは元々米軍の駐留に対する反発が強い。
二ページ目行きまして、イスラエルでは、軍の情報統制によって被害状況が明らかにされていませんけれども、ハイファという地中海に面する都市の製油所が被害を受け、テルアビブでもイランのミサイルやドローンの着弾が頻繁に報告された。どれぐらいの被害があったかはこれ明確には分からないところでありますけれども、かなりの被害をテルアビブ辺りは受けているんではないかなという気がします。
それから、石油価格が上がったこと、これはイランにとっては追い風になっているんではないかなという気がします。
二ページ目の下の方ですけれども、ロシアと中国は、ベトナム戦争時代に北ベトナムを支援したわけですけれども、今はイランを支援している。中国は世界のドローンの部品の八割ぐらいを生産すると見られておりますけれども、地理的に近いイランへの支援は中国、ロシアとも容易で、さらに、中央アジア諸国はイラン、中国、ロシアと良好な関係にあります。中央アジアも、イラン、中国、ロシアのトライアングルとの協調を継続することと思います。
イランには、十二万人から十九万人の革命防衛隊に加えて四十万人の正規軍が存在します。さらには、四十万人から八十万人の民兵組織のバシジ、まあバスィージュとペルシャ語では発音しますけれども、バスィージュも活動します。これらの軍体制が米軍、イスラエル軍の攻撃によって弱体化したようには到底思えません。ホルムズ海峡を艦載機雷、高速攻撃艇、海軍ドローンで封鎖する能力をイランは有していると見られております、実際に封鎖しましたけれども。革命防衛隊は、イランの石油輸出の約五〇%を支配し、三千発以上の短距離、中距離ミサイルを保有しているというわけです。
トランプ大統領は、三ページ目へ行きますと、トランプ大統領は、今夜一つの文明が消滅するだろうということを言いましたけれども、これに対してはアメリカ国内から猛烈な反発があったというわけですね。民主党のペロシ下院議長ら七十人がこの発言を問題視し、憲法修正二十五条の発動による副大統領への権限委譲を主張し、ジョン・ラーソン下院議員は声明で、トランプ氏は罷免に値する要件をはるかに超えているし、日増しに不安定になっていると語りました。確かに精神的に不安定になっているという印象は、日々の発言を聞いていると分かりますけれども。
イラン攻撃は超法規的措置、これはそのとおりでありまして、体制転換というのはもちろんイランの人々、イラン国民が決めるものでありますが、アメリカ、イスラエルは外部からの軍事攻撃によってイランの体制転換を考えた。
イスラエルが国際法を無視することは、これはヨルダン川西岸でイスラエル人の入植地の拡大を図ったり、あるいは、昨年十二月にはソマリランドというアフリカの国家承認を行いましたけれども、ソマリランドにガザの人々を追い出す、移住させるということもどうやらイスラエルは考えているようであります。
三ページ目の下の方ですけれども、体制転換、つまり、革命には軍隊の動静が鍵となるわけですけれども、最高指導者に忠実な革命防衛隊が体制打倒の側に容易に寝返るとは目下のところ考えにくい。革命防衛隊は、その名のとおり、イラン革命のイデオロギーによって思想訓練された軍隊で、イランのゼネコン、エネルギー、金融分野を支配するなど、イスラム共和国体制から莫大な経済的利益も得ております。そういう革命防衛隊が反体制側に寝返るというのは目下のところ考えにくいというわけですね。
四ページ目へ行きまして、トランプ大統領のイラン攻撃の背景とモサドの工作でありますけれども、四ページ目の真ん中から下の辺り、トランプ政権一期目のポンペオ国務長官は、イランで反政府運動が高揚したのを受けて、今年一月の上旬に反政府運動が高揚したわけですけれども、今年一月三日に、街頭に立つ全てのイラン人、そして彼らの隣を歩く全てのモサド工作員に、新年おめでとうございますという書き込みをXにしております。
というように、恐らくイスラエルのモサドはイラン国内で工作活動をやっているんではないか、やってきたんではないかというふうに考えられます。
何でイラン人がアメリカを嫌うかでありますけれども、これ王政時代、一九二五年から七九年、五ページ目のところですね。王政時代にイランでは反米意識が高まった、根付いた、定着したというわけであります。
五ページ目の少し下の方ですけれども、一九七七年にイランの国家予算の四〇%が軍事費に投入されるようになると、イランの国政はアメリカの利益によって決定されていることは、イラン国民にとってますます明瞭な事実となり、反米感情をいやが上にも増幅させていった。
特に、国王は兵器マニアだったが、計画性も秩序もなく大量の最新兵器が国民の福利とは関わりなく購入されていったことは、国民の王政や、その背後にあるアメリカに対する反感を強めていった。また、多数のアメリカの軍事顧問の駐留に伴って、アメリカの文化や風俗もイランに流入していった。キャバレー、ナイトクラブ、ディスコ、さらにはB級ポルノ映画など、敬けんなムスリムから見れば眉をひそめたくなるようなアメリカンカルチャーが流入していった。これらの理由から、イラン革命は反米的性格を持っていった。
イランではその反米的なムードが高まったわけですけれども、対するアメリカもイランを嫌いになる事件が起こります。それは、一九七九年の十一月に起きたテヘランのアメリカ大使館占拠事件であります。
これ、六ページ目に書きましたけれども、そのとおり、学生たちがテヘランのアメリカ大使館を占拠しまして、もちろんこれも国際法違反なわけですけれども、それに対してアメリカ国民一般にイランに対する反感が強まった。カーター政権はイーグルクローという救出作戦を展開したわけですけれども、これが見事に失敗する。
それから、一貫しなかったアメリカの政策がありますけれども、アメリカは一九八〇年代のイラン・イラク戦争中はイラクを支援したわけです。アメリカは、御存じのとおり、その後、イラク戦争ではサダム・フセイン政権が大量破壊兵器を持っているといってイラク攻撃、イラク戦争を行ったわけですけれども、一九八〇年代のイラン・イラク戦争ではイラクを支援して、イラクが化学兵器を使用しても、これに目をつぶったというわけですね。
七ページ目の真ん中辺りですけれども、トランプ大統領の経済制裁によって、イランというのは経済的には大変苦しい状態にあるというわけですね。二〇一五年に成立したイラン核合意ではイランに対する経済制裁は解かなきゃいけなかったわけですけれども、トランプ大統領は、そうした国際的な合意を無視して、イランに対する制裁をかえって強化した。その結果、イランの石油の日量の生産量も下がりましたし、それから若年層の失業率も上がる、それからインフレ率も上がっていったというわけであります。
日本に求められる役割でありますけれども、そこにグラフがあります。これは、二〇一九年にイランポールというカナダの世論調査会社が行った世論調査であります。イラン人にどの国を一番好みますかという調査ですね。それでトップになったのが日本というわけです。そのグラフに、ジャパンというのが一番上に来ておりますけれども、日本に好感を持つイラン人は多いというわけです。
八ページ目の真ん中辺りでありますけれども、イランポールは、日本に対する好感度が高いのは安倍首相が、これは、ごめんなさい、二〇一九年の六月に日本の首相として四十一年ぶりにイランを訪問したことを理由の一つとして挙げているが、良好な対日感情は、イランに対して、ヨーロッパ諸国のように、イランが核合意を守らなければ再び制裁を科すなどの政治的圧力を掛けていないこともその理由としてあります。
日本とイランというのは相互に助け合う関係にあった。例えば、八ページ目の下の方ですけれども、イラン南東部のバム大地震の際に日本は血液を空輸してイランを援助する。他方、イランは、東日本大震災の際にイランの赤新月社が日本に缶詰を寄附してくれることなどがあった。
それから、画像を載せましたけれども、日本のポップカルチャーはイランでは大変人気がある。それと、九ページ目に載せましたけれども、日本の「おしん」というドラマはイラン人が見て、八〇%も九〇%も視聴率があったと言われるほどイラン人が好むドラマであった。あそこに出てくる日本人のイメージがそのまま日本人全体のイメージになっているというわけですね。イランに行くと、「おしん」と言って声掛けられるケースが多いですけれども。
九ページ目の下の方に、アラグチ外相の回想録の中で、イランの町に行って一般の人々に日本を含め思い付く十の国の名前を聞いてみろ、そしてそれらの国でどの国が一番信頼できるか聞いてみろと言っています、十人中九人が日本と答えるに違いありません、これはあなた方日本にとっての財産ですというふうにアラグチ大使は言っております。
十一ページ目に行きますと、世界で最も美しい歌というのはイランにあるというふうに、小泉文夫さんという東京芸大の教授が言っていました。この人は、大変活躍していたんですけれども、早くして亡くなって、美智子妃であるとか、あるいは吉永小百合さんが大変ファンであった。特にラジオのDJをやっておりました。
で、歴史的に見て、イランという国は絶えず外敵の侵入を受けてきた。十一ページの真ん中からちょっと下ですけれども、アレクサンダー大王、アラブ・イスラム勢力、モンゴル、さらには、近現代においてはイギリス、ロシアの帝国主義勢力、また第二次世界大戦後はイラク、イスラエル、アメリカの干渉を受けた。地政学的に見て、イランは外敵の侵入を受けやすいところに位置している。とはいえ、イランを征服したアラブ人やモンゴル人に対して、イランは多大な文化的、社会的影響を及ぼし、一方的な征服に甘んじることはなかった。それから、一九八〇年代のイラン・イラク戦争を戦い抜いて、八年間も戦ったわけですけれども、イランは、それでも形勢不利な局面はいろいろありましたけれども、敗れることはなかったというわけですね。
それから、イランという国は映画が盛んな国ですけれども、日本の映画も高く評価される。いろんな意味で親日感情を持っているわけで、そういうイランですから、日本は、やはりそのイランの親日感情という資産を大事にして、アメリカ一辺倒になるのではなくて、イランの親日感情を大事にしながらこの危機に取り組んでもらいたいというふうに考えます。
終わります。
この発言だけを見る →御存じのとおり、イスラエルとアメリカ、国連決議もなく、イラン攻撃を始めた。その目的は、一ページ目のレジュメにあるとおり、イラン・イスラム共和国体制を打倒するといって国際法に違反する戦争を開始し、ハメネイ最高指導者を開戦当日の二月二十八日に殺害したわけですけれども、最高指導者を選ぶ専門家会議はハメネイ師の息子のモジタバ・ハメネイという人を後継者として即座に選出した。それから、アメリカ、イスラエルは文民から登用されたアジーズ・ナシールザーデという国防相をやはり開戦当日に殺害しております。しかし、その後任にはマジド・エブネ・レザーという革命防衛隊の将軍が直ちに就いている。それから、アメリカ、イスラエルは現実的な文民のアリー・ラリジャニという国家安全保障最高評議会事務局長を殺害し、その後任には強硬派のモハンマド・バゲル・ゾルガドルというやはり元革命防衛隊の将軍が就任しております。
