予算委員会

1995-03-06 参議院 全268発言

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会議録情報#0
平成七年三月六日(月曜日)
   午前十時開会
    —————————————
   委員の異動
 三月三日
    辞任         補欠選任
     野沢 太三君     木宮 和彦君
     野間  赳君     楢崎 泰昌君
     前島英三郎君     吉村剛太郎君
     吉川 春子君     西山登紀子君
     西野 康雄君     翫  正敏君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         坂野 重信君
    理 事
                伊江 朝雄君
                片山虎之助君
                成瀬 守重君
                山崎 正昭君
                穐山  篤君
                山本 正和君
                藁科 滿治君
                猪熊 重二君
                井上 哲夫君
    委 員
                石井 道子君
                遠藤  要君
                加藤 紀文君
                木宮 和彦君
                沓掛 哲男君
                河本 三郎君
                斎藤 文夫君
                下稲葉耕吉君
                楢崎 泰昌君
                野村 五男君
                服部三男雄君
                宮崎 秀樹君
                大渕 絹子君
                大脇 雅子君
                北村 哲男君
               日下部禧代子君
                瀬谷 英行君
                竹村 泰子君
                堀  利和君
                峰崎 直樹君
                本岡 昭次君
                渡辺 四郎君
                荒木 清寛君
                北澤 俊美君
                都築  譲君
                寺澤 芳男君
                中村 鋭一君
                和田 教美君
                磯村  修君
                武田邦太郎君
                有働 正治君
                西山登紀子君
                翫  正敏君
                下村  泰君
   国務大臣
       内閣総理大臣   村山 富市君
       外 務 大 臣  河野 洋平君
       法 務 大 臣  前田 勲男君
       大 蔵 大 臣  武村 正義君
       文 部 大 臣  与謝野 馨君
       厚 生 大 臣  井出 正一君
       農林水産大臣  大河原太一郎君
       通商産業大臣   橋本龍太郎君
       運 輸 大 臣  亀井 静香君
       郵 政 大 距  大出  俊君
       労 働 大 臣  浜本 万三君
       建 設 大 臣  野坂 浩賢君
       自 治 大 臣
       国 務 大 臣
       (国家公安委員
       会委員長)    野中 広務君
       国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 五十嵐広三君
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  山口 鶴男君
       国 務 大 臣
       (北海道開発庁
       長官)
       (沖縄開発庁長
       官)
       (国土庁長官)  小澤  潔君
       国 務 大 臣
       (防衛庁長官)  玉沢徳一郎君
       国 務 大 臣
       (経済企画庁長
       官)       高村 正彦君
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       田中眞紀子君
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  宮下 創平君
       国 務 大 臣  小里 貞利君
   政府委員
       内閣法制局長官  大出 峻郎君
       内閣法制局第一
       部長       津野  修君
       人事院総裁    弥富啓之助君
       人事院事務総局
       管理局長     山崎宏一郎君
       人事院事務総局
       職員局長     武政 和夫君
       公正取引委員会
       委員長      小粥 正巳君
       公正取引委員会
       事務局経済部長  塩田 薫範君
       警察庁刑事局長  垣見  隆君
       警察庁交通局長  田中 節夫君
       総務庁長官官房
