ラサール石井の発言 (財政金融委員会)
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○ラサール石井君 社民党のラサール石井でございます。
私もスルガ銀行不正融資問題についてお伺いをいたします。
金融庁が救済に向けて積極的なイニシアチブを取っているとは非常に言い難いと思っております。また、かぼちゃの馬車事件のような、代物弁済、返済による集団的解決が果たせなかった状況の中で、被害者同盟の皆さんが自ら救済のためのスキームを考え、議員の皆さんを巡って説明をされています。
今日は、被害者の皆さんが考えられたスキームと、それに伴う懸念事項について質問をいたします。
現在、被害者の方が考えておられるサービサーを活用した損害公平負担スキームということで、私がお配りしたこの資料、ちょっとややこしいですけれども、これについて説明をいたします。
まず、被害総額、債権総額が一・七億円といたします。まず、被害者が抱えている物件、これを任意売却し、それで得たお金を返済に充当します。このグラフのようなものの右下、青い部分ですね。高値でつかまされていますから、そもそもそんなに高くは売れない、一億七千万のうち七千万円で売れたとします。これはもう即銀行に返します。だから、残りは一億ということになります。
この残債を銀行が超テールヘビーに変更します。超テールヘビーとは、テールがヘビー、尻尾が大きいと、重いということで、終わりがでかいということですね。例えば返済が月一万円だとすると、三十年間で返そうとして、二十九年十一か月は一万円ずつ払い、最後の月に残りの九千六百四十一万円を払うと、これが超テールヘビーです。
スルガ銀行はその債権をサービサーに譲渡します。サービサーはこの価値を、回収が見込める額に基づいて債権価値を評価します。スルガ銀行はそれを下回る額でサービサーに譲渡します。ちょっと極端に書いていますけれども、一億円の債権をサービサーは百二十万円と評価して、銀行はそれを七十五万円で譲渡する。この段階で、ほぼ一億円、銀行は損をしています。それは後で説明いたします。
そして、被害者は、銀行ではなく、このサービサーに対して返済義務を負うわけです。これ、被害者はサービサーからこの債権を買い取ります。百二十万円の評価ですから、七十五万円で売ったものを百二十万円で買い取ります。これでサービサーは差額の四十五万円得をしたということになります。
そして、スルガ銀行は、当然、七千万もらったんで、一億七千万から残りの一億、そして七十五万円で買ったんで、一億七十五万円損をしております。しかし、これについては、建物を不正なことで実質より高値でつかませたということで発生したこの損害に対する賠償とするわけであります。これで、こっちは七千百二十万、向こうは一億七十五万、ほぼ公平に損害を負担したということになります。
サービサーによる債権の評価は、将来回収できると見込まれる元本や利息の額を適切な割引率で割り引いて現在価値を算出する評価方法で行いますから、被害者のスルガ銀行に対する残債、残高に比べると債権評価額は随分小さくなります。百二十万じゃなくても、一千万や二千万かもしれません。サービサーの利益を上乗せしても、被害者がサービサーから債権を買い戻すことが可能になるのではないかというのがこの被害者の皆さんの考えであります。もちろん、サービサーによる取立てが怖い、サービサーからの債権を買い戻す資金すらないといった不安の声もあり、サービサーの活用が完璧な解決策とは言えないのかもしれませんが、巨額の債務を解消し、被害者の将来を明るくするための一つの方法なのではないかと考えます。
そこで、質問です。実はこれ、一つ一つちょっとした関門、リスクがあって、それが同じ表の二の方に赤字で書いております。
まず、一つ目です。このスキームの第一の関門は物件を売却できるかどうかということです。
被害者の考え方によると、銀行が望むような高値では物件は売却できない、あるいは銀行が抵当権を外してくれないため任意売却ができないということがあるようです。物件売却によって得た資金でローンを完済できればよいですが、そもそも高値づかみをされている被害者の場合、それができず、身動きが取れなくなります。ある程度収益性のある物件だとしても、修繕費など、将来巨額の出費が予想されるものも多く、被害者の方はもう一刻も早く物件から自由になりたいと考えているんですね。
高値づかみされた物件と巨額の債務を一生抱えるという苦しみから被害者を救済するためには、まずは銀行側が抵当権を速やかに解除して物件の任意売却を進める必要があると考えます。金融庁として、銀行側にそのような助言や勧告を行う考えはあるでしょうか。