アメリカ、イスラエルは、中道穏健派の政治指導者たちを次々と殺害し、極右の反米、反イスラエルの強硬派の人物たちに置き換えていったというわけですね。ですから、イランのその体制を転換するという目標は見事に失敗したというわけであります。
一ページ目の少し下の方ですけれども、イランは中東の十三の米軍基地を攻撃し、そのほとんどが著しく破壊された。米軍基地はホスト国を守るどころか、かえって重大な危険にさらすことが判明した。米軍の将兵たちは基地から離れ、近隣のホテルに避難したわけですけれども、湾岸地域の情報を収集するイランは、その米軍関係者たちが滞在するホテルをも攻撃の対象としております。
イランのアラグチさん、外相ですけれども、日本の駐日大使をやられた方ですが、湾岸諸国に米軍基地の閉鎖を求めたわけですけれども、少なくとも国民レベルでは米軍基地の存続を望まないムードが高まった。イラクのシーア派住民たちはイランを支持し、イラク戦争の舞台となったイラクでは元々米軍の駐留に対する反発が強い。
二ページ目行きまして、イスラエルでは、軍の情報統制によって被害状況が明らかにされていませんけれども、ハイファという地中海に面する都市の製油所が被害を受け、テルアビブでもイランのミサイルやドローンの着弾が頻繁に報告された。どれぐらいの被害があったかはこれ明確には分からないところでありますけれども、かなりの被害をテルアビブ辺りは受けているんではないかなという気がします。
それから、石油価格が上がったこと、これはイランにとっては追い風になっているんではないかなという気がします。
二ページ目の下の方ですけれども、ロシアと中国は、ベトナム戦争時代に北ベトナムを支援したわけですけれども、今はイランを支援している。中国は世界のドローンの部品の八割ぐらいを生産すると見られておりますけれども、地理的に近いイランへの支援は中国、ロシアとも容易で、さらに、中央アジア諸国はイラン、中国、ロシアと良好な関係にあります。中央アジアも、イラン、中国、ロシアのトライアングルとの協調を継続することと思います。
イランには、十二万人から十九万人の革命防衛隊に加えて四十万人の正規軍が存在します。さらには、四十万人から八十万人の民兵組織のバシジ、まあバスィージュとペルシャ語では発音しますけれども、バスィージュも活動します。これらの軍体制が米軍、イスラエル軍の攻撃によって弱体化したようには到底思えません。ホルムズ海峡を艦載機雷、高速攻撃艇、海軍ドローンで封鎖する能力をイランは有していると見られております、実際に封鎖しましたけれども。革命防衛隊は、イランの石油輸出の約五〇%を支配し、三千発以上の短距離、中距離ミサイルを保有しているというわけです。
トランプ大統領は、三ページ目へ行きますと、トランプ大統領は、今夜一つの文明が消滅するだろうということを言いましたけれども、これに対してはアメリカ国内から猛烈な反発があったというわけですね。民主党のペロシ下院議長ら七十人がこの発言を問題視し、憲法修正二十五条の発動による副大統領への権限委譲を主張し、ジョン・ラーソン下院議員は声明で、トランプ氏は罷免に値する要件をはるかに超えているし、日増しに不安定になっていると語りました。確かに精神的に不安定になっているという印象は、日々の発言を聞いていると分かりますけれども。
イラン攻撃は超法規的措置、これはそのとおりでありまして、体制転換というのはもちろんイランの人々、イラン国民が決めるものでありますが、アメリカ、イスラエルは外部からの軍事攻撃によってイランの体制転換を考えた。
イスラエルが国際法を無視することは、これはヨルダン川西岸でイスラエル人の入植地の拡大を図ったり、あるいは、昨年十二月にはソマリランドというアフリカの国家承認を行いましたけれども、ソマリランドにガザの人々を追い出す、移住させるということもどうやらイスラエルは考えているようであります。
三ページ目の下の方ですけれども、体制転換、つまり、革命には軍隊の動静が鍵となるわけですけれども、最高指導者に忠実な革命防衛隊が体制打倒の側に容易に寝返るとは目下のところ考えにくい。革命防衛隊は、その名のとおり、イラン革命のイデオロギーによって思想訓練された軍隊で、イランのゼネコン、エネルギー、金融分野を支配するなど、イスラム共和国体制から莫大な経済的利益も得ております。そういう革命防衛隊が反体制側に寝返るというのは目下のところ考えにくいというわけですね。
四ページ目へ行きまして、トランプ大統領のイラン攻撃の背景とモサドの工作でありますけれども、四ページ目の真ん中から下の辺り、トランプ政権一期目のポンペオ国務長官は、イランで反政府運動が高揚したのを受けて、今年一月の上旬に反政府運動が高揚したわけですけれども、今年一月三日に、街頭に立つ全てのイラン人、そして彼らの隣を歩く全てのモサド工作員に、新年おめでとうございますという書き込みをXにしております。
というように、恐らくイスラエルのモサドはイラン国内で工作活動をやっているんではないか、やってきたんではないかというふうに考えられます。
何でイラン人がアメリカを嫌うかでありますけれども、これ王政時代、一九二五年から七九年、五ページ目のところですね。王政時代にイランでは反米意識が高まった、根付いた、定着したというわけであります。
五ページ目の少し下の方ですけれども、一九七七年にイランの国家予算の四〇%が軍事費に投入されるようになると、イランの国政はアメリカの利益によって決定されていることは、イラン国民にとってますます明瞭な事実となり、反米感情をいやが上にも増幅させていった。
特に、国王は兵器マニアだったが、計画性も秩序もなく大量の最新兵器が国民の福利とは関わりなく購入されていったことは、国民の王政や、その背後にあるアメリカに対する反感を強めていった。また、多数のアメリカの軍事顧問の駐留に伴って、アメリカの文化や風俗もイランに流入していった。キャバレー、ナイトクラブ、ディスコ、さらにはB級ポルノ映画など、敬けんなムスリムから見れば眉をひそめたくなるようなアメリカンカルチャーが流入していった。これらの理由から、イラン革命は反米的性格を持っていった。
イランではその反米的なムードが高まったわけですけれども、対するアメリカもイランを嫌いになる事件が起こります。それは、一九七九年の十一月に起きたテヘランのアメリカ大使館占拠事件であります。
これ、六ページ目に書きましたけれども、そのとおり、学生たちがテヘランのアメリカ大使館を占拠しまして、もちろんこれも国際法違反なわけですけれども、それに対してアメリカ国民一般にイランに対する反感が強まった。カーター政権はイーグルクローという救出作戦を展開したわけですけれども、これが見事に失敗する。
それから、一貫しなかったアメリカの政策がありますけれども、アメリカは一九八〇年代のイラン・イラク戦争中はイラクを支援したわけです。アメリカは、御存じのとおり、その後、イラク戦争ではサダム・フセイン政権が大量破壊兵器を持っているといってイラク攻撃、イラク戦争を行ったわけですけれども、一九八〇年代のイラン・イラク戦争ではイラクを支援して、イラクが化学兵器を使用しても、これに目をつぶったというわけですね。
七ページ目の真ん中辺りですけれども、トランプ大統領の経済制裁によって、イランというのは経済的には大変苦しい状態にあるというわけですね。二〇一五年に成立したイラン核合意ではイランに対する経済制裁は解かなきゃいけなかったわけですけれども、トランプ大統領は、そうした国際的な合意を無視して、イランに対する制裁をかえって強化した。その結果、イランの石油の日量の生産量も下がりましたし、それから若年層の失業率も上がる、それからインフレ率も上がっていったというわけであります。
日本に求められる役割でありますけれども、そこにグラフがあります。これは、二〇一九年にイランポールというカナダの世論調査会社が行った世論調査であります。イラン人にどの国を一番好みますかという調査ですね。それでトップになったのが日本というわけです。そのグラフに、ジャパンというのが一番上に来ておりますけれども、日本に好感を持つイラン人は多いというわけです。
八ページ目の真ん中辺りでありますけれども、イランポールは、日本に対する好感度が高いのは安倍首相が、これは、ごめんなさい、二〇一九年の六月に日本の首相として四十一年ぶりにイランを訪問したことを理由の一つとして挙げているが、良好な対日感情は、イランに対して、ヨーロッパ諸国のように、イランが核合意を守らなければ再び制裁を科すなどの政治的圧力を掛けていないこともその理由としてあります。
日本とイランというのは相互に助け合う関係にあった。例えば、八ページ目の下の方ですけれども、イラン南東部のバム大地震の際に日本は血液を空輸してイランを援助する。他方、イランは、東日本大震災の際にイランの赤新月社が日本に缶詰を寄附してくれることなどがあった。
それから、画像を載せましたけれども、日本のポップカルチャーはイランでは大変人気がある。それと、九ページ目に載せましたけれども、日本の「おしん」というドラマはイラン人が見て、八〇%も九〇%も視聴率があったと言われるほどイラン人が好むドラマであった。あそこに出てくる日本人のイメージがそのまま日本人全体のイメージになっているというわけですね。イランに行くと、「おしん」と言って声掛けられるケースが多いですけれども。
九ページ目の下の方に、アラグチ外相の回想録の中で、イランの町に行って一般の人々に日本を含め思い付く十の国の名前を聞いてみろ、そしてそれらの国でどの国が一番信頼できるか聞いてみろと言っています、十人中九人が日本と答えるに違いありません、これはあなた方日本にとっての財産ですというふうにアラグチ大使は言っております。
十一ページ目に行きますと、世界で最も美しい歌というのはイランにあるというふうに、小泉文夫さんという東京芸大の教授が言っていました。この人は、大変活躍していたんですけれども、早くして亡くなって、美智子妃であるとか、あるいは吉永小百合さんが大変ファンであった。特にラジオのDJをやっておりました。