       審議官
       兼内閣審議官   土屋  勲君
       総務庁人事局長  杉浦  力君
       総務庁行政管理
       局長       陶山  晧君
       北海道開発庁総
       務管理官     加藤  昭君
       防衛庁参事官   江間 清二君
       防衛庁人事局長  萩  次郎君
       防衛施設庁総務
       部長       粟  威之君
       経済企画庁調整
       局長       吉川  淳君
       経済企画庁物価
       局長       谷  弘一君
       経済企画庁調査
       局長       大来 洋一君
       科学技術庁長官
       官房長      石井 敏弘君
       科学技術庁科学
       技術振興局長   工藤 尚武君
       科学技術庁研究
       開発局長     沖村 憲樹君
       環境庁企画調整
       局長       石坂 匡身君
       環境庁大気保全
       局長       大澤  進君
       沖縄開発庁総務
       局長       嘉手川 勇君
       国土庁土地局長  山田 榮司君
       国土庁防災局長  村瀬 興一番
       法務大臣官房長  原田 明夫君
       法務大臣官房司
       法法制調査部長  永井 紀明君
       法務省民事局長  濱崎 恭生君
       法務省刑事局長  則定  衛君
       法務省人権擁護
       局長       筧  康生君
       外務大臣官房領
       事移住部長    畠中  篤君
       外務省総合外交
       政策局長     柳井 俊二君
       外務省総合外交
       政策局国際社会
       協力部長     高野幸二郎君
       外務省アジア局
       長        川島  裕君
       外務省経済局長  原口 幸市君
       外務省経済協力
       局長       平林  博君
       外務省条約局長  折田 正樹君
       大蔵大臣官房総
       務審議官     竹島 一彦君
       大蔵省主計局長  篠沢 恭助君
       大蔵省主税局長  小川  是君
       大蔵省理財局長  田波 耕治君
       大蔵省証券局長  日高 壮平君
       大蔵省銀行局長  西村 吉正君
       大蔵省銀行局保
       険部長      山口 公生君
       大蔵省国際金融
       局長       加藤 隆俊君
       文部大臣官房長  佐藤 禎一君
       文部省生涯学習
       局長       泊  龍雄君
       文部省初等中等
       教育局長     井上 孝美君
       文部省教育助成
       局長       遠山 耕平君
       文部省高等教育
       局長       吉田  茂君
       文部省学術国際
       局長       岡村  豊君
       厚生大臣官房総
       務審議官     太田 義武君
       厚生省保健医療
       局長       松村 明仁君
       厚生省年金局長  近藤純五郎君
       農林水産大臣官
       房長       高橋 政行君
       農林水産省経済
       局長       東  久雄君
       農林水産省畜産
       局長       高木 勇樹君
       通商産業大臣官
       房長       中川 勝弘君
       通商産業大臣官
       房審議官     河野 博文君
       通商産業省貿易
       局長       広瀬 勝貞君
       通商産業省機械
       情報産業局長   渡辺  修君
       資源エネルギー
       庁長官      川田 洋輝君
       運輸省海上技術
       安全局長     小川 健兒君
       運輸省航空局長  土坂 泰敏君
       郵政大臣官房審
       議官       品川 萬里君
       郵政省郵務局長  加藤豊太郎君
       郵政省貯金局長  谷  公士君
       郵政省簡易保険
       局長       高木 繁俊君
       労働大臣官房長  伊藤 庄平君
       労働省職業安定
       局長       征矢 紀臣君
       建設大臣官房長  伴   襄君
       自治大臣官房長  秋本 敏文君
       自治大臣官房総
       務審議官     二橋 正弘君
       自治省行政局長  吉田 弘正君
       自治省行政局公
       務員部長     鈴木 正明君
       自治省行政局選
       挙部長      谷合 靖夫君
       自治省財政局長  遠藤 安彦君
       自治省税務局長  佐野 徹治君
       消防庁長官    滝   実君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局民事局長
       兼最高裁判所事
       務総局行政局長  石垣 君雄君
   事務局側
       責任委員会専門
       員        宮本 武夫君
   参考人
       日本銀行総裁   松下 康雄君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成七年度一般会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○平成七年度特別会計予算(内閣提出、衆議院送
 付)
○平成七年度政府関係機関予算(内閣提出、衆議
 院送付)
    —————————————
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坂野重信#1
○委員長(坂野重信君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成七年度総予算三案の審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁松下康雄君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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坂野重信#2
○委員長(坂野重信君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    —————————————
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坂野重信#3
○委員長(坂野重信君) 平成七年度一般会計予算、平成七年度特別会計予算、平成七年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 前回に引き続き、総括質疑を行います。和田教美君。
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和田教美#4
○和田教美君 東京都議会は、二日の衛生労働経済委員会など二つの委員会で、乱脈経営で破綻した東京協和、安全の二つの信用組合を処理するための三百億円融資を平成六年度最終補正予算案から削除して、三百億円を財政調整基金に積み立てる修正案を可決しました。九日の本会議でも引き続きこの修正が通ることは確実であります。
 我々は、この都議会の決定は、東京共同銀行方式という二つの信用組合救済のための新スキームの根幹を揺るがす重要問題と受けとめております。そこで、本日はこの問題に集中して質問をしたいと思います。
 まず大蔵大臣にお尋ねいたします。
 大蔵当局は、この補正予算案修正を三百億円融資の先送りあるいは凍結と解釈をして、近いうちに丸ごと復活するかのごとき幻想を振りまいております。しかし我々は、予算の仕組みから見て、この三百億円支援の削除は事実上の否決を意味すると考えております。三百億円支援の削除というのは、一般会計歳出に組み込まれた信用組合経営特別対策費を削除して、これを財政調整基金に積み立てるというものです。しかし、財政調整基金は、歳入が減った場合などに弾力的に使える予備費的な費用ではありますけれども、この基金への繰り入れは何ら融資、支援を復活することを前提として行われるものではありません。したがって、三百億円の財政調整基金への繰り入れをもって支援の先送りなどという議論も全く的外れの議論であります。
 財政調整基金に繰り入れられた三百億円を再び使用する場合は、使用目的を明確にした上で一般会計に予算計上して、再び議会の過半数の議決を経なければ使用されないわけであります。今回、三百億円支援が全額削除された、この厳然たる事実から見ますと、再び同じ提案がなされる状況にないことは明白です。
 このような観点から、我々は今回の都議会の措置は三百億円支援の事実上の否決であるという見解ですけれども、大蔵大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
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武村正義#5
○国務大臣(武村正義君) 私どもが今回の都議会の御判断を、先送りであって、間もなく原案どおり成立するなんという楽観論を振りまいているつもりはありません。しかし、これは否決でないことも事実でありますから、否決否決とおっしゃって悲観論を振りまくのもどうぞひとつ慎重にしていただきたいと思います。
 私どもは、都議会の五党会派の声明文をしっかり読んで、その後の記者会見もございますが、申し上げたのは、都は採否の判断を下し得る状況でない、慎重に見守りたい、こういう表現でありましたし、同時にまたその背景には告発、告訴があり、あるいは証人喚問があり等々であります。しかし、明確に五党会派の声明文で言い切っておられるのは、機関委任事務としての都の監理、監督の責任は重いということをはっきり言い切っておられますし、今後も都としては金融不安あるいは預金者保護のためには十分な責任を果たしていかなければならないと。ここも公明党も含めて五会派、明確に表現されているところであります。
 ですから、いたずらに楽観論もとりませんが、いたずらに否決否決という悲観論もとりません。まさに新知事によって判断を仰ぐと記者会見で表明されておりますように、そのように私どもは認識をいたしたいと思っております。
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和田教美#6