で、歴史的に見て、イランという国は絶えず外敵の侵入を受けてきた。十一ページの真ん中からちょっと下ですけれども、アレクサンダー大王、アラブ・イスラム勢力、モンゴル、さらには、近現代においてはイギリス、ロシアの帝国主義勢力、また第二次世界大戦後はイラク、イスラエル、アメリカの干渉を受けた。地政学的に見て、イランは外敵の侵入を受けやすいところに位置している。とはいえ、イランを征服したアラブ人やモンゴル人に対して、イランは多大な文化的、社会的影響を及ぼし、一方的な征服に甘んじることはなかった。それから、一九八〇年代のイラン・イラク戦争を戦い抜いて、八年間も戦ったわけですけれども、イランは、それでも形勢不利な局面はいろいろありましたけれども、敗れることはなかったというわけですね。
それから、イランという国は映画が盛んな国ですけれども、日本の映画も高く評価される。いろんな意味で親日感情を持っているわけで、そういうイランですから、日本は、やはりそのイランの親日感情という資産を大事にして、アメリカ一辺倒になるのではなくて、イランの親日感情を大事にしながらこの危機に取り組んでもらいたいというふうに考えます。
終わります。
鈴
鈴木宗男#6
○会長(鈴木宗男君) これより参考人に対する質疑を行います。
質疑は答弁時間を含め、お一人十分以内となるように御協力をお願いいたします。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
高良沙哉さん。
この発言だけを見る →質疑は答弁時間を含め、お一人十分以内となるように御協力をお願いいたします。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
高良沙哉さん。
高
高良沙哉#7
○高良沙哉君 ありがとうございます。沖縄の風、高良沙哉です。
本日は、私の都合により質問順を早めていただきまして、ありがとうございます。鈴木会長始め与野党、委員の皆様、御配慮いただきまして、ありがとうございます。先に質問をさせていただきます。
まず、本日、お二人の参考人には、本当に、現状の厳しい状況を含め教えていただきまして、大変学びが深く、濃い時間となっております。ありがとうございます。
齊藤参考人にお聞きいたします。
現状、非常に厳しい状況だなということで昨今の情報を見ていますけれども、アメリカとイランとの協議がなかなか調わず、アメリカがホルムズ海峡を封鎖するという報道が昨日出ており、その続報が今日は出ていたかと思いますけれども、アメリカからはとても強い要求、高い要求がイランに対してなされているのではないかというふうに感じております。合意に達する可能性というのがあるのかどうかというのをお聞きしたいんですが、今日教えていただいた内容の中では、アメリカのその国内の事情によって非常に強い圧力が発生している、トランプ政権に対しては発生しているんではないかというふうにお聞きしたわけですけれども、現状、かなり混迷しているように思われますが、国内からの圧力などもあってアメリカ側から折れていくような可能性というのはあるのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
また、宮田参考人にもお聞きしたいことがあります。
本日のいただいている資料の一ページ目に図が載っておりまして、攻撃を受けたカタールの米軍関連施設の写真が載っております。
沖縄に駐留している米軍が沖縄からイランへ派遣されたという報道が出ております。こういった報道を受けまして、今、沖縄の中では、在日米軍基地が報復の対象となる危険性はないんだろうかというような懸念、心配が非常に沸き起こっているところであります。
今、日本に対する信頼が非常に厚いというふうなお話も伺いましたが、このような日本にある米軍基地から派遣をされたという状況を受けて、今日いただいている資料のような攻撃を受けるという危険性などはないんだろうかということと、また、駐留受入れ国、米軍の駐留受入れ国である日本がその状況を防ぐためにできることは何だろうかということを教えていただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →本日は、私の都合により質問順を早めていただきまして、ありがとうございます。鈴木会長始め与野党、委員の皆様、御配慮いただきまして、ありがとうございます。先に質問をさせていただきます。
まず、本日、お二人の参考人には、本当に、現状の厳しい状況を含め教えていただきまして、大変学びが深く、濃い時間となっております。ありがとうございます。
齊藤参考人にお聞きいたします。
現状、非常に厳しい状況だなということで昨今の情報を見ていますけれども、アメリカとイランとの協議がなかなか調わず、アメリカがホルムズ海峡を封鎖するという報道が昨日出ており、その続報が今日は出ていたかと思いますけれども、アメリカからはとても強い要求、高い要求がイランに対してなされているのではないかというふうに感じております。合意に達する可能性というのがあるのかどうかというのをお聞きしたいんですが、今日教えていただいた内容の中では、アメリカのその国内の事情によって非常に強い圧力が発生している、トランプ政権に対しては発生しているんではないかというふうにお聞きしたわけですけれども、現状、かなり混迷しているように思われますが、国内からの圧力などもあってアメリカ側から折れていくような可能性というのはあるのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
また、宮田参考人にもお聞きしたいことがあります。
本日のいただいている資料の一ページ目に図が載っておりまして、攻撃を受けたカタールの米軍関連施設の写真が載っております。
沖縄に駐留している米軍が沖縄からイランへ派遣されたという報道が出ております。こういった報道を受けまして、今、沖縄の中では、在日米軍基地が報復の対象となる危険性はないんだろうかというような懸念、心配が非常に沸き起こっているところであります。
今、日本に対する信頼が非常に厚いというふうなお話も伺いましたが、このような日本にある米軍基地から派遣をされたという状況を受けて、今日いただいている資料のような攻撃を受けるという危険性などはないんだろうかということと、また、駐留受入れ国、米軍の駐留受入れ国である日本がその状況を防ぐためにできることは何だろうかということを教えていただきたいと思います。
よろしくお願いいたします。
齊
齊藤貢#8
○参考人(齊藤貢君) では、高良先生、御質問ありがとうございます。
先生も御指摘されたとおり、今、トランプ大統領は、非常に国内的にガソリン価格の高騰で圧迫を受けています。ということで、トランプ大統領の本音は、もう早くこの戦争から手を引きたいと思っているのは間違いないんですが、ただ、しかしながら、彼の性格もありますし、立場もあって、名誉ある撤退を彼は必要としているわけです。
他方、イラン側は、要するにハメネイ最高指導者を殺害されたことでメンツが潰れているわけですね。なぜメンツが潰れるとよくないのかというと、私の今日の話で、イランはイスラム革命体制を取っているわけですが、彼らにとって一番重要なのは、その体制を維持することです。メンツが潰れたままでいると、当然、体制を支持している人たちからも不満が出ますし、近隣国がそれに対してイランを軽んじるという可能性がございます。したがって、イランはメンツを回復しなきゃいけない。
片方は名誉ある撤退をしたい、もう片方はメンツを回復したい。実は、この両方が折り合える可能性というのは非常に低いので、そういう意味で、双方の求めるものという見地に立つと、私は停戦は非常に難しいと考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →先生も御指摘されたとおり、今、トランプ大統領は、非常に国内的にガソリン価格の高騰で圧迫を受けています。ということで、トランプ大統領の本音は、もう早くこの戦争から手を引きたいと思っているのは間違いないんですが、ただ、しかしながら、彼の性格もありますし、立場もあって、名誉ある撤退を彼は必要としているわけです。
他方、イラン側は、要するにハメネイ最高指導者を殺害されたことでメンツが潰れているわけですね。なぜメンツが潰れるとよくないのかというと、私の今日の話で、イランはイスラム革命体制を取っているわけですが、彼らにとって一番重要なのは、その体制を維持することです。メンツが潰れたままでいると、当然、体制を支持している人たちからも不満が出ますし、近隣国がそれに対してイランを軽んじるという可能性がございます。したがって、イランはメンツを回復しなきゃいけない。
片方は名誉ある撤退をしたい、もう片方はメンツを回復したい。実は、この両方が折り合える可能性というのは非常に低いので、そういう意味で、双方の求めるものという見地に立つと、私は停戦は非常に難しいと考えております。
以上でございます。
宮
宮田律#9
○参考人(宮田律君) 在日米軍基地が攻撃される可能性があるかどうかというわけですけれども、イランの今のロジックから、論理からすれば、攻撃される可能性があってもこれは不思議ではないわけですけれども、何分、日本は遠く離れていますし、イラン政府はこれまで日本の対応を批判したことがないですよね。ということを考えると、日本の沖縄の在日米軍基地を攻撃する可能性は余りないのではないかなという気がします。
やはり日本の対応とすれば、これはずっと報告の中でも話してきましたけれども、やはり今回のイラン攻撃、まあイラン戦争は国際法に違反するものですから、日本としても何らかの形でこれは不当な戦争であるというような意思表示を、トランプ大統領とそんなに対立しなくてもいいですから、声を少し上げた方がいいんじゃないかなという気がするんですね。でないと、日本の国際社会におけるイメージ、特に発展途上国、G7はともかくとして、G7も今回は随分トランプ大統領には冷たいですけれども、やはりその日本のイメージというのは、これはやはり日本人の安全保障にも関わる問題ですから、その日本人のイメージを良好に保つためにも何らかの発信が必要じゃないかなという気がするんですね。
印象では、これ、イスラエルのネタニヤフさんって自分の権力維持のためにずっと戦争をやってきて、今回の戦争も彼らの意向があったんではないかなという気がします。そういった個人的な事情のために私たち日本人の生活まで脅かされるというのはやっぱり理不尽な感じがしますので、戦争がなるべく早く終わるような働きかけを日本としてもやってほしいという気がします。
隣の韓国の李大統領はイスラエルを大分批判するようになりましたけれども、日本も何らかの形で批判してほしいというふうに思います。
この発言だけを見る →やはり日本の対応とすれば、これはずっと報告の中でも話してきましたけれども、やはり今回のイラン攻撃、まあイラン戦争は国際法に違反するものですから、日本としても何らかの形でこれは不当な戦争であるというような意思表示を、トランプ大統領とそんなに対立しなくてもいいですから、声を少し上げた方がいいんじゃないかなという気がするんですね。でないと、日本の国際社会におけるイメージ、特に発展途上国、G7はともかくとして、G7も今回は随分トランプ大統領には冷たいですけれども、やはりその日本のイメージというのは、これはやはり日本人の安全保障にも関わる問題ですから、その日本人のイメージを良好に保つためにも何らかの発信が必要じゃないかなという気がするんですね。
印象では、これ、イスラエルのネタニヤフさんって自分の権力維持のためにずっと戦争をやってきて、今回の戦争も彼らの意向があったんではないかなという気がします。そういった個人的な事情のために私たち日本人の生活まで脅かされるというのはやっぱり理不尽な感じがしますので、戦争がなるべく早く終わるような働きかけを日本としてもやってほしいという気がします。
隣の韓国の李大統領はイスラエルを大分批判するようになりましたけれども、日本も何らかの形で批判してほしいというふうに思います。
高
高良沙哉#10
○高良沙哉君 ありがとうございます。
今、お答えをいただきまして、停戦が難しいということに関しては、だんだんと被害が大きくなっていく中でどのような方策があるんだろうかということを引き続き学んでいきたいというふうに感じたことと、あとは、在日米軍が攻撃対象となるか否かについては、今のところはそのような状況にはないのではないかというお答えをいただいたことに少し安堵しましたが、ただ、日本としてイランとの今の良好な関係、信頼を損なわない範囲で何ができるのか、今後、戦争が終結した後に日本がスムーズに支援に入っていくということのためにも、日本とイランとの関係を保っていくということにも注力しなければいけないんだということも学びました。
どうもありがとうございます。私からは以上になります。
この発言だけを見る →今、お答えをいただきまして、停戦が難しいということに関しては、だんだんと被害が大きくなっていく中でどのような方策があるんだろうかということを引き続き学んでいきたいというふうに感じたことと、あとは、在日米軍が攻撃対象となるか否かについては、今のところはそのような状況にはないのではないかというお答えをいただいたことに少し安堵しましたが、ただ、日本としてイランとの今の良好な関係、信頼を損なわない範囲で何ができるのか、今後、戦争が終結した後に日本がスムーズに支援に入っていくということのためにも、日本とイランとの関係を保っていくということにも注力しなければいけないんだということも学びました。
どうもありがとうございます。私からは以上になります。
鈴
鈴
鈴木大地#12
○鈴木大地君 自由民主党の鈴木大地と申します。
本日は、両参考人から大変貴重なお話を頂戴しまして、誠にありがとうございました。
私からも質問をさせていただきたいと思います。
まず、齊藤先生に質問させてください。
宮田先生の講義の中にも出てまいりましたけど、イランが日本に対して、親日のですね、親日家ということでいい関係を保っている理由の一つは、二〇一九年に安倍総理がイランを訪問されて、そのときに現地でその訪問を支えたのが齊藤大使だということでございまして、その際、二〇一九年も、アメリカとイランもそこまでいい関係ではなかったかと思いますが、そうしたときに、安倍総理がどんな働きかけをされたのかというのを、まあ言える話、言えない話があるかと思いますが、教えていただきたいとともに、当時、イランにお住まいになっていたわけでございまして、イラン人を見て、あるいはその生活の中から感じるような、そうした話を教えていただきながら、現在、この日本、あるいは高市総理が、イランそしてアメリカに対してどんな働きかけをできるのか、すればいいのか、そんなヒントをまず齊藤先生の方から教えていただければと思います。
この発言だけを見る →本日は、両参考人から大変貴重なお話を頂戴しまして、誠にありがとうございました。
私からも質問をさせていただきたいと思います。
まず、齊藤先生に質問させてください。
宮田先生の講義の中にも出てまいりましたけど、イランが日本に対して、親日のですね、親日家ということでいい関係を保っている理由の一つは、二〇一九年に安倍総理がイランを訪問されて、そのときに現地でその訪問を支えたのが齊藤大使だということでございまして、その際、二〇一九年も、アメリカとイランもそこまでいい関係ではなかったかと思いますが、そうしたときに、安倍総理がどんな働きかけをされたのかというのを、まあ言える話、言えない話があるかと思いますが、教えていただきたいとともに、当時、イランにお住まいになっていたわけでございまして、イラン人を見て、あるいはその生活の中から感じるような、そうした話を教えていただきながら、現在、この日本、あるいは高市総理が、イランそしてアメリカに対してどんな働きかけをできるのか、すればいいのか、そんなヒントをまず齊藤先生の方から教えていただければと思います。
齊
齊藤貢#13
○参考人(齊藤貢君) 鈴木先生、御質問ありがとうございます。
まず、一つちょっと違うことを言っているのかもしれませんが、最近の日本のメディアなどでは、ここ何年か日本とイランの関係が薄くなっていると、だから、もう親しい日・イラン関係というのはないんだから、日本はこの問題で何の役割も果たせないという意見がございますが、私はそう思っておりません。
今、宮田先生もおっしゃったとおり、イラン側は少なくとも日本に対して期待がございます。なぜかというと、イランからすると、アメリカの同盟国で、かつ日本と、失礼、イランと関係が、彼らから見ていい国って日本しかないわけで、だから、我々から見ると、何か日米関係もあって最近イランとの関係は良くないと、これは正しい認識なんですが、イランの立場に立つと、それでもまだほかの主要国に比べたら日本に対する期待が高いというのをまず申し上げたいです。
あと、二〇一九年の安倍総理の訪問につきましては、非常に身も蓋もないことをまず申し上げますと、もちろん安倍総理は、お父様の安倍晋太郎外務大臣がイラン・イラク戦争の仲介をされたということで、個人的に非常にイランについては思い入れがございました。ただ、そうは言いつつも、やはりアメリカとイランの関係が厳しい中、ただし、私が身も蓋もないと言ったのは、やはりこの直接のきっかけは、まずトランプ大統領が安倍総理に頼んだということがあるわけです。これは、当時のトランプ大統領の側近だったジョン・ボルトン氏が自分の回顧録で書いていますから、これは間違いないと思います。
じゃ、日本が何をしたかということにつきましては、ここで、要するに米・イラン関係を仲介している国というのは、実はオマーンと日本がございます。オマーンという国はどういう仲介をするかというと、オマーンという国自身が非常にちっちゃい国なので、彼らは厳正中立でその仲介をするわけですね。
で、日本が、安倍総理の仲介の際のやり方というのはそうではなくて、日本って、日本自身がそれなりに特に経済面での大国でございますし、国際的な影響力がありますから、日本が持っているその力を使って、まあ細かい内容はお話しできないんですが、要するに、イランにとってメリットがあって、かつアメリカにとってもメリットのあるような提案をいたしました。
これが残念ながらうまくいかなかったのは、私の理解では、当時、まだトランプ第一期政権の対イラン制裁が始まったばっかりで、イラン側も特に経済的に体力があったもので、日本側の提案は非常に、実は、これは余り、実は貿易面での提案だったわけですが、非常に魅力的には映ったんだけれども、その詰めていく、私は、六月に安倍総理が訪問されて、同じ年の二〇一九年の十二月の、今度はロウハニ大統領の、当時のイランの大統領ですが、の訪問、この間、約半年間、現地でいろんな交渉をイラン側とやっていたんですが、結論として、イラン側は私の認識ではまだまだ体力があったもので、そこで結局、安倍総理の提案はイラン側が最終的にのまなかったと。最後、ぎりぎりロウハニ大統領が訪日して、総理官邸でまず会談が一時間以上延びて、その後の晩さん会は、余り仕事をしないはずだったのに、晩さん会もずっと延々と激しい議論をしましたが、結局、イラン側を説得し切れなかった。ただ、それは、繰り返しますが、あの段階ではイラン側もまだ経済的にそんなに困っていなかったというのがあって、恐らくあの安倍提案を一年後やっていたらイラン側はのんだんではないかと思います。
私は、実はイランに二年ほどおりましたが、とにかくめちゃくちゃ忙しくて、ほとんどイラン人とお付き合いをする暇がなかったんですが、恐らく一番会ったイラン人は、今、外務大臣やっていますアラグチ次官、失礼、今は大臣ですけど、当時は次官だったんですね。多分、私は彼に一番よく会ったと思います。
一番、私の外交官人生での一番の思い出は、アラグチ次官に何と朝の一時に会って、日本側の、安倍総理が来週行くんだけど、そのときの提案というのを伝えたときで、彼は本当に頭のいい人で、かつ人間的魅力にあふれていて、無防備に彼と話すとついつい彼の言うことを聞いちゃうんですね。でも、そこを我慢して、朝の一時に会って、三時ぐらいまで激しく彼と交渉しました。
イラン人というのは、やっぱり非常に、さっき私の発言でも申しましたように、非常に頭のいい人たちで、それで合理的な人たちです。ただ、同時に、七世紀かな、八世紀かな、最後のササン朝ペルシャという大帝国が滅んでから、どちらかというと周りの国に干渉されることが多くて、自分たちは不当に扱われているという感覚も強いと。だから、理性的な人たちなんですが、自分たちはどうしてこんなにひどい目に遭わされているんだという、そういう感情も非常に強い人たちですね。だから、そこをうまく、我々も話すときはバランスを取っていかなきゃいけないと思います。
今日、今申し上げたとおり、日本は、じゃ、今の高市政権が何かできるかといえば、まず第一に、先ほど高良先生の御質問にお答えしたとおり、現状ではまだ、アメリカの望むものとイランの望むものを両方満足させるというのはまだ難しい状況でございます。ただ、今後、何かそういう事態が起きそうになったときに、日本は、特にイラン側から頼られやすいというそのメリットを生かして、何らかの活動ができるかもしれません。ただ、それにしても、やはりまず第一にはトランプ大統領から持ちかけられるというのがいいかなと現実的には考えます。
以上でございます。
この発言だけを見る →まず、一つちょっと違うことを言っているのかもしれませんが、最近の日本のメディアなどでは、ここ何年か日本とイランの関係が薄くなっていると、だから、もう親しい日・イラン関係というのはないんだから、日本はこの問題で何の役割も果たせないという意見がございますが、私はそう思っておりません。