○和田教美君 今、新しい知事に判断を仰ぐとおっしゃいましたけれども、新しい知事の態度決定はいずれにしても五月以降になることは確実であります。しかも、知事選挙候補者の一人とされる石原前内閣官房副長官は、四日、藤井公明代表との会談で、融資削除の都議会決定は正しいと思うので今後も堅持すると表明をしております。また、他の候補と見られる人たちの多くもテレビ対談などで、二つの信用組合問題の処理は、二つの信用組合をはっきり倒産させる、そしてペイオフでやるべきだという見解でございまして、三百億円融資復活には否定的な見解を表明しております。したがって、実際問題として復活は到底不可能と思います。あなたは盛んに私の指摘を悲観論と言いますけれども、現実はそう認識するのが正しいというふうに思います。
 三百億円の融資削除という都議会の意思は、二つの信用組合の乱脈経営のツケを都民の血税で払うことは許されないという広範な都民の世論がついに与党の自民党、社会党の各議員まで巻き込んで事実上の否決に持ち込んだものであると私は思います。その意味で、複雑な新しいスキームを決めた大蔵大臣の責任は免れません。大蔵大臣はこの政治責任をどう受けとめておられるか、お答えを願いたいと思います。
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武村正義#7
○国務大臣(武村正義君) 御承知いただいていると思いますが、このスキームは大蔵、日銀、東京都、三者の共同で決定をしたものであります。当然、大蔵大臣も責任を負っている立場にあります。
 問題は東京都の候補者の発言にまで及んでおりますが、私どもは石原候補が決まったのかどうか知りませんし、石原候補と藤井代表がどういう話をされたのか詳細は存じておりません。しかし、今おっしゃったように、紹介されたように、石原候補は都議会の判断を堅持するとおっしゃったとしても、私たちの認識とそう変わらないと。都議会五会派のあの決定を了解し堅持する、こうおっしゃったんでしょうから、当然新しい知事に判断がゆだねられているというふうに理解をして間違いがないと思うんです。そのことをもって否決というふうにどうして判断できるのでありましょうか。
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和田教美#8
○和田教美君 新しい知事に判断をゆだねるということは、正式な予算案の修正の中にはどこも出てきておりません。それは五党派の声明の中に出てきている問題であって、解釈でございます。
 予算案に関する限りは少なくとも削除でありまして、そして基金に繰り入れるというのが予算案の内容でございます。
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武村正義#9
○国務大臣(武村正義君) 都議会の御判断を憶測してお互い余り議論をしても不正確になる嫌いがありますが、確かに当初原案の三百億は削除になりましたが、削除ならそれでいいわけです、削除のままで。しかし三百億、その金額そのままがなぜ一体財政調整基金に積み立てをされたのか、そして採否を判断する状況にないという表現でございますから判断されていないわけです。否というふうに判断されていないし、採というふうにも判断されていない。
 それで、慎重に見守るという表現を素直に理解すれば、これは近い将来必ず原案どおり通していただけるというふうに思うのも間違いでありますが、何らかの責任も感じながら、都議会も新都知事もこの問題に対して対処をされるものと。どういう対処をされるかは定かではありませんからわかりかねますけれども、そういう姿勢だと素直に宣言文どおり解釈をさせていただきたいと思っております。
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和田教美#10
○和田教美君 大蔵大臣は、一日の当委員会で平成会の石井議員の質問に対して、いやしくも都知事が判断をして議会に諮っている、最終的に認めていただけると私たちは信じている、もし可決されなかったらという質問には答える必要がないとまで言い切られました。ところがその翌日、都議会では大蔵大臣の確信と全く違う結論が出たわけであります。単なる判断ミスと笑って済ませるような問題ではございません。
 大蔵大臣は、このような認識の甘さを率直に反省して救済スキームを根本的に練り直す、そういうお気持ちにならないのでしょうか、それともあくまで自分で決めた救済スキームに固執をしてこの先無理を重ねようというのでしょうか、お答え願いたい。
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武村正義#11
○国務大臣(武村正義君) いやしくも都議会が知事の提案された補正予算案を真剣に議論をなさっている、採決の時期が刻々近づいている状況での質問でございます。しかも、東京都と大蔵省、日銀三者が一体になって真剣にこのスキームに取り組んでいる、しかもこれだけ国民的な関心の深いテーマに対して、私はあれ以外に表現の方法はないと今でも思っております。
 否決されることを前提にしてどうこう質問を受けましたけれども、いやしくも真剣に議論されている地方自治体の議論に対し、しかも我々が大きくかかわっている、真剣に見詰めているテーマに対して、否決されたらこうしますああしますと言うこと自身これは不見識でありますし、否決は想定いたしておりません、否決を前提にしてお答えはできませんと言うのが私は当然であったと思っております。
 おっしゃるとおり、否決否決とおっしゃった立場でもお考えいただきたいんですが、否決にならなかったということも事実でありますから、ああいう採否の判断を少し猶予する、今は下し得る状況でないという認識でございますから、そういう意味で私たちは今後にまだ期待をつないでいきたいというふうに思っております。
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和田教美#12