今、宮田先生もおっしゃったとおり、イラン側は少なくとも日本に対して期待がございます。なぜかというと、イランからすると、アメリカの同盟国で、かつ日本と、失礼、イランと関係が、彼らから見ていい国って日本しかないわけで、だから、我々から見ると、何か日米関係もあって最近イランとの関係は良くないと、これは正しい認識なんですが、イランの立場に立つと、それでもまだほかの主要国に比べたら日本に対する期待が高いというのをまず申し上げたいです。
あと、二〇一九年の安倍総理の訪問につきましては、非常に身も蓋もないことをまず申し上げますと、もちろん安倍総理は、お父様の安倍晋太郎外務大臣がイラン・イラク戦争の仲介をされたということで、個人的に非常にイランについては思い入れがございました。ただ、そうは言いつつも、やはりアメリカとイランの関係が厳しい中、ただし、私が身も蓋もないと言ったのは、やはりこの直接のきっかけは、まずトランプ大統領が安倍総理に頼んだということがあるわけです。これは、当時のトランプ大統領の側近だったジョン・ボルトン氏が自分の回顧録で書いていますから、これは間違いないと思います。
じゃ、日本が何をしたかということにつきましては、ここで、要するに米・イラン関係を仲介している国というのは、実はオマーンと日本がございます。オマーンという国はどういう仲介をするかというと、オマーンという国自身が非常にちっちゃい国なので、彼らは厳正中立でその仲介をするわけですね。
で、日本が、安倍総理の仲介の際のやり方というのはそうではなくて、日本って、日本自身がそれなりに特に経済面での大国でございますし、国際的な影響力がありますから、日本が持っているその力を使って、まあ細かい内容はお話しできないんですが、要するに、イランにとってメリットがあって、かつアメリカにとってもメリットのあるような提案をいたしました。
これが残念ながらうまくいかなかったのは、私の理解では、当時、まだトランプ第一期政権の対イラン制裁が始まったばっかりで、イラン側も特に経済的に体力があったもので、日本側の提案は非常に、実は、これは余り、実は貿易面での提案だったわけですが、非常に魅力的には映ったんだけれども、その詰めていく、私は、六月に安倍総理が訪問されて、同じ年の二〇一九年の十二月の、今度はロウハニ大統領の、当時のイランの大統領ですが、の訪問、この間、約半年間、現地でいろんな交渉をイラン側とやっていたんですが、結論として、イラン側は私の認識ではまだまだ体力があったもので、そこで結局、安倍総理の提案はイラン側が最終的にのまなかったと。最後、ぎりぎりロウハニ大統領が訪日して、総理官邸でまず会談が一時間以上延びて、その後の晩さん会は、余り仕事をしないはずだったのに、晩さん会もずっと延々と激しい議論をしましたが、結局、イラン側を説得し切れなかった。ただ、それは、繰り返しますが、あの段階ではイラン側もまだ経済的にそんなに困っていなかったというのがあって、恐らくあの安倍提案を一年後やっていたらイラン側はのんだんではないかと思います。
私は、実はイランに二年ほどおりましたが、とにかくめちゃくちゃ忙しくて、ほとんどイラン人とお付き合いをする暇がなかったんですが、恐らく一番会ったイラン人は、今、外務大臣やっていますアラグチ次官、失礼、今は大臣ですけど、当時は次官だったんですね。多分、私は彼に一番よく会ったと思います。
一番、私の外交官人生での一番の思い出は、アラグチ次官に何と朝の一時に会って、日本側の、安倍総理が来週行くんだけど、そのときの提案というのを伝えたときで、彼は本当に頭のいい人で、かつ人間的魅力にあふれていて、無防備に彼と話すとついつい彼の言うことを聞いちゃうんですね。でも、そこを我慢して、朝の一時に会って、三時ぐらいまで激しく彼と交渉しました。
イラン人というのは、やっぱり非常に、さっき私の発言でも申しましたように、非常に頭のいい人たちで、それで合理的な人たちです。ただ、同時に、七世紀かな、八世紀かな、最後のササン朝ペルシャという大帝国が滅んでから、どちらかというと周りの国に干渉されることが多くて、自分たちは不当に扱われているという感覚も強いと。だから、理性的な人たちなんですが、自分たちはどうしてこんなにひどい目に遭わされているんだという、そういう感情も非常に強い人たちですね。だから、そこをうまく、我々も話すときはバランスを取っていかなきゃいけないと思います。
今日、今申し上げたとおり、日本は、じゃ、今の高市政権が何かできるかといえば、まず第一に、先ほど高良先生の御質問にお答えしたとおり、現状ではまだ、アメリカの望むものとイランの望むものを両方満足させるというのはまだ難しい状況でございます。ただ、今後、何かそういう事態が起きそうになったときに、日本は、特にイラン側から頼られやすいというそのメリットを生かして、何らかの活動ができるかもしれません。ただ、それにしても、やはりまず第一にはトランプ大統領から持ちかけられるというのがいいかなと現実的には考えます。
以上でございます。
鈴
鈴木大地#14
○鈴木大地君 ありがとうございます。
私の質問が悪かったのか、ちょっと時間がなくなってまいりまして、宮田先生にもお聞きしたかったんですが、時間になりましたので私の質問は終わらせていただきますが、多くのこの後、質問者がいらっしゃいますので、私の聞きたいことを聞いてくれるんじゃないかと期待をして、終わります。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →私の質問が悪かったのか、ちょっと時間がなくなってまいりまして、宮田先生にもお聞きしたかったんですが、時間になりましたので私の質問は終わらせていただきますが、多くのこの後、質問者がいらっしゃいますので、私の聞きたいことを聞いてくれるんじゃないかと期待をして、終わります。
ありがとうございました。
鈴
三
三上えり#16
○三上えり君 立憲民主党・無所属の三上えりです。
齊藤参考人、宮田参考人、今日は、大変分かりやすく貴重なお話をありがとうございます。
現在の国際情勢ですけれども、中東情勢の緊迫化に加えまして、アフリカの地域でも政治的、経済的な不安定要因が重なって、世界の安定に大きな影響を与えています。
お二人のお話にもありましたように、米国とイランの停戦、そして和平交渉、これ膠着しています。今、まさに日本外交の在り方が問われています。中東情勢の不安定化というのは、エネルギー価格の上昇ですとか物流への影響など、日本国内の生活にも直結しております。
両参考人にお伺いします。
まず、国民生活への影響を最小限に抑えるために日本政府が取るべき対応について、どのような点が重要だとお考えでしょうか。齊藤参考人からお願いします。
この発言だけを見る →齊藤参考人、宮田参考人、今日は、大変分かりやすく貴重なお話をありがとうございます。
現在の国際情勢ですけれども、中東情勢の緊迫化に加えまして、アフリカの地域でも政治的、経済的な不安定要因が重なって、世界の安定に大きな影響を与えています。
お二人のお話にもありましたように、米国とイランの停戦、そして和平交渉、これ膠着しています。今、まさに日本外交の在り方が問われています。中東情勢の不安定化というのは、エネルギー価格の上昇ですとか物流への影響など、日本国内の生活にも直結しております。
両参考人にお伺いします。
まず、国民生活への影響を最小限に抑えるために日本政府が取るべき対応について、どのような点が重要だとお考えでしょうか。齊藤参考人からお願いします。
齊
宮
宮田律#18
○参考人(宮田律君) ホルムズ海峡の封鎖というのは、エネルギーだけではなくて、例えば、世界の肥料の三〇%がホルムズ海峡を通過すると言われています。ということは、アフリカに届くべき肥料が届かないということになると、アフリカの農業生産にとってもかなり苦しい状態になるんではないかなという気がするんですね。ということは、やはり、飢餓であるとか、ひどい場合は餓死というような状態に置かれるんではないかなという気がします。
今、ソマリアであるとか、あるいはスーダン、それからリビアといった国々、忘れられた紛争があるわけですけれども、なかなか日本はそういったアフリカの紛争に目が届いていないという気がします。日々のニュースでもアフリカを取り上げるケースというのは非常に少ないわけで、日本人の関心も、こう言ってはあれですけれども、低いという気がしますよね。
そういった中で、日本とすれば一体何をしたらいいのかということですけれども、今日の資料の十ページ目ですけど、真ん中辺りに、日本にとって重要だったイラン産原油ということを書きました。
イランという国、これ日本にとって非常に、エネルギー安全保障においては非常に重要な国であったと。一九七〇年度、日本はイランから全輸入の四二%の石油を購入していた。ということは、つまり、日本の全輸入のトップがイランであったということですよね。もう、そういうことも忘れられているような感じもしますけれども。
第一次石油危機で、石油購入先を多角化しなきゃいけない、アラブからも買わなきゃいけないというので、イランの全体に占める割合というのは低くなったわけですけれども、アメリカの制裁がありながらも、日本はイランから石油を購入し続けたわけです。
そういったところからも日本に対する信頼があって、つい二、三日前も、元イランの革命防衛隊の司令官がインタビューに応じていて、日本という国はアメリカから核爆弾を落とされたのに何でアメリカを支持するんだというような発言がありましたけれども。
ただ、先ほど齊藤参考人からも話がありましたが、やはりG7の中でイランが期待する国とすれば、やはり日本が一番上だという感じがします。ということは、やはり日本も何らかの役割を果たせるんではないかなという感じがしますけれども。
ただ、何かこれ、ちょっと言いにくいですけれども、これまでの対応が、例えば高市首相にしても茂木外相にしても、アメリカを非難しないでイランを非難するというような対応でしたよね。それだとちょっと、やっぱりイラン人もがっくりきているんではないかなという気がするんですね。ですから、もっとやっぱり公平な姿勢を保ってもらいたい。
イスラムの人というのは非常に正義とか公平というのを、公正とか非常に重んじますし、イランの場合は、古くはゾロアスター教という宗教があって、これ非常に善悪二元論で、これは、非常に善という、つまり良いことを重んじるという価値観が強い国ですから、日本もやはり公平な立場を世界に訴えるべきではないかなという、そんな気がしますけれども。済みません、あと、十分ですね。
何というか、いろんなところにパイプがあるという点では、例えば、十一ページ目の資料に書きましたけれども、一九八〇年代はレバノンのアメリカ人の人質の解放にも日本が役割を果たして、イランに働きかけを行ったりしているというわけで、何らかの役割を日本が果たせるんではないかなという気がするんですね。