○和田教美君 総理は一日の総括質問で、日本の経済の発展は金融に対する信頼が基礎になっている、金融の信用秩序はあくまでも守る必要があると答えられております。一般論としては私もそのとおりだと思います。しかし、皮肉なことに、政府が信用秩序の維持を強調すればするほど、二つの信用組合と無関係な信用組合からも預金の引き出しが行われる動きが出てきておるわけでございます。なぜそうなっているのかを真剣にお考えになったことがあるかということです。
 幾つかの理由があろうと思いますが、破綻信用組合の放漫経営のツケを国民の税金を使って穴埋めをして、そして高利を求める大口預金者の利益を守ろうという今回の新しいスキームの矛盾が国民の強い反発を呼んで、それが預金者の不安につながっていることは私は明らかだと思います。もはや大蔵大臣任せではいけない問題になってきているわけでございますが、総理の考え方をひとつお聞かせ願いたいと思います。
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村山富市#13
○国務大臣(村山富市君) 今、委員から御指摘がございましたように、日本の経済の基盤というのは、動脈でもあると言われております金融に対する国民の信頼秩序というものが基礎にあって日本の経済の基盤というものはやっぱり守られておるということは、もう一般論としてはどなたもお認めになることだと私は思います。
 今回の問題について、東京都議会の委員会で五党の共同修正案が提案されて議決されたことは承知をいたしております。ただ、修正案においても、「信用組合の破綻による金融不安、預金者の保護に対しては、都の立場から責任を十分に果たしていかなければならない。」、こういうことがその五党修正案でも確認をされているわけです。
 したがって、私は、今議論もございましたように、これは否決をされたというのではなくて、ある意味では問題を先送りされて、そして新しい知事でもってもう一遍判断をしようではないか、こういうことを配慮された修正案ではないかというふうに受けとめておりますが、ただこれは想定される問題でありますから、お互いに思惑でもって議論してみてもこれは意味のない話だと私は思いますけれども、しかし今、私が申し上げましたような修正案の内容の骨子というものが五党で確認をされていることを前提にするならば、私は一縷のやっぱり期待を持って、東京都と日銀と大蔵省で合意したこのスキームというものはまだまだ崩されておらない、これはこれからも守られていくものだというふうに思っております。
 同時に、今お話もございましたように、一部の信用組合に対して預金の引き出しが行われるとかいったようなことも現象としてあらわれておると。そういうものがやっぱり拡大されていくことで、ある意味では金融秩序の維持が困難になっていくような状況がつくられていくのでありまして、私はやっぱり適切に処理をされていくことが大事ではないかというふうに思いますから、それなりのこれからも努力をしていく必要があるというふうに思っております。
 この問題の処理に当たっては私は何よりも大事なことは、ここまでに至ったその責任といいますかは徹底的に追及していかなきゃならぬと思いまするし、その事実関係というものはやっぱり明らかにされることが本当の意味における国民の信頼をつなぐ一つの道でもあると。これは衆参両院でこの証人喚問も行われることになっておりますから、そうした委員会の審議についても私どもも十分御協力を申し上げたいと思いまするし、同時に政府としてもそうした事実関係の解明と責任の所在というものはやっぱり明確にさせていただいて、そして国民の信頼はしっかりとつなぎとめるということが我々に課せられた当面の責任ではないかというふうに考えておりますから、そういう認識でもってこれからも対応していきたいというふうに思っております。
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和田教美#14
○和田教美君 総理にお伺いしますけれども、否決ではないということを大蔵大臣も盛んに強調される、今も総理はそれを強調された。しかし、私は事実上の否決だと言っているわけでございまして、少なくとも可決でないことはもう明らかでございます。しかも、今度の都知事選挙に出ると言われる候補のすべてがテレビ討論などでこれを復活する意思はないという趣旨のことを言っておるわけですから、丸ごと復活することはこれまた絶対にあり得ないというふうに考えるわけであって、そういう意味では私は事実上の否決だと言っているわけですが、どうもその辺のところは言葉のごまかしてはないかというふうに思われますが、いかがでしょうか。
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村山富市#15
○国務大臣(村山富市君) 言葉のごまかしとかなんとか当面を糊塗するというような意味で私は決して申し上げているんではなくて、もし否決ならば、これは修正なんかせずにもうはっきり否決をするということに私はなったと思いますね。しかし、否決ではなくて、五党がそれぞれあらゆる角度から検討を加えていただいて、そして五党の共同修正案として出されているわけですよ。その共同修正案の中身には、もう申し上げませんけれども、先ほど申し上げましたようなものも含めてこれは修正をされているわけでありますし、したがって問題は先送りにされた、私はそういうふうに思っております。