例えば、報道では、アメリカはイランのウラン濃縮活動をこれ二十年間停止するということを要求した。それに対してイランは五%だと言っている。何か、これって、イランのバザールの売り買いを思い出させるような感じがするんですね。どこかにその落としどころがあるんではないかなという、そんな気がしております。そういったところも、日本は何か、何らかの仲介の可能性があるんではないかなという気がするんですね。ですから、その二十年と五年の間を何とか交渉でもって妥協点を見付けるというようなこともできるかなという気がします。
あと、やっぱり難しいのは、イスラエルという国ですけれども、イスラエルは、先ほども言いましたけれども、ソマリランドという国を承認して、アフリカにパレスチナ人たちを追放しようとしている。これは、イスラエルの大イスラエル主義というイデオロギーでありますけれども、そういうイデオロギーでもってパレスチナ人たちを追放するようなことはあってはならないというふうに思います。
そういった、イスラエルの国際法破りについては日本の外務省がその都度その都度働きかけを、何らかの声明を出していますけれども、やはり日本政府とすれば、政府の首脳とか外務大臣とか、まあ、ちょっと強い言葉でイスラエルに対しては言っていただきたいというふうに思います。何か外務省の報道官の声明がウェブページに出るだけでは非常に弱いという気がします。
済みません。以上です。
この発言だけを見る →今、ソマリアであるとか、あるいはスーダン、それからリビアといった国々、忘れられた紛争があるわけですけれども、なかなか日本はそういったアフリカの紛争に目が届いていないという気がします。日々のニュースでもアフリカを取り上げるケースというのは非常に少ないわけで、日本人の関心も、こう言ってはあれですけれども、低いという気がしますよね。
そういった中で、日本とすれば一体何をしたらいいのかということですけれども、今日の資料の十ページ目ですけど、真ん中辺りに、日本にとって重要だったイラン産原油ということを書きました。
イランという国、これ日本にとって非常に、エネルギー安全保障においては非常に重要な国であったと。一九七〇年度、日本はイランから全輸入の四二%の石油を購入していた。ということは、つまり、日本の全輸入のトップがイランであったということですよね。もう、そういうことも忘れられているような感じもしますけれども。
第一次石油危機で、石油購入先を多角化しなきゃいけない、アラブからも買わなきゃいけないというので、イランの全体に占める割合というのは低くなったわけですけれども、アメリカの制裁がありながらも、日本はイランから石油を購入し続けたわけです。
そういったところからも日本に対する信頼があって、つい二、三日前も、元イランの革命防衛隊の司令官がインタビューに応じていて、日本という国はアメリカから核爆弾を落とされたのに何でアメリカを支持するんだというような発言がありましたけれども。
ただ、先ほど齊藤参考人からも話がありましたが、やはりG7の中でイランが期待する国とすれば、やはり日本が一番上だという感じがします。ということは、やはり日本も何らかの役割を果たせるんではないかなという感じがしますけれども。
ただ、何かこれ、ちょっと言いにくいですけれども、これまでの対応が、例えば高市首相にしても茂木外相にしても、アメリカを非難しないでイランを非難するというような対応でしたよね。それだとちょっと、やっぱりイラン人もがっくりきているんではないかなという気がするんですね。ですから、もっとやっぱり公平な姿勢を保ってもらいたい。
イスラムの人というのは非常に正義とか公平というのを、公正とか非常に重んじますし、イランの場合は、古くはゾロアスター教という宗教があって、これ非常に善悪二元論で、これは、非常に善という、つまり良いことを重んじるという価値観が強い国ですから、日本もやはり公平な立場を世界に訴えるべきではないかなという、そんな気がしますけれども。済みません、あと、十分ですね。
何というか、いろんなところにパイプがあるという点では、例えば、十一ページ目の資料に書きましたけれども、一九八〇年代はレバノンのアメリカ人の人質の解放にも日本が役割を果たして、イランに働きかけを行ったりしているというわけで、何らかの役割を日本が果たせるんではないかなという気がするんですね。
例えば、報道では、アメリカはイランのウラン濃縮活動をこれ二十年間停止するということを要求した。それに対してイランは五%だと言っている。何か、これって、イランのバザールの売り買いを思い出させるような感じがするんですね。どこかにその落としどころがあるんではないかなという、そんな気がしております。そういったところも、日本は何か、何らかの仲介の可能性があるんではないかなという気がするんですね。ですから、その二十年と五年の間を何とか交渉でもって妥協点を見付けるというようなこともできるかなという気がします。
あと、やっぱり難しいのは、イスラエルという国ですけれども、イスラエルは、先ほども言いましたけれども、ソマリランドという国を承認して、アフリカにパレスチナ人たちを追放しようとしている。これは、イスラエルの大イスラエル主義というイデオロギーでありますけれども、そういうイデオロギーでもってパレスチナ人たちを追放するようなことはあってはならないというふうに思います。
そういった、イスラエルの国際法破りについては日本の外務省がその都度その都度働きかけを、何らかの声明を出していますけれども、やはり日本政府とすれば、政府の首脳とか外務大臣とか、まあ、ちょっと強い言葉でイスラエルに対しては言っていただきたいというふうに思います。何か外務省の報道官の声明がウェブページに出るだけでは非常に弱いという気がします。
済みません。以上です。
三
三上えり#19
○三上えり君 ありがとうございます。
ちょっと時間が近づいてまいりましたので、おっしゃるように、日本の役割はとても重く、日本の外交努力、引き続き求めてまいりたいと思います。
以上です。
この発言だけを見る →ちょっと時間が近づいてまいりましたので、おっしゃるように、日本の役割はとても重く、日本の外交努力、引き続き求めてまいりたいと思います。
以上です。
鈴
庭
庭田幸恵#21
○庭田幸恵君 国民民主党・新緑風会の庭田幸恵でございます。
お二方から貴重なお話賜りましたこと、まずはお礼を申し上げます。
本日は、中東情勢と日本の外交の在り方について、私からは、いろいろ、経済安全保障、エネルギー安全保障、今、非常にいろんな情勢が変わる中でいろんな言葉が飛び交ってはいるんですけれども、私からは人間の安全保障の視点からお話をお伺いしたいと思っております。
先ほど齊藤参考人から、このイランの体制を転換するもくろみはもう見事に失敗したというようなお言葉もございましたけれども、今月の九日、亡命中のイランの皇太子、レザー・パフラヴィー氏による声明も発表されておりまして、イランの将来や国際社会の関わり方について反政府体制側からのメッセージも出ております。本日は、特定のお立場を前提とするということではなく、こうした動きも出ているというような構造的な変化をどう捉えるのかという観点から、お二人の参考人に伺っていきたいと思っております。
日本はこれまで、人間の安全保障という考え方の下、国家だけではなく、一人一人の生活や尊厳に着目をした国際協力、外交というのをやってきたというふうに認識をしております。一方で、昨今のこの中東情勢、世界を本当に混乱に巻き込んでおりますけれども、国家と社会、あるいは政府と市民との間のこの関係が複雑に揺らいでいるようにも見えます。
今回、アメリカ及びイスラエルによるイランへの攻撃について、国連憲章上、武力行使禁止との関係で国際法違反であると、多くの専門家が指摘をされております。また、その一方で、イラン国内では昨年来、政府による市民の拘束や処刑、絞首刑が現在でも続いており、人間の安全保障の観点からは、国民の命と尊厳を守る必要性も一部では指摘をされているのは皆さんも御承知のとおりだと思います。
このように、国家の主権、国際法秩序というものと、人間の安全保障、人権保護が衝突する局面において、私たち日本人を含め国際社会はどのような原則で対応するべきなのか、また、日本は特に親イラン国とも言われておりますけれども、どのような立場を取るべきなのか、お二方からまずは御教示いただきたいと存じます。
この発言だけを見る →お二方から貴重なお話賜りましたこと、まずはお礼を申し上げます。
本日は、中東情勢と日本の外交の在り方について、私からは、いろいろ、経済安全保障、エネルギー安全保障、今、非常にいろんな情勢が変わる中でいろんな言葉が飛び交ってはいるんですけれども、私からは人間の安全保障の視点からお話をお伺いしたいと思っております。
先ほど齊藤参考人から、このイランの体制を転換するもくろみはもう見事に失敗したというようなお言葉もございましたけれども、今月の九日、亡命中のイランの皇太子、レザー・パフラヴィー氏による声明も発表されておりまして、イランの将来や国際社会の関わり方について反政府体制側からのメッセージも出ております。本日は、特定のお立場を前提とするということではなく、こうした動きも出ているというような構造的な変化をどう捉えるのかという観点から、お二人の参考人に伺っていきたいと思っております。
日本はこれまで、人間の安全保障という考え方の下、国家だけではなく、一人一人の生活や尊厳に着目をした国際協力、外交というのをやってきたというふうに認識をしております。一方で、昨今のこの中東情勢、世界を本当に混乱に巻き込んでおりますけれども、国家と社会、あるいは政府と市民との間のこの関係が複雑に揺らいでいるようにも見えます。
今回、アメリカ及びイスラエルによるイランへの攻撃について、国連憲章上、武力行使禁止との関係で国際法違反であると、多くの専門家が指摘をされております。また、その一方で、イラン国内では昨年来、政府による市民の拘束や処刑、絞首刑が現在でも続いており、人間の安全保障の観点からは、国民の命と尊厳を守る必要性も一部では指摘をされているのは皆さんも御承知のとおりだと思います。
このように、国家の主権、国際法秩序というものと、人間の安全保障、人権保護が衝突する局面において、私たち日本人を含め国際社会はどのような原則で対応するべきなのか、また、日本は特に親イラン国とも言われておりますけれども、どのような立場を取るべきなのか、お二方からまずは御教示いただきたいと存じます。
齊
齊藤貢#22
○参考人(齊藤貢君) 先ほども三上先生に失礼なことを申し上げましたが、私は中東のことしか分からないので、そのコンテクストでお話をさせていただきます。
まず、イランのイスラム革命体制、先ほど私の方でも申し上げましたが、この体制は、自分たちの体制を維持することが最大の目的で、そのためには、一般市民の生命とか財産とかについては彼らは容赦しないという体制でございます。当然、これは我々から見ればとんでもない体制ですね。実際、御指摘いただいたとおり、去年の暮れから今年の初めにかけて、市民の弾圧数千、イラン政府はそもそも三千人亡くなったと言っていて、恐らく亡くなった人はもっと多いという、とんでもないことになっていると。
ただし、イランの今の状況を簡単に御説明させていただきたいんですが、このイスラム革命体制は、自分たちの体制の維持を最大の目的にしていたために、この四十何年間かはただひたすらその治安の維持にお金を使って、人、時間を使ったわけです。その結果、私がいたときにガソリン値上げ暴動、あと、その後スカーフ暴動、それで今回の経済暴動があったわけですが、彼らはそれを鎮圧してしまっていると。
あと、先ほどレザー・シャー元皇太子の発言を引用されましたが、その結果、何が起きたかというと、要するに、イランの国内に反体制派がいないんですよ。国民の、何ですか、草の根的な不満が暴動につながるわけですが、それをまとめる受皿がないというのが重要で、逆に言うと、なぜ外に亡命しているレザー元皇太子の発言が取り上げられるかというと、要するに、外にいる人しかそういう声が上がらないという問題がある。
では、イランの今の国民は完全にその体制に抑圧されていて、戦争も、ともかく逃れられない、非常な、人間の安全保障上問題がある状態かというと、これがまたちょっと違っていてですね、というのは、さっき私、アラグチ大臣の話のときに、イラン人はその長い間、非常に虐げられたという、特に外からのいろんないじめに遭ったという感覚が強いと申しましたが、その結果、今回、まさにイスラエルとアメリカという外の勢力がイランを攻撃しているということで、恐らくですね、パーセントとかでは示せないんですが、イラン国内における愛国心は高揚していて、それで去年の十二日間戦争でも一時期、政府支持が高くなったということで、今回もひとつ実は政府支持が高まっている。ただ、なぜ政府支持が高まったかというと、それは、反体制派の大きな統一的な組織がないから国民はそこに行かざるを得ないという実態もあると。
あともう一個、イランで国民が立ち上がらないのは、隣のイラクとかシリアの非常に悲惨な状況を見ているわけですね。いずれも政府が倒れた後、その受皿がないために混乱したと。だから、国民が立ち上がらないもう一つの理由は、今の体制は嫌いだけれども、それを倒して、じゃ、その後、混乱するのはもっと嫌だと、そういう感覚があるからだと私は思っております。
お答えになりましたでしょうか。
この発言だけを見る →まず、イランのイスラム革命体制、先ほど私の方でも申し上げましたが、この体制は、自分たちの体制を維持することが最大の目的で、そのためには、一般市民の生命とか財産とかについては彼らは容赦しないという体制でございます。当然、これは我々から見ればとんでもない体制ですね。実際、御指摘いただいたとおり、去年の暮れから今年の初めにかけて、市民の弾圧数千、イラン政府はそもそも三千人亡くなったと言っていて、恐らく亡くなった人はもっと多いという、とんでもないことになっていると。
ただし、イランの今の状況を簡単に御説明させていただきたいんですが、このイスラム革命体制は、自分たちの体制の維持を最大の目的にしていたために、この四十何年間かはただひたすらその治安の維持にお金を使って、人、時間を使ったわけです。その結果、私がいたときにガソリン値上げ暴動、あと、その後スカーフ暴動、それで今回の経済暴動があったわけですが、彼らはそれを鎮圧してしまっていると。
あと、先ほどレザー・シャー元皇太子の発言を引用されましたが、その結果、何が起きたかというと、要するに、イランの国内に反体制派がいないんですよ。国民の、何ですか、草の根的な不満が暴動につながるわけですが、それをまとめる受皿がないというのが重要で、逆に言うと、なぜ外に亡命しているレザー元皇太子の発言が取り上げられるかというと、要するに、外にいる人しかそういう声が上がらないという問題がある。
では、イランの今の国民は完全にその体制に抑圧されていて、戦争も、ともかく逃れられない、非常な、人間の安全保障上問題がある状態かというと、これがまたちょっと違っていてですね、というのは、さっき私、アラグチ大臣の話のときに、イラン人はその長い間、非常に虐げられたという、特に外からのいろんないじめに遭ったという感覚が強いと申しましたが、その結果、今回、まさにイスラエルとアメリカという外の勢力がイランを攻撃しているということで、恐らくですね、パーセントとかでは示せないんですが、イラン国内における愛国心は高揚していて、それで去年の十二日間戦争でも一時期、政府支持が高くなったということで、今回もひとつ実は政府支持が高まっている。ただ、なぜ政府支持が高まったかというと、それは、反体制派の大きな統一的な組織がないから国民はそこに行かざるを得ないという実態もあると。
あともう一個、イランで国民が立ち上がらないのは、隣のイラクとかシリアの非常に悲惨な状況を見ているわけですね。いずれも政府が倒れた後、その受皿がないために混乱したと。だから、国民が立ち上がらないもう一つの理由は、今の体制は嫌いだけれども、それを倒して、じゃ、その後、混乱するのはもっと嫌だと、そういう感覚があるからだと私は思っております。
お答えになりましたでしょうか。
庭
庭田幸恵#23
○庭田幸恵君 ありがとうございました。
私の感覚では、家族がイランにたくさんいる、諦めといいますか、日々食料や水を備蓄し、子供たちはノウルーズ以降、学校にも行けず、ひたすらこの体制が変わるのを待っているというようなのが現地の人々の実感ではないかなというふうにちょっと考えているところがございます。
続いて、宮田参考人にお伺いしたいと思います。
今、こういったお話ししましたけれども、もう一つ私、大きな問題があると思っておりまして、先生からは、イランの歴史的な背景ですとか親日的な背景というところもお話ありましたけれども、そういった、この今現在戦渦にある中東の情勢が私たちが住んでいる日本になかなか情報が入ってきていないということ自体も、ちょっとこの国際社会の中で日本がどう行動するべきかという意見が大きく動いていかない原因にもなっているのかなと思っているんですけれども、その辺りはいかがお感じでしょうか。
この発言だけを見る →私の感覚では、家族がイランにたくさんいる、諦めといいますか、日々食料や水を備蓄し、子供たちはノウルーズ以降、学校にも行けず、ひたすらこの体制が変わるのを待っているというようなのが現地の人々の実感ではないかなというふうにちょっと考えているところがございます。
続いて、宮田参考人にお伺いしたいと思います。
今、こういったお話ししましたけれども、もう一つ私、大きな問題があると思っておりまして、先生からは、イランの歴史的な背景ですとか親日的な背景というところもお話ありましたけれども、そういった、この今現在戦渦にある中東の情勢が私たちが住んでいる日本になかなか情報が入ってきていないということ自体も、ちょっとこの国際社会の中で日本がどう行動するべきかという意見が大きく動いていかない原因にもなっているのかなと思っているんですけれども、その辺りはいかがお感じでしょうか。
宮
宮田律#24
○参考人(宮田律君) 中東で何が起こっているかと、まあ、なかなかその情報が入りにくいということは確かにあるかもしれないですけれども、ただ、アフリカとかラテンアメリカに比べたらまだいい方じゃないかなという気がするんですね。
やはり、そのエネルギー安全保障との絡みでもって中東への関心というのはありますし、第一次石油危機以来、日本の政界でも中東に対する関心が高まったというふうに思います。
さっきの人間の安全保障に絡めて言いますと、今回、イランは戦災という状況になって、戦災というのは人間が起こした人災ですので、それに対して日本が何らかのその復興支援みたいなものをやっていく可能性はあるんではないかなという気がします。
体制の評判については、これが非常に評価は難しいところでありまして、私たち、イランに行って、テヘランの北部辺りで人に会いますと、今の体制って非常に評判悪いですけれども、ただ、そのテヘランの南部とか、あるいは地方に行くと、またその評価が違って体制を称賛するような、そういう声も聞かれます。
その辺のその見極めが大変難しいと思いますけれども、イラン革命後、イランの現体制が地方に対して、農村に対して恩恵を施したというような声も聞かれますし、ただ、やはり人権侵害とか、あるいは画一化ですよね、もう今はヒジャーブというあのスカーフを取ることは事実上自由になりましたけれども、昔は強制的にやらされていたし、なかなかそのアメリカのカルチャーとか何かには接する機会がないというような、そういう自由のなさは確かに評判が悪いところだったと思います。そういう、でも、国内のその人権問題に日本が声を出すというのは、どうですかね、非常に難しいんじゃないかなという気がしますよね。欧米は声を出して、で、大変嫌われる、反発されるわけですけれども、日本とすれば難しいところじゃないかなという気がしますけど。
この発言だけを見る →やはり、そのエネルギー安全保障との絡みでもって中東への関心というのはありますし、第一次石油危機以来、日本の政界でも中東に対する関心が高まったというふうに思います。
さっきの人間の安全保障に絡めて言いますと、今回、イランは戦災という状況になって、戦災というのは人間が起こした人災ですので、それに対して日本が何らかのその復興支援みたいなものをやっていく可能性はあるんではないかなという気がします。
体制の評判については、これが非常に評価は難しいところでありまして、私たち、イランに行って、テヘランの北部辺りで人に会いますと、今の体制って非常に評判悪いですけれども、ただ、そのテヘランの南部とか、あるいは地方に行くと、またその評価が違って体制を称賛するような、そういう声も聞かれます。
その辺のその見極めが大変難しいと思いますけれども、イラン革命後、イランの現体制が地方に対して、農村に対して恩恵を施したというような声も聞かれますし、ただ、やはり人権侵害とか、あるいは画一化ですよね、もう今はヒジャーブというあのスカーフを取ることは事実上自由になりましたけれども、昔は強制的にやらされていたし、なかなかそのアメリカのカルチャーとか何かには接する機会がないというような、そういう自由のなさは確かに評判が悪いところだったと思います。そういう、でも、国内のその人権問題に日本が声を出すというのは、どうですかね、非常に難しいんじゃないかなという気がしますよね。欧米は声を出して、で、大変嫌われる、反発されるわけですけれども、日本とすれば難しいところじゃないかなという気がしますけど。