 しかし、これから衆議院でもこの事実関係の解明についてはいろいろ議論をされまするし、こうした経緯も踏まえた上でどういうふうに選択をされていくか、結論づけられていくかということはまさにこれからの問題でありまして、知事候補者と擬せられている方々がどのような話をされたのか、どういう決断でもって今後臨んでいくのかということについては、これは推測の域を出ないわけでありますから、そのことを想定し推測をしてここで議論をすることは余り意味がないのではないか、私はそう思っております。したがって、内閣としてはあくまでもこの合意された事項をしっかり守っていっていただくということを前提にして、あくまでも金融の秩序維持と日本の経済の基盤というものを守るという立場からこれからも全力を挙げて取り組んでいく必要があるのではないかということを申し上げておるわけでございます。
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和田教美#16
○和田教美君 昨年十二月五日、都内の料亭、多分、藍亭ですが、武村大蔵大臣が、竹下元総理や三重野前日銀総裁、さらに平岩前経団連会長、あるいは政界の黒幕と言われる四元義隆氏と会談したという幾つかの週刊誌や一部のテレビでも報道された説について、一日の本委員会で平成会の石井委員が事実関係の確認を求めた質問に対して、大蔵大臣は事実無根だと全面的に否定をされました。しかし、名前の挙がった四元氏は、最近の週刊朝日のインタビューで、十二月五日の会合は否定したものの、これらの顔ぶれで二カ月に一回程度飯を食うということで会っていたことを認めております。その世話役は武村さん、あなたがやっているということを言っておるわけです、ここにございますけれども。
 また、私が確認したところでは、竹下元総理も、有名月刊誌の三月号に近く載る対談に出席した際に、このような顔ぶれで会合を持っていることは認めているというふうに聞いております。
 そこでお伺いするんですけれども、あなたはこれらの顔ぶれの会合、時に多少のメンバーの異動はあるかもしれませんけれども、そういう会合が持たれていたということ自体を全面的に否定するのか、それとも会ったことは会ったけれども十二月五日という日付や場所の特定は違うというのか、あるいは十二月に会ったけれどもその席で二つの信用組合の救済問題を話し合ったことはないとその点を否定されるのか。これだけ広く広まったうわさですから、ひとつ責任を持って政治家としてこの点を明確にしていただきたいと思います。
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武村正義#17
○国務大臣(武村正義君) 責任を持ってそういう事実はありませんと、繰り返し申し上げます。
 週刊朝日を私も読みましたが、四元氏が語っておられることはおおむね事実だと思います。二カ月に一回というのはちょっと回数が、年に二回か三回ぐらい、私がまだ平代議士のころが主で、官房長官になってからは一度だけあったけれども、私は終わりごろもうぎりぎり十分か十五分顔を出したことがあったわけでありますが、大蔵大臣になってからは一度もこの会合は開かれておりません。
 したがって、少なくとも言われているようなこの東京の二つの信用組合の問題をめぐってこの会合で、それはそれ以前でございますから当然ですが、話題になったこともありませんし、十二月五日に限らずその前後、私が大蔵大臣にならせていただいたのが六月三十日でございますから、それ以降今日までそうした会合は一切ありませんし、会合どころか、電話で何かその中の一名でもこの問題で質問なり話があったこともありません。きっぱり否定をさせていただきます。
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和田教美#18
○和田教美君 そうすると、官房長官のときは定期的に出ておった、しかし大蔵大臣になってからは出ていないと、こういうことなんですね。しかし、どうもうわさによると、大蔵大臣になった直後に会っているというかなり確度の高い情報もあるわけですが、その点もう一回確認をしたいと思います。
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武村正義#19
○国務大臣(武村正義君) ぜひ確度の高い情報があれば克明におっしゃっていただきたいと思いますが、大蔵大臣になってからは一度もこの会合もありません。出ていないんじゃなしに会合もありません。官房長官のときには一回あったようですが、終わりがけに十五分ほど顔を出したことがありました。それ以前の、私が自民党代議士の時代に四、五回ぐらいあったでしょうかね、そのことは率直に認めさせていただきます、宮澤内閣のときでした。
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和田教美#20
○和田教美君 それはさらにこちらもいろいろ調査をしまして、さらに確かめたいと思います。
 ところで、この四元氏ですけれども、週刊朝日のインタビューで、去年の十月九日、十日に鹿児島の静養先まであなたが訪ねてきたということを言っておりますが、これは事実でしょうか。また、安全信用組合の非常勤理事である四元氏とあなたとの関係はどういう関係なのか、お答えを願いたいと思います。
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武村正義#21
○国務大臣(武村正義君) 四元義隆氏は、私が滋賀県知事をしておりましたときにお目にかかりまして以来のおつき合いであります。もう十年以上になりますか、私が大変尊敬している人生の大先輩の一人であります。これは多くの政治家、鈴木貫太郎首相以来の吉田さんとか佐藤さんとか池田さんから、最近は中曽根さん、竹下さん、安倍さん等々、おつき合いされている方は大変多いと思います。