庭
鈴
伊
伊藤孝江#27
○伊藤孝江君 公明党の伊藤孝江です。
今日は、齊藤参考人、宮田参考人、本当に貴重なお話をお伺いさせていただき、ありがとうございました。
まず、齊藤参考人にお伺いをしたいと思います。
アメリカの戦況の読み間違え、あえて読み間違えというふうに言わせていただきたいと思うんですけれども、今日も資料の方でも、戦争のキーワードが非対称性という形で幾つか御指摘をいただいています。
ただ、最初、今回の対イラン攻撃は、開戦初期からイランの最高指導者や革命防衛隊、指導部を同時に空爆で排除し、短期間で指導部が混乱し、早期の停戦交渉には入れるというシナリオがアメリカ側にはあったのではないかと思っています。ただ、現実には、もう全くそうではなく、結果として、最高指導者死亡などのアメリカにとっての軍事的成果というのがあったと言えるかもしれませんけれども、想定されていたほど体制が崩れず、戦争が長期化するという方向に傾いております。今日、御指摘をいただいている非対称性というものも、アメリカの側から見るとかなり厳しい環境というのが現実にもあるんだという御指摘だと思っております。
そこで、そもそもアメリカ側として、この攻撃が長期化するという想定がなかったのかどうか、なかったのであれば、何を読み間違えたのかというところについて、齊藤参考人の御意見を伺えればと思います。
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まず、齊藤参考人にお伺いをしたいと思います。
アメリカの戦況の読み間違え、あえて読み間違えというふうに言わせていただきたいと思うんですけれども、今日も資料の方でも、戦争のキーワードが非対称性という形で幾つか御指摘をいただいています。
ただ、最初、今回の対イラン攻撃は、開戦初期からイランの最高指導者や革命防衛隊、指導部を同時に空爆で排除し、短期間で指導部が混乱し、早期の停戦交渉には入れるというシナリオがアメリカ側にはあったのではないかと思っています。ただ、現実には、もう全くそうではなく、結果として、最高指導者死亡などのアメリカにとっての軍事的成果というのがあったと言えるかもしれませんけれども、想定されていたほど体制が崩れず、戦争が長期化するという方向に傾いております。今日、御指摘をいただいている非対称性というものも、アメリカの側から見るとかなり厳しい環境というのが現実にもあるんだという御指摘だと思っております。
そこで、そもそもアメリカ側として、この攻撃が長期化するという想定がなかったのかどうか、なかったのであれば、何を読み間違えたのかというところについて、齊藤参考人の御意見を伺えればと思います。
齊
齊藤貢#28
○参考人(齊藤貢君) よろしゅうございますか。
私も、まず、今日、非対称性というのを大変強調いたしました。それで、アメリカ側がどうして長期化を予想していなかったのかという点につきましては、さっきもちょっと触れましたが、まず、その長期化を予想していなかったということが明らかに分かるのは、私がさっき申し上げた迎撃ミサイルの不足ですね。本当は迎撃ミサイルを十分に補充しておかなきゃいけなかったのに、彼らは焦ってやったと。
ちなみに、ここをもうちょっと、ちゃんと説明しますと、去年の六月の十二日間戦争のときに、イスラエル、失礼、アメリカはイスラエルを防衛するために、THAADという長距離迎撃ミサイルシステムを置きました。この十二日間で、何と全米軍の持っているTHAADのストックの三〇%を使ったというんですね。十二日間で三〇%と。それで、もう戦争一か月以上やっていますから、もう弾なくなってもおかしくない状況になっている。もちろん、しかも、THAADはさっき一発二十億円と言いましたが、これが年間百発しか造れないということで、もう、だから本当に厳しい状況になっている。
じゃ、何でやったかというと、私の理解では、ベネズエラのユーフォリアとさっき申しましたが、要するに、独裁体制はその指導者を倒せば体制が崩壊するというまず思い込みがあったわけですね。次に、恐らくその準備不足で始めたのは、あの日ですね、二月二十八日、あの時間、あの場所にハメネイ最高指導者がいるという恐らくインテリジェンス情報をつかんで、それで、何ですかね、早とちりしてやってしまったというふうに私は考えております。
この発言だけを見る →私も、まず、今日、非対称性というのを大変強調いたしました。それで、アメリカ側がどうして長期化を予想していなかったのかという点につきましては、さっきもちょっと触れましたが、まず、その長期化を予想していなかったということが明らかに分かるのは、私がさっき申し上げた迎撃ミサイルの不足ですね。本当は迎撃ミサイルを十分に補充しておかなきゃいけなかったのに、彼らは焦ってやったと。
ちなみに、ここをもうちょっと、ちゃんと説明しますと、去年の六月の十二日間戦争のときに、イスラエル、失礼、アメリカはイスラエルを防衛するために、THAADという長距離迎撃ミサイルシステムを置きました。この十二日間で、何と全米軍の持っているTHAADのストックの三〇%を使ったというんですね。十二日間で三〇%と。それで、もう戦争一か月以上やっていますから、もう弾なくなってもおかしくない状況になっている。もちろん、しかも、THAADはさっき一発二十億円と言いましたが、これが年間百発しか造れないということで、もう、だから本当に厳しい状況になっている。
じゃ、何でやったかというと、私の理解では、ベネズエラのユーフォリアとさっき申しましたが、要するに、独裁体制はその指導者を倒せば体制が崩壊するというまず思い込みがあったわけですね。次に、恐らくその準備不足で始めたのは、あの日ですね、二月二十八日、あの時間、あの場所にハメネイ最高指導者がいるという恐らくインテリジェンス情報をつかんで、それで、何ですかね、早とちりしてやってしまったというふうに私は考えております。
伊
伊藤孝江#29
○伊藤孝江君 ありがとうございます。すごく端的によく分かりました。
これからというところの中で、今、イランの対応として、ホルムズ海峡における通航料を徴収する可能性について報道等でもされています。
この報道では、石油タンカー、海峡を通過する石油タンカーから一バレル当たり一ドルの通航料徴収ということで、海峡を通過する原油が一日当たり約二百二十万バレルとすれば、仮に一バレルにつき一ドルとして、一日当たり三億円を超える支払が発生するということになっています。
イランの立場になれば、アメリカからの攻撃によってかなり国内においても相当な損害が発生していて、その通航料についても、例えば復興に使うであるとか、あるいは損害賠償という趣旨であったり、いろんなことも考えられると。ただ一方で、この通航料については、当然、ホルムズ海峡は国際海峡ということでもありますので、イランがこのような対応をするということであれば、エネルギーや世界経済への影響は大きく、各国からイランに対しての評価というのも下がっていく可能性もあるのではないかと思います。
国際社会の中では、今回の件について、イランに対し同情的な声が少なくないと聞きます。イランが今後どうしていくのかというところの中で、自由な海峡通航を保障し、世界経済の安定を図ることで、各国からの支持を集め、同時に各国から復興資金を集めるといった選択肢があるのではないかと考えます。イランが通航料を受け取るということであればなかなか納得できないというところもある面もありそうであれば、国連が代わりにやるとかということも含めて、この通航料というものをどのように使うかというところも本当に考えないといけないですし、どのように集めて配分するのかということも考えないといけないと思うんですが、イランの顔も立てながら、また、世界各国においても、イランに対してできること、あるいはその平和のためにできることという観点で、この通航料というものを一つの何かポイントとして考えれないかなということを思っております。
イランと日本が良好な関係にあるということを先ほど来、いろいろ御指摘もいただいているところでありますけれども、日本がこういう通航料というところを一つめぐって何か主導していくような動きというのも考えてもいいのではないかと考えますけれども、この点、齊藤参考人、いかがお考えでしょうか。
この発言だけを見る →これからというところの中で、今、イランの対応として、ホルムズ海峡における通航料を徴収する可能性について報道等でもされています。
この報道では、石油タンカー、海峡を通過する石油タンカーから一バレル当たり一ドルの通航料徴収ということで、海峡を通過する原油が一日当たり約二百二十万バレルとすれば、仮に一バレルにつき一ドルとして、一日当たり三億円を超える支払が発生するということになっています。
イランの立場になれば、アメリカからの攻撃によってかなり国内においても相当な損害が発生していて、その通航料についても、例えば復興に使うであるとか、あるいは損害賠償という趣旨であったり、いろんなことも考えられると。ただ一方で、この通航料については、当然、ホルムズ海峡は国際海峡ということでもありますので、イランがこのような対応をするということであれば、エネルギーや世界経済への影響は大きく、各国からイランに対しての評価というのも下がっていく可能性もあるのではないかと思います。
国際社会の中では、今回の件について、イランに対し同情的な声が少なくないと聞きます。イランが今後どうしていくのかというところの中で、自由な海峡通航を保障し、世界経済の安定を図ることで、各国からの支持を集め、同時に各国から復興資金を集めるといった選択肢があるのではないかと考えます。イランが通航料を受け取るということであればなかなか納得できないというところもある面もありそうであれば、国連が代わりにやるとかということも含めて、この通航料というものをどのように使うかというところも本当に考えないといけないですし、どのように集めて配分するのかということも考えないといけないと思うんですが、イランの顔も立てながら、また、世界各国においても、イランに対してできること、あるいはその平和のためにできることという観点で、この通航料というものを一つの何かポイントとして考えれないかなということを思っております。
イランと日本が良好な関係にあるということを先ほど来、いろいろ御指摘もいただいているところでありますけれども、日本がこういう通航料というところを一つめぐって何か主導していくような動きというのも考えてもいいのではないかと考えますけれども、この点、齊藤参考人、いかがお考えでしょうか。