 私のお目にかかった限りでは、禅をきめわておられる方でありまして、政界の黒幕などと書かれたりしますけれども、専ら私ども会えば政治家に説教をしてくださる方というか、私心を捨てよとか、そういう形で、恐らく総理大臣に対してそういう心構えを説く人というのは今はとんと日本にいない中で大変珍しい存在で、そういう意味でいろんな政治家の心を引きつけてきたお一人ではないかというふうに思っております。私もそういう意味で今日までおつき合いをしてまいりました。しかし、仕事のことで何か要請ないしは依頼されるということは一度もありませんでした。
 それから去年、新党ききがけのパーティーその他の用事があって九州へ行ったときに、その時期かよく正確には日時は覚えていませんが、四元さんと、病欠静養中でありましたが見舞いをかねてお日にかかったことは事実であります。
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和田教美#22
○和田教美君 東京共同銀行の運営の先行きを不安定なものにしている要因に、全国の百五十二の金融機関、団体から受ける資金贈与の支援契約が果たして完全に実行されるのかという問題がございます。大蔵省は必死になって、東京都の支援が取りやめになっても民間金融機関の支援は予定どおり実行してほしいと説得に努めているようであります。
 しかし、百五十二の金融機関は、東京共同銀行と支援契約を結ぶに当たって異例の支援契約書を取り交わしております。ここにあるのが支援契約書でございますけれども、これの特に第五条「契約の解除等」という条項の中で、東京共同銀行に対する東京協和及び安全の二つの信用組合の事業の全部譲渡の実現に重大な支障が生じたときは、支援民間金融機関は直ちに契約を解除できるという一項目が盛り込まれております。
 従来、東京都議会が支援を否決した場合などは、民間支援の前提が崩れたとして、この解除条件に該当するという解釈が金融界では一般的でございました。確かに主要銀行などの間には大蔵省の要請を受け入れるところが出ていることも事実でありますが、しかし何しろ百五十二というオールジャパンの金融機関が相手ですから、中にはこの条項を盾に支援を中止したり都の最終決定が出るまで支援を延期するところが続出するのではないかというふうに思います。民間金融機関が心配するのは、政府、日銀の要請を無条件にのんだ場合に、それが株主代表訴訟の標的にされないかというもっともな懸念であります。
 大蔵省にお尋ねしますが、現在、百五十二行のうちどれくらいが支援を確約しているのか、その点をお答え願いたいと思います。
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西
西村吉正#23
○政府委員(西村吉正君) まず両信用組合の民間金融機関による収益支援等の今後予定されている手順につきましては、今回の事態に対する東京都のお考えも伺いまして、まだ東京都議会では委員会の採決が行われたところと伺っておりますが、手続が完了いたしましたところで東京都のお考えも伺いまして、早急に関係者の間で検討してまいりたいと思います。
 いずれにいたしましても、両信用組合の処理方策の基本的な枠組みは今回の事態になっても影響を受けるものではなく、今後とも信用秩序の維持、預金者保護の観点からその円滑な実現を期してまいりたいと存じておりますが、今お尋ねの個々の支援契約そのものにつきましては東京共同銀行と各支援金融機関との間で締結されるものでございますので、当局として契約条項そのものに関してコメントすることは差し控えさせていただきたいと存じます。
 なお、両信用組合の民間金融機関による収益支援は、順次支援契約締結に至っていると伺っております。
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和田教美#24
○和田教美君 伺っておるなんて、そういう寝ぼけた答弁では満足できません。どのくらいとにかくできているんですか。
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西
西村吉正#25
○政府委員(西村吉正君) 民間の当事者間の契約でございますので、私どもの立場からこのような公の席でその点について明らかにする性格のものではないと考えております。
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和田教美#26
○和田教美君 その数字をはっきりしてもらうまでは質問を続けることは困難だと思いますが。
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坂野重信#27
○委員長(坂野重信君) 和田教美君、質問を続けてください。
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和田教美#28
○和田教美君 百五十二の中でどれだけ支援契約をしているかということ、全く簡単なことじゃないですか。
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武村正義#29
○国務大臣(武村正義君) 出資金と支援と、民間金融機関の東京共同銀行に対するかかわりは二つあるわけですが、出資金は日銀同額の二百億でございます。これはもうすべて支払いが終わっております。
 今、お尋ねは支援金の方でありますが、局長がお答えしたように、順次進んでいるというふうに伺っているということでございます。これは民間と民間の契約の進行状況でございますから、今ここにそういう資料を用意できていないということもありましょうし、たとえ用意できていても、それはここで公にすべきことではないということで銀行局長がお答えをいたしているところであります。
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